入田和樹「気持ちだけは負けずにKO記録を更新したい」
――RISE初登場となりますが団体としてはどの様なイメージを持っていますか?
「国内最高峰の団体だと思っています」
――第2代ライトヘビー級王座決定トーナメントへのオファーが来たときはどの様な心境でしたか?
「5月7日に自分の復帰戦でタイトルマッチ(第3代ICO認定インターコンチネンタルへビー級タイトルマッチ)があり、それが終わって和歌山に帰って祝勝会等で久しぶりにお酒飲んで寝て、朝一の電話でのオファーだったので非常にびっくりしたのを覚えてます」
――入田選手は日本拳法出身と聞きましたがキャリアはどれくらいですか?
「小学校低学年の頃から警察官だった父の影響で始めました」
――お父さんが警察官で日本拳法をやっていたのですか?
「はい、父の影響で日本拳法と柔道を」
――最初はお父さんに習ったのですね?
「そうですね、厳しかった父に嫌々連れて行かれ徐々に好きになっていき今でも続けています」
――お父さんは相当厳しかったですか?
「厳しかったですね。今は歳をとったのでだいぶ丸くなりましたけど」
――日本拳法と柔道どちらの方が好きでしたか?
「今はどっちも好きで、今でも両方やっています」
――日本拳法出身のプロボクサーやキックボクサーの方も非常に多いですが、周りにやっている方はいますか?
「自分の周りにはいないですけど、日本拳法出身の方が世に出てきているのが大変嬉しく思います」
――例えば長島☆自演乙☆雄一郎選手とかは交流とか接点はありましたか?
「日本拳法時代にありましたが、そこまで面識はないです。ボクシングも出稽古に行くくらいでそこまで接点はないです」
――日本拳法の強みはどこにあると思いますか?
「日本の武道で空手は寸止めですが、日本拳法は唯一本気でぶつけ合う『直突き』という縦拳、正拳があるんですけど、一直線に走るパンチですかね。重たい鉄面をつけてど突き合いするので、強い武道だと思ってます」
――キックボクシングは面がないので視界も広いし動きやすいですか?
「それはありますね、非常に見やすいです。全ての防具をしてると7kgとかあるので、それを取るとかなり身体が軽くていつも錘をつけて練習しています」
「アマチュアで優勝してから26歳でプロに転向しました」
――キックボクシングはやり始めていかがですか?
「日本拳法はローキックもないですし防具に慣れていたので最初は打撃が痛くて怖くて『何でこんなことしてるんだろう?』って思いましたけど、今まで負けたことがないので勝ち進んでいくにつれて非常にやりがいを感じています」
――デビュー以来6連勝ということですが、勝ち続けている一番の要因を自分でどのように分析してますか?
「どんなしんどい時でも毎日のルーティン、練習を欠かさず日々の練習が自分を強くしてくれます」
――今、和歌山県在住ということですが和歌山県のどの辺りですか?
「和歌山県の中部、和歌山市と有名な白浜のちょうど真ん中に位置する日高川に在住してます」
――日高川の日高を取って「TEAM日高」?
「そうです」
――ご自分でやられてるのですか?
「師匠と二人三脚で始めて今はかなり生徒も増えています」
――師匠ってもしかしてお父さんですか?
「お父さんではないです(笑)」
――お父さんは息子のプロ活動については何か仰ってますか?
「私4人兄弟で上に姉が2人、下に弟が1人で長男なので警察官になって欲しかったんだと思いますけど、中高とヤンチャしてまして私は警察官にならなかったので、弟が継いでくれて警察官になってくれました。ちょっと悲しそうな親父を見て、親父に認めてもらいたくて今は格闘技を一生懸命頑張ってます」
――格闘技をやること=親孝行ということですね。
「親孝行になれば良いなと思ってます」
――今回の試合についてお父さんはどんなリアクションでしたか?
「『ほう』の一言でした(笑)」
――初戦の準決勝から優勝候補の南原健太選手との対戦になりましたが、南原選手の印象はいかがですか?
「イケメンで、長身で、両方とも負けているので気持ちだけは負けずにKO記録を更新したいと思います」
――南原選手の分析はしましたか?
「今までアマチュアも含め対戦相手をあまり見ないようにしてるので、当日を楽しみに本能のまま戦います」
――今回もあえて分析をせずに試合開始のゴングがなってから本能の赴くままに動くと?
「はい。かなり強敵でこれからの重量級の格闘技を担う選手だと思ってますので、そんな選手と戦えることを光栄だと思っています」
――5月に戴冠されてそんなに試合間隔が空いていませんがそれは問題ないですか?
「いつオファーが来ても良いようにコンディションを整えてましたので大丈夫です」
――今回ライトヘビー級(90kg)ということですが自分ではベスト体重は何kgくらいだと考えてますか?
「いつもは100kg前後、98から100kgの間だったので今回10kg近くの減量で、初めての減量なので減量する選手の気持ちがわかりました。非常に辛いですね」
――食事制限ですか? それとも運動量を増やしてますか?
「運動量はいつも通りで食事制限ですね。ビールをやめたらすぐに落ちました(笑)」
――ビールは結構飲みますか?
「お酒を飲むために練習を頑張ってます。酒断ちするとこんなに身体が軽いんだなと世界が変わりました」
――今回KO勝ちして勝利の美酒に酔いたいですか?
「甘井会長と乾杯できたら良いなと思います」
――今までの6戦は基本的な舞台はどこですか?
「ドージョーチャクリキのリングです。小さい頃から夢の舞台だったのでそんなところで戦えて自分の夢が叶いました」
――前戦で1RKO勝利をした将軍岡本選手とはかなり体重差もあったと思いますが。
「約20kg差ですね。その前の試合も20kg差があって、いつも戦う前は不安で怖いんですが、日頃の練習は嘘をつかないと思っています」
――毎日どれくらい練習してますか?
「基本は週3ですけど、試合が決まると週6で日曜日だけ休んでます」
――試合になったら一番頼るべきは自分の直突きですか?
「そうですね、小さい頃からずっとやってた日本拳法で磨いたパンチと蹴り。田舎なので川で泳いだり山道走ったり、坂道で軽トラックを押したり、近代的なトレーニングではなく野生的なトレーニングで体力をつけています」
――地方に住んでいるということをデメリットじゃなくて逆にメリットにしてますね?
「スポーツに限らず皆さん上京する方が多いですけど、田舎からでも戦えるという事を証明します」
――TEAM日高には子供の会員さんがいると思いますが、皆さんどんな風に応援していますか?
「『おっちゃん頑張れ!』ってエールをくれました(笑)」
――TEAM日高の子供達にとっては希望の星になりますね。
「なれたら良いなと思います」
――今回RISE初登場ということで入田選手のことを初めて見るファンの方が多いと思いますが、自分のどこに注目して欲しいですか?
「今まで3R以内に全てKOで勝ってきたので、チケットを購入して来てくれるお客さんのためにも熱い燃えるような試合を見せたいです」
――今までのフィニッシュは右と左どちらが多いですか?
「右ですね、右で全てKOして来たので今回も当たったら倒れるかなと」
――最後にファンの皆様に熱いメッセージをお願いします。
「今回初参戦します入田と申します。熱い試合をしますので、皆さん少しでも応援してくれたら幸いです。よろしくお願いします」