MMA
レポート

【DEEP×NARIAGARI】北岡悟が執念で勝利をもぎ取りRIZIN参戦アピール&公開プロポーズ、皇治が飛びつき腕十字で魅せるも青木&竹浦の猛攻でボロボロに、大将・赤沢幸典が圧勝で対抗戦は3勝2敗でDEEPが勝利

2023/07/23 15:07
DEEP vs. NARIAGARI2023年7月23日(日)東京・ニューピアホール ▼第11試合 DEEPライト級 5分3R〇北岡 悟(パンクラスイズム横浜)判定2-1 ※28-29、29-28×2×大木良太(KRAZY BEE)  北岡は、2020年9月の小金翔戦でのドロー以降、久米鷹介、 大原樹理、鈴木琢仁、上迫博仁、江藤公洋相手に5連敗を喫したが、2023年2月に高野優樹にノースサウスチョークで一本勝ちすると、5月に大山釼呑助にもギロチンチョークで一本勝ちし、現在2連勝中。大山戦の勝利後、すぐに佐伯代表と次戦について話し合ったという。  対する大木は、2017年からDEEP等で5連勝。2021年7月に大原樹里と「DEEPライト級暫定王者決定戦」を争い、3Rに大木の偶発的なローブローによりテクニカル判定で敗れ戴冠ならず。その後、2021年10月に石塚雄馬にスプリット判定で敗れ、2連敗。怪我の治療もあり、今回が1年9カ月ぶりの復帰戦となる。  1R、北岡は右ローからのシングルを何度も仕掛け、パンチの打ち合いからシングルに入り、ダブルレッグに切り替えてテイクダウンを奪う。右足を抱えてコントロールする北岡。大木が立ち上がると北岡はフロンチョークのモーションからダブルレッグに行き、大木に尻を着かせる。再び立ち上がる大木だが、北岡はケージから離させず、北岡がケージに押し込んだ状態のまま1Rが終了した。  2R、北岡はフックからテイクダウンを狙いに行き、大木が下がりながら右フックを打ってきたところでダブルレッグでのテイクダウンに成功。ボディロックで大木を抑えるが、パンチにいったところで大木が立ち上がって北岡をケージに押し込む。セコンドの斎藤裕のアドバイスで北岡の太ももへヒザ蹴り、さらに肩パンチを当てる大木。北岡はすぐに体勢を入れ替えて大木をケージへ押し込み、ダブルレッグを仕掛けるが大木は耐える。  3R、大木が左右ローとジャブで攻めるが、北岡はシングルに捕まえるとドライブしてケージまで押し込む。組み付いたままの北岡に大木はヒジとパンチ、片足を離さない北岡の側頭部にヒジを見舞う。大木の打撃をもらっても足を離さずテイクダウンを狙う北岡。最後に大木が北岡をケージへ押し込む形でヒザ蹴りを入れて試合終了。  判定は2-1と割れたが、北岡が勝利。勝利の雄叫びをあげた北岡はリングサイドにいた榊原信行RIZIN CEOに「43歳で3連勝したんですよ。4年間勝てなかったのに半年で戻したんですよ、こんなヤツいないでしょう。また使ってください」とRIZIN参戦をアピール。 「今年2月と5月に勝ったけどマイクはお断りしたんですけど、DEEPとNARIAGARIとのコラボの大会でメインやらせてもらって僕が必死に勝とうとしたのを表現できたからいいです。青木さんが文句いうかもしれないですけどいいです」と言うと、「やりたいことがある」と女性を呼び出す。 「9年ぶり、人生で2回もリング上でプロポーズした人はいないと思うんですよ。天野心愛さんって言います。まだアマチュア選手なんですけれど。僕は格闘技しかやってこなかったし、しかも2回目なんですけど、あなたのことが大好きです。どちらかが死ぬまで一緒にいてください」と公開プロポーズ。  天野は「この場で言わないで欲しかったですけど…はい」とOKを出した。  北岡は「ありがとうございます。よろしくお願いします。43歳になっても格闘技だけやって、19歳と結婚して、どうだ! 羨ましいだろ! 俺の前座に出てきた皆さん、もっと練習しろ、もっとコツコツやれ!」と、お相手は19歳という衝撃の告白で場内をどよめかせた。 [nextpage] ▼第10試合 エキシビション 柔術タッグマッチ 6分1R―皇治(TEAM ONE)& 住村竜市朗(TEAM ONE)勝敗無し―青木真也(フリー)& 竹浦正起(CARPE DIEM)  皇治と竹浦でスタート。ケージに押し込まれる皇治だがポジションを入れ替えて場内がどっと沸く。さらに皇治は飛び付き腕十字から三角絞めを繰り出して沸かせるが、その後はタジタジに。竹浦が青木にタッチすると、皇治はケージを登って逃げようとしたが青木に抱えられて思い切りマットに叩きつけられる。  さらにアームロックを極められそうになり、住村に助けを求めるがタッチまでの距離は遠い。何とか住村にタッチした皇治は場外へ逃亡。場内の皇治コールにおされてケージに戻ると、青木は握手からあっという間に三角絞め。もがき苦しむ皇治を青木が離したところで試合終了となった。  エキシビションということで勝敗はないが、レフェリーの佐伯繁DEEP代表は「皇治選手が青木選手の急所に噛みついたので反則負け」という裁定をくだした。 [nextpage] ▼第9試合 DEEPvs.NARIAGARI MMAルール メガトン級 5分2R〇赤沢幸典(Tristar Gym日本館/Team Cloud)TKO 1R 2分00秒 ※レフェリーストップ×朝太(NARIAGARI)  1Rが始まってすぐに赤沢がダブルレッグでテイクダウン。抑え込みながらパウンド、ヒジを打ち込み一方的な展開に。その時間が続き、レフェリーがストップした。 対抗戦は3勝2敗でDEEPチームが勝利。賞金100万円を手にした。 [nextpage] ▼第8試合 DEEPvs.NARIAGARI MMAルール 68.0kg 5分2R〇立成洋太(パエストラ松戸)KO 1R 4分05秒 ※右フック×雄貴(NARIAGARI)  1R、カーフの蹴り合いでより強いカーフを蹴るのは立成。雄貴も左右フックや左ミドルを蹴るが、慎重で手数が少なめ。残り1分30秒を過ぎたところで、立成がニータップからテイクダウンに行くも雄貴はこれをかわす。しかし、立成の右カーフに気を取られた雄貴に立成が強烈な右フック。この一発で雄貴は豪快にダウン。レフェリーが即座にストップし、立成が鮮やかなKO勝ちを飾った。  立成は「今日はとりあえずKO出来てよかったです。次も必ずKO狙って確実に勝ちに行くのでまたよろしくお願いします」と語った。 [nextpage] ▼第7試合 DEEPvs.NARIAGARI キックルール 60.0kg 3分2R×RYOGA(フリー)KO 1R 2分40秒 ※右フック〇吉田 仁(NARIAGARI)  1R、強烈な右オーバーハンドを中心に左右フックをブンブンと振り回すRYOGA。その右でダウンを奪う。立ち上がった吉田に襲い掛かるRYOGAだが、吉田はカウンターのテンカオで迎え撃つ。さらに首相撲からのヒザ。  RYOGAもフックで応戦するが、吉田のフックも打ち合いで当たる。その打ち合いでRYOGAの左フックに吉田がカウンターの右フック。これがモロに決まり、RYOGAはバッタリとダウン。レフェリーが即ストップをかけた。  逆転KOで盛り上げた吉田は「最初ホンマ効いて。相手強かったですね。これからプロ戦に出ていって戦っていくので、もっと練習してもっと強くなります」とプロで活躍していきたいと語った。 [nextpage] ▼第6試合 DEEPvs.NARIAGARI MMAルール 58.0kg 5分2R〇多湖リキト(ネックス)一本 2R 3分23秒 ※腕十字×悠里(NARIAGARI)  1R、軽い打撃を交換する中、多湖がダブルレッグからリフトアップしてテイクダウン。サイドから抑え込み。多湖がパウンドに行くと悠里は立ち上がろうとしたが、再び多湖がダブルレッグでテイクダウンし、強烈なパウンドを打ち込む。終盤にはマウントを奪い、パウンドとヒジを打ってラウンドを終えた。  2Rはすぐにダブルレッグでテイクダウンする多湖。サイドから抑え込み、パンチとヒジで削ってマウントへ。ブリッジで返そうとした悠里をしっかり抑え込み、腕十字を極めて快勝。DEEPに1勝をもたらした。  多湖は「DEEPの看板を背負ってしっかり勝ちました。悠里選手は気持ちが良くて僕も尊敬していて、ここまで凄く練習してきました。もしNARIAGARIが旗を挙げてどこかの団体に殴り合いに行くのだったら、僕はDEEPからNARIAGARIとして行きたいのでよろしくお願いします」と、NARIAGARIにも協力したいと名乗りを上げた。 [nextpage] ▼第5試合 DEEPvs.NARIAGARI キックルール フライ級 3分2R×琥(K-Clann)1R 1分29秒 ※3ノックダウン〇元太郎(NARIAGARI)  1R、サウスポーの元太郎が思い切りのいいワンツー、左ミドルを放ち、打ち合いになったところで前へ出ての左ストレートをカウンターで突き刺してダウンを奪う。  ダウンを取り返しに行った琥だが、右フックで再びダウン。ここでややペースダウンしたかのように見えた元太郎に琥が逆襲するが、元太郎がラッシュを仕掛ける。最後は右フックが強烈にヒットし、3ノックダウンでNARIAGARIに先勝をもたらした。 「対抗戦に選んでくれてありがとうございました。一個言いたいことがあって。NARIAGARIの第1回が始まった時に注目された選手がいて、矢島選手って方が注目されていて1回目からやりたいって言っていて、今日会場にいると聞いたんですけど、自分がやりたいって言った時は無名すぎて相手にされなかったんですけど、1回目で勝った今回の対抗戦で1RKO、次NARIAGARI大阪であるのでそこで矢島選手、よろしくお願いします」と矢島との対戦をアピールした。 [nextpage] ▼第4試合 エキシビションマッチ 2分2R(※1R目キックボクシング+2R目MMA)×城戸康裕(谷山ジム)2R フロントチョーク〇平山 迅(TEAM ONE)※エキシビションのため勝敗は無し。  1R、平山が重い左ロー、左右フックで厳しい攻めを見せ、城戸が重い左ミドルキックとロー。その音に場内からざわめきが起き「今までの試合と全然違うな」との声が漏れる。防具はつけているものの、両者ともかなりの本気度。  2Rはオープンフィンガーグローブに付け替えてのMMAルール。いきなり足へのタックルを見せる平山に城戸は「無理無理」と弱腰。平山が首投げでテイクダウンを奪うと、ここで城戸がブリッジで返してみせる。さらにパスガードしようとした城戸。しかし、平山は首をとってフロントチョーク。これに城戸が慌ててマットを叩いてタップした。  平山はマイクを持つと「大先輩ですけどしっかり胸を借りました。9月にISKAタイトルマッチが決まっているので、しっかり仕上げてベルトとを獲ってNARIAGARIをアピールしたいと思っています」と語る。  城戸は「いやいや、本気すぎじゃない。エキシビションでしょう? 本気で絞めて来るし。俺全然MMA知らないし。ルールが決まったの1週間前。1週間前に平山君が身体の一部が悪いと、じゃあ俺が代わりに出るよと言ったら、相手がまさかのコイツ。どういうことやねん。それと皇治、俺MMAやったことないぞ」と愚痴ったが、皇治は「最高でした。城戸さん、RIZINでMMAあるんじゃないですか」と笑って答えた。 [nextpage] ▼第3試合 DEEPライト級 5分2R〇井上竜旗(AACC)判定3-0 19-19(マスト井上)×2、20-18×中谷優我(BRAVE)  1R、中谷はパンチの連打から組み付き、ボディロックから投げをうってテイクダウン。サイドから抑え込むも井上はブリッジして脱出。スタンドに戻ると中谷はタックルと右ストレートを織り交ぜて前へ出る。サウスポーの井上は左の蹴りと左ストレートで対抗。  2R,井上の左からの攻撃を被弾する中谷だが、右フックを打ち返して両者鼻血で顔面が真っ赤に。テイクダウンした中谷を井上は組ませず、左ストレート、左フックを当てていく。中谷も負けじと打ち合うがヒットが多いのは井上。中谷は一度テイクダウンに成功するもすぐに立たれ、判定3-0で井上が勝利した。 [nextpage] ▼第2試合 NARIAGARI キックルール 68kg 3分2R×レイヤ(華王州)判定1-2 ※19-20×2、20-19〇来希(TEAM ONE)  1R、両者近い距離でパンチとローを打ち合う。来希は右ローを集中的に蹴り、左ハイを放った後に同じ軌道で左ミドルを蹴るテクニックを見せた。レイヤはボディ狙い。  2R、レイヤはボディ攻めで左ボディからヒザ蹴り、さらにパンチで前へ出る。来希は右ハイキックをかすめると左ハイにつなぐ。このラウンドはレイヤが前へ出てパンチで攻め、来希の右ストレートは空を切る。最後は両者ともバテバテとなり、判定2-1の僅差で来希が判定勝ちを収めた。  マイクを持った来希は「自分は今までの喧嘩自慢ではなく本当の格闘家になろうと思っています。今まで死ぬ気で練習してきてここで結果が出てマジで嬉しいです。まだ成り上がれてないので成り上がりたいと思います」とアピールした。 [nextpage] ▼第1試合 NARIAGARI キックルール 69kg 3分2R〇豊樹(フリー)KO 2R 2分53秒 ※右ハイキック×ハルゴング(フリー)  1R、ローの蹴り合いからスタート。ミドルも織り交ぜるのは豊樹で、打ち合いにも行くがフックは大振り。好戦的なハルゴングも打ち合いを仕掛けていった。  2R、バックハンドブローを放つ豊樹。ハルゴングは打ち合いに行き、タイミングのいい右フックでダウンを奪う。ハルゴングはそのまま逃げ切ろうとしたか、ケージを回り始める。豊樹はそれを追っていき、ハルゴングの右ストレートの引き際に右ハイキックを合わせてダウンを奪う。ハルゴングは立ち上がるも再び倒れ、豊樹の豪快KO勝ちとなった。  大喜びの豊樹は「今回DEEPとの対抗戦と言うことで僕はNAROAGRO同士だったんですけど僕が1試合目で、ハルゴングもいろいろなことを思って立ち向かってきてくれたと思うんですが、皇治さん、僕が1試合目で良かったでしょう?」と問いかけると、解説席にいた皇治は「めちゃくちゃ良かったですね」と合格点。 「言いたいことはあったんですけれど倒したのが嬉しすぎて全部とんでもうたです。適当そうに見えてちゃんとしているので、それだけは分かってください。これからどうなるか分からないですけど、面白い試合が出来るように日々努力してNARIAGARIチーム一丸となっていいようにしていきたいと思っているので、皆さん今後もNARIAGARIをよろしくお願いします」とアピールした。
全文を読む

MAGAZINE

ゴング格闘技 NO.331
2024年3月22日発売
UFC参戦に向け、ラスベガス合宿の朝倉海。「プロフェッショナル・ファイターの育て方」でチームを特集。『RIZIN.46』鈴木千裕×金原正徳インタビュー、復活K-1 WGP、PFL特集も
ブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリアブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリア

関連するイベント