Shimizu presents BOM 412023年7月9日(日)東京・Spotify O-EAST※U-NEXTにてLIVE配信
▼メインイベント BOMアトム級(46.26kg)契約 2分5R×サネガン・カムナンチェット・ムアンチョン(タイ)判定0-3 ※48-49、49-50、47-48〇伊藤紗弥(尚武会)
伊藤はジュニアキックで数々のタイトルを獲得。2012年12月には中学2年生にしてタイでWPMF女子世界ピン級暫定王座に就いた。2014年4月に国内で正式にプロデビューを果たすと、国内外の強敵を相手に快進撃を続けWPMF・WMC・WBCムエタイと女子世界王座の三冠を制覇。2021年4月にBOM女子ピン級(-45.53kg)初代王座、11月にBOM女子ライトフライ級(-48.98kg)王者になると、2022年5月にはナムワンを破りIPCC世界女子アトム級王者となって世界四冠王に。
2022年10月にはさらに上の階級である-50kgで『MUAYTHAI SUPER CHAMP』のトーナメントに参戦も決勝で涙を飲んだ。2023年3月にはタイ・パタヤで勝利し、IMSAという団体のベルトを新たに獲得したが、5月のWBCムエタイ世界ライトフライ級ダイアモンドベルト王座決定戦では、KANAと対戦経験があるキム・タウンセンドに敗れた。
サネガンはタイでスーパーチャンプ、MAX MUAYTHAIといったムエタイのビッグイベントで活躍し、タイ国プロムエタイ協会ピン級とアトム級の二階級を制覇。ムエタイトップ戦線を走り続ける伊藤が強豪を相手にどう戦うかに注目が集まる。 両者がワイクルーを舞って戦闘開始。
1R、伊藤はじりじりと前へ出ていくが、右ミドルと前蹴りで突き放すのはサネガン。伊藤は目立った攻撃がなく、様子見か。
2Rも同じ展開で伊藤は右ローを蹴っていくが手数は少な目。サネガンは前蹴りと右ミドルを蹴り、伊藤は右ローから右ストレートにつなげていく。
3R開始と同時に右ミドルの連打で攻める伊藤。サネガンをロープやコーナーに追い詰めて右ロー、右ストレートとアグレッシブに攻め始める。これにサネガンは警戒したか、ロープやコーナーを背負って前蹴りで伊藤を入らせず、伊藤の蹴りに右ミドルを返していく。
4Rも前へ出て攻めるのは伊藤。右ロー、右ミドルでサネガンをコーナーへ詰め、サネガンが反撃してくると右フックを打ちながら回り込む。サネガンも蹴りを放つが、このラウンドは伊藤の手数やヒット数が優った。
5Rも前に出る伊藤がサネガンの蹴りをキャッチしてのパンチ、右ミドルを繰り出す。コーナーにいることが多いサネガンも前蹴り、右ミドルを蹴り、首相撲では伊藤を抑えつけるがヒザまでは結びつかない。
判定は3-0で4Rと5Rを制した伊藤の勝利となった。
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▼セミファイナル BOM -78.00kg契約 3分5R×ティムサン・バケシティブランド(タイ)KO 1R 0分52秒 ※右フック〇柿沼 慶(ポゴナクラブ)
1R、ティムサンは左右フックの連打を繰り出すが、パワーはない様子。さらに蹴りを繰り出すティムサンに、柿沼は左ボディから強烈な右フック。これでティムサンはバッタリと倒れ、そのまま失神。しばらく起き上がることが出来なかった。
柿沼はマイクを持つと「けっこう強いタイ人とやるって言うので、勝ったら12月にタイトルマッチで引退試合をやらせてくださいって言ったのでお願いします。前回で引退すると言ったんですが、前回戦ったタイ人の選手が亡くなって、最後にやった相手と戦いたいと思って復帰しました。パンペットに勝者賞を送ってもらおうと思います」と話した。、
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▼第4試合 BOMフライ級(50.80kg) 3分5R△ハン・ソー・サカリン(タイ/元タイ国7チャンネル王者)ドロー 判定1-1 ※48-49、49-47、49-49△竜哉・エイワスポーツジム(=奥脇竜哉/エイワスポーツジム)
1R、サウスポーのハンはタイ人には珍しく飛び二段蹴りを2度放つ。その後は左の蹴りを上中下と放ち、竜哉は右ローを軸に右ハイも蹴っていく。終盤には右ボディストレートを強打。
2R、ハンは左ミドルと左ハイをバンバンと蹴っていくが、竜哉は必ず右ローを蹴り返す。離れると竜哉はジャブ。終盤になると竜哉の左ローでハンはバランスを崩し始める。バタバタとした動きにもなった。
3R、竜哉の右ローにハンは左ハイキックの返し。これがヒットし、一瞬慌てる様子を見せた竜哉だったが、すぐに体勢を立て直して強烈な左ボディブロー。左ボディから左フック、左ボディから右ローと攻勢に出て、ハンはムキになった様子で竜哉に組み付いて倒そうとする。
4R、竜哉の右ロー、ボディストレートをもらったハンはがらりと戦い方を変えて徹底的に組みに行ってのヒザ蹴り。ヒザを何度も入れ、竜哉をねじ伏せ倒す。
5Rは序盤からミドルの激しい蹴り合いとなり、竜哉の右ミドルはカットされていた印象。竜哉はパンチで攻め、中盤を過ぎると両者とも流し始める。ハンは途中でミドルとヒザを繰り出し、勝ち誇った表情に。
しかし、判定は三者三様のドローとなった。
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▼第3試合 BOMスーパーフライ級(52.16kg) 3分5R〇ソンチャイノーイ・ゲッソンリット(タイ)判定2-0 ※49-46、49-49、49-47×ジュライ・ウォーワンチャイ(=石井寿来/ウォーワンチャイプロモーション)
1R、ステップを踏んで左右に動くサウスポーのジュライに対し、ソンチャイノーイはどっしりと構えてほとんど動かず相手を見る。ジュライがジャブから仕掛けるとソンチャイノーイは重い左右ローキック。この重いローが決まるたびに、その音で場内にどよめきが起こった。
2R、ジュライはテンカオを突き刺すが、ソンチャイノーイは強烈な左ローをどんとんと蹴って前へ出る。ジュライの左ハイをマットに寝転ぶようにしてかわす余裕も見せる。前に出て圧をかけていくソンチャイノーイ。
3R、左右に構えを変えてサウスポーになると強烈な左ローを蹴り込むソンチャイノーイに、ジュライは右ストレート、左ミドルをそのローに合わせに行く。これで攻撃の手が減ったソンチャイノーイにジュライは右ミドル、右フックで攻める。
4Rも前に出るのはジュライ。激しいミドルの蹴り合いをして、左ロー、テンカオで攻勢に出る。ソンチャイノーイも強い右ミドルを蹴り返すが、ジュライの手数が増えて左ローも強くヒット。
5R、前に出て左ストレート、左ミドル、前蹴りを繰り出すジュライにソンチャイノーイは組みを多用。組み付くと気合いを発しながら、躍動感のあるヒザを蹴って印象をよくする。前に出てパンチやヒジを当てるのはジュライだったが、この首相撲がどう評価されるか。
判定は2-0でソンチャイノーイの勝利。タイチームに初白星をもたらした。
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▼第2試合 BOMスーパーフェザー級王座決定戦(58.97kg)タイトルマッチ 3分5R×BOMピンサヤーム(タイ)KO 4R 0分28秒 ※左ハイキック〇梅沢武彦(フリー)※梅沢が新王座に就く。
1R、梅沢はジャブから徹底した右ローで攻めていく。ピンサヤームもジャブ&ローを返していくが、すぐに梅沢が倍の数のローを蹴り返す。ピンサヤームは右ストレートも繰り出すが、梅沢はディフェンス。
2R、梅沢は右ローを軸に左右ロー、ジャブ、左ミドル、三日月蹴りと縦横無尽に攻める。ピンサヤームは前に出てジャブから右ストレートを狙うが、梅沢はすぐに倍以上の攻撃を返す。ピンサヤームは蹴り足をキャッチしてマットに叩きつけるラフプレーも。
3R、打ち合いになっても全く引けをとらない梅沢はジャブ、右ストレートをヒットさせる。ピンサヤームは強烈なローから思い切り右/ストレートを繰り出し、梅沢が初めて押される場面もあったが、打ち合いに持ち込んで左右の連打でピンサヤームの頭部を揺らした。
4R、ジャブから右ハイをヒットさせた梅沢は、前へ出てくるピンサヤームへ今度は左ハイキック一閃。これが見事に決まり、ピンサヤームは立ち上がることが出来ず梅沢が鮮やかなKO勝ちで新王座に就いた。
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▼第1試合 BOM女子 -54.00kg 2分3R(延長あり)×ノンビュー・トーテップシン(タイ)判定0-3 ※28-30、29-28、27-30〇ルイ(クラミツムエタイジム)
1Rは両者様子見。ルイはパンチをフェイントに左ミドルを当て、ジャブを打っていく。ノンビューはどっしりと構えて前蹴り。
2R、ノンビューは組みに持ち込んでのヒザ蹴り。ルイもこれにヒザで応戦。ルイは組み際にヒジも打ち、ノンビューも打ち返す。組みの展開が増え、ルイは組み際の攻撃を狙う。
3R、序盤に真っ直ぐのヒザを突き刺され、ミドルも蹴られたルイだが、首相撲に持ち込むとヒザを連打。前に出て組んではねじ伏せてのヒザで判定3-0の勝利を飾った。
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▼オープニングファイト1 BOMライト級(61.23kg) 3分3R(延長あり)×力也(WSR 湖北)TKO 3R 0分36秒 ※ドクターストップ〇カミシロ(PHOENIX)
1R、両者ローとミドルを蹴り合う中、前に出てくるのは力也。カミシロはミドルを空振りしてそのまま回転してのバックハンドブロー。ジャブ、左フックとパンチを当てるのもカミシロか。力也は左目上をカットされる。
2R、両者一気にヒートアップして激しい展開に。前に出る力也にパンチを見舞うカミシロ、力也は組み付いてのヒザを多用する。そこへカミシロはヒジで対抗。ヒジとヒザの戦いとなる。
3Rもカミシロはヒジ、力也は組み付いてのヒザ。力也の流血がひどくなり、2度目のドクターチェックでストップ。カミシロのTKO勝ちとなった。