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【PANCRASE】ベルトを賭けて再戦、パラエストラ柏に移籍した女子ストロー級王者・KAREN「まだ全然知らないこともいっぱいあった」×味わい深い挑戦者・ソルト「北海道にベルトを持ち帰りたい」=4月30日(日)立川

2023/04/14 18:04
 2023年4月30日(日)東京・立川ステージガーデンで開催される『PANCRASE333』での4大王座戦に向けて4月13日、調印式および記者会見が行われた。 ▼PANCRSE女子ストロー級選手権試合 5分5RKAREN(パラエストラ柏)第4代QUEEN OF PANCRASIST・6勝1敗ソルト(マルスジム)同級1位・2勝2敗  両者は、2022年12月以来の再戦。王者・KARENは、2022年3月に藤野恵実を4R ヒジ打ちによるカットでレフェリーストップのTKOに下し、驚異の5連勝でベルトを巻いた、19歳のクイーン・オブ・パンクラシスト。  戴冠後、半年後に女子シューター宝珠山桃花と対戦し、判定勝ちしたものの、2022年12月の前戦では、同じく修斗を主戦場としていたソルトに組み負けて、ノンタイトルの3Rで屈辱の判定負けを喫している。  得意のサイドキック、近距離でのヒジ打ちを研究され、投げも潰され下になったKARENは、4カ月ぶりのベルトをかけた再戦で、5Rの長丁場をいかに自身のペースに持ち込むか。  会見では、姉のNORIともにTeam DATEから離れ切磋琢磨してきたPRAVAJRAから、さらに「高みを目指しもっと強くなりたいという思いで」パラエストラ柏に移籍したことを明かし、浅倉カンナらとの練習を「環境が変わって、いろいろ“まだ自分は全然知らないこともいっぱいあったな”ということを経験できて、日々充実した練習ができています」と語った。  対するソルトは、北海道でアマチュアキックからMMMAに挑戦した経緯を明かし、「あまりジムが多くないなか、マルスジムにはキックや柔術の選手、総合をやっていなくてもいろんな方が出稽古にきてくれます。ジムの中にケージも設置してもらえたので、すごくいい環境で練習できています」と、東京以外でも強くなれる環境にあるとした。  続けて、「自分が勝てばさらに盛り上がって北海道でもっと競技人口も増えると思います。私は遅くから始めましたが、遅くからでも女性でもここまでできるよと証明できるのかなと思います」と、王座奪取に意欲を見せた。  167cmの高身長、リーチを活かした打撃で、今回も勝利を狙うソルトは、修斗にもPANCRASE女王として凱旋を狙う。ソルトが前戦同様に完封し、すんなりとベルトを奪うか、KARENが女王としての意地と計策で切り裂くか? 両者との一問一答は以下の通りだ。 [nextpage] 「ソルト」の由来は── ──まずは、再戦での王座戦に向けた意気込みからお聞かせください。 ソルト 4月30日は一度勝った相手なので、また私が勝ってベルトを持ち帰りたいと思います、よろしくお願いします。 KAREN このたびパラエストラ柏に移籍しましたKARENです。去年タイトルマッチに挑戦しベルトを獲ってから1年、このベルトを持って世界に行きたいと思います。初防衛戦しっかり勝ってまたいちから勝ちを積み上げていきたいと思います。 ──それぞれ、前回対戦しての印象を。 ソルト 印象……(長考して)KAREN選手は思った以上に、組んだときとかに力が強くて、やはりヒジが鋭い選手なので怖いなと、何度も思いましたね。前回3R戦も初めてで、今回、5分5Rも初めてなので、5Rしっかりスタミナを持たせる練習をしてきているので集中力を切らさないように、自分の得意なところを見せられる試合にしたいと思っています。 KAREN ストロー級でいったらソルト選手は長身でリーチも長い選手で、実際戦ってみてもリーチを活かした打撃系の選手の印象です。前回の試合で反省や見つかった課題など、練習環境も変わって心機一転、日々練習で学んで得たことをしっかり出して、自分は5分5R、フルで戦ったことはまだないんですけど、フルラウンドでも今まで練習したことをしっかり出せば勝てると思っているので、勝ちたいと思います。 ──ソルト選手に質問です。今まであまり情報がなく、少し基本的なことからお聞かせください。まずリングネームの“ソルト”の由来は? ソルト 『ソルト』はアンジェリーナ・ジョリーの映画のイメージが好きだったからです。ただ……映画自体は見ていないです(苦笑)。 ──なかなかユニークなエピソードをありがとうございます。これまでのスポーツ、バックボーンは? ソルト スポーツは、格闘技は一切やっていなくて、学生の頃はバスケ部で、普通の選手でした。すごく強かったわけでもなく部活を楽しんでやっていた感じです。社会人になって、格闘技を主催している方に『観においで』と言われて初めて観て、日本の方と韓国の方のMMAを見て、試合をしてみたいと思いマルスジムに入会しました。総合を始めて、向いてないと思いすぐにキックボクシングに移りました。 ──最初は向いていないと思っていたMMAをやることにしたのは? ソルト キックはアマチュアだったんですけど、自分の体重に合う人となるとなかなか試合ができず、東京で一度トーナメントに出場したのですが、何回も東京に来るのも難しく、体調も崩して諦めかけたのですが、諦めきれず……最初にみたMMAに挑戦することにしました。 ──その諦めかけた格闘技で、MMAに転向して5戦目でタイトルマッチにたどりついたことをどう感じていますか。 ソルト すごく早くて、正直ラッキーです。試合数は、アマチュアのキックボクシングをやってからの総合格闘技だったんですが、どちらも試合数的には少なかったので、それで前回、KAREN選手にノンタイトルで試合を受けてもらってありがたいなと思っていました。もし今回、自分が勝ったらこれからすごいプレッシャーがかかり、すごい辛いだろうと覚悟しています。 [nextpage] KAREN「藤野選手の試合と、自分たちの試合はまた違う戦いになる。はるかに盛り上がる試合をします」 ──KAREN選手にうかがいます。PRAVAJRAからパラエストラ柏に移籍しようと思ったきっかけは? KAREN きっかけというか、さらに高みを目指しさらに強くなりたいという思いで、シンプルにそう思って移籍しました。練習環境が変わって、いろいろ“まだ自分は全然知らないこともいっぱいあったな”ということを経験できて、日々充実した練習ができています。 ──女子の練習相手も増えたかと思いますが、どんな選手と組んでいますか。 KAREN 女子選手はいままでNORIしかいなかったけど、移籍してから浅倉カンナ選手だったり、今回デビュー戦の重田ホノカ選手らもいて、カンナ選手のようなレジェンドというかベテランの選手と練習できていることはすごいありがたいと思っています。 ──ソルト選手は、北海道でどのような練習環境で作ってきましたか。 ソルト 北海道はあまりジムがないので、その中でもマルスジムにキックや柔術の選手、総合をやっていないいろんな方が出稽古にきてくれます。マルスジムの中にケージも設置してもらえたので、すごくいい環境で練習できています。 ──修斗で西川大和選手がチャンピオンになり、PFLで戦います。北海道から王座に挑戦する気持ちや意気込みをお聞かせください。 ソルト 北海道で頑張っている選手はいるのですが、年齢的に若いと東京に行ったりするなかで、自分のジムだったら、中村未来選手が最初に総合格闘技のライセンスを取得して、続けて私もチャンピオンシップに挑戦できる機会をもらって、これで自分が勝てばさらに盛り上がると思うし、北海道でもっと競技人口も増えると思います。私は遅くから始めましたが、遅くからでも女性でもここまでできるよと証明できるのかなと思います。 ──そのチャンピオンシップに挑む、PANCRASEの印象は? ソルト ずっと藤野(恵実)選手の印象がすごくあって、ランキングだけでいったら自分の方が上になっているわけなんですけど………すごいレジェンドの人がいるっていう印象です。 ──藤野選手の名前が出ましたが、同じ30日にエジナ・トラキナスと戦う藤野選手が、自身の試合を「自分たちの方がタイトルマッチより強くて、良い試合をする」と言っていました。この発言を受けて、お二人ともどのような試合をしたいと思いますか。 ソルト …………もう一度、言ってもらえますか。(もう一度質問を聞き)やっぱり藤野選手の試合はすごく楽しみというのもあって。自分の試合は、まだ試合数が少ないので。ただ今まで1試合ごとに大きく成長できてると思うので、前回の試合で学んだことを出して、過去の試合のなかで一番強い自分を出すだけだなって思っています。 KAREN 藤野選手の試合と、自分たちの試合はまた違う戦いになると思うので、その二人よりもはるかに盛り上がる試合をします。 ──KAREN選手、今まで負けがなかったなかで、キャリアで初めての敗戦を経験し、それでも自分がクイーンである事の葛藤をどう自分の中で消化してきましたか。 KAREN 消化したかは分からないけど、今まで勝ち続けて初めて負けを経験して、さらに今まで自分に足りなかった部分に気づくきっかけにもなりましたし、成長できるきっかけになった試合だなと思います。 ──王者であってもまだまだのびしろがあると? KAREN まだもっと知らない技だったり技術もそうですし、いろんなまだ知らないことをどんどん知って経験して吸収して、クイーンとしてさらに強いクイーンであるために、今回もクイーンになります。
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