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【RIZIN】朝倉海が堀口恭司を初回KOする史上最大の番狂わせ!浜崎朱加が一本勝ち、マネル・ケイプが水垣偉弥をKO、浅倉カンナは接戦を制す

2019/08/18 15:08
RIZIN.182019年8月18日(日)ドルフィンズアリーナ(愛知県体育館) ▼第13試合 メインイベント 61.0kg契約 5分3R ※ヒジあり×堀口恭司(60.75kg/アメリカン・トップ・チーム/RIZIN&Bellator世界バンタム級王者)[1R 1分08秒 KO]○朝倉 海(61.00kg/トライフォース赤坂)  6月のBellatorにてダリオン・コールドウェルを返り討ちにし、敵地でのタイトル奪取という快挙を成し遂げた堀口。同階級の世界トップを競う位置にいる堀口の戦績は28勝2敗、対して朝倉は2012年プロデビューで12勝1敗。実績には大きな差があり、朝倉のチャレンジマッチという図式。  朝倉海は、初代THE OUTSIDER 55-60kg級王者。実兄の朝倉未来とともに愛知県豊橋市から上京し、RIZINでは才賀紀左衛門をTKO、マネル・ケイプ、トップノイ・タイガームエタイ、ムン・ジェフンにいずれも判定勝利で4戦無敗。MMA12勝1敗のうち唯一の黒星の相手であるジェフンにもリヴェンジを果たしている。2018年12月31日のジェフン戦以来、8カ月半ぶりの試合。  当初、4月の『RIZIN.15』横浜大会で佐々木憂流迦との対戦が決まっていたが、佐々木が内臓疾患によるドクターストップで欠場。代わってジャスティン・スコッギンスが海と対戦することが発表されたが、今度はスコッギンスが練習中の怪我で「半月板損傷及び靭帯部分断裂」。ドクターストップによる欠場で、試合が中止となっていた。  その後、6月の『RIZIN.16』神戸大会に出場予定だった朝倉だが、練習中に負傷し「眼窩底骨折」と診断されたためドクターストップ。全治2カ月と診断されていた。また6月29日には自身のSNSにて「名古屋なら俺がやりたい」と堀口の対戦相手に名乗りをあげており、今回実現に至った。  1R、ともにオーソドックス構え。入りのフェイントをかける堀口。先に右ストレートで飛び込む朝倉。かわす堀口はダッキング。左から右で飛び込む。堀口の右ローをかわす朝倉は跳び前蹴りへ。これはバックステップで回ってかわす堀口。  コーナーに詰める堀口の右の入りにカウンターの右を当てた朝倉! 腰が落ちる堀口は下がる。詰める朝倉は堀口の頭が下がったところに右のアッパーを2連打! 下がる堀口は大きな右を振るが空を斬る。  さらにロープに詰める朝倉は左ヒザのテンカオ! 堀口の組み付きをはがし、さらに堀口の右をかわしてさらに左ヒザ! 堀口は手を着きながらもダウンはしない。ノンストップで詰める朝倉は、足をもつれさせながら下がる堀口に右フック! さらに追ってロープに詰めると右フック! ダウンした堀口に朝倉がパウンド、レフェリーが間に入った。 ▼第12試合 女子49.0kg契約 5分3R ※ヒジあり○浜崎朱加(49.00kg/AACC)[1R 3分29秒 腕十字]×アム・ザ・ロケット(47.70kg/タイ/TARNTONG GYM / PHUKET TOP TEAM) 日本人初のInvicta FC世界王座(アトム級)を獲得して2度の防衛に成功、2018年5月からRIZINに参戦してアリーシャ・ガルシア、黒部三奈、浅倉カンナ、ジン・ユ・フレイと4連勝している浜崎が今回迎えるアムは、これまでムエタイで80戦を超える戦績を誇り、WMC女子ミニフライ級王座を獲得。柔術にも取り組み、JJIF柔術の黒帯で2017年にアジア王者に。2018年4月のアブダビ・ワールドプロ49kg級では青帯ながら3位入賞。リカ・イシゲにも柔術で勝利した経験がある。  1R、サウスポー構えの浜崎、オーソドックス構えのアムは右ミドルから組み付きボディロックから回してテイクダウン。後ろを取られながらもアームロックを狙う浜崎は、アームバーに切り替えるが外したアムは再びバックから足をかけると、リアネキドチョーク狙いに! アゴに腕をかけるアム。そこから力強く、際の勝負でマウントを奪う。下の浜崎はブリッジ。ついていくアムだが前に落とした浜崎は正対し、マウントへ。  すぐに腕十字に。うつぶせからアムをひっくり返して伸ばして、アムの足がロープにかかってストップドントムーブに。その再開際で親指を上にした浜崎が腕十字を極めた。 試合後、浜崎は、「嬉しいの一言です。テイクダウンをするように心がけて、でもちょっと力が強くて危ない場面もあってノンタイトルでしたが、ノンタイトルだからこそ負けられないと思いました。応援する皆さんのおかげで勝つことができています。ほんとうにホッとしています。このスーパーアトム級、強い選手が集まったのでしっかり防衛していきたいと思います」と一本勝ちの喜びを語ると、「最後に、茜ちゃん、勝ったよ」と、師である藤井惠さんの教え子で、広島で全身がんと闘病中の城戸茜さんに向けてメッセージを送った。 [nextpage] ▼第11試合 61.0kg契約 5分3R ※ヒジあり○ビクター・ヘンリー(60.50kg/米国/UWF USA)[3R 2分14秒 後ろ三角絞め]×トレント・ガーダム(60.95kg/豪州/Tiger Muay Thai & MMA)  ビクターはジョシュ・バーネットを師に持つ現DEEPバンタム級王者。2014年7月に初来日し、GRAND SLAM旗揚げ大会で所英男を2R TKOに沈めた。15年5月に主戦場をパンクラスに移すと2連勝を飾り、同年12月にバンタム級キング・オブ・パンクラスタイトルマッチで王者・石渡伸太郎に挑むが、フルラウンドを戦い抜いた末に判定負け。18年8月にDEEPへ参戦すると、DEEP二階級を制した大塚隆史をKOで沈め、19年3月には第7第王者の元谷友貴も判定で下し、DEEPバンタム級王座を獲得した。今回待望のRIZIN初参戦を果たす。  ガーダムはタイのタイガームエタイジムで研鑽を積み、キックボクシングとMMAの二刀流の道を歩む21歳の逸材。16年3月に豪州の『Storm MMA』でプロデビューすると自国のプロモーションで連勝街道を走り、Urban Fight Nightバンタム級王座、Aftershockバンタム級王座を獲得した。18年2月にインドの『SFL』での勝利まで数えてデビューから8連勝。『ACB』では1勝2敗の戦績を残している。2019年は『UAE Warriors』に参戦し、元Bellatorファイターのファビオ・メロにKO勝ちするなど2連勝。  18年11月に初来日を果たし、「SHOOT BOXING S-cup 65kg 世界 TOURNAMENT 2018」にマルコ・モイサーの代替選手とし出場(※ギルダム名義)。1回戦で健太に判定2-0で敗れたものの健闘した。  1R、オーソドックス構えのヘンリー。長身サウスポー構えのガーダムは右ローで入る。詰めるヘンリーに右ヒジで迎え撃つガーダム。ボディロックしたヘンリーは右の小外がけからテイクダウン狙い。しのぐガーダムは左ローも金的に。  再開。右ミドルを当てるヘンリー。ミドルを返すガーダムは右の縦ヒジ! しかしそこに右を合わせるヘンリー! すぐにダブルレッグに切り替えるが差し上げるガーダム! ヘンリーの右ミドルを掴んで崩す。  しかしヘンリーも右を当てると左右のボディ打ちで前へ! 左で差して押し込むとガーダムも左を差し上げ返すとバックに回り、リフトしテイクダウン! アームロック狙いながら立つヘンリーを再び崩すガーダムだが、ヘンリーはコーナー使って立つと、さらにガーダムがテイクダウン。  2R、左フックのかぶせが巧みなガーダム。さらに右フックも。しかし左インローがまともローブローに。再開。  スイッチしながら前進するヘンリー。今度はヘンリーのローが金的に。前に出るヘンリーは左を差すと回して捨て身気味にテイクダウンも、そこで上を取るのはガーダム。マウントになるが、亀になってヒップアタックから上になるヘンリー! 下からオーバーフックで凌ぐガーダム。さらにヒジも。ヘンリーはインサイドからパウンド。ガーダムの立ち際を腰を殺すヘンリーはギロチン狙いも首を抜くガーダム。スタンドで組みいくヘンリーにヒジ、さらに打ち下ろしの縦ヒジも打つガーダム。  3R、予想以上の健闘のガーダム。そのバックスピンキックとヘンリーのローキックが交錯しローブローに。ヘンリーに警告。再開。詰めるガーダムはコーナーに押し込みテイクダウン! 足を束ねてサイドを狙いからバックに回ると、ヘンリーはキムラで後方に回し上に。マウントからバックを奪い、なんと後ろ三角絞めへ! 最後は左腕を背後から伸ばして見事、タップを奪った。  リング上で師匠ジョシュ・バーネットとハグしたDEEP王者ヘンリーは、「栄光と雄姿を見せられたかな。対戦相手が台風のなか来たことは敬意を示したい。同じ階級のすべての選手に警告したい。これからどんどん上っていくよ。PANCRASE、DEEP、いろんなプロモーターに感謝する。これからはここRIZINが自分のリングになる。アリガトウゴザイマシタ!」とバンタム級トップ戦線殴り込みを宣言した。 ▼第10試合 61.0kg契約 5分3R ※ヒジあり○マネル・ケイプ(60.25kg/アンゴラ/AKAタイランド))[2R 1分36秒 KO]×水垣偉弥(61.10kg→61.00kg/Sonic Squad)  元UFCファイターの水垣がRIZIN初参戦、外国人常連選手で“RIZINの門番”と呼ばれるケイプと対戦する。  2005年に修斗でプロデビューした水垣は、同年の新人王決定トーナメントで優勝。2008年にCAGE FORCEバンタム級王座に就き、2009年4月からWECに参戦。ズッファ社のWEC買収にともない、2011年3月からUFCに参戦、8勝6敗の戦績を残した。特に2012年11月から2014年5月まではオクタゴンで5連勝を飾る活躍を見せている。  その後、ACBに参戦し1勝2敗。2019年5月にDEEPに初参戦し、元PANCRASEライト級王者の昇侍を相手に判定勝利。2015年9月のUFC日本大会以来、3年半ぶりに日本での勝ち名乗りを受け、35歳にして連勝をマークしていた。MMA戦績23勝13敗2分。  対する25歳のケイプは、MMA戦績13勝4敗。抜群の身体能力を活かした爆発力ある打撃を武器に9勝1敗の戦績を引っ提げて2017年10月にRIZINに初参戦。山本アーセンを1R 71秒、左ハイキックからのパウンドでTKOに下すと、同年12月には元UFCファイターのイアン・マッコールもヒザ蹴りでTKOに下した。  その後、堀口恭司相手に善戦するも一本負け。朝倉海にもスプリット判定で敗れ連敗となるが、2018年9月に実力者・中村優作を3R リアネイキドチョークで極め、連敗脱出。2018年大晦日には佐々木憂流迦に判定で敗れるが、2019年4月には伊藤盛一郎を2R TKOで下し、復活を遂げている。  1R、オーソドックス構えの水垣に、サウスポー構えのケイプはレスリングシューズを着用。先に右インローを当てる水垣は右ストレートも。しかしケイプは左フックを返す。ニータップに入る水垣だが、切るケイプの左インローは金的に。  再開。細かくスイッチするケイプの出入りに水垣は右ストレート! さらに右インロー! 圧力をかけるケイプも右ローさらに左もそこに水垣は近づく。あごを出して挑発するケイプ。水垣もガード固めて頭を振って左右で前に出る。ケイプの右の打ち終わりに左を振る水垣。  さらに右ロー! 蹴りの打ち終わりに掴んで前に出るがケイプも右足を抜く。左から右で押し返す。首相撲ヒザは水垣。左ボディから右ストレートとリズムよく打撃を出し、ヒザを触りにいく。切るケイプは、距離を取ると那須川ばりのトリケラトプス拳の構えから両手をマットに着いた天心キックも繰り出す。避けて左を合わせに行く水垣だが、ケイプはすぐに左の跳びヒザで飛び込む。  2R、コーナーからの「正面に立たないよ」の声にステップを踏む水垣。左ローはケイプ。圧力をかけると水垣は、左ミドルボディストレートも。押し返すケイプは、水垣をコーナーに詰めると、右に沈んでの右アッパーをクリーンヒット! さらに右に回り込み、振り向いてきた水垣に右フック! 水垣はマットに崩れ落ちた。  試合後、水垣を抱え上げ、称えたケイプだが、マイクを握ると「オマエハモウシンデイル!」と日本アニメのオタクぶりを披露。続けて「火が燃えて止まらない。さあ、タイトルショットだ! 準備は出来ている。ホリグチ! やろうぜ」と王者に再戦を呼び掛けた。 ▼第9試合 75.0kg契約 RIZINキックボクシングルール 3分3R×ジョン・ウェイン・パー(74.60kg/豪州/Boonchu GYM)[判定1-2] ※30-28, 29-30, 27-28○ダニロ・ザノリニ(74.25kg/ブラジル/ブラジリアン・タイ)  キャリア100勝に王手をかけるレジェンドファイターのジョン・ウェイン・パー(以下JWP)と初代RISEウェルター級王者のダニロ・ザノリニが対戦。  K-1でドゥエイン・ラドウィック、新日本キックで武田幸三と激闘を繰り広げたことで知られるJWPは、豪州のレジェンド。2017年からBellatorキックボクシングに参戦し2勝1敗。2018年4月にはキャリア100勝に王手をかけてポルトガルの新鋭エダー・ロペスと対戦するも判定負けで100勝目を逃している。RIZINリングで記念すべき100勝目を狙う。  対するザノリニは1999年にブラジルから単身来日。日本に11支部、ブラジルにも11の道場を持つ「ブラジリアン・タイ」を築き上げた。  2010年3月にHEATキックルールミドル級タイトルを獲得。王座を6度防衛し14連勝中。2013年11月に初代RISEウェルター級王座決定戦を制しベルトを巻くと、ベク・マンソン、健太に勝利し、2度の防衛を果たしている。さらに15年11月にはフランスのフィリップ・サモンを破りISKAスーパーウェルター級王座も獲得している。  2016年4月のRIZIN.1では網本規久に139秒KO勝利。2017年7月のHEAT 40で現役を引退し、母国ブラジルで後進の育成に力を入れていたが、2018年6月に火災に巻き込まれてジムがほぼ全焼してしまい絶望的な状況となる。ジムの復活と教え子たちに勇気を与えるため、1年振りに現役復帰を決意すると、同年9月のHEAT43で韓国人ファイターのゴ・ウヨンを2R KOで沈めて復帰戦を勝利で飾っている。  1R、ともにオーソドックス構え。右ローから入るJWPは序盤から右ローの連打で積極的に前に出る。さらにワンツーからハイまで繋ぐ。しっかりブロックするザノリニも左ロー! JWPは左ボディストレート。しかしザノリニは右のブラジリアンキックを頭部にかすめると、JWPの動きが一瞬止まる。さらにザノリニは下がりながらの左インローでJWPのバランスを崩す。JWPの入りに右フック! ザノリニの強打に場内が沸く。  2R、左右のキックはJWP。チェックするダノリニは左ミドル! さらにローから右ハイ! しかしJWPも同じ対角の攻撃。ダノリニは右の踵落とし、足払いと自在の動き。JWPもバックスピンキック! ザノリニも同じバックスピンで返す。  3R、先に右ローから左の蹴り、フックと前に出るJWP。しかし、ダノリニも右のハイキック。JWPは左ボディを返し、リズムよく手数多く前に出る。右アッパーのダブルはJWP! しかし、JWPのアッパーの打ち終わりにザノリニは左の強打をかぶせるとJWPはバランスを崩す! JWPも跳びヒザで入ると圧力をかけなおしてきたザノリニに左ミドル、前に出るザノリニはバックフィスト、さらに右フックを強打。ブロックするJWP。ゴングに両者が手を挙げた。  JWPのコンビネーション、ザノリニの強打……判定は2-1のスプリットでザノリニが地元で接戦を制した。 [nextpage] ◆那須川天心がリングイン、挨拶 第8試合の浅倉カンナ(パラエストラ松戸)vsアリーシャ・ザペテラ(米国)終了後、RISE世界フェザー級王者・那須川天心(TARGET/Cygames)がリングイン。挨拶を行った。 「お暑いなか、たくさんの人が集まってくれて嬉しいです。今度、9月16日、RISE世界大会の決勝があります。その大会のために全力を注いで頑張ってきたつもりです。9月16日をクリアしたら、またRIZINのリングに戻ってきて盛り上げたいと思っています。よろしくお願いします」と、RIZINでの試合を約束。  続けて「あと、今日は僕の誕生日なんです。誕生日にRIZINがあるなんで、僕、持ってますよね(笑)。21歳の那須川天心も強くなりますので、みなさん応援よろしくお願いします」と話し、ファンからの祝福の声を浴びた。 ▼第8試合 女子49kg契約 5分3R ※ヒジあり○浅倉カンナ(48.55kg/パラエストラ松戸)[判定2-1]×アリーシャ・ザペテラ(48.80kg/米国/SCORPION FIGHTING SYSTEM)  浅倉は2017年7月から8連勝を飾り、2017年に開催されたRIZIN女子スーパーアトム級トーナメントで優勝。RENAから連勝を収めてRIZIN女子部のエースに君臨していたが、2018年大晦日のRIZIN女子スーパーアトム級王座決定戦で浜崎朱加に敗れ連勝がストップ。今年3月の『DEEP JEWELS』でDEEP JEWELSアトム級王者・前澤智を破って再起を飾るも、6月のRIZINで山本美憂に敗れてRIZINでは連敗となっている。  アリーシャは5歳でレスリングを始め、高校時代にはレスリング部のキャプテンを務めて2度のオハイオ州王者、3度のナショナル王者に輝いた。高校時代の通算戦績は143勝36敗。2016年にはリオ五輪の代表候補にも選出されたが、最終選考で6位となり出場は逃した。同年10月に『KOTC』でMMAプロデビューを果たし、2017年2月には中国の『KunIun Fight』でプロ2戦目にしてフライ級王者に。2018年7月からは『Invicta FC』に参戦し、初陣からメインに抜擢。デビューから無傷の5連勝だったが、今年6月の『Invicta FC 35』でヴィヴィアン・ペレイラに判定負けして連勝がストップしている。  セコンドは鶴屋代表、扇久保。リングサイドでは那須川天心が見守る。  1R、サウスポーの浅倉はいつもと違いアップライトの構え。オーソドックス構えのザペテラ。浅倉の左ローに右を振る。さらに左ジャブのダブルも。バックステップでかわす浅倉は左ロー、左ミドル! さらにダブルレッグへ。切るザペテラだが、すぐに切り替え左ストレートで詰める浅倉。ザペテラは鼻血。出入りの浅倉は左ミドル。さらに右ジャブ。しかしザペテラも左を返す。  大きなザペテラの右はもらわない浅倉。その打ち終わりにダブルレッグテイクダウン! そこからバックを狙うがそこはさせないザペテラ。スイッチからすぐに立つ。ジャブから頭を下げての右フックは浅倉! コーナーに詰めるの左右の打ち合いに応じるがザペテラも体を入れ替える。しかし、浅倉  2R、アップライトの構えの浅倉。ザペテラは左のダブルで前に出る。そこに右を合わせる浅倉。さらに右ロー。左ミドルは跳ね返され尻もちをつくがすぐに立つ浅倉は左ミドルから左ヒザ! しかしここでカウンターのダブルレッグテイクダウはザペテラ! 亀からの立ちにがぶろうとするザペテラだが、浅倉は立つ。  脱力してから仕切り直す浅倉。右ジャブ、左ロー! さらにヒザ蹴り! で腹を狙う。左のローを当てる浅倉。ハイも狙うが空振り。ダブルレッグはザペテラも耐える浅倉は小手巻き前転で立ち上がる。さらに打撃でボディストレート。右ストレートで前へ。浅倉はいつものテイクダウン勝負ではなく予告通り、打撃で勝負していく。  3R、浅倉の右ローに左を合わせにいくザペテラ。次の左にはかわす浅倉が右を合わせる。しかし詰めるザペテラはダブルレッグからそのまま右を連打! コーナー際で浴びながら浅倉は立つ。圧力をかけると左ストレート! さらに右フック! 前蹴りを右、左で当てるとさらに左ストレート! 追う浅倉はワンツー! 距離を取るザペテラ。詰める浅倉にザペテラはシングルレッグへ。それをしっかり切った浅倉はワンツーから右フックをヒット!那須川の「頑張れ!」の声に前へ。ザペテラはシングルレッグに入るが切る浅倉。スクランブルで両者離れたところでゴング。  最終ラウンドに右の連打を浴びたが、試合をコントロールしていたのは浅倉。判定は2-1で浅倉が打撃の成長を見せて勝利。  試合後、マイクを持った浅倉は、「今日は応援ありがとうございました。正直、試合内容はパッとしないですけど、試合に勝って久々にマイクを持つのは素直に嬉しいです。前回、美憂さんに負けて一番下になったんですけど、また這い上がっていくのでみなさん応援、よろしくお願いします」と挨拶。  バックステージでは、今日が21歳の誕生日の那須川天心から「よかったよ」と声を掛けられた浅倉は、ハグをかわして笑顔を見せた。 ▼第7試合 53.0kg契約 5分3R ※ヒジあり-越智晴雄(52.95kg/日本/パラエストラ愛媛)[1R 0分10秒 ノーコンテスト]-ジャレッド・ブルックス(52.95kg/米国/Mash Fight Team)  越智は大学で空手を経験し、その後ボクシング部に入部すると同時に総合格闘技も始めた。2017年9月にDEEPストロー級王者カン・サトーをギロチンチョークで破り初戴冠。第二代同級王者となった。2018年4月に柴田“MONKEY”有哉も退けると、9月にRIZIN初参戦。砂辺光久に左フックからサッカーボールキックで衝撃的なKO勝利を収めている。前戦は3月の「DEEP 88 IMPACT」。川原波輝を相手に3Rにダウンを喫するも、後半をドミネートし越智が判定勝利、2度目の王座防衛に成功している。  対するブルックスはレスリングがバックボーンでMMA14勝2敗。 2016年2月の「WSOF-GC 2」 で猿丸ジュンジを2R KOに下し、衝撃日本デビュー。その後も順調に勝ち星を重ね、同年10月にはPANCRASEにも参戦。潤鎮魂歌から右フックでダウン奪いパウンドアウトし、12戦無敗をマークし、2017年7月からUFCに参戦。本来のストロー級ではなくフライ級で戦い2勝2敗。2018年9月の前戦では、ロバート・サンチェスにスプリット判定で競り勝っている。UFCでは2勝2敗の戦績を残した。  セカンドロープの上から前転してリングインしたブルックス。対する越智はセコンドの石渡伸太郎とともにリングに向かう。  1R、ともにオーソドックス構え。ブルックスの左に越智は右を合わせると、首投げでブルックスがテイクダウン! ガードに中に入れる越智。しかしレフェリーが2人を分ける。  互いの頭が当たりバッティングで越智が右目上、額から出血。傷は深く、ドクターチェックの末、続行不可能。ゴングが鳴らされた。  ゴングにブルックスは悔しがってコーナーを叩いて咆哮。越智もヒザをマットに着き、四方に頭を下げた。ファーストコンタクトのアクシデントでノーコンテストとなったストロー級最強決定戦。再戦必至か。 [nextpage] ▼第6試合 71kg契約 5分3R ※ヒジあり○上迫博仁(70.75kg/チームクラウド/和術慧舟會HEARTS)[2R 3分45秒 TKO] ※パウンド×イーブス・ランドゥー(70.85kg/フランス/スネーク・チーム)  空手、柔道、レスリングをバックボーンに持つ上迫博仁は、専修大学レスリング部時代にはグレコローマンでインカレ3位入賞の実績を持つ。2017年7月に、DEEPフェザー級王座決定戦を石司晃一と争い、KOで王座獲得。2017年12月に芦田崇宏に判定負けし王座陥落後は主戦場をPANCRASEに移し、2018年10月からライト級に階級を上げ2連勝中だ。  ランドゥーは、キック&MMA王者のみならずブレイクダンスの世界王者にも輝くなど脅威の身体能力を誇る。2004年にブレイクダンスのフランス大会で優勝し、世界大会で2位入賞。05、06年には欧州チャンピオンシップで2連覇を達成している異色のキャリアを持つ。  格闘技では2009年にキックボクシングのフランス王者になると、10年4月に「100% Fight」でプロMMAデビューし7連勝を飾る。2011年にロシアで行われた「M-1 SELECTION 2011」ではシャビュラット・シャムハラエフに敗れて初黒星を喫するが、13年に散打でフランス王者となると、16年5月には30秒TKO勝利で「100%Fight」ライト級王者に。2017年3月にロシアで行われた「ProFC 62」では、「RIZIN.17」で川尻達也に判定負けしたアリ・アブドゥルカリコフに判定で敗れたものの、2019年5月には「Octo Fight」ライト級王座も獲得、現在二冠王者となっている。  1R、オーソドックス構えの上迫。サウスポー構えのランドゥー。右の前蹴りを放つ上迫はまだ遠い距離。飛び込みランドゥーの組みを切り、その立ち際にサッカーキックを狙う。しかし立つランドゥー。上迫の右ローに崩されながらも飛び込んでシングルレッグでしがみつき押し込む。さらに上迫のパンチにダブルレッグテイクダウン! コーナーまで這い立つ上迫。首を抱えギロチンも狙うがボディロックしたランドゥー。ブレーク。  左右で前に出る上迫に右を返すランドゥー。大ぶりになった上迫にカウンターのダブルレッグからコーナーに押し込む。しかし払い腰テイクダウンは上迫! そこにサッカーキックを狙うが、足が滑り下に。ランドゥーが鉄槌  2R、右のカーフキックを狙う上迫。しかしランドゥーの右の二段跳び蹴りをアゴに受け、バランスを崩すと、さらに右フックを浴び、腰が落ちる! 低いシングルレッグで何度もついていくランドゥー。切る上迫は跳びヒザ! そこにダブルレッグを狙うランドゥーだが押し倒され、上迫はそのまままたいでマウントに! 下からしがみつくランドゥーだが、パウンドで後ろを向いて亀に。上迫は両足をつかってランドゥーの身体を伸ばすと、背後からパウンド。防戦一方のランドゥーを見てレフェリーが間に入った。  危ない場面も見せながらTKO勝利でRIZINデビューを飾った上迫は試合後、マイクを持つと「ごめんなさい、ちよっとね、RIZINという俺の夢舞台で緊張しちゃった(苦笑)。なんか、もう、全然自分の動きができなくて、でもね、俺ほんとはめっちゃ強いんで、ライト級の日本人で本当に一番強いんじゃないの?って俺、思ってます。だからRIZINのライト級グランプリ出て、俺が盛り上げてみせます。なので、皆さん!応援よろしくお願いします」とGP出場をアピールした。 ▼第5試合 61.0kg契約 5分3R ※ヒジあり×祖根寿麻(61.00kg/日本/ZOOMER)[判定0-3]○ジャスティン・スコッギンス(60.85kg/米国/REVOLUTION MIXED MARTIAL ARTS)  祖根は修斗世界バンタム級4位。2017年5月からK-ichiro、奇天烈、魚井フルスイングに勝利し、3連勝。17年8月の「Krush.79」でも1R KO勝利するなど得意の打撃とレスリングを融合させて、頭角を現したが、2018年8月のRIZINデビュー戦となる元谷友貴戦でリアネイキドチョークで一本負け。その後も岡田遼、根津優太にKO負けで3連敗中のため、自身が主宰するジム・ZOOMERの地元である名古屋で再起を果たしたい。  対するスコッギンスは、3歳から空手を始め、12歳でキックボクシングのIKF世界王者となり、16歳で総合格闘技を始めるとサウスカロライナ州のアマチュアMMA州王者に輝くなど活躍し、19歳でプロデビュー。MMA7戦でUFC入りを決めた。ジョシュ・サンポ、レイ・ボーグに勝利しているスコッギンスだが、2017年6月にUFC時代の佐々木憂流迦に一本負けするなど、寝技にウィークポイントがあり、RIZIN初参戦となった2018年大晦日のRIZIN.14では、元谷友貴にティピーチョークを極められている。19年4月のRIZIN.15では朝倉海との対戦が決定するも、怪我で欠場。RIZIN初白星を目指す。 1R、オーソドックス構えの租根。半身のサウスポー構えのスコッギンスはサイドキックで牽制。様々な軌道で蹴りを放つ。さらに左ロー、右ハイ。スイッチして圧力をかける。租根もローを返すと、スコッギンスも左ミドルで租根のバランスを崩す。租根はコーナーに詰めてボディロックも右を差し入れたスコッギンス。体を入れ替え近い距離でパンチを入れる。右の前手を上下し牽制するスコッギンス。さらに高い後ろ蹴りをあごに届かせる! 歩くように左ハイまで打つスコッギンス。租根は合わせを狙うと打ち終わりに左ロー。祖根の入りに左を当てる! スコッギンスのラウンドに。  2R、長い前手を祖根の目の前に揺らすスコッギンス。左ハイさらに一気に飛び込み左ストレート! 崩れた租根は立ち直り下がり距離を取る。半身からの左の蹴りを前蹴り、サイドキック、廻し蹴りと変えるスコッギンスは、さらに左の突きも。今度はかわした祖根だが中に入ることができない。左のかけ蹴りも。祖根は詰めてヒジを放つと出血か。詰めるスコッギンスに背中を見せながらも立つ祖根が詰め直してゴング。  3R、半身から右ジャブ当て、左ストレートはスコッギンス! 後ろ手のパンチが見え辛いか、ダウンした租根だが、スコッギンスは深追いせず。立つ租根も右から大きな左を打つが空振り。右目尻から出血する祖根。スコッギンスはサイドキックで牽制。租根の右ハイは空振り。コーナーに詰めた際に租根は前進も回るスコッギンス。スコッギンスの打ち終わりに左右をまとめる租根。次第に距離は詰まるがスコッギンスもジャブでいなして距離を取る。さらに右のかけ蹴り。かわす租根は残り10秒で一気に前に出るもゴング。  判定はダウンも奪ったスコッギンスが、持ち味を出して判定勝利。元UFCの実力を見せた。 ▼第4試合 59.0kg契約 5分3R ※ヒジあり○征矢 貴(58.95kg/パラエストラ松戸)[2R 1分28秒 TKO] ※レフェリーストップ×村元友太郎(58.85kg/ALIVE)  征矢は、アマチュア修斗からキャリアを積み、DEEPでのプロデビューを経て、2013年から修斗に参戦。バンタム級新人王決定トーナメントで3戦全てKO勝ちするなど強打を武器に優勝を果たした。  しかし2017年10月に婚約者が急性白血病で他界、今度は自身が内臓に炎症ができる原因不明の難病・クローン病を患って戦列から離れ、今年6月の『RIZIN.16』で約2年ぶりの復帰戦。見事、初回KO勝ちを収めて2年6カ月ぶりの白星をつかんだ。  対する村元はDEEPを主戦場に活躍する選手で、アマチュア戦績8戦全勝でプロへ。グアムのMMA団体『PXC』でも活躍した。スピードを活かした打撃&レスリングでDEEPストロー級のトップクラスに君臨する。  1R、ともにオーソドックス構え。いきなり右の跳びヒザからダブルレッグテイクダウンは村元も、征矢もスクランブルからすぐに立つ。距離を取る征矢。村元も遠間から右の飛び込みから左フックをヒット! しかし征矢も打ち返しから首相撲。さらに右アッパーを狙うが空振り。ダブルレッグに入る村元だが、切る征矢。大きな右を振る村元。かわす征矢。村元は右をかすめて触りにいく。  左右で詰める村元は右をヒット! 打たれ強い征矢は下がりながら右フック! ダウンからすぐに立つ村元にボディロックからテイクダウン! サイド奪う征矢に足を戻す村元。激しい鉄槌。パウンドは征矢! さらにかつぎパス狙いからサイド・マウントに。細かいパウンドを打つ征矢に、村元はブリッジで亀から上に! 立つと気持ちを決めた左右で前進! 場内が大きく沸く。征矢も打ち返しゴング。  2R、右を振る村元はダブルレッグへ。切る征矢。圧力をかけなおす征矢は右をダックしてかわすと、前へ。右の出入り。ローには右を合わせる征矢だが、ニータップで村元を崩すと、右ストレート! 下がる村元に右アッパーは征矢! さらに右フック! 防戦一方だが村元も倒れず。スタンディングのまま最後はレフェリーが間に入った。  難病から復活、RIZINで2勝目を挙げた征矢は、「本当にもう戦うことはこの上なく幸せで、日本のみんなが憧れているRIZINの舞台で戦えて、本当に嬉しいです。医者が無理と言っても、親を困らせても、女を泣かせても、止められないんです、格闘技だけは。これからもっと……今日は危なっかしかったですけど、強くなるので、応援よろしくおねがいします」と力強く挨拶した。 [nextpage] ▼第3試合 女子49.0kg契約 5分3R ※ヒジあり○あい(48.70kg/KRAZY BEE)[判定3-0]×タバサ・ワトキンズ(48.85kg/米国/Scorpion Fighting System)  あいは2006年にジュニアオリンピック52kg級とアジアカデット選手権52kg級の二冠を達成したレスリングエリート。『格闘代理戦争』の女子トーナメントに参戦し、準決勝で古瀬美月に敗れるも強い印象を残した。RIZINでプロデビューを果たすと、川村虹花をパウンドで仕留めTKO勝利で初陣を飾り、その後もDEEP JEWELSで活躍しこれまでMMAでは4勝1敗の戦績を誇る(※プロMMA3勝)。  ワトキンズは3勝中2つの一本勝ち(腕十字)を収めている極めの強さが特徴。17歳で柔術を習い始め、半年後にはアマチュアMMAの試合に出場。アマチュアでは3勝3敗の戦績で、2015年5月の『WXC 57』ではRIZINにも参戦したことがあるシーナ・スターを相手に1R1分02秒に腕十字を極めて一本勝ちを収めている。  1R、ともにサウスポー構えから、ワトキンズはオーソドックスに戻し右ロー。ミドル。詰めるあいはダブルレッグテイクダウン! 左を深くオーバーフックするワトキンズは、クローズドガード。右腕をつかんだワトキンズは腕十字へ! かけなおした際にヒジをズラしたあいは踏みつけ! さらにヒジを抜く。しかし下から蹴り上げはワトキンズ。あいも負けじと踏みつけ! ワトキンズは下から右足を手繰り足関節狙い。潰すあいは鉄槌を連打で打ち下ろす。さらに体を離したあいは飛び込んででフットスタンプ! 下からワトキンズも足を掴みにいく。  2R、遠い距離から前蹴りで牽制するワトキンズ。あいは右ジャブを見せながら前に出ると一気に組み付くと首投げへ! バックを狙うワトキンズだが正対しガードに。両足首をつかみ草刈狙いから左腕を腕十字に行くワトキンズ! 両腕でロックするあいはまたいで外すと三角絞めもかついで上四方からヒザ連打! さらにワトキンズの頭を固定してのヒザ! インバーテッドガードに戻そうとするワトキンズ。あいはサイドポジションからヒザ、ボディに鉄槌を連打する。  3R、ワンツーで前に出て首相撲からヒザはあい! ヒザを返すワトキンズはその蹴り足をつかまれるとジャンピングガードで引き込み。しかし強いパウンドを当てるあいはワトキンズをはがすと両足をつかんでのパスガード! サイドからヒザ蹴り! 手首をもたないキムラ狙い、さらにアメリカーナ狙いからヒザ・鉄槌を声を上げながら突く。下のワトキンズは背中を見せて亀になるとがぶりからヒザを休まず突くあい! バックに回り、背後からパウンド、顔を血で染めたワトキンズにサイドから声を上げながらヒザ、鉄槌! 正対しガードに戻したワトキンズが三角絞めを狙うも外したあい。  判定は3-0であいが勝利。1R目のピンチを凌いだあいが、中盤から怒涛の反撃。ワトキンズの腕十字を防いで、パスガード、激しいパウンドで勝利。覚醒した姿を見せた。  あいは試合後、リング上で「マイクがあると思ってなくて、何も用意してなかったんですけど、ちょっと判定になってしまったのがすごく悔しくて……決めたかったです。チームのコーチのみなさん、スポンサー、応援してくださったファンの皆様、本当にありがとうございました」と四方に頭を下げて、再び「ありがとうございました」と感謝の言葉を伝えた。 ▼第2試合 53.0kg契約 RIZIN キックボクシングルール 3分3R×瀧谷渉太(52.80kg/KSS健生館)[判定0-3] ※30-26,30-25×2〇大﨑一貴(53.00kg/OISHI GYM)  初代Krush -55kg王者の瀧谷渉太と初代WMC日本フライ級王者の大﨑一貴が53kg契約で対戦。  瀧谷は2018年3月にRISE参戦を果たすも連敗。しかし、同年8月の『RIZIN.12』でシュートボクシングの佐藤執斗とダウンの応酬の果てに判定3-0で勝利。さらに2019年2月には栄井大進も延長戦の末にTKOで撃破し、復活を遂げていた。しかし、3月のRISEスーパーフライ級(-53kg)次期挑戦者決定戦では政所仁に判定0-3で敗れ、リベンジ&王座挑戦権獲得はならず。今回のRIZIN2戦目で、大﨑一貴を相手に53kg契約で試合に臨む。  対する大﨑は24勝5敗2分、うちタイでの戦績10戦9勝(8KO)1敗を誇るムエタイファイター。2018年8月からKING OF KNOCK OUT初代フライ級トーナメントに参戦し決勝進出、2019年3月に石井一成と対戦するも判定で惜敗した。5月には「HOOST CUP KINGS NAGOYA6」でKING剛に延長判定で復活勝利。軽量級ばなれした攻撃力、特に強力なローキックで15KOを重ね、巧みなガードワークも誇る。ルンピニー王座に最も近い愛知が生んだ“ワンダーボーイ”が地元開催のRIZINに初参戦を果たす。  1R、オーソドックス構えで右ローから入る大崎。サウスポー構えの瀧谷は左インローを返す。距離を詰める瀧谷。大崎は後ろ蹴りも。それは詰めて潰す瀧谷。大崎も圧力をかけ返し左右でコーナーに詰めて、シャープな左ボディ! 左ヒザは瀧谷。大崎は詰めて左フック! もらった瀧谷もワンツーから左ハイまで繋ぐが、大崎もブロック。  2R、右ジャブ突く瀧谷にギアを上げた大崎は上から左ボディ! 瀧谷の入りに右のテンカオを合わせに行く。サウスポー構えから右のハイを突く瀧谷だが、残り30分、詰める大崎は瀧谷の左右左アッパーをかわして右ローで崩して左ボディ! ヒザを着いてダウンした瀧谷の立ち際のさらに左右のラッシュ。立つ瀧谷も打ち合いに応じるが大崎が詰める。  3R、左ハイは瀧谷。さらにワンツーから蹴りまでつなぐがブロックする大崎は強い右ロー! バランス崩す瀧谷だが、蹴りでバランスを崩させると連打で前へ。それをいなして左フックを当てる大崎! 右ボディから左フック! さらにヒザ、右フックでダウンを奪うと、立った瀧谷の蹴り終わりに左ボディを2度当ててダウン追加。  大差の判定3-0(30-26,30-25×2)で大崎が勝利した。 ▼第1試合 53.0kg契約 RIZIN キックボクシングルール 3分3R○堀尾竜司(56.85kg/TRY HARD GYM)[判定3-0] ※29-28×2,29-27×桜井宇宙(57.00kg/COMRADE)  第4代Krush -55kg王者の堀尾竜司と弱冠16歳の超新星・桜井宇宙の一戦が名古屋大会のオープニングを飾る。  堀尾はRISE、DEEPに参戦中。5月12日のDEEPでは、ケージの中で55kg契約で内藤凌太とドロー。6月の「RIZIN.16」では才賀紀左衛門の欠場を受け、ベテランの国崇相手に判定で勝利を収めている。  桜井は、大和ジム育ちでキック戦績は4勝1敗3KO。16歳でムエタイのプロ選手としてリングに上がり、2019年3月にMMA転向を機にCOMRADEへ移籍。4月28日の「Fighting NEXUS vol.16」では初代フライ級王者決定トーナメント1回戦を1R TKOで勝ち上がっている。また、5月には地元名古屋で行われたDEEP NAGOYA IMPACT 公武堂ファイトで、松岡疾人を1R 46秒、秒殺のTKO勝利で2連勝を飾っている。  1R、ともにオーソドックス構え。静かな立ち上がりから右のスーパーマンパンチは堀尾。桜井は右の高いヒザ! グラつき足が揃う堀尾にワンツーからのラッシュでコーナーに詰めるもガード固める堀尾はゴングに救われる。  2R、左右の手数を増やしコーナーに詰める堀尾。顔面からボディ、顔面と散らす。教え返す桜井もテンカオ、ヒザを突き右ハイキック。ガードする堀尾はさらに圧力かけてコーナーに詰めた桜井に跳びヒザを打つ。桜井もガード。  3R、詰めての跳びヒザからパンチは堀尾。コーナーに詰まりながら桜井も足払いでこかす。二段跳び蹴りで前に出る堀尾。右フック、左ボディは堀尾。さらに左右フック、左ボディ、左右ラッシュに桜井は動けず。スタンディングダウンに! 再開から大きな左を打つ桜井だが、ゴング。  判定は3-0で堀尾が勝利。1Rに桜井のヒザに苦しんだ堀尾だが中盤から見事な反撃。ダウンを奪っての判定勝利でRIZIN2勝目を飾った。
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