深いため息をついてブアカーオ戦を振り返った安保
2023年5月6日(土)東京・有明アリーナ『RIZIN.42』の第10試合RIZIN キックボクシングルール3分3R(70.0kg)で、ブアカーオ・バンチャメーク(タイ)とドローとなった安保瑠輝也(MFL team CLUB es)が試合後インタビューに答えた。
試合の感想を聞かれると「自分が今まで出してきた攻撃で相手の顏が歪んだり効いて、自分が有利に進めていけていた展開でも、百戦錬磨でポーカーフェイスで。効いた攻撃ももちろんあると思うんですけれど、それを顏に出さずとことんずっと前へ出てくる。魔裟斗さんが事前に言っていた通りの展開になってしまったと思います」と、今までの相手とは違ったと安保。
「攻撃は1Rの最後に上を打つと見せかけてボディを打たれたのは効いたんですけれど、それ以外に効いた攻撃は特になかったです。まあ、タフさですね。世界の70kgの選手とたくさん戦って来たブアカーオ選手のタフさは異常でした」と、40歳ブアカーオのタフさに舌を巻く。
安保のパンチをブアカーオが寸前でのスウェーバックでかわす場面が目立っていたが、安保自身は「展開としては、自分の攻撃が当たっているけれど下げられてしまったという印象しか今はないので、そこは(映像を)見返して(からでないと分からない)」と、自分の印象では当たっていたとする。
その下げられた圧力については「ブアカーオ選手の前に出る圧力、あと僕の攻撃に対して効いた素振りを見せない。とにかく前に出続けるというのに2R終盤くらいから疲弊していった部分があって。正直、そこの部分に関しては自分も事前に言っていましたけれど克服したつもりではいたんですけれど、全然まだまだな部分でした」と、試合を見ても分かった通り2R中盤~終盤に疲弊させられてしまったという。
「でも、唯一成長した部分はあげるとするならば 自分はドローなら延長があると思っていたので『延長やりたいな』と思えたところは、唯一前よりかはよくなったかなと思います」と、以前なら「延長は嫌だ」と思っていた自分が「もう1Rやりたい」と思えるようになったのは精神的な成長だとした。
「結果としてはドローですが、俺は自分に負けたと思っているので、死人に口なしなので特に今は言うことはないです。出直します」と、自分に負けたと話した。
その出直すというのはと聞かれると「その辺含めていろいろ考えなおさないとなと思っています。自分の実力は世界を獲りに行ける実力だと思っているんですけれど、こんなんじゃまだまだ口だけなので、もっと修行を積んで自分自身の心も身体ももっと強くするしかないと思っています。格闘技自体は好きですし、いま魂を燃やしてやっている部分があるので、もちろん格闘技は続けていきますし、いろいろなことやってきましたけれど、今まで以上にここから格闘技一本でやっていきます。それくらいの気持ちでやっていこうと思います」と、これからはわき目をふらず格闘技に精進していきたいと誓う。
小学生の頃から憧れのヒーローだったブアカーオに安保は試合後、「僕はタイ語はサワディカップ(こんにちは)とコップンカップ(ありがとう)しか知らないので、コップンカップとだけ伝えさせてもらいました」とお礼を言ったと話した。