ホープの武蔵がKrush・K-1で活躍する小倉と王座への挑戦権を懸けて対戦
2023年6月11日(日)東京・後楽園ホール『KNOCK OUT 2023 vol.2』の記者会見が、4月18日(火)都内にて行われた。
KNOCK OUT-BLACKスーパーバンタム級王座への次期挑戦者決定戦3分3R延長1Rとして、武蔵(WIVERN)vs.小倉尚也(スクランブル渋谷)が決定。この試合の勝者は8月6日(日)後楽園大会で王者・古木誠也に挑戦する。
武蔵(NOPPADET GYM)はまだ17歳(4月19日で18歳)でK-1、RISEのジュニア大会で優勝し、プロ戦績は6勝(2KO)1敗1分。3月の代々木大会にてKNOCK OUTに初参戦すると、古木とダウン応酬の末に1R2分46秒、右ストレートでKOする番狂わせを起こした。
小倉は2017年からK-1 JAPAN GROUPに参戦しているファイターで、パンチを武器に18勝(9KO)11敗2分の戦績。2021年は第7代Krushスーパー・バンタム級王座決定トーナメントに出場し、優勝候補の呼び声も高かったが、1回戦で内田晶に敗戦。3連敗を喫して心機一転、2022年12月にKNOCK OUTに参戦すると加藤和也に判定勝ち、2022年3月には工藤“red”玲央に初回TKO勝ちして再び波に乗った。
会見で小倉は「武蔵選手は王者に勝っているので僕としてはここが山場だと思う。自分も30戦やってるので、そろそろベルト欲しいと思っている。KNOCK OUTは盛り上がっているし、自分がベルトを撮っても面白いと思います」と、プロ初のタイトル獲得に意欲。
それに対して武蔵は「次のタイトルマッチに向かっての通過点としてしか思っていないので、しっかり勝ちます」と言い放った。
小倉は武蔵のことを「前回代々木で見ていい選手だなと思っていた。RISEに出ている時も見たことがある。いい選手だと前から思っていました。今後、格闘技界を引っ張るくらいになるんじゃないですかね」と高く評価するが、武蔵は「印象は前に出てくるくらいしか印象はない。自分のスピードについてこれるかなって感じです」と毒舌ぶりを発揮する。
武蔵は王者の古木にノンタイトル戦でKO勝ちしていることから「正直、早くやらせてくれるのかなと思っていた」が、「これはこれで次のストーリーにつなげられるかなって感じです」と自分が王者になるためのストーリーだという。
小倉は「KNOCK OUTに3大会連続出場になって、タイトルマッチで4大会連続になりますが、ここで僕が獲って1回外に持って行っちゃっても面白いと思う。ベルトを獲れば継続してKNOCK OUTにも出ることになるので両方出るのは僕としては面白いと思いますね」と、主戦場のKrush・K-1を股にかけて活躍したいと意欲。
どう勝つつもりか、と聞かれた2人は「しっかりスピードやテクニックで完封したい」(武蔵)、「いつも通りKOしかない」(小倉)と答える。
小倉は武蔵を高く評価したが、「(まだまだ若手に)もちろん譲る気はない。そこは全くないです。KOして人生の先輩として年齢も29歳なので、プレイヤーとしてはそんなに若く無いのでそこも教えてあげたいですね」とキャリアの差を教えてあげるとする。
しかし、武蔵は小倉の強打は「当たらないんじゃないですか」と一笑に付し、「何十戦やっているのかとかは気にしてないので、しっかりいつも通り勝っていきたいと思います」とした。
するとここで、隣にいた宮田充KNOCK OUTプロデューサーから「そういう時はKrushよりKNOCK OUTの方が強いことを教えてやるよ、って言うんですよ」とのアドバイスを受けた武蔵は、そのセリフをそのまま言って笑いをとった。
最後に小倉は「当日は自分が必ず盛り上げますし、今週土曜日に先輩の大谷さんの試合があって調子いいので、スクランブル渋谷の2連勝に期待してください」と大谷と共に勝利を飾ると宣言。武蔵は「次の試合に向けて完成度を上げていって、前回よりも面白い試合を見せられるようにします」と激闘を誓った。