課題を持って試合に臨むという志の高い菅原
新体制にて行われる大会の第一弾、2023年9月10日(日)神奈川・横浜アリーナ『ReBOOT~K-1 ReBIRTH~』の第3弾対戦カードの発表が、8月12日(土)都内にて行われた。
新たにK-1 WORLD GP女子アトム級王者・菅原美優(K-1ジム三軒茶屋シルバーウルフ)、Krushバンタム級王者・池田幸司(ReBORN経堂)、第7代Krushスーパー・ライト級王者・鈴木勇人(K-1ジム五反田チームキングス)の出場が決定。
菅原は外国人選手、池田と鈴木は他団体の選手を含めて対戦相手を調整中。会見には菅原のみ出席して意気込みを語った。
菅原は「K-1が新体制になって一発目に出させていただけるのを嬉しく思います。女子のカードがあまりないのかなと思うので男子に劣らない試合が出来るように頑張ります」と挨拶。
7月17日のK-1両国大会で試合をしたばかりで、短い間隔での試合出場となったが「期間は短いですがそんなにダメージはなかったので、試合が終わってすぐ練習もしていて。この間の試合でいい感覚、今までにない感覚がつかめたので、自分自身早く試合がしたいなっていう。その感覚を忘れないうちにもっともっと成長できるんじゃないかなって思っていたので、タイミング的にはよかったのかなと思っています」と、早く試合がしたかったのだという。
「今までは余裕がなかったりとか今も余裕があるわけじゃないけれど、今までの考え方だと練習をひたすらやってそれが試合に出たら身に付いたと思う考えでやっていて。考えると手が出なくなったりがあったので、試合当日は吹っ切れた状態でリングに立って、練習の成果が出たら出たんだなみたいなモチベーションでいつも試合をしていたんですけれど、それじゃダメだなと思って。
今回からは自分のプランをしっかり遂行する、出たらいいじゃなくて出さないとダメだという考え方に変えました。以前より集中して、気持ちで押し切っていい場面でも無理に前へ行かないで、よく考えてやったことを思い出しながら。そういうメンタル部分とのバランスを初めてつかめたかな、考えながらしっかり試合が出来たというのが以前と比べてありました。その感覚を忘れないうちに、期間が空くと勝つことだけに必死になる展開が嫌なので、このタイミングで試合が出来るのがいいなと思います」
女子特有の気持ちばかりが前に出てしまうような試合は嫌だと言い、7月に行われたライバルである松谷綺とパヤーフォンの試合の感想を聞かれても「いい試合で…でも女子によくある前までの自分もそうだったんですけれど、最後は粘り勝ちというか。気持ちが前に出るような展開になってしまうので。自分もこれからそこを直していかないといけないところなので、次に2人と試合をする時がくればいい意味で気持ちの勝負にならずテクニックでどうにか出来るように、そういう試合が出来るようにいま準備している感じです」と、テクニックで対抗できるようになりたいと話す。
どんな相手を希望したいかとの問いには「まだやはり経験値が浅いというか、15戦ぐらいしかしていないので、どんなタイプでもいいなっていうのが率直な気持ちです。用意していただいた選手のファイトスタイルに合わせて練習して、経験をどんどん積んでいければという段階なので。個人的にあるとすればグイグイ来られるのは嫌なので、そういう選手が来てくれたら練習になるな、またひとつレベルアップ出来るのかなっていうのがあります。でも来ないなら来ないでこっちから組み立てるのは難しいので…誰が来てもどっちにしても嫌なので(笑)。頑張ります」と、あえて自分が苦手とするタイプとやりたいとした。
無差別級トーナメントやスーパー・ヘビー級の試合がある中で、45kgはおそらく最軽量の試合となる。その中でどんな試合を見せたいかを聞かれると「パワーで勝ちますというのは絶対無理なので(笑)。スピードで見せていきたいなっていうのはあるんですけれど、女子は気持ちが強いのでそこも見せたいけれど、いい意味で気持ちの勝負はしたくないと思っています。ちゃんとテクニックで粘り勝ちというよりかはコントロールした試合をしたいと思っているので。そういうところを見ていただけたらなと思います」と答える。
また、防衛戦については「自分の中では目途がたっていなくて。いつ来てもいいように準備することが自分の仕事だと思っています。いつ言われても自信を持ってリングに立てるように準備しているのでK-1の皆さんにお任せします」とした。
今後の女子部門の展開についてカルロス菊田K-1プロデューサーは「日本では知られていませんが、ブラジルの友好関係にある団体WGPには女子ヘビー級もあります。女子のヘビー級があるのは私の知るところブラジルだけですが、K-1が世界に出ていく時にいろいろなタイプの団体や選手といろいろなイベントをやっていきたいと思っています。日本人にフィットするウエイトがあるかないかはありますが、様々な女子選手の競技を取り込んでいければと思っています」と、女子も世界的な広がりがあるとした。
菅原は「私がプロになるきっかけは、アマチュアの時に趣味で試合に出ていて宮田さんに声をかけてもらって初めてプロというものを意識し始めて今ここにいるので。私がこの道に進んだのは宮田さんがいたからなので、プロになってからはあまりお世話になっていなかったので、またこういう形で関われると思ってなかったのでちょっと緊張しています。よろしくお願いします」とのエピソードも披露。
同席した宮田充Krushプロデューサーは「アマチュア大会で凄く可愛い子がいるなと思って何も考えないでプロにならないかと言ったんですよね。僕がそういうことをしなければ違う道を進んでいたのかと思うと申し訳ないような嬉しいような半分半分ですが(笑)。グラビアとかも頑張っているんですよね。これから仕事していくことになったので頼もしいし楽しみです」と語った。