ブラジル人選手を初回KOして327勝目、9年間70戦負けなしをマークしたセーンチャイ(C)THAI FIGHT
2023年5月21日(日)タイ・ナコンチャシーマーで開催された『THAI FIGHT 100 Years Rajabhat Korat』にて、ムエタイの“生ける伝説”セーンチャイ・PKセンチャーイムエタイジム(タイ=43歳)がダニロ・アルベス・レイス(ブラジル)を1RでKOし、327勝目をマークした。
ムエタイの情報をSNSで提供している『Muay Thai Super Fight』によれば、この勝利で改めてセーンチャイの活躍がタイで話題になっているという。
セーンチャイはムエタイの殿堂ルンピニースタジアムでスーパーフライ級、バンタム級、スーパーフェザー級、ライト級の4階級を制覇したほか、WMC世界ライト級、WBCムエタイ世界スーパーライト級(ブアカーオと共に最上級のダイヤモンド王座に認定)王座など数多くのタイトルを獲得。ムエマラソンと呼ばれるトーナメントでも多数優勝。ボクシングでも5戦5勝の戦績を収めている。
強すぎるがゆえに同じ階級では対戦相手がおらず、常にハンディマッチ(体重差を付ける)で試合を続けており、“ムエタイの神”“ムエタイの生ける伝説”“近代ムエタイの最高傑作”などと呼ばれる。日本には2006年以降10回来日して全勝。
近年は『THAI FIGHT』を主戦場にし、外国人選手を相手に戦っており、2014年10月にペットモラコット・ウォー・サンプラパイ(タイ)にラジャダムナンスタジアムで判定負けを喫して以来、約9年間無敗。2023年4月の『THAI FIGHT』ローマ大会で地元のアレッシオ・マラテスタ(イタリア)との試合はドローとなったが、70戦負けなしだ(戦績は327勝41KO49敗2分)。その勝利の中には日本でもお馴染みのチャド・コリンズ、マサロ・グランダーに勝った試合も含まれる。
また、タイのプロサッカー選手としても活躍している。
【写真】RIZINで健在ぶりを示したブアカーオ
もう一人のムエタイレジェンド、ブアカーオ・バンチャメーク(タイ=41歳)は240勝(73KO)24敗14分だが、2018年3月にジョネイ・リスコ(スペイン)に敗れており、2023年5月の安保瑠輝也(MFL team CLUB es)戦のドローを含めて9戦負けなし。
両者は今年3月に素手のボクシング『BKFC=ベアナックル・ファイティング・チャンピオンシップ』で、“世紀の一戦”を行う予定だったが延期となっている。約10年ぶりに日本で試合を行ったことでブアカーオが注目を集めただけに、このムエタイ版『THE MATCH』が実現すれば日本からも注目を集めそうだ。
先日の「THAI FIGHT」でKO勝ちのセーンチャイ、あらためて彼の活躍が話題に。
— Suk Wanchai MuayThai Super Fight (@MuayThaiSF) May 24, 2023
最近は外国人相手がほとんどでもムエタイ300戦以上、ボクシングも5戦5勝(2KO)、9年70戦負けなし❗️プロサッカーでも活躍。
メジャーでの最後はラジャにて2014年の3ポンドハンディを与えたペットモラコット戦(判定負け)。 pic.twitter.com/D6fpg4twRB