7月28日の「RIZIN.17」さいたまスーパーアリーナ大会第9試合で行われるRIZINライトヘビー級戦にて、韓国のキム・フンと対戦するイヴァン・シュトルコフ(ロシア)が7月26日、都内ホテルにて事前インタビューに答えた。
シュトルコフはこれまで16戦15勝1分と無敗のロシアンファイターで、MMAデビュー10連勝で臨んだ2017年7月のRCC Boxing Promotions日露対抗戦では、石井慧に2R TKO勝利を収めている。
2016年11月にアントニオ・シウバに、17年2月にロドニー・ウォレスにいずれも判定勝利し、元UFCファイターを連続撃破。さらに2018年にもRussian Cagefighting Championshipでファビオ・マルドナド、チアゴ・シウバの元UFCのライトヘビー級ファイターからも勝利を挙げ、2019年4月にUFCファイトナイト・ロシアに参戦が決定していたが、「体調不良で欠場」となっていた。
その後、「ドーピングによるUFCとの契約解除」「USADAから2年間の出場停止処分」との報道もあったが、今回、RIZIN参戦が決定した。関係者によれば、RIZINがシュトルコフと契約した時点では、USADAからシュトルコフのドーピングについての発表は出ていなかったという。契約後にテストステロン(人間の身体の中でも分泌)の検出がUSADAから発表された。“ウラル・ハルク”の異名を持つシュトルコフは今回の参戦決定について、下記のように説明した。
シュトルコフ「USADAの血液検査でひっかかったものは微量だった」
──現在のコンディションは?
「とても良いコンディションです。2カ月ほど準備してきて、最高の状態に持ってきました」
──対戦相手のキム・フンは?
「とても経験のあるファイターだと思います。それは彼の戦績が表している。背が高いしフィジカルも強い。同じようにいいコンディションで試合ができることを望みます。そして、対戦相手のことよりも自分自身のことを集中したいと思います」
──どんな試合を見せたい?
「いいパフォーマンスを見せたい。ファンの人たちが私たちの戦いに満足してくれるような。初めての日本の試合でファン、団体にいい印象を持ってもらえるような試合をしたい」
──時差の影響は?
「時差の影響はまだ分からないけど、着いて2、3日目あたりから出てくることもあるから注意したい。ただ、現地とい4時間ほどしか時差はないから、それほど問題ではありません」
──RIZINでの目標は?
「私自身はタイトルを取りたい。半年ほどブランクが空いたので、今回の試合に合わせて調整をしてきました。今回の試合に勝ったら次? 考えていないです。それはプロモーションとマネージメントが決めること。自分は試合に集中したい」
──今回は93kg契約だが、将来的にこのライトヘビー級で戦う?
「いまはライトヘビー級でこれからもやっていくつもりだけど、そこもプロモーションとマネージメントの要望があるだろうから、それに合わせてやっていきます。オファーがあれば。ただ、タイトルがあろうとなかろうが、試合を軽んじていることはない。どの試合でも真剣に向き合う」
──日本の漫画が好きだとか?
「日本のアニメが大好きなんです。スーパーヒーローが好き。男にはみんな子供の部分が残ってる。僕もその一人で、日本のサムライ文化にも憧れました。日本が大好きです。清潔で礼儀正しく、正確に物事が動いていく。到着してから間もないけど、その間だけでも日本は素晴らしいと感じている。今回は試合に臨むから観光はしていないけど、次回は日本の史跡などを見て歩きたいです」
──今年の4月にいったんUFC出場が決まるも、USADAのドーピングチェックで陽性反応が出て出場停止となったとの報道があります。何が起きたのか、ご自身で説明してもらえますか。
「USADAの結果については何も隠すことはないので話せるけど、ドーピングチェックで、私の血液のなかでひっかかったものは微量だった。さらにそれは自然に分泌されるものだった。しかしポジティブ(陽性反応)が出たら許されないし契約はできない。UFCもその結果には従わざるをえない。ほんとうに微量な結果だった」