MMA
インタビュー

【超RIZIN】注目カード! サバテーロと対戦するマゴメドフ「コンバットスポーツの大ファンの日本の皆さんに、グレートファイトをお見せしたい」=Bellator

2023/07/29 12:07
 2023年7月30日(日)『超RIZIN.2』(さいたまスーパーアリーナ)で12時開始予定の「Bellatorパート」第2試合にて、マゴメド・マゴメドフ(ロシア)とダニー・サバテーロ(米国)による、注目のバンタム級戦(5分3R)が行われる。 (C)Bellator PR  ダゲスタンレスリングとアメリカンフォークスタイルレスリングの猛者同士の戦い。ともにバンタム級ワールドGP準決勝進出者で、今回は事実上のGPの“3位決定戦”となる。  マゴメドフは、ダゲスタンの武術寄宿学校で元UFCのザビット・マゴメドシャリポフとともに格闘技を学び、ロシアACB時代にのちにUFC世界王者となるピョートル・ヤンに1勝1敗の戦績を持つ。  Bellatorバンタム級ワールドGPでは、2022年6月のGP準々決勝でエンリケ・バルゾラに4R ギロチンチョークで一本勝ち。準決勝では、優勝者パッチー・ミックスのギロチンチョークに2R 一本負けでGP敗退となった。  対するサバテーロはアメリカントップチーム(ATT)で堀口恭司の盟友。WGPでは、2022年4月大会のワイルドカードで、8戦無敗のジョネル・ルゴに判定勝ち。6月のレアンドロ・イーゴとの準々決勝で、イーゴにテイクダウンを決め続け、判定3-0で勝利した。  GP準決勝では、同級暫定王者のラフェオン・ストッツと判定2-1に割れる僅差で惜敗。組みも強いストッツをケージレスリングでは上回っていたとの声も高く、2023年4月にはマルコス・ブレノに一本勝ちで再起を遂げている。  このサバテーロとの対戦に向け、前日計量でマゴメドフは、136ポンド(61.68kg)で計量をパス。サバテーロも135.8ポンド(61.59kg)で計量をパスしている。前項のセコンドのザビット・マゴメドシャリポフのインタビューに続き、マゴメド・マゴメドフの計量前日の言葉を紹介したい。 [nextpage] 「プロになったきっかけ? 他人が自分の経費を持ってくれる上に、ファイトマネーももらえるなんてって(笑)」 ━━試合を控えた心境を教えてください。 「素晴らしい体調です。日本のファンの皆さんに素晴らしい試合をお見せしたいと思います、楽しみです」 ━━「Bellatorパート」ながらRIZIN初参戦となります。日本に来たのは初めてでしょうか。 「初めてです。小さい頃にPRIDEを見ていたので、いつか日本で試合をしたいと思っていました。Bellatorにも感謝したいと思います」 ━━17歳でプロを志したそうですが、プロになりたいと思ったのは、なぜですか。 「若い頃から戦うことを覚え、最初はフリーで、自分で旅費から滞在費から全て払ってやっていたんですけど、ある日、プロモーターが『金をやる』と言ってそういった諸経費を持ってくれるようになったんですね。『お金を払うから戦わないか』と。自分は『やった!』と思ってそこに乗ったわけなんですけど(笑)、それが“プロになる”という意味だと自然とそうなってしまっていました。他人が自分の経費を持ってくれる上に、ギャラももらえるなんてって(笑)。それがプロになったきっかけです」 ━━なるほど。現在の練習環境を教えてください 「ダゲスタンでは、ハビブ・ヌルマゴメドフのお父さん、アブドゥルマナップ・ヌルマゴメドフが作った『ヌルマゴメドフMMAスクール』で練習をしています。めちゃくちゃ強いファイターがたくさんいて、ハードなトレーニングが出来ています。今回はものすごいタフなレスラーとも練習して、対戦相手に備えてきました。日々のたゆまぬ鍛錬が今の私を作っていると思います」 ━━では、今回の対戦相手のサバテーロの印象をお願い致します。 「タフファイターです。レスリングベースの選手なので、激しいスクランブルであったり、タフな試合になると思っています。たくさんのグラップリングやレスリングの展開になると思っています。日本のファンにはスタンドファイトが好まれるかと思うけど、ハイレベルなレスリングを楽しんでもらえると思います」 ━━ところで、なぜこんなにダゲスタンの選手が強いのか。よろしければ秘密を教えてください。 「それは……我々の文化にのなかに流れているからです。ダゲスタン共和国は“山の民”で、街を歩いているだけでもみんな何かしらのファイト経験者だったりして、街を歩いている人にプロファイターが負けると言うことだってありえる。みんな戦い方を知っている、みんな“レッスル”の仕方を知っているんです。小さい頃からレスリングスクールに入ることも多く、そこでトップになかなか登れない選手が他の格闘技に流れたりということもあります。レスリングのバックグラウンドが多く、MMAでもそういう選手が活躍している傾向です。みんなハイレベルな競技大会を経験をしていることが多く、ディシプリン(規律)があり、ハードに練習している。そういうもことがカルチャーとして根付いているんです。みんなが格闘技に触れています」 ━━Bellatorで同じバンタム級トーナメントに出ていた堀口恭司選手がフライ級に転向しましたが、マゴメドフ選手もフライ級に興味はありますか。 「堀口恭司選手はレジェンドですし、UFCはもちろん、キャリアを通して彼の戦いを見てきました。私は(今バンタムでやっているが)57kg(フライ)に行くくらいなら、66kg(フェザー)に上げる方が自分にはいいですね、57kgは軽すぎます。ともあれ、彼のフライ級での活躍を祈っています」 [nextpage] ザビットは試合展開に応じて、臨機応変に対応できるアドバイスをしてくれる ━━武術学校時代から一緒だったザビット・マゴメドシャリポフがコーナーマンとして来日しています。どんなアドバイスをもらいましたか。 「もちろん彼とは試合前に一緒に相手の研究をしたりしているのですが、一番良いことは、試合中に生でもらえるアドバイスです。というのも彼は、自分がどういう戦い方をするのか、僕のスタイルを熟知してくれているから、実際の試合を通して彼のアドバイスを受けてやっていて、戦いながらゲームプランを変えたりもしています。エンリケ・バルゾラ戦では、途中で『レスリングで行くのは止めよう。スタンドで勝負しよう』と彼が言ったんです。それで立って勝負することを選んだうえで、スタンドのポジションからフィニッシュでのサブミッションに繋がった。そうやって試合展開に応じて臨機応変に対応できるアドバイスというものに、得難い価値があるんですね。人生を共にしてきた仲間だからこそ、そのアドバイスが生きます」 ━━「ダゲスタンレスリングvs.アメリカンレスリング」と言われていますが、今回もそればかりではないということですね。 「そうですね。まず、自分はダゲスタンレスリングの代表ではありません(笑)。そもそも自分のベースはスタンディング(散打)で、後からレスリングを学びました。同時に、サバテーロがアメリカンレスリングを代表する選手というわけでもないでしょう。テクニカルな印象はなくて、彼はアグレッシブでありクリーンで、グラップルして自分の方に持っていくことには長けているけれど、それは技術的に優れているということではないと思っています。  互いの国のスタイルでどうこうではなく、自分はスタンドの展開で彼に打撃を当てたいと思うし、彼がレスリング勝負をしてきてそうならざるをえなければ組みます。自分がこだわっていることは勝ちに行くことで、レスリング勝負をすることではなく、MMAとして、KOなりサブミッションでフィニッシュするということが自分のやりたいことです」 ━━最後に日本のファンへメッセージを。 「日本のファンは最高のMMAファンであり、コンバットスポーツのファンだと思います。そんな皆さんに、グレートファイトを見せたいと思います!」
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