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【ONE】8.2 松嶋が王者ウェンに2RKO負け。ロッタンが新王者に! 和田が大善戦もDJが決勝進出、若松と竹中がKO競演、岡見またも勝利ならず、三浦が連続一本勝ち、アルバレスは大逆転勝利

2019/08/02 17:08
8月2日(金) フィリピン・マニラのモール・オブ・アジア・アリーナで「ONE: DAWN OF HEROES」が開催された。 メインでは日本の松嶋こよみ(パンクラスイズム横浜)が王者マーチン・ウェン(豪州)が持つONE世界フェザー級のベルトに挑戦。1Rからスイッチを繰り返す松嶋はニューイェン得意のカーフキックを蹴らせず。得意のレスリングを活かしてダブルレッグで再三アタックするが、立ち上がるニューイェンは時にロープを掴んでテイクダウンを阻止。スタミナを使う松嶋のボディを攻めて効かせると、2Rもボディ打ちでコーナーにつめてテイクダウンを切ってのパウンドでTKO勝利。王座防衛に成功した。 セミファイナルでは、ONE世界ムエタイフライ級王者のジョナサン・ハガティー(英国)にロッタン・ジットムアンノン(タイ)が挑戦。序盤はリーチを活かしたハガティが前蹴りでペースを掴むも、中盤からギアを上げたロッタンは、ボディ打ちから顔面、さらにローキックと上下散らして4Rにダウンを奪っての判定勝利。タイでは59kg前後で試合するロッタンが、61.2kg契約のオープンフィンガーグローブ使用のONEムエタイフライ級で新王者に輝いた。 また、フライ級ワールドGP準決勝として、デメトリアス・ジョンソン(米国)vs和田竜光(フリー)ダニー・キンガド(フィリピン)vsリース・マクラーレン(豪州)の2試合も行われ、ジョンソンとキンガドがそれぞれ決勝に進出。和田は、1Rからスタンドでは首相撲からのヒザ蹴り、さらにDJのバックを奪い対角の足をコントロールする形でペースを握りかけるが、徐々に正対するDJが首相撲を外してバック奪うなど攻勢に転じ判定勝ち。次々と秘策を繰り出してきた和田を上回り、野望を打ち砕いた。 第8試合では若松佑弥(TRIBE TOKYO M.M.A.)がフライ級GPリザーブバウトとしてジェヘ・ユスタキオ(フィリピン)と対戦。1R1分59秒、右ストレートで若松がKO勝利。前戦で敗れている竹中大地(パラエストラ和泉)も強豪レアンドロ・イッサに3R、がぶりからヒザ蹴りの連打でTKO勝利をあげている。 一方、再起にかけた岡見勇信(EXFIGHT)は強豪ジェームズ・ナカシマに2R、ダウンを奪われ判定負け。岡見は連敗、ナカシマは12連勝をマークした。 第2試合では、女子ストロー級で2月にONE一本勝ちデビューを果たした三浦彩佳(TRIBE TOKYO M.M.A.)がブラジルのサマラ・サントスと対戦。2Rにダブルレッグでテイクダウンを奪うと、得意の袈裟固めからの両足で極めるアメリカーナでタップを奪い、2試合連続の一本勝ちを決めた。 ◆「ONE: DAWN OF HEROES」8月2日フィリピン・マニラ モール・オブ・アジア・アリーナ ▼第14試合 メインイベント ONE世界フェザー級(※70.3kg)選手権 5分5R○マーチン・ニューイェン(王者/豪州)[2R 4分40秒 TKO]×松嶋こよみ(挑戦者/日本/パンクラスイズム横浜)※ニューイェンが王座防衛 王者ウェンは、2017年8月にフェザー級でマラット・ガフロフをKOに下し、同年11月にライト級でもエドゥアルド・フォラヤンもKOするなどその強打で同時2階級を制覇。続く2018年3月の世界バンタム級王座戦ではビビアーノ・フェルナンデスにスプリット判定で敗れ、3階級制覇はならなかったものの、同年5月にはフェザー級でクリスチャン・リーとの再戦をスプリット判定で勝利するなどトータルファイターとしての進化も見せている。 同年7月のONE暫定世界バンタム級王座決定戦でケビン・ベリンゴンに判定負け。前戦2019年4月のマニラ大会ではジャダンバ・ナラントンガラグと対戦し、2Rに右ローキックを効かせての右の二段跳びヒザ蹴りでKO勝利を挙げ、フェザー級王座の2度目の防衛に成功した。 豪州でラガーマンだったウェンはブラジリアン柔術を経て、21歳からMMAを始め、MMA戦績12勝3敗の30歳。日本では、2017年1月に実力者・横田一則を初回KOに下したことでその名を轟かせた。現在はONE世界ミドル級王者のアウンラ・ンサンとともに名将ハリー・フーフト率いる米国フロリダのハードノックスで打撃を磨き、右のオーバーハンドを武器に、ナラントンガラグを下した跳びヒザなど、進境著しい組み技のみならず、ストライカーとしての進化も証明している。 対する松嶋は、PANCRASEを経て、2018年9月にONEに初参戦。元フェザー級王者のマラット・ガフロフにローキック、さらに右フックを効かせてのラッシュで1R TKO勝ち。拳の怪我から2019年6月15日の上海大会で復帰し、長身のクォン・ウォンイルのヒザ蹴りに苦しみながらもテイクダウン&コントロールで判定3-0勝利。ONE3戦目にして王座挑戦のチャンスを得た。 ONE第2戦での勝利から1カ月半と短いスパンでの挑戦となるが、幼少から空手、柔道、レスリング、キックボクシングと戦いの中に身を置いてきた松嶋にとっては不利には働かない。苦しんだウォンイル戦を経たことで、心身ともに王者に挑む調整が可能となったという。「5分5R=25分、シンドい試合をするしかない」と覚悟を決めて、大一番に臨んだ。 1R、ともにオーソドックス構えから松嶋は左にスイッチしてハイキックで牽制。踏み込みのフェイントからサウスポー構えになる松嶋。ニューイェンの蹴りは届かない。右ローは松嶋。出入りのフェイントからダブルレッグテイクダウンは松嶋! 背中をつかせた松嶋。右の手首を持つが、下からニューイェンがヒジ打ち! 松嶋が上体を上げるとすぐに立つニューイェン! そこに間を置かず詰める松嶋はダブルレッグへ! ニューイェンは上体をロープ外に出す。 右ローを当てる松嶋。しかし低いダブルレッグはニューイェンが切る。サウスポー構えから左ハイは松嶋。低めのダブルレッグを回ってテイクダウンは松嶋。背中見せて切ろうとするニューイェンは松嶋のダブルレッグにロープを掴んで耐える。口頭注意はニューイェンに。 スタンド再開。松嶋の低めのダブルレッグにヒザ蹴りを合わせるニューイェン! 松嶋はそのまま蹴り足を持ち上げる。 松嶋は細かいステップからテイクダウンを再三仕掛けたがスタミナも使った1R。続く2R、ダブルレッグに入る松嶋をがぶり首をとらえるニューイェン。離れる松嶋の入りには右跳びヒザも。松嶋の入りを見切り始めたか。左のローキック、右ボディストレートはニューイェン! 松嶋はダブルレッグを跳ね返されると、自らガードを取るように。そこに鉄槌を打つニューイェン! 松嶋はシングルレッグから立つ。 松嶋の右に右を合わせるニューイェン。それでも松嶋は左ローのダブル、左ミドルを打ち返す。しかし遠間からのダブルレッグは切るニューイェンは亀になった松嶋にアッパーを連打! さらに立つ松嶋に左ボディ! 動きが止まる松嶋。ニューイェンは二段の跳びヒザ! 松嶋をしっかり見るニューイェンはボディ打ちから右ストレート! 松嶋の頭が下がり気味になり、ガードが下がる。肩で息する松嶋はダブルレッグもすぐに切られる。 さらに右ミドルをボディに受ける松嶋。ニューイェンがコーナーに詰めると左ジャブも! 打撃を嫌った松嶋はダブルレッグに入るが力無く、切ったニューイェンに仰向けにガードを取る。ニューイェンは下になった松嶋にパウンドラッシュ! 防戦一方の松嶋をしばらく見たレフェリーだが間に入った。開始早々のテイクダウンを抑え込めず立たれてもテイクダウントライし続けた松嶋だったが、ニューイェンのロープ掴みもあり消耗。 王座防衛コールにベルトを肩にかけたニューイェンは、松嶋の健闘を讃えて敗者の肩にベルトをかけると松嶋は首を振った。 ▼第13試合 ONE世界ムエタイ フライ級(61.2kg)選手権試合 3分5R×ジョナサン・ハガティー(王者/英国)[判定0-3]○ロッタン・ジットムアンノン(挑戦者/タイ)※ロッタンが新王者に 2019年5月に元ルンピニー王者で400戦以上のキャリアを持つ“左ミドルの達人”サムエー・ガイヤーンハーダオを判定で破り、ONEムエタイ世界フライ級新王者に輝いたハガティー。 そんなムエタイ界のレジェンドを相手にジョナサン・ハガティーは体格差も活かし、オープンフィンガーグローブ着用のムエタイルールで右ストレートで2度のダウンを奪い、サムエーに5R判定勝利し、戴冠を果たした。 鋭いヒジを持ち、左の長い蹴りに加え、右の強打も武器とするジョナサン・ハガディー。ギャンブルの対象ではないONEのムエタイ戦では、あらゆるムエタイの武器を使って、相手を倒しにいくことが求められる。そしてオープンフィンガーグローブの着用は、高い殺傷力を持つファイターに有利だ。同時に高い防御力を持つことでダメージを減らすこともできる。 ONEムエタイ時代の申し子ともいえる“英国の天才ストライカー”は、“怪物”ロッタンをものみこんでしまうのか。それとも殺傷力にかけては随一のロッタンがリーチ差・体格差をものともせず、あの小さなグローブをハガディーのボディからアゴに届かせるか。 ロッタンは2018年6月のRISEに初来日し、那須川天心と延長戦に及ぶ大激闘を繰り広げて日本でも一躍その名を轟かせた。同年11月にはRISE三階級制覇を成し遂げた裕樹にも勝利を収めている。近年は『ONE Championship』を主戦場にし、オープンフィンガーグローブ着用のムエタイルールで連戦連勝。今回のONE世界ムエタイ フライ級王座挑戦を決めた。また、8月16日にはタイ南部のソンクラーにてラジャダムナンスタジアム認定ライト級王者セクサン・オー・クワンムアンとの対戦も決定しており、怒涛の連戦に挑む。 1R、リングでのオープンフィンガーグローブ戦。ともにオーソドックス構え。左前蹴りから入り、右ローはハガティー。さらに右ローの前蹴りから右ストレートを突く。左ハイ、左前蹴りに、スウェイも腰をロープにもたれさせバランスを崩す。圧力をかけられないロッタン。ハガティーは右のヒジも! ブロックするロッタンだが前に出られず。ハガティーの左に左を合わせに行くロッタン。左前蹴りをついに掴んで左右はロッタンもゴング。 2R、アップライトのハガティは互いにローの蹴り返し。左前足を上げるフェイントはハガティー。ロッタンも右ローをダブルで当てる。右ローはハガティー。ロッタンも右ロー返す。中間距離になると左ミドルはロッタン。首相撲からのヒジはロッタンもブレーク後で注意。ハガティーは左前蹴りは打点高く、ロッタンの上体を上げる。 3R、ロッタンの前進にベルトラインの前蹴りでストッピングはハガティー。ハガティーの左ハイ! しかしそこに前に出るのがロッタン。打ち合いに持ち込み、左ボディを突いてから顔面を狙うロッタン! 左右のボディ&右ストレート、さらに右ヒジはロッタン。顔面はブロックするハガティーに左ミドルはロッタン。ハガティーも打ち下ろしのヒジで反撃。しかし詰めるロッタンは左から右フックをヒット! さらに右ロー。 4R、左前蹴り、左ミドルはハガティーも右ローを当てると顔面と上下に散らす。左ボディを効かせるロッタンが前に詰めて、左からの右フックでハガティーがダウン! 立つハガティーは後退。詰めるロッタンに下がりながら左ミドルはハガティもロッタンの前進を止められず。左で追うロッタンは「来い」と挑発する。 5R、中盤から試合を支配するロッタン。ハガティーの前蹴りをずらすロッタン。ハガティーの前進しての左右ハイもスウェイでかわす。右ローから左ミドル当てるハガティー。蹴り足掴むロッタンが崩す。詰めて上からボディはロッタン。左ジャブ、左ミドルのハガティーだが下がりながら。左ローからワンツーはハガティー! しかしロッタンも頭をずらす。蹴り足をつかんで前に出てこかすロッタン。逃げ切り体勢のロッタンは手数を減らす。ゴングにロッタンがハガティーを抱え上げ、健闘を讃えた。 判定は4Rにダウンを奪ったロッタンが勝利。「NEW」の声にマットにひざまずいて歓喜した。1階級上ともいえるONE世界ムエタイフライ級=61.2kgで新王者に輝いたロッタン。ハガティーは初防衛に失敗。 ▼第12試合 ONEライト級(※77.1kg)5分3R×エドゥアルド・フォラヤン(フィリピン)[1R 2分16秒 リアネイキドチョーク]○エディ・アルバレス(米国) ライト級で、エドゥアルド・フォラヤンとエディ・アルバレスによる、ONEとUFC&Bellator元王者対決が行われる。フォラヤンは3月に青木真也に一本負けからの再起戦。アルバレスも両国大会でティモフィー・ナシューヒンの右ストレートでTKO負けを喫しており、ともに再起を目指す。 1R、ともにオーソドックス構え。アルバレスの跳び蹴りに後ろ蹴りを合わせるフォラヤン。さらに左フック! フォラヤンの蹴り足を掴んでがぶるアルバレス。外すフォラヤンは右の後ろ蹴り! アルバレスは右ローをカーフキック気味に打つ。右ハイからそのまま回って廻し蹴りはフォラヤン。さらにバックフィストと流れるような打撃。アルバレスはローのダメージか前足を変えてスイッチする。 さらにフォラヤンの右のカーフキックで、アルバレスがダウン! フォラヤンはパウンドを連打! 下から腕十字を狙うアルバレスだが、外したフォラヤンはさらに鉄槌! ヒザをフォラヤンとの間に入れて凌ぐアルバレスはサイドからヒザをマットに着いて鉄槌を打つフォラヤンの右足をすくい上げて手繰ると、アルバレスの右手をしっかり掴んで支えを無くしてからフォラヤンをヒザの上に乗せて跳ね上げ左足を持ち上げてスイープ! さらに右のカーフキックで、アルバレスがダウン! フォラヤンはヒザをマットに着いてサイドから鉄槌連打! ヒザを間に入れて凌ぐアルバレスは近くで鉄槌を打つフォラヤンの右足を手繰ると、跳ね上げ片足を持ち上げてスイープ! 上下を入れ替えることに成功したアルバレスはハーフガードを取るフォラヤンを左肩でアゴを潰して抑え込むと、右足も抜いてパスガード! そのままマウントへ。 亀になるファラヤンを、直前までローで効かされた足を使って両足を伸ばさせて這いつくばらせると、バックマウントから1発パウンドを入れ、さらにフォラヤンのアゴを左手で掴んで上げさせてから、右腕を喉下に差し込んでリアネイキドチョーク! フォラヤンがアルバレスの右腕を2度タップした。アルバレスが大逆転勝利! 左足にカーフキックを効かされ、立てなくなりダウンを喫したアルバレスだが、隠れた寝技技術を発揮、見事な柔術スイープと、最後はワイルドにフォラヤンのアゴを上げさせてのリアネイキドチョーク。これぞMMAの醍醐味を見せて勝利したアルバレスが、ザイード・フセイン・アサラナリエフが待つ決勝に駒を進めた。 試合後、AbemaTVの現地解説で生観戦した青木真也は、「フォラヤンが勝ちをもうここまで手中に入れたけどまさかの逆転劇で僕自身も意外、ちょっと気持ちの整理ができていないです。ただ、またどこかでフォラヤンともアルバレスとも巡り合うんじゃないかと、マニラで感じた試合でした」と両者との再戦を示唆した。 [nextpage] ▼第11試合 ONE世界フライ級(※61.2kg)GP準決勝 5分3R〇デメトリアス・ジョンソン(米国)[判定3-0]×和田竜光(日本/フリー)※ジョンソンが決勝戦へ進出。 3月の両国大会で若松佑弥をギロチンチョークで極めた元UFC世界フライ級王者のデメトリアス・ジョンソンが、続けて日本人と対戦する。 和田竜光は2018年7月のONE初陣でリース・マクラーレンにスプリット判定で敗れたものの、11月にユージーン・トケーロにリアネイキドチョークで一本勝ち。2019年1月にキンガドに判定負け後、4月には元五輪レスラーのグスタボ・バラルトに判定勝利でGP準々決勝を勝ち上がり、星を五分に戻している。 DJはGP準々決勝で若松の動きを1Rで把握すると、2Rには2手先、3手先を読むかのごとく先回りして最後はスタンドのギロチンチョークでタップを奪っている。引き出しの多い和田が、DJ相手にどんな戦い方をするか、注目だ。 1R、サウスポー構えからスタートするジョンソンに対し、オーソドックス構えの和田が中央を取る。左右に構えを変えながら動き回るジョンソンを詰める和田は右のカーフキックを命中させる。ジョンソンも左のインローを返す。 オーソに戻すジョンソンは右から左で前進するが、バックステップで回ってかわす和田。ダブルレッグでテイクダウンに来たジョンソンを右で脇を差し上げて防いで左手と組んだ形で首相撲に捕らえとジョンソンが右ヒザを打つ。腕を組み直し両腕で頭を引き寄せて首相撲からヒザ蹴りを打つのは和田! 再度、右で脇を差し直し、右足で小外刈で崩してから脇を潜る和田はスタンドでバックを取りかける。コーナー背に左で小手に巻いてバックに回らせないよう防御するジョンソンは、右ヒザを連打。 そのヒザの打ち終わりで片足になった瞬間に右腕をかち上げて払い腰気味に投げる和田! ジョンソンは左足をロープにかけて踏ん張るとその身体の戻し際で和田がバックに回る! ジョンソンの背中に飛び乗りすぐに足を胴に巻く和田。右足を胴に、その上から左足をロックする和田は長い左足をジョンソンの右ヒザ裏に甲でフックする“お竜ロック”をセット! 背後に引き込み、チョークを狙う和田は4の字ロックに変え、左足でジョンソンの右ヒザ裏にあてコントロール。首を防ぎながら背後の和田を殴るジョンソン。腰をズラし一気に正対を狙うが、左足が効いている和田はジョンソンに完全には正対させない。再びジョンソンを引き寄せバックを奪い、背後から鉄槌とヒジを打つ。残り10秒、ジョンソンは正対して上になることに成功するが、クローズドガードで抱きつき密着する和田に動けず初回を終えた。 2R、和田は右のパンチと右ロー、ジョンソンの左ローと交錯する。ジャブのダブルから右ストレートを突くジョンソンに、同じく速い右で前進する和田。オーソじゃらジャブ突き右ローを当てるジョンソン! 和田の右ミドルにジョンソンは左ミドルの蹴り返し。右ストレートから組み付いてきたジョンソンを和田は右で差して左腕でジョンソンの首後ろでロック、自身の頭で下からジョンソンの頭を挟む形の首相撲で投げ、ヒザを狙う。 1R同様に差した右腕で前方に煽りながら投げを狙う和田。コーナー背にしながらもヒザを突くのを忘れないジョンソン。和田も左ヒザを突き、頭をアゴに当てて押し込み、右腕をかち上げての投げ狙い! ここは読んでいたジョンソンがすかし正対。右は差させずロックさせない。コーナーに押し込む和田に肩パンチで攻撃の意思を見せる。 四つ組みからヒザ蹴りはジョンソン。しかし右は差している和田が回して体を入れ替え、細かいヒザを腿に突く。左で差すジョンソンも押し返し、その回し際にヒザを当てる。 和田との首相撲の攻防につきあうかと思いきや、スッと頭を垂直に落としたジョンソンが前進しダブレッグテイクダウン! クローズドガードで抱きつき殴るスペースを作らせない和田。しかし、ジョンソンもインサイドからヒジ! さらに和田の首を手前に引き付けるネックロックも。外した和田は蹴り上げでスペースを作るが怒涛のパス狙い。蹴り上げの足を担いでサイドに回る。残り30秒、抱きつく和田をジョンソンが剥がしてゴング。ジョンソンは走ってコーナーに戻る。 3R、始まってすぐに和田がワンツー。ブロックするジョンソンは左右にスイッチを繰り返しながらオーソーから右ロー。さらに右前蹴り。反撃が必要な和田は右ローも、キャッチしたジョンソンが片足立ちの和田を押し込んでテイクダウン! ジョンソンのパウンドに、和田は下から三角に組んでヒジを打つが、外したジョンソンは足をかつぎパスで逆側にパス! ハーフからフルガードに戻した和田が後ろ頭を掴むと、その手首を持って剥がしたジョンソンはがそのまま滑らせるように左ヒジ! 和田は右目上から流血。そのヒジの打ち終わりにすぐに和田の左ヒザを後方に押して右足をパスするジョンソン! いったん亀になってからがぶるジョンソンはにガードに戻す和田は下から再びヒジも出血がひどくドクターチェックに。 再開。ジョンソンにパスされ亀になって立とうとする和田のバックを奪ったジョンソンはスープレックスを仕掛けるが和田も投げさせない。するとすぐに背後から蹴りを狙うジョンソン。和田は前転して外そうとするがついていくジョンソンが崩して和田を寝かせに行く。和田はなおもヒップアタップをしかけるがクラッチしたままのジョンソンに再び亀になり立つ和田。 下から頭をつけての首相撲からヒザ蹴りに行くが、2発目をジョンソンがかわしてダブルレッグへ。足を後方に飛ばす和田だが脇をくぐりバックに回るジョンソン! 背後からリストコントロールし引き込むが、ここで横に落とした和田がバックに回るがその瞬間に立つジョンソンは背後から足をかけてきた和田にかけさせず正対! 離れ際に右も入れる。詰める和田は右アツパーも受け止めるジョンソン。コーナーに押し込む和田はバック狙いか。残り40秒。右を差している和田はみたび右腕で前方に煽りつつ脇を潜るとスタンドバックへ! 右足をかけて引き込むが、アームロック狙いのジョンソンは完全バックは取らせず、下の和田を足でスタンプしたところで終了のゴング。右手を挙げながらも口元をゆがませたジョンソンは納得していない表情を浮かべた。 判定は3-0でジョンソンが勝利。元UFC世界王者のジョンソンに肉薄し、大健闘した和田だったが、あと一歩及ばなかった。 ジョンソンは勝利者インタビューに「マニラ、どうだい? キンガドも若くて才能に恵まれた選手だけれど、決勝に向けてしっかり準備する」と答えた。10月13日、両国国技館で開催される日本大会でジョンソンはキンガドと決勝戦を争う。 ▼第10試合 ONE世界フライ級(※61.2kg)GP準決勝 5分3R〇ダニー・キンガド(フィリピン)[判定2-1]×リース・マクラーレン(オーストラリア)※キンガドが決勝戦へ進出。 和田竜光から1月にバックマウントを奪うなど判定勝ちし、3月両国大会で仙三と死闘を繰り広げ、勝利したダニー・キンガドが、同じく3月大会でのGP準決勝でリース・マクラーレンを判定で下した元世界王者アクメトフと対戦する。  1R、キンガドは代名詞でもある関節蹴りからのパンチで先制したが、マクラーレンが弾丸のようなダブルレッグでテイクダウン。場内は割れんばかりのキンガドコール。その声に押されて立ち上がろうとするキンガドだが、マクラーレンはしっかりと抑え込む。ガブってきたマクラーレンに反転してトップを奪ったキンガドだったが、腕十字を狙ったところでマクラーレンにバックを奪われてバックチョークを何度も仕掛けられる。残り20秒、ついに反転したキンガドにマクラーレンは下からの腕十字。これもキンガドが外した。  2R、キンガドの強烈な右カーフキックが2発連続で決まる。そのカーフキックを蹴ったところでマクラーレンが組み付いてテイクダウンに成功。キンガドは立ち上がり、マクラーレンがすぐにテイクダウンに行くもキンガドはまたすぐに立ち上がる。右のカーフキックにマクラーレンの足が流れるが、マクラーレンもダブルレッグでテイクダウンを奪う。抑え込むマクラーレン。キンガドが上を奪い返すとマクラーレンはフロントチョーク、さらに足関節と次々技を仕掛けて再び上に。マクラーレンがバックを奪ったところでラウンド終了。  3R、マクラーレンは左足を蹴られないようにサウスポーに構える。するとキンガドは右ミドルを蹴っていく。キンガドが右フックから組み付いて浴びせ倒すが、マクラーレンは立ち上がってダブルレッグでテイクダウンを奪い返す。潜り込むキンガドは組んだまま立ち上がってマクラーレンに尻もちをつかせる。バックを奪ったキンガド、マクラーレンは正対するが、キンガドに小外掛けでテイクダウンを許す。キンガドに大声援が沸き起こり、キンガドはサイドを奪ってボディへのヒザ蹴りと顔面へのパンチ。残り15秒、起き上がったマクラーレンにキンガドはヒザ蹴り。そして試合終了。  判定は2-1のスプリットで地元のキンガドが勝利した。 ▼第9試合 ムエタイ バンタム級(65.8kg)※ヒジ有り・OPFグローブ 3分3R〇ロートレック・PKセンチャイムエタイジム(タイ)[3R 0分49秒 KO]×アンドリュー・ミラー(英国)かつて日本のKNOCK OUTで梅野源治と対戦したロートレックが登場。126勝40敗5敗の戦績を誇る。対するミラーは34勝17敗2分で身長は180cm。 1R、ジャブの突き合いからスタート。ミラーは左の蹴りを出しつつ、リーチを活かしたストレート系のパンチを繰り出す。ロートレックは右ローを蹴り、ミラーの蹴り足をキャッチしてパンチへつなぐ。圧力をかけるロートレックが左フック、右ストレートをヒットさせ、強烈な右ロー。  2Rもグイグイと圧力をかけていくロートレックが右ロー。その右ローを空振りさせたミラーは左ハイをヒットさせる。コーナーやロープに詰まるミラーは首相撲に持ち込む場面が目立つ。ロートレックは左フック、右ローと追い詰めていき、消極的なミラーに“来いよ”と挑発。右ローにミラーの足が折れ曲がる。  3Rも前に出てパンチを放つロートレックに後退を繰り返すミラー。首相撲から離れた直後、ミラーの右フックにロートレックが右ショートフックを合わせてダウンを奪う。前のめりにバッタリと倒れたミラーは何とか立ち上がるもフラつき、レフェリーがストップ。ロートレックの豪快なTKO勝ちとなった。 [nextpage] ▼第8試合 ONE世界フライ級(※61.2kg)GPリザーブバウト 5分3R×ジェヘ・ユスタキオ(フィリピン)[1R 1分59秒 KO] ※右ストレート〇若松佑弥(日本/TRIBE TOKYO M.M.A.) 3月にDJに敗れた若松佑弥(TRIBE TOKYO M.M.A)がマニラで復帰戦。戦績上ではキンガド、DJと強豪相手にキャリア初の連敗を喫している若松にとっては、ONEで何としても初白星を掴みたいところ。  1R、前後にステップを踏む若松は右オーバーハンド。ユスターキオは右ローと右フックで迎え撃つ。若松は飛び込んでの右ボディストレート、右フックを当てに行く。若松が左フックのフェイントから伸びる右ストレートを打ち抜き、ユスターキオがバッタリと倒れる。  すかさずレフェリーがストップに入り、若松が鮮やかな一撃KOで勝利を飾って連敗から脱出した。  盟友・秋葉尉頼の写真を掲げて勝利コールを受けた若松は、勝利者インタビューで「最高です。2連敗中で苦しんでいたんですが、死ぬ気で全てを懸けてやってきました。1Rはナーバスになっていたんですが、右が当たった時は凄い感触がありました」と試合を振り返った。 ▼第7試合 ONE世界ライト級(※77.1kg)GP準決勝 5分3R×ホノリオ・バナリオ(フィリピン)[判定0-3]〇パク・デソン(韓国)  1R、両者軽快なフット―ワーク、パクはサウスポー。パクがシングルレッグでテイクダウンするがバナリオはすぐに立ち上がり四つからヒザを蹴り合う。しつこくテイクダウンを仕掛けるパクだがブレイクに。離れるとパクが左ハイキック、片足を持ってバナリオをテイクダウンするとパウンドとヒジ、ヒザ蹴りとパクが猛攻を加える。背中を向けて立ち上がるバナリオは離れると左前蹴りでパクを突き飛ばす。四つの体勢でブレイクがかかる。バナリオが渾身の右ボディストレートでパクを下がらせ、テイクダウンを奪ったところで初回終了。  2R、前に出るのはバナリオ。右のガードを上げてパクの左ハイを防ぎ、パンチでプレッシャーをかけていくがパクは組み付いてバックを奪いに行く。崩して寝かせにいったパクだが、バナリオが立ち上がってブレイクに。バナリオは右のカーフキック、左サイドキック。パクが組み付いてくるとヒザ蹴り。四つの体勢のままラウンド終了を迎えた。  3R、バナリオはローを蹴っていくが、パクはその蹴り足をキャッチしに来る。パクは左のパンチを出しながら左ハイを狙っていく。バナリオはローからのワンツー、左サイドキック。残り1分30秒、バナリオのローをキャッチしたパクがテイクダウンに成功。パンチとヒジを打ち、立ち上がるバナリオのバックを奪う。そのまま最後までコントロールし、判定3-0でパクが地元のバナリオを破った。 ▼第6試合 ONEバンタム級(※65.8kg)5分3R×レアンドロ・イッサ(ブラジル)[3R 1分39秒 TKO] ※パウンド〇竹中大地(日本/パラエストラ和泉) 竹中は2月のバンコク大会でマーク・フェアテックス・アベラード相手に逆転のTKO負けを喫して以来の試合。対するレアンドロ・イッサはイヴォルブMMA所属の黒帯柔術家。UFCで佐々木憂流迦に、ONEで今成正和に勝利しており、前戦4月には中国のフー・チャンシンに三角からの腕十字で華麗な一本勝ちを収めている。イッサのセコンドには青木真也が就く。  1R、サウスポーの竹中は左ミドル、左ハイ、左ローと左の蹴りを出し、左側へとサークリング。イッサが左右フックで前へ出てくると逆に左フックをヒットさせる。竹中の飛びヒザ蹴りを受け止めたイッサはテイクダウンに行くが、逆に竹中がトップを奪う。額から流血したイッサのバックを奪う竹中だったが、イッサが身体を起こしてトップを奪い返す。ガードになる竹中へパウンドを落とすイッサ。竹中が立ち上がってもバックに付いたまま初回を終えた。  2R、前に出るイッサにやや後退気味の竹中。時折、イッサへカウンターのヒザ、左フックを放つ。イッサの右フックに大きくバランスを崩す竹中。前へ詰めてくるイッサに左ミドル、左ハイを蹴る。組みに来たイッサが竹中をコーナーへ押し付ける。イッサが離れると竹中は左三日月蹴りをクリーンヒット。左右フック連打に来たイッサに竹中の右フックがヒットし、イッサの身体が揺らぐ。さらに打ち合いに来るイッサへまたも竹中の右フックがヒット。組みに来たイッサには竹中がフロントチョーク。イッサは右目上から大流血。  3R、前に出るイッサに竹中が右フック。イッサがグラつくが竹中は疲れているのか詰めることができない。前に出てフックを打ってくるイッサ。しかし、竹中が自ら飛び込んでの左がカウンターでヒットし、イッサはバッタリとダウン。竹中はガブりからヒザ蹴りの連打、そしてパウンド。レフェリーがストップに入り、竹中がTKO勝ちをもぎ取った。 [nextpage]▼第5試合 ONEウェルター級(※83.9kg)5分3R〇ジェームズ・ナカシマ(米国)[判定0-3]×岡見勇信(日本/EXFIGHT) 岡見は前戦5月のONEデビュー戦でキルギスの強豪キアムリアン・アバソフに2R TKO負けしており、今回が再起戦となる。 対戦相手のナカシマは、米国在住の父が日本人一家の養子として育ったため、日本姓を持つ元LFAファイター。LFAでは二階級制覇を成し遂げ、ONE初戦ではロシアのレイモンド・マゴメダリエフに判定勝ち、2戦目では阿部大治をKOに下しているルイス・サッポにTKO勝ちするなどONE2連勝中のファイターだ。MMAでも11連勝と無敗を誇る。UFCからONEに加入した岡見にとって、フィリピンでまたも厳しい相手が用意されたといえる。 前戦を「自分を信用できなくなっていた」と振り返る岡見は、「いかに無心で戦えるか。無心で体が反応するままに動けるか」をテーマに作り直してきた。  1R、両者サウスポー。ジャブを突いた岡見がシングルレッグからバックを奪う。ナカシマはバックハンドブローを放ちながら向き合うが、岡見はダブルレッグでテイクダウン。ナカシマもすかさずフロントチョーク。必死の形相で耐える岡見を上になって絞めあげるナカシマ。自ら解除したナカシマはパウンド、岡見がダブルレッグを仕掛けて四つの攻防へ持ち込んで初回終了。  2R、ジャブの突き合いから岡見はダブルレッグを狙い、ナカシマはカーフキック。ジャブからナカシマが豪快なワンツーでダウンを奪い、岡見は仰向けに。ナカシマは抑え込みつつパウンドを打つ。残り1分で岡見は立ち上がるが、ナカシマはバックについたまま。ナカシマはフィニッシュに行くことなくリスクは負わず、自分の優勢を保つ。  3R、始まってすぐに岡見がダブルレッグを仕掛けたが、ナカシマは切る。四つの攻防となるもナカシマは内側を取らせることなく、岡見は自分から離れる。その後もダブルレッグを切られた岡見だが、四つの攻防の中、ヒジでカットに成功。  流血したナカシマにダブルレッグからバックを奪うことに成功するが、岡見がグラウンドに持ち込もうとしたところでナカシマが上になる。ナカシマはトップをキープし、立ち上がると岡見をコーナーへ押し込む。残り時間わずか、岡見はパンチで前へ出るが、ナカシマはかわすことに専念し、試合は終了。判定3-0でナカシマが12連勝を飾り、岡見は連敗となった。 ▼第4試合 ONEフェザー級(※70.3kg)5分3R×エドゥアルド・ケリー(フィリピン)[2R2分50秒 テクニカル判定0-3]〇シャ・ビン(中国)  1R、ビンがダブルレッグでテイクダウンを奪うと、ケリーはヘッドロックとアームロックで逃れようとするが、ビンはトップを奪うと豪快なパウンド。離れてもすぐにダブルレッグを決めるビン。起き上がろうとしたビンをアナコンダチョークに捕える。逃れたケリーはトップを奪い、一度立ち上がると飛び込んでの右パウンド。ダメージを見せるビンにケリーがパウンド連打。シェは立ち上がる。  2R、ケリーはカーフキックから左ミドルを蹴るが、そこにビンが胴タックルを決めてテイクダウン。バックを奪う。ケリーはバックチョークを取られかけるが立ち上がり、パンチの打ち合いを仕掛けるもビンに小外刈りでテイクダウンされる。ビンは右の豪快なパウンドを何度も叩きつけ、ケリーは防戦一方となったが、後頭部への打撃があったとしてインターバルがとられる。  ドクターチェックでストップがかかり、試合は終了。ここまでの判定で勝敗がつけられることになり、判定3-0でビンが勝利した。 ▼第3試合 ONEストロー級(※56.7kg)5分3R×ポンシリ・ミッサティット(タイ)[判定0-3]〇ミャオ・リータオ(中国)  1R、リータオは右フックの連打からダブルレッグを決めてテイクダウン。アームロックからパンチを入れながらバックを奪ってのバックチョーク、続けてマウントからのヒジ打ちとリータオが素早く流れるような動きを見せる。バックマウントを奪うとパンチを打って削りながらバックチョークを狙う。ようやく上を奪ったポンシリはヒジを打つが、リータオはすかさず投げを打ってテイクダウン。リータオがパウンドを打ち、初回は圧倒した。  2R、ポンシリは飛び蹴りの奇襲を仕掛けるが、リータオは右フックで迎え撃って浴びせ倒すような豪快な投げでテイクダウン。パンチを打ちながらバックを奪い、回転して逃れようとするポンシリの動きに付いていき、バックから離れない。トップを奪うとヒジ、パンチを強打。残り2分を切ったところでポンシリが立ち上がり、バックを奪うがリータオが回転してバックを奪い返してのバックチョーク。何とか防いだポンシリ。  3R、リータオが右ストレートからシングルでテイクダウン。顔面へパンチを打ちながらサイド、バックとポジションを移行していくリータオ。そしてバックチョーク。ポンシリが逃げるとリータオはマウントに移行してパウンドの連打。ポンシリも動き回って逃れようとするが、リータオは逃さずパウンド。ポンシリにほぼ何もさせず、判定3-0でリータオが完封勝ちした。 [nextpage] ▼第2試合 ONE女子ストロー級(※56.7kg) 5分3R〇三浦彩佳(日本/TRIBE TOKYO M.M.A.)[2R 0分39秒 アメリカーナ]×サマラ・サントス(ブラジル) 三浦は2月のシンガポール大会でONEに初参戦。アルゼンチンのラウラ・バリンを相手に払い腰からのスカーフホールド(袈裟固めから両足でアームロック)で一本勝ち。MMA4連勝中だ。 対するブラジルのサマラ・サントスは2018年9月にONEに初参戦し、女子ストロー級王者・ション・ジンナンに3Rまで粘るもTKO負けを喫しており、三浦にとっては王者との距離を計る格好の相手になる。  1R、開始と同時に前へ出て組み付いた三浦が首投げから袈裟固めの必殺パターンに持ち込む。腕を両足に挟むことができず顔面へパンチを打つが、サントスが両足を首に絡めに来て横三角絞めに。三浦は縦四方に近い形となってサントスの頭部へヒザ蹴りを連打。サントスは横三角をなかなか解除しなかったが、残り10秒で三浦がサイドから抑え込んで顔面へのパンチを連打した。  2Rもいきなり前へ出て、今度はダブルレッグでテイクダウンを奪う三浦。素早く脇差しパスガードで足を抜いてサイドに出ると、再び得意の袈裟固めからの両足で極めるアメリカーナで鮮やかな一本勝ちを奪った。 ▼第1試合 バンタム級(65.8kg)5分3R×スノト(インドネシア)[判定0-3]〇ムハマド・アイマン(マレーシア)  1R、パンチの攻防から2分過ぎにスノトがダブルレッグを決めてテイクダウン。アイマンが立ってスタンドに戻るとアイマンはハイキックを放ち、左のパンチを当てに行く。  2R、アイマンは左右に構えをスイッチしても主軸は左のパンチ。スノトはアイマンが前に出てくるとタックルに行こうとするが、すぐにアイマンがバックステップ。アイマンは圧をかけながらオーソドックスからの右ストレート、右ローをヒットさせ、飛びヒザ蹴りも発射する。  3R、スノトは度々ダブルレッグを仕掛けるが、アイマンに切られてパンチをもらう。スノトは右オーバーハンドを2度ヒットさせ、ようやくアイマンの胴に組み付く。アイマンはフロントチョークでグラウンドに。首を抜いたスノトは立ち上がり際に組み付こうとしたが組みつけず、アイマンの圧に押されてコーナーで右ストレートをまともにもらう。アイマンは投げでテイクダウンし、マウントを奪ったところで試合終了。アイマンの判定勝ちとなった。 【関連記事】松嶋こよみ「5分5R=25分、シンドい試合をするしかない」ONEフェザー級王者マーチン・ウェンに挑戦GP準決勝でDJに挑む和田竜光「格闘技を続けてきて自分がどれだけのモノになったか、DJ以上にそれを確かめられる相手はいない」岡見勇信、自分を信じるための戦いへ「“無心”で戦えるよう、最善の準備をする」地元フィリピンのゲジェ・ユースタキオ戦に挑む若松佑弥「今回はもう倒しに行っちゃおうかなと」
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