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【RIZIN】朝倉海が元谷友貴をKO! アーチュレッタが井上に競り勝つ、サトシがカーライル下す、ブアカーオと安保はドロー、YA-MANが三浦をTKO、ドッドソンが連勝竿本をストップ、摩嶋が3連敗から一本勝ち! 山本アーセンが伊藤に完封勝利

2023/05/06 14:05
RIZIN.422023年5月6日(土)東京・有明アリーナ▼第13試合 バンタム級(61.0kg)5分3R〇朝倉 海(トライフォース赤坂)=60.90kg[3R 2分25秒 KO] ※左ヒザ×元谷友貴(フリー)=61.0kg 注目のバンタム級では、朝倉海が右拳の手術を経て、2021年大みそか以来、1年3カ月ぶりの復帰戦。2022年大みそかに元UFCのホジェリオ・ボントリンを2R KOに下し、5連勝中の元谷友貴と対戦する。この試合の勝者は井上vs.アーチュレッタの勝者と7月末に関東圏での開催を予定している大会で堀口恭司が返上したRIZINバンタム級王座決定戦に進出する。  1R、ともにオーソドックス構え。朝倉の右ストレートに元谷は右ローを合わせる。ジャブから右ストレート、右アッパーを突く朝倉に、右を返す元谷。さらに元谷は右カーフから右で飛び込む。  そこにその場跳びのヒザは朝倉! 被弾す元谷はボディロックから左足をかけるが、朝倉も左手を差し込む。ボディロックから崩して立ち上がりは同体。組む元谷に朝倉は右で差してコーナーに押し込みヒザ蹴りもローブローに。中断後、再開。  じりじりと詰める朝倉。元谷は右カーフを当てる。さらにもう1発。朝倉も左ロー。しかし元谷は右カーフを当てて組みに。体を入れ替える朝倉は元谷をコーナーに押し込み、左で差すが、元谷は右で小手に巻き立ったままゴング。  2R、先に中央に出る朝倉に右カーフを当てる元谷。詰めて右ボディ。左ボディから顔面と散らす朝倉にコーナーを出る元谷。  ワンツーで組む元谷にすぐに体を入れ変える朝倉は左手を股に入れて腹を合わせないようにするが、四つから朝倉の上体を引き付けテイクダウンは元谷! 立ち上がる朝倉についていき、さらにボディロックからバックを狙う。  コーナー際でクラッチを変えて朝倉の腰を抱いて左足を両足で組んで引き込む元谷。コーナー使い立ち上がる朝倉が正対し、力を使った元谷に右ストレートから左ボディ、さらに右ストレートをヒット! 崩れた元谷だが組んでゴング。  3R、左右ローを前足に突く元谷。右を振って右で差して脇潜り、スタンドバックへ。左足をかけるが、朝倉は両手を下げさせて防御。組み手をたすきにかける元谷が両足を着地すると朝倉が四つで体を入れ変え、右ヒジを当てる元谷は細かいパンチ。コーナーから出る元谷に組み手争いから、元谷の右ヒジを巧みに上げて左ヒザを効かせる朝倉!  ガードを固め、右のコーナーに下がる元谷に朝倉は左ボディ、右ボディストレートを突いてから、元谷の右ストレートの打ち返しに、朝倉がレバーに左テンカオ=ヒザ蹴り! 腹を押さえて倒れた元谷に、朝倉はきびすを返してウォークオフKO! 7月のタイトルマッチを先に決めたテイクダウン強者のアーチュレッタに脅威を与えるカウンターのヒザ蹴りでフィニッシュした。  試合後、朝倉は「やっとここに帰って来れました。去年、怪我で試合が出来なくて、ほんとうに辛かったんですけど、皆さんにすごく支えられて踏ん張ることが出来ました。ありがとうございます。やっぱ、朝倉兄弟のいるRIZIN、最高じゃないですか? 次、アーチュレッタ、俺がブっ倒すんで絶対、会場に観に来てください。ありがとうございました」とマイク。リングインしたアーチュレッタと7月のタイトルマッチに向けて、フェイスオフを行った。 ◆朝倉海 単独インタビュー「試合前のメラブを体感できたのは大きい」「パッチーはバケモノだけど共に王者として戦いたい」 [nextpage] ▼第12試合 バンタム級(61.0kg)5分3R×井上直樹(セラ・ロンゴ・ファイトチーム)=60.9kg[判定0-3]〇フアン・アーチュレッタ(米国)=60.15kg  Bellatorから大みそかにキム・スーチョルに判定勝ちしたフアン・アーチュレッタが再来日。  2022年大みそかに瀧澤謙太に2R ストレートアームバーで完勝した井上直樹と対戦する。このバンタム級2試合が今大会のダブルメインイベントとなり、勝者は7月末に関東圏での開催を予定している大会で堀口恭司が返上したRIZINバンタム級王座決定戦に進出する。  1R、先に中央を取る井上が圧力をかけるなかアーチュレッタはシングルレッグへ。それを切って潰す井上にアーチュレッタは下に。ハーフガードから井上は左で脇差し、右でパウンド。アーチュレッタが脇を差し返したときにマウントを合わせた井上。  アーチュレッタのブリッジにバックを取ると、4の字ロックへ! リアネイキドチョークを狙う井上に、腰をずらして防ぐアーチュレッタは正対を狙うと、着いた手を払って立ち上がり。スタンドでスイッチする井上に、近い距離で左右を連打し前に出るアーチュレッタ。  2R、圧力を強めるアーチュレッタ。ワンツーをスウェイバック、サイドに回りかわす井上。アーチュレッタは左の蹴りでバランスを崩して立ち上がるも井上は右をヒット! アーチュレッタの2度目のシングルレッグを腹固めで切る井上。アーチュレッタは足首を掴んで上を取ろうとするが、スクランブルで立つ井上!  ワンツーの右を当てるアーチュレッタ! ダウンした井上の立ち上がりになおも右で詰めて崩れた井上のバックに。井上の正対際にアナコンダチョークを合わせるが、ここも仰向けになって外す井上!  互いにスクランブルで立ちも、がぶりのアーチュレッタ。首を抜いてシングルレッグの井上を腹固めのアーチュレッタだが、ここで足を手繰り、最後に井上が上になってゴング。  3R、圧力をかけるアーチュレッタはシングルレッグで尻を着かせるが、切ろうとする井上のスクランブルに下からダブルレッグでレッスルアップ! なおも持ち上げてテイクダウン!   しかし、すぐに井上はスクランブルからバックへ。リアネイキドチョークを極めに行くが、後ろ手を剥がしたアーチュレッタがバックへ!  足をかけせない井上は落とそうとするが、アーチュレッタはついていって4の字ロックでリアネイキドチョークへ! 後ろ手を剥がして正対を試みる井上だが、正対出来ず。残り1分!  ボディトライアングルを組み直したアーチュレッタに腰をずらして正対する井上だが、そこにカウンターの肩固めはアーチュレッタ! 左手を頭横にあててヒザを上げて防ぐ井上だが、下のままゴング。  判定は3-0で、ダウンを奪い、ポジションを奪い返したアーチュレッタが勝利。井上に伝統の帽子をかぶせて、「You will be a Champion,  One day」と井上の胸を叩いた。  試合後、アーチュレッタは「自分が今まで戦ったなかでぶっちぎりでタフでした。実は来日できるかどうか分からなかったです。娘が手術を先週、受けました。でも皆さんの前で戦うことをモチベーションとしてきました。今回、私がタイトルマッチに臨みます。皆さんにはスターがいます。必ずイノウエはスターになる」と語った。 [nextpage] ▼第11試合 ライト級(71.0kg)5分3R〇ホベルト・サトシ・ソウザ(ボンサイ柔術)=70.75kg[判定3-0]×スパイク・カーライル(米国)=71.0kg  Bellatorからアーチュレッタに続き、もうひとり有明大会に参戦が決定。2022年4月のRIZINで武田光司を2R ギロチンチョークで極めたスパイク・カーライルが再来日。現RIZINライト級王者のホベルト・サトシ・ソウザと対戦する。  サトシは、2020年8月の矢地祐介戦から5連続一本勝ちで2度の王座防衛に成功。2022年大みそかのBellatorとの対抗戦でAJ・マッキーに判定負けで3年2カ月ぶりの黒星を喫していた。今回対戦するカーライルは、2022年10月のBellatorでAJ・マッキーに判定負けもAJを苦しめており、再起を目指すサトシにとって、真価が問われる試合となる。 『僕のヒーローアカデミア』のオールマイトのコスプレで入場したカーライル。  1R、ともにオーソドックス構え。詰めるカーライルにサトシはダブルレッグテイクダウンを奪う。しかしカーライルはブリッジから鉄砲返し! スタンドに戻し左右のパンチに、サトシは再びダブルレッグへ。  上を取り返しに来るカーライルに三角狙いから腕十字も、パワフルなカーライルはシングルレッグから上に。サトシもスイープし上からがぶりヒザ、カーライルの右足を左足で挟んでギロチンへ。  尻がロープ間から落ちるカーライル。後ろにスペースがあるためサトシは極めにくい。残り10秒でサトシは力を使ってクローズドに入れて極めに行くが、その瞬間にカーライルも首を抜きパウンドに。サトシも腕十字行くがゴング。  2R、右ハイのサトシ。それを掴むカーライルに足を抜くサトシ。ニータップ、シングルレッグでカーライルに背中を着かせる。さらに左で脇差し頭を突っ込み、肩固めへ。抜けたカーライルに腕十字へ! しかし、ヒジをずらしたカーライルがシングルレッグへ。  逆にサトシが足首を掴みテイクダウン! バックを奪い、カーライルの正対にマウント三角、後ろ三角を狙うが、汗が多くなるなか、首を抜くカーライルがダブルレッグへ。ラバーガードのサトシをカーライルはコーナーにひきずり両者膠着でゴング。  3R、サウスポー構えで詰めるカーライル。右ミドルを当てるサトシ。ダブルレッグでドライブするが、カーライルは両足をロープ外に出してスプロール。立ち上がりにサトシは引き込み。  カーライルはコーナーまでサトシを運ぶが、そこでサトシは腕を後方に押し込み、三角絞めへ! これは察知し、外すカーライルはコーナーに詰まるサトシの顔下に頭をつける。  脇を差して立とうとするがスタンドバックにつくカーライルがバックに。中腰で前に落とそうとするサトシにハーフバックで背中に乗ったままのカーライルは残り10秒でこつことパンチ。フィニッシュならずも積極的に攻めてコントロールしたサトシと見事なディフェンスと切り返しを見せたカーライル。  ゴングに両者は握手。判定を待つカーライルは腕立て伏せを見せるが、ジャッジ3者がサトシを支持した。  試合後、マットに正座したサトシは、「大晦日にRIZINの名前を守りたいと思ったけど、ほんとうにごめんなさい。絶対また強くなります。今日はちょっと良くないけど、まだ頑張ります。もっと強くなりたい。RIZINの名前守りたい」と語った。 [nextpage] ▼第10試合 RIZIN キックボクシングルール 3分3R(70.0kg)△ブアカーオ・バンチャメーク(タイ/バンチャメーク)=69.8kg[判定0-0] ※30-30×2, 29-29△安保瑠輝也( MFL team CLUB es)=69.95kg  安保は2019年6月、ゲーオ・ウィラサクレックを延長戦の末に判定で破り、第4代K-1 WORLD GPスーパー・ライト級王座に就いた。12月にはゲーオとの再戦で延長戦の末に判定勝ちして防衛に成功。2020年3月にはわずか3カ月のスパンで2度目の防衛戦に臨み、不可思を判定に下している。  しかし、9月の3度目の防衛戦で山崎秀晃に初回KOで敗れて王座を失った。2021年7月大会からウェルター級に階級を上げ、9月の「K-1 WORLD GP第2代ウェルター級王座決定トーナメント」で決勝へ進出したが、野杁正明にKOで敗れた。  2022年6月の『THE MATCH 2022』でRISEスーパーライト級王者の山田洸誓に勝利するとしばらく試合から離れていたが、今年2月の『BreakingDown』で元K-1ヘビー級ファイターのシリル・アビディと対戦し、KO勝ちした。戦績は25勝(14KO)5敗。 ブアカーオは2002年12月にルンピニースタジアムで行われた「TOYOTAタイランド・ムエマラソン 140ポンド・トーナメント」の決勝戦で小林聡を破って優勝し、その名が日本にも知られるようになった。  2004年7月からはK-1 WORLD MAXに参戦し、トーナメント決勝で魔裟斗を破って初出場初優勝。2006年6月には決勝でアンディ・サワーを破り、MAX史上初の2度目の優勝を飾った。2010年11月にはシュートボクシングの世界トーナメント『S-cup』にも出場し、優勝している。 K-1の活動休止後も世界中で活躍し、高い勝率を誇った。コロナ禍のためリングから離れていた時期もあったが、2022年7月に約3年ぶりに復帰。32勝10敗の戦績を持つドミトリー・ヴァラッツに完勝して240勝目をあげると、2022年8月には三浦孝太とエキシビションマッチを行い、続く9月には素手ボクシングの『BFKC』に初出場して110秒でKO勝ち。10月にも佐藤嘉洋とエキシビションマッチを行っている。日本での試合は2013年10月の佐藤嘉洋戦以来、実に10年ぶり。  1R、ともにオーソドックス構え。先に左ミドル、右フックは安保。ブロックするブアカーオだがスピードは安保。まとめられると右ボディをもらう。蹴り足を取っての右、左ミドルはブアカーオ。安保の左ハイ、ブラジリアンキックはブアカーオがブロッキング、かわす。  右を伸ばすが距離が合わないブアカーオ。詰めて左ミドル。さらに左ボディを打つ。ガード固めて右を突く安保。ブアカーオの突進、バックフィストを右に抜けてかわす。安保のラウンドに。  2R、中央に出るブアカーオは左ボディ。左ジャブ、左ボディを突く安保に、ブアカーオも右を振るが、そこに左を当てる安保! しかし、ブアカーオは左右ミドルで圧力。安保はジャブでブアカーオのアゴを上げさせる。  ロープまで詰めて右ヒザを突くブアカーオ。右ハイからのバックフィストをかわす安保は右回り。ジャブを突き、右カーフ。ブアカーオは左右ボディ。安保の後ろ廻し蹴りをかわして右ミドルを突く。ブアカーオが距離感をつかんだか。  3R、左ジャブを突く安保、ワンツーとまとめる。ブアカーオは前蹴りをさばいて左ボディ。さらに前蹴り、左ミドルで前に。右を当てたブアカーオ!  安保も左を振るが、ブアカーオはボディ。安保の左ハイをかわして左ミドル! 近くなるとヒザ。さらに蹴り足を取って右ミドルで跳び込む。  安保は左ボディから右もかわすブアカーオは安保の左の大振りをかわして自身も左で応戦。  前蹴り、ミドルと終始圧力をかける41歳のブアカーオに、ジャブを突き、カウンターの左を当てた27歳の安保。判定は30-30×2, 29-29と3者ドローで引き分けとなった。 [nextpage] ▼第9試合 フェザー級(66.0kg)5分2R×三浦孝太(BRAVE)=65.70kg[1R 3分13秒 TKO]〇YA-MAN(TARGET SHIBUYA)=65.95kg “キング・カズ”こと三浦知良の次男の三浦孝太は、2021年の大晦日にMMAデビューし、YUSHIにサッカーキックでTKO勝利。2戦目が2022年5月の「RIZIN LANDMARK vol.3」で発表されていたが欠場。その後、8月19日にタイ・ラジャダムナンスタジアムで、エキシビションのキックボクシングマッチとして、ブアカーオ・バンチャメーク(タイ)と対戦し、3R レフェリーストップ(勝敗無し)。9月のMMA第3戦ではブンチュアイに1Rで腕十字で勝利した。今回は初の1R5分(これまでは3分)に挑む。  RISEの“キングオブストリート”ことYA-MANは14歳から高校生までの6年間、ストリートファイトに明け暮れ、19歳でキックボクシングを始めた。2018年2月にRISEでプロデビューし、当初は目立たない存在だったが2021年5月にRISEでオープンフィンガーグローブ着用試合がスタートすると自ら名乗りをあげ、山口侑馬、北井智大にKO勝ち。  11月のRISE大阪大会では中村寛とフルラウンド、バチバチの殴り合いとなる大激闘を演じて話題に。さらに大晦日RIZINに出場すると、皇治に判定勝ちして一気に名をあげた。  2022年6月の『THE MATCH 2022』では芦澤竜誠との因縁の試合をKOで制するも、10月に白鳥大珠に敗れ連勝がストップ。キック戦績を12勝(5KO)4敗とした。今回がMMAデビュー戦。  1R、先にじりじりと詰めるYA-MANは右ロー、そこに跳び蹴りを狙う三浦は、ボディロックからテイクダウン! それを投げる形のYA-MAN、前に落ちた三浦はジャンピングガードからギロチンチョークへ!  コーナーまで運んで首を抜くYA-MANに、打ち合いは避けたい三浦はすぐに詰めて組みに。それを差し上げ突き放しに行くYA-MANに、尻を着かせてバックを狙う三浦。正対するYA-MANは右ヒザ! 下がり首を抜く三浦は右の大振り、かわすYA-MANも右を振る。  YA-MANの右ローはかわした三浦だが、左を浴びてダブルレッグへ。スプロールするYA-MANはなおも組んでくる三浦のダブルレッグをがぶると、三浦は気持ちが折れたか、ついに引き込みに。  ハーフガードの三浦を潰して上になるYA-MANは、上から鉄槌。ブリッジする三浦から体を離したYA-MANはなおも詰めると、三浦のダブルレッグを潰してヒザ蹴り! 崩れた三浦に左のパウンドを3連打するとレフェリーが間に入った。  試合後、YA-MANはマイクを持つと、「どうも、RISEから来ましたYA-MANです。まず三浦選手、格闘家としてのキャリアは全然自分の方が上で対戦を受けてくれてありがとうございました。この試合、三浦選手と自分って対極だと思うんですよ。かたやどうしようもないお父さんがいて三浦選手のお父さんが凄くて。  僕が伝えたいのはどんな環境でも頑張れば大きな舞台で活躍できますし、それは三浦選手も一緒で。三浦選手、生まれは凄いかもしれないですけれど、この舞台に立っているのって自分でこの道を選んだから立っているのであって、選ばなかったらどんな三浦孝太だったか分からないじゃないですか。結局、自分次第なんですよ、今回それを伝えたかったんです」とメッセージ。  加えて「あとアッシー、芦澤! ごちゃごちゃうるさい。また大人数の前でボコボコにしてやろうか? まずね、MMAでちゃんと勝ってね。ちゃんと練習しろよって感じですね」と、THE MATCHで戦った芦澤へのエールとも取れる言葉を発した。 [nextpage] ▼第8試合 フライ級(57.0kg)5分3R×竿本樹生(BRAVE)=57.0kg[判定0-3]〇ジョン・ドッドソン(米国)=56.90kg  フライ級では、大みそかに所英男を1R TKOに下したジョン・ドッドソンが、ZSTフライ級王者の竿本樹生と対戦。MMA14連勝中の竿本は元UFCのドッドソン越えを果たせるか。  1R、ともにサウスポー構え。詰めるドッドソンに竿本はサークリング。そこに左右の蹴りはドッドソン。竿本はローをチェックする。飛び込みから左アッパー、ボディを高速で打ち込むドッドソン。それを下がりながら右を返して凌いでロープづたいに避ける竿本。  低い姿勢のドッドソンをかわして右のバックフィスト! しかし受け止めるドドッドソンは崩れず。左ボディからのドッドソンの飛び込みをかわし、竿本は左フックからの右でドッドソンのアゴを上げさせる。  2R、中央を取るドッドソンに、今度は右で飛び込む竿本。左アッパーのドッドソン、竿本もバランスを崩してもすぐに体勢を戻す。竿本の飛び込みに右ジャブを当てるドッドソン。  右ボディ打ちから顔面と散らすが竿本もブロッキング。ドッドソンは左前蹴りから詰めるが、1Rに比べ飛び込む回数は慎重に。  しかし、残り2分を切ると左右ラッシュから左を当てて竿本のバックフィストをかわしてヒザ蹴り! 竿本もコーナーから出る。  3R、竿本の入りに左を当てるドッドソン。竿本もいきなりの左飛び込み。しかしドッドソンは左インロー。その打ち終わりにシングルレッグは竿本。  片足立ちで防ぐドッドソンはコーナー背に。左足を上げて首に巻いてレスリングで持ち上げようとする竿本だが、そこにドッドソンはダースチョーク!  自ら仰向けになって外した竿本に、ドッドソンはサッカーキック! すぐに立ち上がる竿本。スタンドで前に。そこに左を当てるドッドソン! 勝つためには攻めが必要な竿本は、ワンツーから左で飛び込んで行くが逆に左フックを浴びせるドッドソン。  判定は3-0でドッドソンが勝利。竿本の連勝を「14」で止めた。 [nextpage] ▼第7試合 フェザー級(66.0kg)5分3R×芦田崇宏(BRAVE)=65.85kg[1R 4分43秒 ヴォンフルーチョーク]〇摩嶋一整(毛利道場)=65.95kg  1R、ともにサウスポー構え。ゴング後、真嶋のグローブタッチには応じなかった芦田。詰める真嶋は、いきなり右を伸ばしそのまま柔道技・大外刈でテイクダウン。  マット中央で寝かせるとハーフから細かいパウンド。芦田も腰を切りフルガードに。クローズドガードからラバーガードも狙う芦田。それをかわして背中を着かせる真嶋は左で脇を差してパスガード狙い。  右手で枕に肩でアゴに圧力をかけてから右脇を開けさせて肩固め狙い。マウントになると、下から芦田は首を抱えるが、そこに真嶋はヴォンフルーチョークへ。芦田が失神し、真嶋が両手を挙げた。  試合後、毛利昭彦代表とハグをかわした真嶋は、「RIZINに参戦後、3連敗してしまいましたが、今日来てくれた仲間、地元で見てくれた仲間が僕の宝ものです。これからもっと強くなって、山口にベルトを持って帰ります」と、落ち着いた口調で、しかし力強く語った。 [nextpage] ▼第6試合 フェザー級(66.0kg)5分3R○佐々木憂流迦(セラ・ロンゴ・ファイトチーム)=65.85kg[判定3-0]×ボイド・アレン(南アフリカ)=65.85kg  佐々木は2014年8月にUFC初戦後、バンタムからフライ級に転向し、オクタゴンで4勝4敗。2018年大晦日にRIZIN初参戦でマネル・ケイプに判定勝ち後、石渡伸太郎に一本負け、続く朝倉海戦でも敗れ顎を骨折も、2020年大晦日に復帰。瀧澤謙太に判定勝ちした。  2021年9月の「RIZIN.30」ではフェザー級に戻すも堀江圭功に判定負け。2022年2月にはクレベル・コイケに一本負け。7月大会はコロナで欠場となり、約1年3カ月ぶりの復帰戦となる。  18歳の時にボクシングを始めたアレン。20代前半でプロに転向することを考えたが、 MMAの魅力に引き込まれ、ボクシングと並行してMMAの練習を始めた。2014年8月にはEFCのフェザー級タイトルマッチでバレンド・ニーナバーとの一戦に臨むと2R終盤にリアネイキッドチョークを極めて王座獲得。  ONEのボカン・マスンヤネ、元UFCのドン・マッジ、BRAVEでタイトルマッチに臨むチャド・ハネコムらとトレーニングする。2022年10月のRIZIN初参戦では矢地祐介に判定で敗れている。  1R、サウスポー構えの佐々木はシングルレッグテイクダウン。それをハーフガードから外掛け外ヒール、さらにフットロックに行こうとしたアレン。足を抜く佐々木は、サイドに向かうが、そこにアレンは横三角絞めへ。  首をずらした佐々木は三角を足を持って解除するが、アレンは手首をコントロールしてバックへ。それを前に落とした佐々木は中腰からパウンド! さらにガードの外からサッカーキックでゴング。  2R、サウスポーからじりじりと詰める佐々木はダブルレッグテイクダウン。腰をつかもうとするアレンのクラッチを切って寝かせると、佐々木は脇差しパスガードへ。そこに足関節を狙うアレンを後ろを向いて外してすぐに正対、ハーフガードにする佐々木。  パスからクルスフィックス。片足を戻すアレンはフルガードで蹴り上げへ。いったん体が離れた佐々木だが、ロープの反動を活かしてそのまま飛び込み。ハーフで下からダースチョークを狙うアレンを外して、終了間際に佐々木は立ち上がりサッカーキックを放つ。  3R、アレンを詰めて四つから小外がけでテイクダウンを奪う佐々木はアレンの半身からの立ち上がりにダースチョークを狙う。その絞めを外して上を取り返すアレン。  佐々木はアレンを跳ね上げてスイープ狙いに、アレンは下から足関節へ。それを潰して佐々木が上もハーフで膠着ブレークに。アレンのワンツーをかわした佐々木が前手の右フックを狙いゴング。判定は3-0で佐々木が勝利した。 [nextpage] ▼第5試合 ライト級(71.0kg)5分3R×岸本篤史(BRAVE)=70.9kg[2R 2分57秒 TKO] ※左ローキック〇ビクター・コレスニック(Tiger Muay Thai/Kuznya)=70.6kg  岸本はK-1でマーク・ハントがジェロム・レバンナをKOした試合を見て格闘技に興味を持ち、高校でボクシング部に入部。高校3年の時にインターハイのミドル級で3位に入賞、大学時代には国体青年ミドル級で準優勝という実績を持つ。  ボクシングは大学4年で引退し、一度就職も高校からの同級生で同じボクシング部だった芦田崇宏が総合格闘技で活躍している姿に刺激され、26歳で総合格闘技に転向、退職後は芦田と同じ宮田和幸主宰のBRAVEに入門する。2017年2月にMMAプロデビューを果たし、勝ち負けを繰り返すが2021年4月のGRACHAN×BRAVE FIGHTでの笹川JP戦、2022年3月のモリシマン戦、2022年7月のRIZINでは渡慶次幸平を1RでTKO。 KUZNYA Fight Clubやタイガームエタイで元UFC世界バンタム級王者のピョートル・ヤンらとも練習するコレスニックは、ムエタイを武器とし、MMA23勝6敗1分。M-1フェザー級王座をかけて、現在UFCで4勝2敗(3連勝中)のネイト・ランドワーとも対戦しており、いずれも判定負けながら、ひとつはダウンを奪うスプリット判定の接戦を繰り広げており、修斗ブラジルライト級王者のチアゴ・シウバには判定勝ちをマークしている。  北コーカサス西部に位置するクラスノダール地方の「KUZNYA Fight Club」所属で、コーカサスのレスリングと、首相撲ヒジ・ヒザを組み合わせたムエタイを武器とし、オーソからの強烈な右ローキック、跳びヒザ蹴り、さらにランドワーをダウンさせた右ハイキックなど、アグレッシブな打撃が持ち味だ。  現在、フェザー級で5連勝中で、直近4試合をフィニッシュ。23勝中6つのKO・TKOに加え、8つの一本勝ちもマークしており、うち5勝をギロチンチョークで極めている27歳のフィニッシャーだ。  1R、サウスポー構えの岸本に、オーソのコレスニックは上下の蹴りを腹にも突く。左右を入れ替える岸本に右カーフを効かせると、左ロー。右三日月蹴り。しかし、右の蹴り足を掴んだ岸本が左オーバーハンド! 一瞬身体が泳ぎ下がるコレスニックだが岸本の詰めにダブルレッグテイクダウン! 立とうとする岸本のバックを奪いリアネイキドチョーク狙い。首を守り立つ岸本が圧力をかけてゴング。  2R、オーソから左カーフを打つコレスニック。さらに右ミドルも。ボクシングベースの岸本が露出する前足ふくらはぎを狙う。その蹴りに左を狙う岸本だが、足を効かされたか手打ちになる。オーソからスイッチし左ローを当てるコレスニック。さらに右インローと、前足にダメージを蓄積させる。  動きが鈍くなる岸本に、左カーフを効かせるコレスニック。岸本は右ジャブも、続く左ローに一瞬間を置いてからダウン! 同時にコーナーからタオルのバトンが投げられストップ。4連勝中だった岸本は担架で運ばれた。 「勝てました。今までの努力が叶ました」と語ったコレスニック。次戦は適正のフェザー級での参戦となるか。 [nextpage] ▼第4試合 フライ級(57.0kg)5分3R×伊藤裕樹(ネックス)=56.8kg[判定0-3]〇山本アーセン(KRAZY BEE/SPIKE22)=56.85kg  山本美憂の長男・山本アーセン(26歳)が2020年8月以来、2年9カ月ぶりの復帰戦。2013年グレコローマン世界カデット選手権69kg級優勝のアーセンは、RIZINでの前戦で加藤ケンジに1R KO負けでMMA3勝5敗。母・美憂と同じ大会で復活を遂げることが出来るか。  対する伊藤裕樹は、MMA13勝4敗。2022年8月から開催中のDEEPフライ級GPでは、原虎徹、ビョン・ジェウンを下し、準決勝進出も、2023年2月に本田良介に判定負けで決勝進出ならず。強豪ぞろいの同GPを戦ってきた実力を、2022年7月以来のRIZINで見せるか。  1R、コーナーに詰める山本は前蹴りから組みに行くが、崩れたとことに伊藤はバックを奪取。しかし、前に落とした山本がスタンドバックに。  伊藤はバックヒジを打ちながら正対も、ボディロックする山本は背後からパウンド。立ち上がる伊藤はコーナー背に正対しブレーク。  すぐに詰めて右を振ってすぐに低いダブルレッグテイクダウンは山本。しかし押さえ込まれず立つ伊藤が逆にダブルレッグへ。下からスクランブルする山本が上を取り返すと、そこに伊藤はカウンターのハイエルボーのノーアームギロチンチョークへ! 対角に跳ぶ山本は首を抜いて、スタンドバックにつくと背後からヒザを突きゴング。  2R、サウスポー構えで入る山本。レベルチェンジで上下にフェイントをかけて詰めてダブルレッグからシングルレッグテイクダウン。山本の立ち際にヒザを突き、ニンジャチョークを極めに行く。  自ら仰向けになって外す伊藤のバックを奪い、バックドロップで後方への投げ! ガードポジションから立つ伊藤に、山本は再びシングルレッグ。  頭を抱え込んでしまう伊藤に首を抜く山本。その際で立つ伊藤をコーナーに押し込み、ボディロックで引き出そうとする。コーナーに体を戻す伊藤は山本のヒザに右ヒザを突くがローブローに。  中断後、再開。右で差して押し込む山本は左ヒザ。すぐにボディロックして引き出してテイクダウン! 下から三角絞めを狙う伊藤に上体を立てる山本は上からパウンド。このラウンドも取る。  3R、サウスポー構えの山本。伊藤のワンツーの左をもらうが、下がり続けることなくシングルレッグから押し込み、コーナーで立つ伊藤の背後からボディロックし、ヒザ。後方に崩そうとするが、ここで伊藤が残すとなおもついていき、伊藤の首狙いをかわしてボディロックでコントロール! スタンドバックに正対しようとする伊藤にシングルレッグ。  ここで上を取ろうとする伊藤にボディロックを外さず上を取るのは山本! 立つ伊藤についていき、右で差して押し込み。コーナー背に右ヒザを突く伊藤。シングルレッグの山本に再びギロチン狙いも極めさせない山本が組みに。  ブレークから左アッパーで入る伊藤。山本は跳びヒザを当てて前に! またもボディロックから最後の最後にテイクダウン! そのままゴングを聞いた。山本はフライ級で身体とレスリングの強さ、そしてスタミナも見せた。  右目下をカットした山本は、判定を待つ間、伊藤を見据える。判定は3-0で山本が勝利。伊藤とハグをかわした。 「みんなが期待してたようなバチバチの試合にならなかったけど、次は見せます。自分がちょっと言いたいことがあって、絶対に勝たなきゃと思っていました。自分がいろいろ言われるのはいいけど、隣りにいる人、家族をお互い愛しあっていきましょう。そうしたら絶対にもうちょっとマシな国になります。文句行くより、お互いに優しい言葉をかけあって、日本がひとつになることを願います」と語り、中村倫也、“モッサ先生(K-1ジム五反田の秋元僚平)”らセコンドや練習仲間に感謝の言葉を述べると、「祐樹くん、一緒に練習して盛り上げましょう。そしてまたいつか俺がバチバチに殴り合えるようになったらまたもう1回お願いします」と語った。 [nextpage] ▼第3試合 フェザー級(66.0kg)5分3R×山本琢也(パラエストラ千葉)=※67.6→1.6kgオーバー [1R 1分24秒 腕十字]〇横山武司(Swells柔術ジム)=65.8kg ※山本の体重超過により、横山が勝った場合のみ公式記録となり、そのほかの結果になった場合はノーコンテスト、山本には階級超過体重が0.5kg以上につき減点(レッドカード:50%減)が科せられての試合実施。  山本はGRACHANフェザー級、ライト級の2階級を制し、2021年10月の前戦で『RIZIN.31』に参戦。白川陸斗を相手に右カーフキックを効かせ、激しい打ち合いを繰り広げるも、最後は白川の右ストレートからのサッカーキックでKO負けを喫した。  フィジカルとハートの強さを持ち併せたタフな山本は、GRACHAN王座を返上し、2023年1月に修斗初参戦。山本健斗デリカットを2RでTKOに葬っている。 黒帯柔術家の横山は、同じく柔術黒帯の兄・大鋳と共に伝統派空手と柔道、中学から柔術を始める。2018年世界選手権・茶帯アダルト・フェザー級ベスト8、2019年全日本選手権・黒帯アダルト・フェザー級優勝などの実績を誇る。  2019年の「JBJJF東京オープン2019」黒帯オープンクラス決勝でクレベル・コイケに三角絞めで一本負けも、全日本の階級別では決勝で八巻祐に三角絞めを極めてフェザー級優勝。極めの強さは際立っている。 2022年2月のFighting NEXUSでプロMMAデビューした横山は、木村豊を相手に1R 三角絞めで初陣を飾ると、5月大会では、十河卓児にも1R トーホールドを極め、8月大会でファビオ・ハラダを2R リアネイキドチョークで絞め、3試合連続一本勝ちをマーク。11月大会で王者・山本空良に挑戦して判定2-0に破り、Fighting NEXUS フェザー級王座を奪取している。  前日計量で山本は1.6kgオーバー。公式ルール第7条第4項および第5項に基づき、横山が勝った場合のみ公式記録となり、そのほかの結果になった場合はノーコンテスト、山本には階級超過体重が0.5kg以上につき減点(レッドカード:50%減)が科せられての試合実施となる。  1R、オーソドックス構えの山本に、サウスポー構えの横山。山本の詰めに左ハイを見せると、山本の右の打ち終わりにダブルレッグ。スプロールしようとする山本に引き込み。横山は両足をまずは四角に組んでから三角絞め狙い、腕十字へ移行。またぐ山本だが、顔を刈り寝かせてうつ伏せでタップを奪った。体重超過の山本はどこまで集中できていたか。  試合後、横山は「初めまして。柔術をずっとやってきた横山武司です。柔術もMMAも嫁も家族も仲間もマジで愛してます。これからも頑張るんで応援、よろしくお願いします」と語った。 [nextpage] ▼第2試合 フライ級(57.0kg)5分3R〇ラマザン・テミロフ(ウズベキスタン)=57.3kg[1R 4分06秒 TKO] ※左フック→パウンド×浜本“キャット”雄大(クロスポイント大泉)=57.45kg  当初、発表されていたフライ級(57.0kg)5分3Rの征矢貴(パラエストラ松戸)vs.テミロフが、征矢が練習中に右膝を負傷、右内側側副靭帯部分断裂のため全治10週間と診断されて欠場。代わって浜本がテミロフとキャッチウェイト57.5kg契約で対戦することとなった。 テミロフのは空手、接近格闘術、柔術、テコンドーと様々な格闘技経験を持つ。18歳からMMAを始め、2015年12月にロシアでプロデビュー。その後は中国の人気格闘技イベント『武林風』などで活躍し、2018年5月まで8連勝を飾るが2019年1月の武林風で判定による初黒星を喫した。  再起戦となった9月の『GFC』では一本負けとなり2連敗。2021年4月からウズベキスタンやブラジルなどのローカルプロモーションに参戦すると再び連勝街道を驀進し7連勝。これまでの戦績は15勝2敗と大きく勝ち越している 浜本は元WPMF日本スーパーバンタム級王者のキックボクサーで、ラウェイでもILFJ認定王座を獲得。2017年の大晦日RIZINで行われたKICKトーナメントに出場したが、那須川天心に2RでKO負け。その後、MMAに転向して2022年11月にはFighting NEXUSフライ級王座を手にした。  1R、先に右ローは浜本。テミロフも右のロングフックを見せると跳びヒザも。かわす浜本にバックキックも。左前手のフックの浜本をかわすテミロフは右から左、さらにバックフィストで前に。ロープ背にかわす浜本が左前蹴りもローブローに。すぐに再開。  テミロフの右から左の強振に腰を落とした浜本。詰めるテミロフはさらに左を当てて強いパウンド! レフェリーが間に入った。  フライ級で大きなインパクトを残したテミロフは、「日本の皆さん、日本で試合が出来て光栄です。何よりファンの皆さんに感謝します。私の時代が来ることを信じて前進していきます」と語った。 [nextpage] ▼第1試合 RIZIN キックボクシングルール 3分3R(69.0kg)×城戸康裕(TEAM ONE)=69.0kg[判定0-3]※28-30×3○木村“ケルベロス”颯太(NJKF心将塾)=68.6kg  城戸は40歳の大ベテラン。2019年3月のK-1ウェルター級タイトルマッチでは敗れたが、元々の階級であるスーパー・ウェルター級に復帰すると連続KO勝ち。しかし、2020年3月の「K-1 WORLD GP第3代スーパー・ウェルター級王座決定トーナメント」では準決勝で和島大海に判定で敗れた。  2022年6月にSHIRASUに判定勝ち、11月にはジョージにTKO勝ちして4連勝中。12月にK-1との契約満了を発表すると、今年1月には皇治がプロデュースする『NARIAGARI』に出場し、高橋幸光とドローに。その際、皇治に「RIZINよろしくお願いします」とRIZINへの推薦を頼んでいた。戦績は55勝(26KO) 24敗1分。  木村は「ウルトラマンに憧れ、戦いごっこの延長でキックを始めた」という個性派。数年キックから離れた時期もあったが、同門の山畑雄摩の活躍に刺激され復帰を決意したという。2021年11月のDEEP☆KICKではトーナメントを制してDEEP☆KICK-65kg王座に就くと、2022年2月の『RISE FIGHT CLUB』に参戦。  山口侑馬にオープンフィンガーグローブマッチで判定勝ちして名を上げ、5月にも勝利したが、7月のKENTA戦で連勝がストップ。12月のDEEP☆KICKで3大タイトルマッチの大トリを務め、挑戦者の竹内皇貴から2Rにダウンを奪いマットに沈めて防衛に成功。2023年4月のRIZIN大阪大会では進撃の祐基をTKOに仕留めた。その際、アナウンサーが連呼した“地獄パンチ”が話題となった。  1Rが始まる前に、城戸は鋭い目つきで木村を睨み付ける。城戸はオーソドックスからサウスポーにスイッチし、左ローを狙っていく。木村は右の三日月。城戸の強烈なハイキックは木村がブロック、すかさず右ストレートを打ち返す。  木村は再び右の三日月、城戸は左ロー、左ミドルを蹴る。城戸のバックハンドブローを空振りさせた木村は左右フックからの右アッパー。城戸はコーナーを背にするが前蹴り、左ハイ、バックハンドブローで木村を近付けさせない。城戸は左ストレートで木村の足を打つ。  2Rも城戸はオーソドックスから始め、前蹴りと右ロー、右ハイ。サウスポーにスイッチすると左ローを蹴るがそこへ木村が右ストレートを合わせ、城戸はバランスを崩して倒れ掛かる。  右手を前に大きく伸ばす構えから左ローを蹴る城戸だが、木村は右ストレートを必ず合わせていく。城戸は左ストレートを出すが、木村は強い右ストレートを打ち返してニヤリと笑う。城戸の左ローがローブローとなって一時中断。再開後も左ローがローブローになってしまう。  3Rはサウスポーで左ローを蹴る城戸、右ストレートを合わせる木村。左ハイを2連打する城戸に木村は左右のフックで攻め込む。城戸はバランスを崩しながら城戸ブローを繰り出すが、木村のパンチに押される。しかし、ロープを背負った城戸が右ストレートで木村をグラつかせた。組んだ城戸の太ももへのカカト蹴りに対しての、木村のヒザ蹴りがローブローとなって城戸はリングに倒れる。  再開後、左の強烈な蹴りからバックハンドブローを繰り出す城戸。木村はどんどん詰めていくが、城戸が蹴りで突き放す。さらに右フック、右ストレートも。残り30秒、城戸がワンツーの連打、木村も打ち合う。城戸の左ミドルに木村がカウンターのフック。グラついた城戸に木村が左フックの腕を引っ掛けるようにして、城戸が前にバランスを崩して倒れ、これがダウンに。その後、すぐに試合終了のゴング。 判定3-0で木村が番狂わせの勝利を収め、雄叫びをあげた。
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