2023年7月8日(日本時間9日)、米国ネバダ州ラスベガスのT-Mobileアリーナにて『UFC 290: Volkanovski vs. Rodriguez』が開催され、コメインの「UFC世界フライ級選手権試合」(5分5R)で、挑戦者のアレッシャンドリ・パントージャ(ブラジル)が、王者ブランドン・モレノ(メキシコ)を判定2-1(48-47×2, 46-49)で撃破。王座を奪取した。
(C)Zuffa LLC/UFC この試合をケージサイドで生観戦したBellatorバンタム級暫定王者のパッチー・ミックスは、「現時点で世界最高の125ポンドの選手は堀口恭司だと思う。昨夜の試合を間近で見ても、彼は両方(パントージャとモレノ)を倒すだろうと俺は信じている」と、自身がBellatorの「バンタム級」で判定勝ちした堀口恭司が、フライ級ならUFCでも無双するだろうとSNSに記した。
実は、新王者のパントージャは、堀口恭司と同じアメリカントップチーム(ATT)所属。
タイトル戦前、本誌の取材に堀口は、「ATTにはほんとうにいろんなタイプの選手がいますからね。ONEでチャンピオンだったアドリアーノ・モラエスや、UFCでタイトルマッチを戦うパントージャもいる。ほんとうに練習相手に事欠かないです」と、パントージャの名前を挙げ、戴冠を予想していた。
「モレノは何でもできる選手だなと思いますけど、パワーが足り無いのと、粘り強さが足りないなと思いました。自分が調子いいときはけっこう強いけど、受けに回ると、意外と崩れる。だから、自分のジムのパントージャに負けちゃうじゃないですか、という見方ですね」
(C)Zuffa LLC/UFC
堀口の予想通り、試合はめまぐるしく攻守が入れ替わる展開をパントージャが粘り強く戦い、最後にもバックを奪ったパントージャが判定2-1で勝利。涙の戴冠を果たした。
ATTに戻ったパントージャは、練習仲間の堀口と熱いハグ。UFC世界フライ級王者を祝福した堀口は、今度は自身が「Bellator世界フライ級王者決定戦」へと向かう。
7月30日の『超RIZIN.2』で神龍誠(神龍ワールドジム)を相手にBellatorフライ級のベルトを争う堀口は、本誌の取材で、神龍が得意とするスピニングチョークについて、「ああいう系得意ですよね、寝技の。チョーク系。でも極まらないです。パッチー・ミックスのチョークも極めさせないですから。研究したらなおさらです」と語っている。
(C)Bellator
Bellatorのみならず世界のバンタム級でもUFC王者アルジャメイン・スターリングや1位のメラブ・ドバリシビリの向こうを張ると言われるパッチー・ミックスをして、「フライ級世界最強」と言わしめる堀口恭司は、いよいよ適正階級で、もうひとつの頂に向かう。