2023年6月16日(日本時間17日)米国シカゴのウィントラスト・アリーナにて『Bellator 297: Nemkov vs. Romero』(U-NEXT配信)が開催された。会場に規定の台数の救急車が揃わなかったため、試合開始が遅れ、プレリミナリーの数試合がポストリムとしてメイン後に回され、大会は進行しした。
【写真】コメインでパトリシオ・ピットブルの三階級制覇を阻止したバンタム級「正規」王者のセルジオ・ペティス(左)と、GPを制して「暫定」王座に就いているパッチー・ミックスが試合後、フェイスオフ。一回り大きなミックスと対峙し、セルジオは背伸びをして両者笑顔に。(C)Bellator
▼Bellator世界ライトヘビー級選手権試合 5分5R〇ワジム・ネムコフ(ロシア)王者 17勝2敗[判定3-0] ※49-46×3×ヨエル・ロメロ(キューバ)挑戦者 15勝7敗※ネムコフが4度目の王座防衛
メインイベントのライトヘビー級タイトルマッチ。
王者のワジム・ネムコフ(ロシア)と挑戦者で同級3位のヨエル・ロメロ(キューバ)が対戦。
ネムコフは現在10連勝中。2015年のRIZINワールドGP準決勝でイリー・プロハースカと対戦するなど日本マットを経て、2017年からBellator参戦。2020年にライアン・ベイダーを2R TKOに下し、ライトヘビー王座戴冠。2021年からの同級GPでも決勝でコーリー・アンダーソンに判定勝ちで優勝&3度目の防衛に成功している。
対するロメロは、2000年シドニー五輪レスリングフリースタイル銀メダリスト。UFCで8連勝など活躍後、2021年からBellator参戦。フィル・デイヴィスにスプリット判定で敗れたものの、2022年5月にアレックス・ポリッツィを3R TKO、9月にメルヴィン・マヌーフを3R KOに下している。
ネムコフのV4か、ロメロが王座奪取なるか。ネムコフのセコンドにはエメリヤーエンコ・ヒョードルがつく。
1R、サウスポー構えで前傾気味にガードするロメロに、オーソから下からの前蹴りを突き上げるネムコフ。ロメロは左スーパーマンパンチ、インローでネムコフのバランスを2度崩す。
金網に詰めて右の後ろ蹴りを突き刺すネムコフ。さらに右ストレート。押し戻すロメロだが手数は少ない。ワンツーから左ハイに繋ぐネムコフ。右のスーパーマンパンチ、右後ろ廻し蹴りも見せる。
2R、ワンツーから左ミドルを突くネムコフ。ロメロの飛び込みにはステップでかわし、右の三日月蹴り、左ミドルを突く。右のダブルで前に出て右ハイもブロック上に突くネムコフ。さらにワンツーの右にロメロはのけぞる。
左ロングフックは空振りのロメロ。ネムコフの素早い左ジャブがロメロをとらえる。ロメロの左の蹴りの打ち終わりに左右を突くネムコフ。右から左ミドルを右脇腹に突く。ワンツーの右を届かせるネムコフ。ロメロは金網背に足が止まる。
3R、右の関節蹴りを前足に突くロメロ。スタンドで右のハンマーパンチにネムコフも距離を取る。ワンツーで押し返すネムコフに、ロメロはまたも右関節蹴り。しかし、ネムコフはワンツーから右アッパー!
アゴが上がるロメロは金網に後退。金網にくぎ付けにして左右を突くネムコフ。左の大砲を狙うロメロに、それをさせないネムコフ。いったん距離を取り、ワンツーから左ハイ! かろうじてガードするロメロだが後退。
右を被弾したロメロだが、口をぱくつかせて死んだふりの酔拳で応戦。左を強振。ネムコフの左ハイをかわしての左フックでの押し込みでネムコフが尻もちをつく!
立ち上がるネムコフにロメロはまたも下を向いて酔拳のごとく身体を上下に揺らせる。
4R、入りから身体をゆらゆらさせてダメージを隠してチャンピオンシップラウンドに臨むロメロ。上体を下げてレベルチェンジのフェイントも。ガードを固めて前に出るロメロに場内からはロメロコールも。
回りながらジャブで出入りはネムコフ。口を開けて呼吸するロメロのニータップに、ネムコフは左右にサークリングしてジャブを突く。
右ハイもガード上に。ロメロはスーパーマンパンチの飛び込み、右アッパーを強振もかわすネムコフ。ロメロの右目は腫れる。
5R、ワンツーの右を突くネムコフ。ダブルレッグも見せるが、ここは切るロメロ。サウスポー構えのロメロは左ロー。ネムコフは左に回りながらジャブから右。左のスーパーマンパンチ、右アッパーも振るロメロだが単発。詰めるロメロ。
ネムコフは左ジャブからヒザを掴みに行くが、ここは反応するロメロ。左で差してテイクダウン! 下からの蹴り上げを担いでパスするロメロだが、下のネムコフは下から抱きついて頭を尻の下に置いてパンチを凌ぎ、ゴング。
判定は3-0(49-46×3)でネムコフが勝利し、ライトヘビー級王座を防衛。ロメロは被弾しながらも身体を揺らせながら逆転の1発を狙い最後にテイクダウンを奪ったが、決定打を与えることは出来ず、ネムコフが4度目の王座防衛に成功した。
試合後、ケージの中でネムコフは「ロメロと戦えて光栄だった。その動きに少し混乱したけど、距離を保って打撃を入れる作戦を遂行した」と語った。
また、バックステージでの会見では「相手の芝居に気を取られることなく、自分のするべきことを遂行した。オリンピアンのレジェンドとケージを共有でき光栄で意義深い試合だった」と振り返った。
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▼Bellator世界バンタム級選手権試合 5分5R〇セルジオ・ペティス(米国)王者 23勝5敗[判定3-0] ※49-46, 50-45×2×パトリシオ・“ピットブル”フレイレ(ブラジル)挑戦者 35勝6敗 ※現フェザー級王者※ペティスがバンタム級王座防衛
「Bellator世界バンタム級選手権試合」。王者ペティスに、現フェザー級王者のパトリシオが三階級制覇目指して挑む5分5R戦。
Bellatorのパウンド・フォー・パウンドNo.1のパトリシオ・"ピットブル"・フレイレは、2014年9月にパット・カランを破り、フェザー級王座を獲得。
一度は手放したものの2017年4月にダニエル・ストラウスに一本勝ちで王座奪還。2019年5月にマイケル・チャンドラーに1R TKO勝ちでライト王座も獲得し、二階級同時王者となっている。
2021年7月のAJ・マッキーとの初戦でフェザー級王座陥落も、2022年4月の再戦で王座奪還。その間、兄パトリッキーが1位のライト級王座の方は返上している。
2022年10月にアダム・ボリッチを判定で下し、フェザー級王座を防衛。大晦日の前戦ではRIZIN同級王者のクレベル・コイケにも判定勝ちしている。35歳。
一方、現Bellator世界バンタム級「正規」王者のセルジオ・ペティスは、2021年12月の堀口恭司戦の4R 左バックフィストでの逆転勝ち以来、1年6カ月ぶりの再起戦。
2019年9月のUFCでの勝利後、Bellatorに移籍し、MMA5連勝中で、2021年5月に当時の世界王者フアン・アーチュレッタに挑戦し、5R判定勝ちでバンタム級王座を獲得しており、堀口戦に続く2度目の王座防衛に臨む。
平本蓮の米国合宿時に練習をともにした29歳のペティスは、2022年4月のBellatorバンタム級ワールドGP1回戦で同門のラウフェオン・ストッツと対戦予定だったが、スパーリング中に右ヒザ前十字靭帯を損傷したためGPを欠場。
そのストッツが、GP1回戦でアーチュレッタとのバンタム級暫定王座決定戦で勝利し、「暫定」王座につき、準決勝でサバテーロにもスプリット判定勝ちも、GP決勝でパッチー・ミックスに1R KO負けで王座陥落。ミックスが暫定王者となっている。そのミックスも会場で見守るなか、シカゴの地で、正規王者としてパトリシオの挑戦を受ける。
コールに仁王立ちし、背中の刀を引き抜いた挑戦者パトリシオ。王者セルジオもVサインを見せる。
1R、ともにオーソドックス構え。どっしりと中央を取るパトリシオ。右ローはセルジオ。スイッチしてサウスポー構えからオーソに戻す。右ローを返すパトリシオはワンツーを見せる。左手でブロックして右を突くセルジオ。右カーフはパトリシオ。ワンツーから右ボディはセルジオ。サウスポー構えから小さな後ろ蹴りも見せる。
右ハイをブロックするパトリシオ。さらに左ミドルを当てる。ワンツーで飛び込むセルジオをブロックするパトリシオは近づいて力強いダブルレッグテイクダウン!
背中を見せてヒザ立ちから立つセルジオ。パトリシオも無理に追わず。右カーフを返すセルジオ。パトリシオは右ハイ。ブロックするセルジオ。詰めるパトリシオに左右から自らの左ハイでセルジオはスリップもすぐに立つ。オーソに戻すセルジオは金網を蹴ってスーパーマンパンチもかわすパトリシオ。
2R、前後にステップして見せたパトリシオ。サウスポー構えのセルジオは左で詰めるとパトリシオはガードを固める。互いにハイを見せて、角度をつけて飛び込むパトリシオはインロー。オーソに戻すセルジオ。サウスポー構えになり、ワンツーの左で前に出て左ミドルを当てる。
押し戻すパトリシオの圧力にヒジのモーションで押し戻すセルジオ。右ミドルを当てる。右ボディから左フックのセルジオにブロッキングするパトリシオ。セルジオは左後ろ廻し蹴り。
オーソに戻すと近い距離で立ち会うパトリシオは左から右。さらに詰めて跳びヒザ! ブロックするセルジオはオーソから左ボディ。詰めるパトリシオを左右で迎撃するセルジオ。前蹴りも。
ダブルレッグで組むパトリシオを差し上げるセルジオは、中央に立ち右の後ろ廻し蹴り! テンプルに効かされたか動きが止まったパトリシオにセルジオはヒジも。パトリシオは左目尻をカットする。
3R、セルジオの左右に詰めるパトリシオはダブルレッグも差し上げて切るセルジオ。パトリシオは減量の影響か、打撃をもらい力が戻っていないか。
圧力をかけるパトリシオに右ミドルのセルジオ。サウスポー構えからオーソに戻して右ストレート。ブロックするパトリシオに右ハイをかすめる。回って角度をつけて打ち込むセルジオはジャブ、右ボディ。
被弾したパトリシオは手数でも差をつけられる。左ジャブを当てるパトリシオだが、バックステップするセルジオに右に繋げられず。サウスポー構えのセルジオ。
パトリシオは右を振るが、そこに左を返すセルジオ。パトリシオはダブルレッグテイクダウンでハーフからパウンドで背中をつけさせ、最後は上でゴング。
4R、ともにオーソドックス構えから。パトリシオの打ち終わりにワンツーを振るセルジオ。かわすパトリシオに、サウスポー構えから圧力をかけるセルジオは右の関節蹴りでオーソに。
ジャブの刺し合い、左を当てるセルジオ。右を振ってから返してきたセルジオにシングルレッグに入るパトリシオだが、足を抜くセルジオ。オーソから右ローを蹴るセルジオ。
シングルレッグからセルジオののスタンドバックにつこうとするパトリシオだが、金網で後ろにつかせないセルジオにパトリシオはシングルレッグも足を抜いたセルジオ!
サウスポー構えから右関節蹴りを使うセルジオが詰めも、パトリシオが詰め替えし、右を突いてダブルレッグへ。右で差して押し込むも突き放すセルジオが右から左の二段蹴り、そして前蹴りをアゴにヒット! パトリシオはスイッチしてゴング。
5R、最終ラウンド。オーソから入るセルジオ。パトリシオは後ろ廻し蹴りの動き。さらに前足を取るフェイント。
回るセルジオは左ストレート。パトリシオも左右で詰めるとヒザを狙うセルジオが逆にシングルレッグの動きを見せる。切るパトリシオに、ピポットの動きを見せるセルジオ。オーソから左を突いて差し込むタイミング見測る。
左右で詰めるパトリシオから離れるセルジオ。オーソから左ハイをガード上に当てる。ワンツーをガード上に当てるパトリシオだが、打ち返すセルジオ。左インローのパトリシオだが、左右はかわすセルジオがダブルレッグから右ストレート。
ダブルレッグで飛び込んだパトリシオだが、体を入れ替えるセルジオ。金網背に右ハイ。バックフィストを放つパトリシオ。左のかけ蹴り、それをかわしたセルジオも右ハイを振ってゴング。セルジオはパトリシオに一礼。パトリシオもハグをかわした。
判定は3-0(49-46, 50-45×2)で王者セルジオが勝利。パトリシオは両ヒザをマットに着いて沈黙した。
試合後、暫定王者ミックスがケージイン。フェイスオフでは2回り大きなミックスに対し、正規王者のセルジオは背伸びをして見せると、ミックスも笑顔を浮かべた。
大会後、ミックスは「セルジオの事はよく知ってるし、尊敬もしてる。大きな試合だ。モチベーションもあるし、彼をフィニュシュできると思う。6年前(2017年8月『UFC Fight Night: Pettis vs. Moreno』)、セルジオの(ブランドン)モレノ戦へのキャンプに協力した(セルジオが判定勝ち)。そして今、オレたちの道は王座戦で交わる」とコメントしている。
また、勝者はケージの中で「今日は俺たちの夜だった。これまで戦ったアーチュレッタ、堀口、みんなに感謝したい。俺が次のスターだ」とマイク。デューク・ルーファス、兄アンソニー・ペティスらと記念撮影に収まった。大会後、ミックスについて「2017年に一緒に練習した事があるけど、彼は凄すごく上手くなっている。去年、彼は良いテクニックを見せたから面白い試合になるだろう」と語っている。
また、バックステージでは「堀口戦もそうだったように後半でも落ち着いて戦えた。僕は5Rファイターだから」とチャンピオンシップに自信。また、パッチー・ミックスとのバンタム級王座統一戦については、「11月か12月。2月に結婚式を挙げる前にやっておきたいね」と語った。
なお、Bellatorのスコット・コーカー代表は、パトリシオの今後について、フェザー級が適正階級とし、フェザー級3位のアーロン・ピコと試合を組みたい意向を語っている。
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▼ライトヘビー級 5分3R〇コーリー・アンダーソン(米国)17勝6敗1分[判定2-1] ※29-28×2, 28-29×フィル・デイヴィス(米国)24勝7敗
1R、ともにオーソドックス構え。詰めて尻下でクラッチしてダブルレッグテイクダウンはアンダーソンも、デイヴィスは立ち上がり際にスタンドバックに!
正対したアンダーソンは、間合いを詰めて左右を突く。左右にステップしてかわそうとするデイヴィスに、詰めるアンダーソンの頭が下がると、すぐにデイヴィスは頭をがぶり。
頭抜くアンダーソンはダブルレッグから両足を束ねてテイクダウンも、この立ち際でまたもスタンドバックにつくのはデイヴィス。これを切り返したアンダーソンがスタンドバックにつき、ゴング。
2R、左ジャブを突くアンダーソンが圧力。右カーフを突くデイヴィスも右を返し、シングルレッグへ。小外で崩してからスタンドバックにつく。
アームロック狙いから正対するアンダーソンが右ストレートから左フックで詰める。デイヴィスの組みを切り、脇を潜るアンダーソンがスタンドバックから引き込みもすぐに立つデイヴィス。
詰めるのはアンダーソン。デイヴィスのダブルレッグをがぶり離れる。右を突いて前に出るアンダーソン。デイヴィスの左右をかわす。
3R、中央を取るアンダーソンは左インローも。デイヴィスも左ジャブを突くが遠い。左ハイを肩口に打つデイヴィスに右で詰めてシングルレッグテイクダウンのアンダーソン!
デイヴィスはスイッチ狙いから金網使って立つと四つも体を入れ替えるアンダーソン。デイヴィスの首相撲ヒザを嫌ったアンダーソンが離れる。
頭を良く振って左ボディから右バックフィストも見せるアンダーソン。デイヴィスは左ミドルも、アンダーソンの右のダブルに後退。
左ジャブを突き、右を返すが、アンダーソンも右カーフ。デイヴィスの右をかわしてゴング。
マーク・ヘンリー&フランキー・エドガーがコーナーマンにつくアンダーソン。スプリット判定を制すると「フィルが強いレスラーでスクランブルが得意なのはわかっていた。次はベストと戦うんだ」と語った。
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▼ヘビー級 5分3R〇ゴカン・サリカム(トルコ)9勝2敗[判定3-0] ※30-27×3×ダニエル・ジェイムス(米国)15勝7敗1分
地元の歓声を受けるジェイムスは、タイレル・フォーチュン、マルセロ・ゴルム相手にBellator2連勝、MMA5連勝中。対するサリカムは3連勝から前戦でオレッグ・ポポフに判定負け。
1R、ダブルレッグ&小外がけテイクダウンはサリカム。すぐに立つジェイムスは四つから体を入れ替える。サリカムは差し替えて両脇を差すと、ダブルレッグテイクダウン。
2R、右ロー後にダブルレッグテイクダウンはサリカム! ハーフガードのジェイムスはフルガードに戻すが金網に頭が詰まる。左足をパスしたサリカムは左で枕に巻いて、細かいパウンド。
3R、ワンツーで詰めるジェイムスだがサークリング後、ダブルレッグから上で組むサリカム。いったんは体を入れ替えるジェイムスをサリカムは押し込むもブレーク。再び胴に組むサリカム。
体を入れ替えるジェイムスは離れず組みに。シングルレッグも片足を戻すサリカムは、左で差して押し込みヒザ。さらに左差しで崩すと、そのままジェイムスが崩れて下に。そのままゴングを聞いた。
6分30秒をグラウンドコントロールしたサリカムが判定3-0(30-27×3)で勝利した。
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【プレリミナリー】
▼ライト級 5分3R〇ガジ・ラバダノフ(ロシア)20勝4敗2分[判定3-0] ※29-28×3×ピーター・バウシュト(オランダ)9勝3敗
大晦日RIZINとの対抗戦で武田光司との熱闘を制したヌルマゴメドフ門下のラバダノフ。
対するバウシュトはONEで下石康太、エドゥアルド・フォラヤンらに勝利後、ティモフィー・ナシューヒン、ルスラン・エミルベクに判定負けでBellatorに移籍。1年7カ月ぶりの復帰戦。
1R、詰めるラバダノフはダブルレッグテイクダウン! すぐにサイドを奪い頭つきのキムラを狙うが、バウシュトはハーフからフルガードに。背中を見せて立とうとしたところでバックに回るラバダノフ。
正対したバウシュトが再び亀になったところでバックマウントを奪うラバダノフ。足を組み直したところでバウシュトは正対。ラバダノフは腰を切り腕十字狙い。それを切るバウシュトは腰を抱えて押し込むも、ラバダノフが金網使って立ってゴング。
2R、早々にダブルレッグテイクダウンを奪うラバダノフ。パスガード。亀になるバウシュトにバックマウント、バウシュトが正対すると片足をパスしてハーフからサイドに抜けて肩固めへ。
右手を側頭部につけてディフェンスするバウシュト。解除してマウントを狙おうとするラバダノフに立ち上がるバウシュト。ついていくラバダノフは押し込むが、突き放すバウシュトは左右の蹴り。左ミドルを腹に突くもゴング。
3R、ジャブからワンツーのバウシュトにシングルレッグを回してテイクダウンはラバダノフ。しかし下から突き放して立つバウシュト。すぐに組みに行くラバダノフは左で差して押し込みも疲弊したか離れる。
サウスポー構えになるバウシュトは左ミドル。下がるラバダノフだが、左フックをかわしてダブルレッグへ。そこに首相撲ヒザのバウシュト!
さらにダブルレッグで下に入るラバダノフにニンジャチョークを狙うバウシュト。左で差してクラッチを緩めて抜くラバダノフは亀からツーオンで片手を手繰り立ち上がり。バウシュトは右ハイで詰めるが、ゴング。
判定は最終ラウンドを落としたラバダノフだが、3-0(29-28×3)で勝利。苦しみながらも6連勝をマークしたラバダノフは、「タフガイだと知っていた。テイクダウンしても立ち上がってきた。数カ月後にアーチー・コーガンと戦いたい」と、8戦無敗の元ディヴィジョン1レスラーを指名した。
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▼ウェルター級 5分3R〇ラマザン・クラマゴメドフ(ロシア)11勝0敗[1R 1分24秒 TKO]×ジャリール・ウィリス(米国)16勝5敗
1R、サウスポー構えのクラマゴメドフ、オーソのウィリスに左ロー。右を振ってきたウィリスにボディロックから、首相撲に変化し、右手で首にひっかけて崩すと、左の打点の高いヒザ!
ウィリスがダウン。パウンド連打で84秒でダゲスタンのクラマゴメドフが勝負を決めた。ACB、PFL、UAE Warriors、Eagle FCと渡り歩いてきたクラマゴメドフはこれでMMA11勝無敗に。
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▼ミドル級 5分3R〇ノルベルト・ノヴェニー Jr(ハンガリー)7勝0敗[1R 0分48秒 TKO] ※右ストレート→鉄槌×シャミル・オニシュチョク(ロシア)9勝3敗
1R、半身気味の構えで飛び込むノヴェニーJrは、オニシュチョクの右ローに、遠間から左手でオニシュチョクの前手を下げさせて右ストレート! オニシュチョクをダウンさせると鉄槌連打、レフェリーが間に入った。
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▼ライト級 5分3R〇アーチー・コーガン(米国)8勝0敗[判定3-0] ※30-27×2, 29-28×エマニュエル・サンチェス(米国)20勝9敗
1R、ともにオーソドックス構え。サンチェスはワンツー。コーガンは右を振って組みに。首相撲ヒザを突く。
近い距離で右ローを突くコーガン。サンチェスも右ローを返すが、そこにジャブを合わせるコーガン。サンチェスはワンツーで圧力をかけるが、コーガンはダブルレッグテイクダウン! サンチェスは蹴り上げから立ち上がる。
詰めるコーガンの右フックでヒザを落としたサンチェスだが、押し戻して跳びヒザを見せる。
2R、サンチェスが中央を取り、ワンツーで前に。ワイオミング大レスリング部出身のコーガンはダブルレッグから持ち上げてテイクダウン! 立ち上がるサンチェスの前転を潰してサイドへ。ここは巻き込んで立ち上がるサンチェス。
ワンツー、右ミドルのサンチェス。さらにワンツーで前に。コーガンの打ち返しにダブルレッグへ。上の組みに変えて右で差して金網に押し込みヒザ。コーガンは左右を振って突き放す。
右ボディストレートのサンチェスに、左を狙うコーガンだが、サンチェスは左右の蹴り。さらに跳びヒザも。しかし蹴りの打ち終わりにコーガンはダブルレッグテイクダウン。
3R、詰めるサンチェスに、コーガンはダブルレッグで反対側のケージまでドライブするコーガンだが、サンチェスは金網背に組みを切る。
左右のミドルハイのサンチェス。コーガンはダブルレッグに行くが、掴んだサンチェスがギロチンチョークへ! スタンドのまま舌を出して極めに行くが、外して下に落としたコーガンが上に。
フルガードのサンチェスに細かくヒザ。背中を見せて立ち上がり、前転してのスクランブルを狙うもついていくコーガンが上のまま。サンチェスはオモプラッタ狙いから正対したところに三角絞めを狙うが、察知するコーガンがセットさせず、ゴング。
判定は3-0で、30-27×2と2者がフルマーク、29-28が1者でコーガンが実両者サンチェスを下し、戦績を8勝無敗とした。
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▼ミドル級 5分3R〇ジョーダン・ニューマン(米国)6勝0敗[1R 4分20秒 アメリカーナ]×マシュー・ペリー米国)5勝4敗
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▼フェザー級 5分3R〇コディ・ロー(米国)7勝2敗[判定3-0] ※29-28、30-27×2×エドウィン・チャベス(米国)6勝5敗
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【ポストリム】※メイン後に実施(6月28日U-NEXT配信)
▼ヘビー級 5分3R〇ウラジミール・ゴベア(ブラジル)2勝0敗[1R 0分20秒 TKO] ※オーソから左ミドル→右ヒザ、パウンド×ゲイブリエル・セイグ(米国)1勝2敗
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▼ウェルター級 5分3R〇カイル・クラッチマー(米国)10勝2敗[1R 3分42秒 TKO]×ボビー・ナッシュ(米国)12勝5敗
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▼ライト級 5分3R〇マイク・ハメル(米国)11勝5敗[判定2-0]×シャミル・ニカエフ(ロシア)10勝1敗
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▼ライトヘビー級 5分3R〇カール・ムーア(アイルランド)12勝2敗[判定3-0]×アレックス・ポリッツィ(米国)10勝3敗
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▼フェザー級 5分3R〇チムール・ヒズリエフ(ロシア)13勝0敗[判定3-0]×リッチー・スマーレン(アイルランド)10勝3敗1分