2023年5月20日(土)東京・後楽園ホール『Krush.149』にて、「第2代Krushフライ級王座決定トーナメント」の準決勝第1試合で対戦する大夢(WIZARDキックボクシングジム)と長野翔(K-1ジム三軒茶屋シルバーウルフ)のインタビューが主催者を通じて届いた。
大夢は8勝(4KO)2敗の戦績を持ち、2021年6月からKrushに参戦。山脇、萩原秀斗らを破って4連勝(3KO)を飾ったが、2022年の「初代Krushフライ級王座決定トーナメント」の決勝戦で大久保に延長戦の末に惜敗。12月には石郷慶人を破り再起を飾っている。
長野は第40回・第42回・第44回K-1アマチュアチャレンジAクラス-55kg優勝の成績を持ち、2022年8月にプロデビュー。現在まで3戦全勝で今回のトーナメントに抜擢された。
大夢「自分のスタイルを突き通せば優勝できる」
――昨年9月の初代Krushフライ級王座決定トーナメントでは決勝で大久保琉唯選手に判定負けでベルトに手が届きませんでした。あの時の心境を聞かせてください。
「試合が終わった直後は自分が勝ったと思ったんですけど、改めて映像を見返したら自分の弱い部分が出てしまったな、と。時間が経って、あの試合の時点では相手の方が強かったと思いました」
――何が自分には足りなかったと思いますか?
「最後の手数やったり、自分からの攻撃が足りなかったと思います。トーナメントは最後は(前に)出たもの勝ちやと思っているんで、自分の精神力を磨いてきました」
――トーナメント前にタイでも練習されたそうですね。
「タイには何回か行かせてもらってるんですけど、今回はロンポージムさんというところに行かせてもらって、現地で活躍している選手たちと練習しました。何事も経験やと思っているので、いい経験を積むことができましたね」
――そして今回は第2代王座決定トーナメントへの出場が決まりました。
「シンプルに自分のために(トーナメントを)組んでくれはったんやなって感じでうれしかったです。前回は大久保選手が目立ってたと思うし、2回連続でトーナメントに出るのは僕しかいてないんで、僕のためのトーナメントやと思っています」
――対戦相手の長野翔選手にはどんな印象を持っていますか?
「何試合か映像を見てガツガツ来る印象はあります。ただそのくらいですかね。どの選手も優勝したいと思っていると思うんですけど、その気持ちは自分が一番強いんで、相手はどうこうは関係ないですね。自分がどう戦うかです。自分のスタイルを突き通せば優勝できると思います」
――準決勝では山脇飛翼vs大鹿統毅、どちらが上がってくると予想していますか?
「どちらかが上がってきてもやることは変わらないです」
――記者会見では「他の選手とは覚悟が違う」とコメントしていました。
「それは会見が終わった今も変わらないですね。他の3選手とはやってきたことが違うんで。試合を見てもらったら分かります」
――大夢選手が所属するWIZARDキックボクシングジムは選手・ジムが一丸となって戦っている印象があります。大夢選手がWIZARDに入ったきっかけはなんだったんですか?
「もともと斗麗とは子供の頃から知り合いなんですよ。自分は空手や柔道をチョロっとやってたんですけど、全然続かなくて、逆に斗麗はその頃からキックを一生懸命やってて。それで自分も小学5年生くらいの時にジムに入らせてもらいました」
――選手たちもみんな同世代ですよね。
「そうですね。僕もよく斗麗の弟だと思われて、斗麗・"狂拳"迅・大夢の3兄弟って勘違いされます(笑)」
――確かに勘違いする人は多そうです(笑)。WIZARDの面々は大夢選手にとってどんな存在ですか?
「ジムのみんなは家族でもあり、仲間でもあり、ライバルでもあり……ほんとに特別な関係ですね」
――それでは最後にファンのみなさんにメッセージをお願いします。
「僕は『これは君のためのトーナメントやで』と言われていると思っているので、ホンマに獲らなあかんと思います。自分の人生を変えるためにベルトを獲ります」
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長野「一回で誰が強いかをはっきり見せたい」
――試合が近づいて来ましたが、コンディションはいかがですか?
「体重もいい感じに落ちていて、めっちゃ調子いいです」
――デビューから1年弱での王座決定トーナメント出場となります。順調なキャリアに思えますが、ご自身の手応えはいかがですか?
「ちょっと早かったかなとは思いますが、これも何かの運命かなと思います」
――プロでは初のワンデートーナメントになりますが、それについては?
「空手時代にも結構トーナメントはやってきたので、トーナメント自体には何も言うことがないです。(Krushルールでも)大丈夫だと思います」
――準決勝の対戦相手が初代王座決定トーナメント準優勝の大夢選手です。どんな印象を持っていますか?
「上手くて強い。気持ちの入ったいいパンチを打つ選手だと思います。ただ僕はあまり相手の研究はしないタイプで、そのときそのときで対応しようと思っているので、あまり試合のイメージはしていないです。自分の力を高めて最高の状態で試合に臨もうと思います」
――逆ブロックの山脇飛翼vs大鹿統毅はどちらが勝ち上がってくると予想、もしくはどちらと戦いたいですか?
「大鹿選手とやりたいですね。ジムの後輩2人が大鹿選手に負けてるので、その敵を討ちたいです」
――カード発表会見ではシルバーウルフの大先輩・魔裟斗さんの言葉でもある「ライオンがウサギを狩るように全力で潰す」という表現を使っていました。
「いつもダウンは取るのに判定までいってしまうので、今回は狩るくらいの勢いで倒そうと思っています。巧さの上で強さを見せる戦い方で勝ちたいです」
――フライ級は新しい階級ですが、どんな階級にしていきたいですか?
「最近K-1と他団体の対抗戦も行われていて、他の団体と比べられることもあると思います。そのなかでこいつら強いなと思ってもらえるフライ級にしたいです」
――現在シルバーウルフには金子晃大、KANA、菅原美優と3人のK-1王者がいますが、3人から何かアドバイスはもらっていますか?
「しっかり喝を入れてもらっています。ここは獲らなきゃだめだよといわれているので、しっかり獲ります」
――その偉大な先輩たちに近づくためのトーナメントだと思いますが、どんな姿を見せたいですか?
「対戦相手をみんな倒して勝ちたいですね。誰からも文句を言われない勝ち方、もし次やったらどっちが勝つんだろう? じゃなくて、一回で誰が強いかをはっきり見せたいです。2試合ともKO勝ちで文句なしの優勝をしたいです」
――それでは最後にファンのみなさんにメッセージをお願いします。
「しっかり2試合ともKOで勝って、自分がチャンピオンになります」