2023年6月24日(土)北海道・真駒内セキスイハイムアイスアリーナ『RIZIN.43』の追加対戦カード発表記者会見が、2日(金)都内にて行われた。
今大会はRIZIN公式YouTubeの登録者100万人突破を記念して無料配信されることが決定。
フェザー級(-66.0kg)5分3Rで、久保優太(PURGE TOKYO/BRAVE)と木下カラテ(和術慧舟會 HEARTS)の対戦が決定。
久保はテコンドーからキックボクシングに転向し、高校2年生でプロデビュー。キックボクシングでNJKFフェザー級王座、WPMO世界スーパーフェザー級王座、K-1 WORLD MAX 2011 -63kg日本トーナメント優勝、ISKAオリエンタル世界ライトウェルター級王座、Krush -67kg王座、GLORYフェザー級SLAM世界トーナメント2013で優勝など多くのタイトルを獲得し、2014年にはK-1 WORLD GP初代ウェルター級王者となった。RIZINには2021年9月に電撃参戦、MMAデビュー戦を行ったが太田忍に判定負け。
2021年大晦日ではシバターと対戦して飛び付き腕十字に敗れたが、試合前に両者の間で申し合わせが行われていたことが判明。大きな騒動となり、久保は選手活動を自粛した。2022年11月、禊の復帰戦では奥田啓介をパウンドでTKOに破り、MMA初勝利をあげている。
対する木下はWKF極真空手世界大会で軽重量級準優勝の実績を持つ。MMAに転向後は修斗で2連勝から2連敗、2022年7月に児山佳宏に1RでTKO勝ちも、10月に竹原魁晟に1RでTKO負け。2023年5月にはDEEPに参戦し、「朝倉未来1年チャレンジ」の第1期生である畠山祐輔に右フックで初回KO勝ちした。MMA戦績は6勝6敗1分。
キックボクシングをバックボーンに持つ久保と、フルコンタクト空手をバックボーンに持つ木下のストライカー対決となる。テクニシャンの久保だがキックボクシング戦績50勝10敗1分のうち20勝はKO勝ちによるもので、左フック、左ハイキック、左ヒザ蹴りには一撃で相手を仕留める威力を持つ。対する木下は勝った試合が全てKO・TKOによるもので、空手家らしく右フックと左ハイキックは一撃必殺。
会見で久保は「僕は11月ぶりの試合なんですけれど、K-1で僕が立ち技の頂点に立ったこともあって、GLORYとK-1を獲ってMMAに転向してバッと勝ち続けて乗り込んでやろうと思っていたんですけれど、初戦でコケてしまったり、2戦目で迷惑をかけてしまったり、いろいろ。今回、木下カラテ選手、名前を聞いた時にサラちゃんにも誰やねんって言われたんですけれど、この中堅どころの選手にサクッと勝って。前回の11月は実力の半分も出してないですし、あれから本当に強くなっているので、みんなに成長を見せたいので僕の成長をどれだけMMAに適合しているかってことを、久保優太はやっぱり天才だなってところを見せたいと思います。楽しみにしていてください」と意気込みを語った。
対戦相手の極真空手仕込みの打撃について久保は、「相手の動画は見ています。僕はK-1でもGLORYでも世界一の格闘技のトップを取ったことがあるので、その辺は何も気にしていないというか、逆に打撃で来てくれるのであれば、僕のパンチが先に当たるので衝撃的なKO勝利になるのではないでしょうか」と打撃戦を歓迎。
練習環境は「変わらずBRAVEジムで週の大半を過ごして、FIGHTER'S FLOWに週1回通って技術指導をしていただき、充実した練習をしています」と言い、組みも入るMMAの展開についても、「打撃というよりMMAのトレーニングを中心に取り組んでいるので、試合になればどれだけ練習しているかすごく分かると思いますし、僕自身も楽しみです。今まで期待を裏切ってしまい“立ち技はすごかったけど、MMAでは何も通用しない”と散々言われましたが“、やっぱり久保優太はすごいな”と思わせたいし見返したいと思います」と、進化に自信をのぞかせた。
また、木下からは、主催者を通じて「今は沢山の格闘技があふれていて、その収束地点がRIZINだと捉えています。そこで自分が空手を躍動させることに価値があると思います。相手が誰でも関係なく、肉の塊を斬って落してみせます。押忍」とのコメントが届いている。