端「私自身は勝って正規のベルトを獲りたいと思い続けてきた」
──端選手は試合前にどれくらいまで家(八広駅「三好弥」)の手伝いを?
端 いつも土日の仕事を一緒にやっていて、今回の試合は30日が日曜なので、その週だけは一緒にできないかなというところです。
──冗談ではなくうかがいたいのですが、揚げ物屋さんで空気に油が含まれることで、減量が大変だったりしたことはないですか。
端 あまりそこまで意識したことはないですかね。一応売り物なので自分が食べることはないですが(笑)。
──ゲンを担いでカツを食べるようなことも?
端 あー、それもしたことはないですね(笑)。
──さきほどシッジ選手との対戦を待っていたと仰いました。それが叶わなかったことで気持ちはアップダウンしましたか。
端 1回だけじゃなくて3回くらい心を折られそうになり、“またやらないのか”という気持ちはありましたね。絶対に(正規王座に)挑戦はしたかったので、そこは心折れることなく、妥協することなく試合進めていただけるよう願ってやっていました。暫定王者からいまの正規王者の座は、試合をして得たものではないので、私自身は勝ってベルトを獲りたいので、そういう挑戦を考えていました。
──2002年のSMACKGIRLのグラップリングから数えれば、20年以上の格闘技のキャリアになります。レジェンド的な伝え方をしてしまいますが、ご自身は長くやってきたことに対するプライドのようなものを持って戦うことになるのでしょうか。
端 一つひとつが大切な試合です。それを10何年もやってきた。それに対しての自分自身の気持ち、格闘技愛、プライドはあります。
【写真】入場曲のデヴィッド・ボウイの『Space Oddity』は端自身が選択したものだという。『行きたいところに行く』という思いとともにケージに向かう。
──試合に向けて気持ちを高めてくれるものは?
端 一番あげていただけるのは皆さんの応援の声だったりします。自分一人だと辛いことがあったりとか、そういうときに落ち込んだりしたりするけれど、やっぱりそういうときに仲間がいてくれたり支えてくれる人がいることで、頑張らなきゃっていうモチベーションになっています。一緒に仕事ができる人がいるのも嬉しいし、母も私のことを応援してくれているのでありがたいなと思います。
──NORI選手は、新しい部分を見せたいメインになるのか、今まで積み上げたものを出し切りたいという、どちらが大きいでしょうか。
NORI 今まで積み上げたものを出し切る。前回の端選手との試合は自分的に何もさせてもらえなかった。新しいことよりもやってきたことを出し切る。それをやってこそ勝てると思っています。勝つために、今回ケージに上げる。そのためのモチベーションで取り組んでいます。