ムエタイ
レポート

【Road to ONE Japan】ダブルノックダウン発生!レンタが大逆転KO勝ち。OFGトーナメントで熱闘連続、北野克樹、鈴木真治、士門が優勝

2023/04/09 17:04
Road to ONE Japan(BOM)2023年4月9日(日)東京・大田区総合体育館※U-NEXTでLIVE配信 ▼第6試合 ROAD TO ONE ムエタイ ウェルター級トーナメント決勝戦 3分3R〇北野克樹(誠至会)判定3-0 ※30-26×3×引藤伸哉(ONE’S GOAL)※北野が優勝。  北野は関西の名門・誠至会のエースで、回転系の蹴り技を得意とし“竜巻旋風脚”の異名を持つ。2020年9月に健太から判定勝利を奪うと、11月にRISE初参戦で当時11戦無敗と勢いに乗る山田洸誓にプロ初黒星を付けた。これまでHOOST CUPウェルター級王座、WBCムエタイ日本統一スーパーライト級王座、NJKF同級王座、WPMFインターコンチネンタル同級王座、IOCインターコンチネンタル同級王座と五冠を獲得。12月のトーナメント1回戦では与儀竜也に判定勝ち。  対戦者の引藤はWPMFとWMCの日本王座を二冠保持し、BOMのリングでは強豪ジャオウェハーに勝利してムエサイアム イサーンタイトルを獲得するなど活躍。一度は引退したが2022年7月に現役復帰。12月のトーナメント1回戦では高橋幸光に判定勝ち。  1R、両者ミドル・ロー・前蹴りと蹴りを多用しての応酬。北野はカウンターのミドルや前蹴りを放ち、自分からもミドルとローをどんどん蹴っていく。  2R、サウスポーの引藤は左ストレートを伸ばしていくが、北野の多彩な蹴りになかなか踏み込めない展開が続く。中盤からは北野がミドル・ハイを蹴ってくると引藤が右ローを返していった。  3R、北野の右ハイを引藤がキャッチしたところで、北野がすかさず右ヒジを打ってダウンを奪う。余裕の北野はロープやコーナーを背にしてカモンゼスチャー。引藤がパンチを繰り出してくるとハイキックやミドルを合わせる。最後まで北野のペースは変わらず、大差の判定勝ちで北野が優勝を飾った。 [nextpage] ▼第5試合 ROAD TO ONE ムエタイ スーパーライト級トーナメント決勝戦 3分3R〇鈴木真治(フジマキック)KO 2R 0分30秒×KJヒロシ(Y’ZD 沖縄)※鈴木が優勝。  1Rが始まってすぐ鈴木がロープに詰めての右フックでダウンを奪う。立ち上がったKJは右ストレートで猛然と反撃するが、鈴木はヒジで応戦。KJもヒジを放ち、フックとヒジの打ち合いが繰り広げられる。鈴木はその間にもしっかりと右ローを蹴る。  2Rが始まってすぐ、打ち合いに行ったKJに鈴木は右ローからワンツー。この右ストレートが鮮やかに決まり、鈴木がKOで優勝を果たした。 [nextpage] ▼第4試合 ROAD TO ONE ムエタイ ライト級トーナメント決勝戦 3分3R×羅向(ZERO)KO 2R 0分28秒〇レンタ・ウォーワンチャイ(ウォーワンチャイプロモーション)※レンタが優勝。  レンタは石井一成と同門で、中学生時代から石井と共にタイで練習・試合を重ねて2015年にタイでプロデビュー。これまでにWMCインターコンチネンタル・ライト級王座、WPMFインターナショナル同級王座を獲得した。12月のトーナメント1回戦ではベテランの梅沢武彦に判定勝ち。  羅向は老舗キックボクシング団体NJKFの現ライト級王者で12勝(8KO)3敗1分と攻撃力が高い。「自分は頭のネジがぶっ飛んでる選手」と自ら言い、2020年11月には元WBCムエタイ日本統一スーパーフェザー級王者・琢磨からダウンを奪って勝利、2021年9月には川原龍弥に初回KO勝ちしてWMC日本ライト級王座にも就いているサウスポー。  1R、羅向が左フックで2度のダウンを奪い、仕留めに行ったところでロープを背負ったレンタも打ち合いに応じて両者の左フックが同時にヒットし、なんとダブルノックダウン!(ただしレンタはすぐに立ち上がったため、羅向にのみダウンカウントが入った)。ダメージの深い羅向だがすぐに打ち合いへ行き、両者のパンチとヒジが激しく交錯。場内は一気にヒートアップする。  2Rが始まると同時に両者は打ち合い、レンタが左フックでダウンを奪う。それでも向かっていく羅向のヒザ蹴りにレンタが左フックを合わせ、ダウンを追加したところでレフェリーがストップ。レンタの大逆転KO勝ちに場内は最高潮のボルテージに達した。 [nextpage] ▼第3試合 ROAD TO ONE ムエタイ フェザー級トーナメント決勝戦 3分3R×馬渡亮太(治政館)判定0-3 ※27-30、28-29×2〇士門・PKセンチャイ(P.K.SaenchaiMuayThaiGym)※士門が優勝。  現在高校3年生の吉成士門こと士門はこれまでにWPMF王座のほか、WMC日本フライ級王座、WMCインターコンチネンタルバンタム級王座を獲得し、11戦11勝(4KO)無敗をキープ。従兄弟の吉成名高が獲得しているラジャダムナンスタジアム王座を目指し、昨年10月に同スタジアムに上がり3RTKO勝ち、今年1月にも2RでKO勝ちしている。昨年12月のトーナメント1回戦では、第4代WMC日本フェザー級王者・佐野貴信を2RでKOして決勝へ進出した。  馬渡はジャパンキックボクシング協会のエースで長身から繰り出すしなやかなミドルキック、切るだけでなく倒すヒジ、首相撲からヒザと、ジャパンキック屈指のテクニックを有する。2020年8月4日の旗揚げ戦でジャパンキックバンタム級初代王座に就く。2021年1月大会ではWMOインターナショナル・スーパーバンタム級王座決定戦で勝利。2022年5月にはWMC日本フェザー級王者・佐野貴信にTKO勝ちしている。1回戦ではGang-Gに判定勝ち。  1R、右ローの蹴り合いから左ミドルの蹴り合いへ。首相撲勝負になると士門が2度倒して上になる。士門はパンチも繰り出していくが馬渡は当てさせない。  2R、馬渡はしつこく右ローを蹴り、首相撲に持ち込むと士門を倒す。士門は右フックから組み付いてのヒザ蹴りに持ち込み、馬渡がいいヒザを当てるも、最後に蹴るのは士門の方。  3R、圧をかけてパンチを当てていくのは馬渡だが、その後の組みの展開で士門に組み倒されてしまう。その展開が続き、馬渡は士門の組みを崩すことができず、士門が判定勝ちでトーナメントを制した。 [nextpage] ▼第2試合 ROAD TO ONE ムエタイ ウェルター級 3分3R〇与儀竜也(BOM SPORTS GYM沖縄)KO 3R 1分53秒×杉山 卓(teamFIST)  1Rは右ローの蹴り合いに終始。より強く蹴るのは杉山の方。 。2Rは与儀がパンチからロー、ローからパンチとゆさぶりをかけていき、右ローを決めていく。杉山は右フックをヒットさせるが右ローで大きくバランスを崩し、与儀の連打から逃れるように組み付いたところで頭部にヒザをもらってダウンを喫する。  3R、前に出てパンチを繰り出していく与儀はボディも攻める。左フックからの右ストレートでダウンを奪うと、最後は右ロー。与儀のKO勝ちとなった。 [nextpage] ▼第1試合 ROAD TO ONE キックボクシング -66.68kg契約 3分3R〇高橋幸光(TSK japan)判定3-0 ※29-28、29-27、30-29×チョ・ギョンジェ(韓国/チョン・ウグァン)  高橋はテコンドーとムエタイを融合させた独特なスタイルでこれまでにJ-NETWORK、MA日本キックの2本のベルトを獲得、さらに2021年9月のBOMではKJヒロシを下してWMC日本スーパーライト級王座を奪取。そして同年12月には水落洋祐を4RKOで下してBOMウェルター級王者に輝いた。昨年9月にBOMとWPMF世界ウェルター級のダブルタイトルマッチでパコーン・P.K.センチャイジム(タイ)と対戦するも判定で敗れ、今回が再起戦となる。  対するギョンジェは、韓国のMAX FCを主戦場とする韓国のトップファイター。ミドルキックを武器に39戦34勝(19KO)4敗1分と好成績を誇る。これまでに日本のリングでは、海人、中野椋太、健太といったトップファイターとの対戦経験があり、日本のリングでも高い能力を示している。高橋は韓国強豪撃破でONE参戦アピールにつなぐか。  1R、両者サウスポー。両者とも強い左ローを蹴り合い、高橋は前蹴りを突き刺していく。ギョンジェはコンビネーションで顔面からボディ、そして左ロー。高橋は左ハイを軽くヒットさせた。  2R、パンチのコンビネーションを回転させて前へ出るギョンジェだが、高橋が左ストレートを連続ヒット。打ち合いになっても高橋はパンチ一辺倒にならず前蹴り、ヒザを織り交ぜる。しかし、ギョンジェはパンチとヒザで高橋のボディを徹底的に狙う。  3R、ギョンジェは左右フックで突進し、高橋をコーナーへ追い詰める。ギョンジェの左ストレートを連続被弾する高橋だが必死の反撃。ギョンジェはヒザ蹴りでたびたびつかんでしまい痛い減点1。最後まで攻めたギョンジェだったが、2Rの攻勢と減点で高橋が勝利を収めた。
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