2023年6月11日(日)東京・後楽園ホール『KNOCK OUT 2023 vol.2』の追加対戦カードが発表された。
対戦相手が未定となっていたKNOCK OUT-BLACKフェザー級王者・龍聖(WIVERN)の対戦相手は、中国最大の格闘技イベント『武林風』からの推薦を受け、チュームーシーフー(中国/郭強ファイトクラブ/CFP)に決定。この試合はスーパーファイトのKNOCK OUT- BLACK -59.0kg契約3分3R延長1Rで行われる。
チュームーシーフーは中国の少数民族であり戦闘民族として知られる「イ族」の出身。龍聖より1歳下の21歳ながら、プロキャリアは龍聖の約2倍となる29戦。昨年3月26日の『武林風』では、過去K-1で武尊と激闘を演じた強豪ワン・ジュングァンと対戦し、判定で惜敗したものの互角の打ち合いを演じたことで、中国・新世代ファイターとして期待を集めている選手だという。
CFPを通じてチュームーシーフーは「今回、日本のKNOCK OUTに初めて出場できることを、とても光栄に思うと同時に、私に海外試合のチャンスをくれた武林風と郭強ファイトクラブジム会長に感謝しています。そして、宮田プロデューサー、私を選んで頂きありがとうございます。中国の少数民族であり戦闘民族・イ族の選手が日本の格闘技イベントに出場するのは初めてのことです。この貴重なチャンスを活かすためにも、しっかりと準備してKNOCK OUTのリングで最高のパフォーマンスを発揮できるよう全力を尽くします。
龍聖選手は初代KNOCK OUT-BLACKフェザー級王者で最強の選手です。私は龍聖選手のような強い選手と試合をすることをずっと望んでいました。なぜなら最強の選手と拳を交えることこそ、自分を強くさせる道だと知っているからです。選手である以上、勝利にはもちろんこだわりがあります。しかし、もっと大事なことは、自分のベストを尽くしてファンの皆さんにエキサイティングな試合をお見せすることです。
6月11日は中国の戦闘民族・イ族のファイター、チュームーシーフーが、必ず皆さんの記憶に残るようなファイトをします。初参戦のKNOCK OUTのリングでキッチリと爪跡を残して、今後、中国戦闘民族イ族のファイターとして初めてのチャンピオンになりたいです」とのコメントを寄せている。
同じく対戦相手が未定となっていたKNOCK OUT-REDフェザー級王者・小笠原瑛作(クロスポイント吉祥寺)の対戦相手は、トンミーチャイ・FELLOW GYM)に決定。この試合はスーパーファイトのKNOCK OUT-REDフェザー級3分3R延長1Rで行われる。
トンミーチャイは多くのムエタイファイターを擁する大阪「FELLOW GYM」からの参戦で、2019年から日本のリングでは3勝(2KO)2敗1分の成績。元タイ・イサーン地区王者の肩書きを持ち、2021年11月の『ジャパンキックボクシング協会』では62kg契約で永澤サムエル聖光に2RでKO負け、2022年1月の『NO KICK NO LIFE』にて62kg契約で髙橋聖人と引き分け、2022年10月の『ホーストカップ』では60.5kg契約で泰良拓也に判定勝ち。最近2試合は連勝している。今回はベスト体重であるフェザー級での試合となるため、本領発揮となるか。
そのトンミーチャイは「認知度の高い、大きな試合が決まって嬉しい思いです。タイの家族にも喜んでもらえています。(小笠原は)チャンピオンでレベルも高く、強い選手のひとりだと思います。ローキックが強いと思ってます。昨年から、キックボクシングを勉強し直して、ムエタイとキックボクシングのハイブリッドな戦い方を見せられると思います。その形を試すのに、とても良い相手です。ノックアウトで勝利したいです。
まず今回の試合に勝利して、これからもどんどん試合をしていって、最終的にはチャンピオンベルトを獲得したい。新しいタイ人のスタイルを完成させて、日本においてスターになり、タイにいる家族を幸せにしたいです」とのコメントを寄せている。
『KNOCK OUT 2023 vol.1』の一夜明け会見で、連続参戦を希望した乙津陸(クロスポイント大泉)の出場も決定。KNOCK OUT-REDバンタム級3分3R延長1Rで、MASA BRAVELY(BRAVELY GYM)と対戦する。
乙津は2021年10月にプロデビュー以来7勝(3KO)1敗の18歳ホープ。2022年6月には新宿FACE大会のメインイベントを務め、NJKFフライ級1位の谷津晴之を試合終了直前にKOしてみせ、10月には酒井柚樹と大熱戦を展開して「10年に1試合くらいの勝負を見せてもらった」と宮田充KNOCK OUTプロデューサーに言わしめた。12月には第2代KNOCK OUT-REDスーパーフライ級王座決定戦に臨んだが、心直に判定で敗れてプロ初黒星。4月大会で再起戦を行い、優心に完勝を収めた。今回はバンタム級に階級を上げての試合となる。
MASAは大分県をベースに様々な団体に出場し、これまでM-1世界バンタム級王座、M-1 JAPAN同級王座、WPMFインターナショナル・スーパーフライ級王座、スックワンキントーン同級王座、WMC日本同級王座とムエタイで5本ものベルトを獲得。今年3月にKNOCK OUT参戦を果たすと、現KNOCK OUT-REDスーパーフライ級王者の心直を左ミドル&首相撲・ヒジで破る番狂わせを起こした。戦績は19勝(8KO)11敗1分。
同じく4月からの連戦となる栗秋祥梧(クロスポイント吉祥寺)は、鮫島大翔(WSRフェアテックス荒川)とKNOCK OUT-REDフェザー級3分3R延長1Rで対戦。
栗秋は九州で活躍後、2018年10月に上京してクロスポイント吉祥寺に入門。天性の格闘技センスを生かした左の攻撃を武器とし、跳びヒザ蹴りは一撃必倒のキレと破壊力を秘めている。2022年7月にTAKERUに判定で敗れたが、10月の『RIZIN』では翔を2Rにハイキックでマットに沈めた。今年4月には内藤凌太に判定2-1で勝利。戦績は42勝(22KO)21敗3分。
鮫島はKNOCK OUT初参戦で、M-ONEフェザー級王者、WMC日本フェザー級王者。今年2月にはNJKFで大田拓真との王者対決に臨んだが、判定3-0で敗れている。左ミドルキックを軸としながらも、左右フックで打ち合いに行くファイターの面を持つ。
REDスーパーウェルター級では、昨年12月にクンタップとの王座決定戦で惜敗した津崎善郎(LAILAPS東京北星ジム)と、3.5代々木で渡慶次幸平に敗れたMASATO BRAVELY(BRAVELY GYM)が、浮上をかけた一騎討ち。BLACKスーパーフライ級では、3.5代々木で久々の勝利を飾ったベテラン・酒井柚樹(TEAM TEPPEN)に、同大会でプロ3勝目を飾った井ノ本航希(LAILAPS東京北星ジム)が挑むカードも決定。さらに、プレリミナリーファイトでは新鋭同士によるスーパーフライ級2カードも決定している。