7月28日(日)さいたまスーパーアリーナにて開催される「RIZIN.17」で4年7カ月ぶりの国内復帰戦に臨む廣田瑞人が、東京向島の所属ジム「CAVE」で公開練習を行った。
1Rのシャドーの後、奥野泰舗代表が持つミットに力強いパンチを打ち込んだ廣田。得意の左フックは飛び込むような軌道で快音を響かせた。
元DEEPライト級、元SRCライト級、元CAGE FORCEライト級王者で、元UFCファイターの廣田はRIZIN初参戦。さいたま大会では、4月の「RIZIN.15」で北岡悟をTKOに下しているホベルト・サトシ・ソウザ(ブラジル/ボンサイ柔術)と71kg契約で対戦する。
2018年12月のUFCでのクリストス・ジアゴス戦で判定負けし、UFCをリリースとなっていた廣田は、練習後の囲み取材で、RIZIN出場を決めた理由を、「1回(格闘技を)もう辞めようと思ったんですけど、周りのお世話になっている人とか友達から『日本でもう一回見たい』と言われて、それでやろうと思いました」と語った。
さいたまスーパーアリーナでの試合は、2016年12月の「Road to UFC:Japan」決勝での石原夜叉坊戦以来。そして右腕を骨折した2009年のあの試合から10年が経とうとしている。囲み取材では口にしなかったが、関係者によれば、廣田はリヴェンジへの想いを忘れたことはないという。「目の前の試合に勝つことで次が見えてくる」──廣田が見据える“次”とは?
◆廣田「サトシは総合だとまだちょっと荒い。最後はKOしたい」
──現在のコンディションは?
「そうですね……タイから帰ってきたばかりなので、疲れてます(笑)。6月17日からなので、丁度1カ月間ですね(※取材日は7月18日)」
──今回タイガームエタイジムへ行こうと思ったのは?
「1箇所で全部の練習が出来るのがいいかなと思って行ってきました」
──対戦相手のサトシ選手はどんな印象ですか?
「組み技だけ見るとすごい強いですけど、総合だとまだちょっと荒いかなと思うので、そこにチャンスがあるかなと思ってます」
──警戒すべきポイントは?
「寝技を警戒しすぎて打撃を貰っちゃわないようにすることですかね。一番は組まれる事、バックチョークが上手いので(警戒したい)」
──どんな試合展開にしたいですか?
「スタンドの展開で、寝技になっても上で殴れるポジションをずっとキープして、最後はKOしたいです」
──先ほど「様々な練習をしてきた」と仰いましたが、サトシの寝技の対策はどうですか?
「全体的にやってきたので。自分のコンディションを上げるためにも全体的にやってきたので、向こうの得意な展開にならないように上手くやりたいなと思います」
──こうなったら嫌だな、という展開は?
「やっぱりバックポジションを奪われたりとか、組まれて自分が下になるのは不利だなと思うので、そういうところにはなりたくないですね。組んでも自分が上にいれば大丈夫じゃないですけど、殴れるのでそこを活かしてやりたいです」
──特に強化したポイントなどはありますか?
「特には無いですね。全体にやってたので、身体全体が疲労しています(苦笑)」
──今回RIZIN初参戦になりますが、RIZINにはどんなイメージがありますか?
「テレビに映れるのはデカいんですけど、今回は……関東ローカルという事で残念です(笑)」
──RIZINに出ようと思った理由を教えてください。
「1回(格闘技を)もう辞めようと思ったんですけど、周りのお世話になっている人とか友達から『日本でもう一回見たい』と言われて、それでやろうと思いました」
──辞めようと思ったのは?
「辞めようというか……勝てないなと思ったのが、UFCのアレックス・ボルカノフスキー戦(2017年6月判定負け)ですかね。もう1回やっても勝てねえなと思っちゃたんで。(アレックスが)今凄いことになっている(UFC7戦全勝・MMA20勝1敗)ので、やっぱアイツ強かったんだと思って」
──再出発という事になりますが、目標を教えてください。
「一戦一戦、本当に頑張って。先のことは考えられないので、目の前の試合に勝つことで次が見えてくるのかなと思ってます」
──秋に開催が予定されるライト級GPについては?
「もちろん聞いています。今回やって、次(10月)が一回戦ですよね? もし勝ったら、3試合かと思うと、おじさんにはちょっと辛いなと(笑)。出来ればもっと早くから開催して欲しかったなっていうのはありますけどね。外国人が強いので、いかに外国人を倒すかという感じじゃないですかね」
──日本国内でも矢地祐介選手、朝倉未来選手を筆頭に注目されていますが、日本人で気になる相手はいますか?
「日本人ですか? いやー、やるイメージはないですけどね。ジョニー・ケースが強いかなと思うくらいですかね」。
──今後、戦いたい相手はいますか?
「誰と言われても難しいですけど、とりあえずサトシに勝つということですね」