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【UFC】フライ級のメインでアルバジがカラフランスとの5R接戦を制す! エリオットがアルタミラノに完勝。ミラーがUFC最多勝利を1R KOで更新、女子フライ級シウバが16勝全フィニッシュ!

2023/06/04 10:06
【UFC】フライ級のメインでアルバジがカラフランスとの5R接戦を制す! エリオットがアルタミラノに完勝。ミラーがUFC最多勝利を1R KOで更新、女子フライ級シウバが16勝全フィニッシュ!

(C)Zuffa LLC/UFC

 2023年6月3日(日本時間4日)米国ネヴァダ州ラスベガスのUFC Apexにて『UFC Fight Night: Kara-France vs. Albazi』が開催された。

UFC Fight Night: Kara-France vs. Albazi 速報

2023年6月3日(日本時間4日)
米国ネヴァダ州ラスベガス UFC Apex

▼フライ級 5分3R
〇アミル・アルバジ(イラク)17勝1敗(UFC5勝0敗)※UFC5連勝 126lbs/57.15kg

[判定2-1] ※48-47×2, 47-48
×カイ・カラ・フランス(ニュージーランド)24勝11敗(UFC7勝4敗)125.5lbs/56.93kg

 前日計量では、メインイベントで注目のフライ級(5分5R)で対戦するカイ・カラ・フランス(ニュージーランド)は125.5ポンド(56.93kg)、UFC4連勝中のアミル・アルバジ(イラク)は126ポンド(57.15kg)でパス。

 UFCのメインイベントでノンタイトルで5Rのフライ級戦が組まれるのは、2017年8月の「UFC Fight Night: Pettis vs. Moreno」でのセルジオ・ペティス vs. ブランドン・モレノ戦以来。

 ニュージーランドのシティ・キックボクシング所属のカラフランスは、フライ級3位。2021年3月にホジェリオ・ボントリンに1R TKO勝ちすると、同年12月にコーディ・ガーブラントに1R TKO勝ち。2022年3月にはアスカル・アスカロフにも判定勝ちし、3連勝。

 2022年7月の「UFC 277」で「UFC世界フライ級暫定王座決定戦」のチャンスを掴み、1位のブランドン・モレノと約2年7カ月ぶりに再戦。左ミドルでダウンを奪われパウンドで3RTKO負けし、戴冠ならなかった。2016年12月にはRIZINで和田竜光と対戦し、カーフキックを受けて判定負けの戦績も持つ。

 対するアルバジは、UFCデビューから4連勝でフライ級7位につけた。Bellatorで2連勝後、Brave CFで現UFCのホセ・トーレスに判定負けも、ライアン・カーティスにキムラロックで勝利すると、2020年7月からUFCに参戦。マルコム・ゴードンに三角絞めで一本勝ち、カザフスタンのジャルガス・ジュマグロフに判定勝ち、デイブソンの実弟フランシスコ・フィゲイレードにリアネイキドチョークで一本勝ち、2022年12月の前戦ではアレッサンドロ・コスタを3R、右アッパーでKOに下している。今回、初のランカー相手で、初の5R戦に挑む。

 UFCの公式インタビューでアルバジは、イラクで生まれ、幼少時にシリアの難民キャンプからストックホルムの難民キャンプに移動し、7年間暮らしていたことを明かし、「移民としてよく喧嘩に巻き込まれた。言葉が分からなかったし、外国人だからっていじめられた。ある晩、テレビでUFCを見てくぎ付けになった。その競争力が好きで格闘技を始めることにした」と語っている。

 柔術紫帯で、スウェーデン、スカンジナビア、欧州でタイトルを獲得。15歳で英国に移住し、現在は米国ラスベガスのエクストリーム・クートゥアーで練習。同じフライ級の平良達郎や鶴屋怜とも練習を行った。

 カラフランスが再び王座戦線に名乗りを挙げるか、それとも苦労人・アルバジがトップランカー入りを果たすか。

 1R、ともにオーソドックス構え。先にワンツーの右オーバーハンドを見せるカラフランス。かわすアルバジが中央で圧力。左ジャブをガード上に突く。右オーバーハンドで押し戻すカラフランス。アルバジは右のフェイントから右で差して組みに。左で小手に巻くカラフランス。左足を外に置いてバックを防ぐと突き放す。

 スタンドで右カーフを打つカラフランス。詰めるアルバジに右回り。アルバジはワンツーの右を振るが左にかわす。左ジャブのダブルから右カーフを当てるのはカラフランス。さらにワンツーもそこにアルバジは右をかぶせに行く。さらにカラフランスの右の飛び込みに左を合わせに行く。ホーンに両者、睨み合う。

 2R、中央でグローブタッチしようとしたカラフランスに、タッチしなかったアルバジ。細かく前後にステップするアルバジ。右を振るとカラフランスは左が空振り。しかし右カーフを当てる。

 右を振って組むアルバジ。ここも左足を外に置いてテイクダウンディフェンスするカラフランス。左ミドルを突くアルバジの左に右回りを止められバランスを崩したカラフランス。サークリングして間合いを外すと、追うアルバジは右フック! さらに右で飛び込むとそれをかわしたカラフランスが左を返す。手数はカラフランスが上回る。

 3R、右カーフを当てるカラフランスを詰めて右を突いて組むアルバジは脇をくぐりスタンドバックから引き込みも、スイッチから正対して離れるカラフランス。立ち上がるとついていくアルバジの崩しに、右手を股間に差し込みスイッチ狙いのカラフランス。それを潰して左手首を背後からコントロールして右パウンドのアルバジは、シングルバックから4の字ロックに変えて、リアネイキドチョーク狙い!

 パームトゥパームで絞るアルバジに、後ろ手を剥がして逃れるカラフランス。立ち上がりにバックについていくアルバジだが、横に落としたカラフランスがパウンド! 終盤は取り戻す。

 4R、左ジャブを突き、右カーフはカラフランス。その左ジャブに右をかぶせに行くアルバジ。カラフランスは飛び込みの右の出入り。しかし詰めるアルバジはダブルレッグから脇くぐりスタンドバックから崩しへ。カラフランスも正対して離れる。左ジャブのダブルはカラフランス。アルバジはワンツーぁら左ローも、その蹴り足を取ってテイクダウンはカラフランス! すぐにアルバジは立ち上がる。

 5R、ワンツーで先に出るのはカラフランス。さらにワンツー。右をかぶせに行くアルバジが押し戻すと互いに右ロー。カラフランスが右を当てるが、アルバジは組みに勝機を見出しに。ボディロックから崩すが、すぐに立ち上がるカラフランス。アルバジの右ヒジの瞬間に離れる。左右から跳びヒザを見せるカラフランス。右ボディストレートも。さらに左ミドル。

 飛び込みに右は合わせに行くアルバジだが単発。左ジャブのダブルを連続で伸ばすカラフランス。右オーバーハンド1発のアルバジはジャブfで戻される。カラフランスの入りに右アッパーを当てたアルバジ。前に出るが、ジャブで押し返すカラフランス。アルバジのシングルレッグを切ると前に。左右のコンビネーションの途中でカラフランスはガッツポーズで優勢をアピールしてホーン。

 判定は2-1(48-47×2, 47-48)でアルバジが勝利。ケージのなかで「楽しかった。次こそはフィニュシュを見せたい。(次は?)誰ということはない。10月のアブダビで、俺が欲しいのはタイトルだけ。パントージャだろうが、モレノだろうが、次にタイトルに挑戦するのは俺だ」と語った。

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