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レポート

【RIZIN】皇治が芦澤に敗れ引退へ。ケラモフが堀江に一本勝ち、K太郎がストラッサー下し放送事故級マイク、神龍が北方を失神フィニッシュ、萩原が判定でアグォン越え、石司が金太郎に判定勝ち、マメドフが中村を秒殺KO!

2023/04/01 13:04
 2023年4月1日(土)丸善インテックアリーナ大阪(大阪市中央体育館)にて『RIZIN.41』が開催された。 『RIZIN.41』速報 12:30開場 / 14:00開始 ※オープニングファイトは13:00開始 ▼第10試合 RIZINキックボクシングルール 61.0kg契約 3分3R×皇治(TEAM ONE)61.00kg[判定1-2]〇芦澤竜誠(Battle-Box)61.00kg  皇治は、2021年大晦日のRIZINでYA-MANに判定負け後、2022年3月に梅野源治に判定勝ち。2022年5月にはHEATでダウサコン・モータッサナイにスプリット判定勝ちで2連勝中。2022年9月と11月にはボクシングルールのエキシビションを行い、キックルールは約1年ぶりとなる。  芦澤は2022年6月の『THE MATCH 2022』でYA-MANに1R KO負け以来の試合。米国チームアルファメールでMMAの練習も行っていた。MMA転向を表明しており、今回がキックボクシングラストマッチとなる。  コールに両手をマットについて、皇治の目前まで這って立ち上がる芦澤。地元の歓声を受ける皇治は険しい表情でコールを受ける。  1R、左ローから入る芦澤。皇治も右ローを返す。中央を取る皇治に右ストレート、関節蹴りは芦澤。ワンツーで詰める皇治に右を返してロープから出て左、ヒザも突く芦澤。  芦澤の蹴りに前手の左で跳び込む皇治。常に細かくステップして的を絞らせない芦澤は左ミドル、さらにヒザで飛び込み。出入りで間合いを置く。皇治の詰めにはヒザで終える。  2R、先に距離を詰めてワンツーは皇治。その詰めにヒザを突く芦澤だが軸がブレる。バックフィスト、打ち下ろしの右フックを当てた芦澤。詰める皇治は左フックをヒット! 関節蹴りの芦澤に左ボディ、さらに右の芦澤の蹴りを掴んで右を突く。  コーナーに詰まる芦澤は左ヒザで距離を取り、クリーンヒットは許さない。詰める皇治をかわしてヒザを入れる芦澤。  3R、先に詰める皇治。左右を突くとそこにテンカオを合わせる芦澤。顔を遠ざけて打撃を打つ芦澤を詰める皇治は左右で前に。芦澤の左ヒザにバランスを崩す皇治。さらに右ハイを掴まれ尻餅。  左ジャブ、右ヒザを突く芦澤。皇治は左フック、しかし右目周辺をカット。芦澤の右の打点の高いヒザもヒット! ゴングに芦澤はコーナーに登って右手を挙げた。判定。右瞼をカットした皇治が中央へ。30-29×2, 29-30と2-1に割れ、見事、長い手足とステップをフルラウンドで活かした芦澤が、勝者となった。  試合後、芦澤はマイクを握り、「皆さーん、やりました! 皇治軍団は悔しくて帰っちゃった? あいつ、『悪そうな金持ち大体友達』って言ってたけど、知らねーよ、バーカ、俺が勝ったから全て俺が正義なんだよ!! 次、MMA行くんで楽しみにしててください。もっとすごい試合ができると思います。お待ちかねのナマズ音頭、勝って歌いたいと思います!」と大機嫌。リング上でナマズ音頭をフルコーラスで熱唱し、最後に大阪のファンに向かって「芦澤竜誠です。これからも注目してください。ピース」と語った。  また、試合後の会見で皇治は引退を宣言。芦澤は夏から秋にかけてMMAに転向することを語っている。 [nextpage] ▼第9試合 フェザー級(66.0kg)5分3R×堀江圭功(ALLIANCE)65.95kg[2R 3分21秒 リアネイキドチョーク]〇ヴガール・ケラモフ(ORION FIGHT CLUB)65.75kg  フェザー級のトップ戦線を占う一戦。堀江は、2020年9月にPANCRASEで中島太一にスプリット判定で敗れるも、その後、RIZINで関鉄矢、佐々木憂流迦、中田大貴を相手に3連勝中。今回が約1年4カ月ぶりの復帰戦となる。所属のアライアンスに加え、青木真也や中島太一らがいるロータス世田谷、TRIBE TOKYO MMAでも練習し、組み技も強化してきた。  対するケラモフは2022年4月に中島太一にマウントからの三角絞めで一本勝ちし、7月に山本空良に判定勝ちしており、フェザー級の王座戦線に名乗りをあげている。  1R、ともにオーソドックス構え。ケラモフは右ローから。腰を低く落として高い手の構えの堀江。ケラモフの左の蹴りに右ストレートを狙う。  右フックのダブルを見せるケラモフ。かわす堀江は右ロー。ケラモフは右ハイで牽制する。ワンツーもバックステップでかわす堀江。ケラモフはシングルレッグで片足を上げてコーナーに詰めて、放し際で左を突く。  もらった堀江が右で差して組むもブレーク。大きなワンツーをかわす堀江。続く左もかわすがシングルレッグから背中を見せて片足を抜く堀江にスタンドバックに。堀江が正対するとダブルレッグ、ここも堀江はコーナー背にしのぐ。  離れ際のワンツーをかわした堀江だが、ケラモフは堀江の右ローを掴んで右ストレートをアゴにヒット! 倒れた堀江にパウンドのケラモフに亀に戻した堀江は被弾するもゴングに救われる。圧力をかけたケラモフに対し、堀江は待ちの展開。  2R、右ストレートから左ハイと散らすケラモフ。堀江はどっしりと構えて右を狙うが、単発。ケラモフはステップを踏んで右カーフから右。堀江も右ローを突くがカウンター狙いか。パンチを餌にシングルレッグにすっと入るケラモフ。  堀江はロープに手をひっかけながらも正対。ヒジ。離れた堀江はワンツー! 打たれ強いケラモフはそれをかいくぐってシングルレッグで回してテイクダウン! ロープ際に這う堀江に対し、スタンドバックから右足をかけてシングルバックで足を組んでリアネイキドチョークへ! 腰は下に落ちかけているが、腕は喉下に入っており、その怪力を堀江は中腰でずらそうとするが外すことはできず。タップした。  試合後、ケラモフは「まず皆さん、私のトレーナー、ルスラン、チーム、ファンの皆さんに心からありがとうと言いたいです。本当に重要な勝利でした。相手は大変強く、難しい試合になると思っていました。息子が昨日誕生日で、いいプレゼントを上げられました。応援ありがとうございました。アゼルバイジャン!」と語った。  混沌としてきたフェザー級戦線。ゴールデンウイークに、同じフェザー級で牛久絢太郎vs.朝倉未来、斎藤裕vs.平本蓮の試合が組まれ、6月24日(土)には北海道・真駒内セキスイアイスアリーナで『RIZIN.43』の開催が決定し、鈴木千裕がクレベル・コイケのフェザー級王座に挑戦することも発表されており、ケラモフはそれらの勝者たちと、王座戦線に加わることになる。  試合後のバックステージでは、ケラモフは改めてベルトへの意欲を、堀江はケラモフの際の打撃の上手さを讃えている。 [nextpage] ▼第8試合 ウェルター級(77.0kg)5分3R×ストラッサー起一(総合格闘技道場コブラ会)76.90kg[2R 0分49秒 TKO] ※左ストレート→サッカーキック、パウンド〇中村K太郎(K太郎道場)76.45kg  ウェルター級日本のトップ対決。UFCで3勝2敗と勝ち越しているストラッサーはRIZINで北岡悟、住村竜市朗に勝利後、Bellatorで連敗。RIZINマットに戻り、2021年11月に川中孝浩に一本勝ちも、2022年3月に阿部大治に判定負け。  K太郎は、2度目のUFCで4勝4敗の五分の戦績から2019年10月にRIZIN初参戦でマルコス・ヨシオ・ソウザに1R TKO勝ち。2019年12月の前戦・Bellator日本大会ではロレンズ・ラーキンに判定負けしており、3年4カ月ぶりの復帰戦となる。  ストラッサーはMMA20勝9敗2分1NCで、20勝中10の一本勝ち・2KOを記録。K太郎は35勝11敗2分1NCで、35勝中16の一本勝ち・8KOの戦績を持つ。  ともに極めのフィニッシュを誇るが、肩固めなど上からの極めのストラッサーに対し、「裸絞め十段」の異名を持つK太郎はバックからのチョークを武器とする。近年は打撃で競り勝つ試合が多い。  K太郎のセコンドには石渡伸太郎、ストラッサーのセコンドには岡見勇信がつく。  1R、サウスポー構えのK太郎に、オーソドックス構えのストラッサー。喧嘩四つの前手争い。ストラッサーの右ローに、K太郎は右ストレートを打つ。さらに右の飛び込みのストラッサー。さばくK太郎は左ミドルで牽制。  ストラッサーはワンツーの入り。その打ち終わりにK太郎は右を突く。近い距離で首相撲ヒザ1発はK太郎。剥がすストラッサーはヒザ、右で飛び込むが、そこを左で迎撃するK太郎。  ワンツー、右ストレートから右フックはストラッサー! K太郎は鼻から出血。ストラッサーも鼻を赤くさせる。ニータップを狙うK太郎に、倒されないストラッサーはコーナー背に。そこにヒザを突くK太郎だが、ストラッサーは体を入れ替える。  2R、右ハイを見せるストラッサー。K太郎はニータップも切るストラッサー。右ジャブを当てるK太郎。ストラッサーはサウスポー構えにスイッチして前進。オーソに戻したストラッサーの右ストレートにK太郎は左クロス! ストラッサーは後方にダウン! K太郎はサッカーキックを顔面に当てて、パウンド! レフェリーが間に入った。  試合後はK太郎は、ストラッサーのセコンドでかつての練習仲間の岡見ともエールをかわす。  夫の勝利に妻・杉山しずかも子供を抱いてリングに。リング上でマイクを握ったK太郎は、10秒ほど沈黙し、感極まったかと思いきや、「ありがとうございました!」と一言。地上波では放送事故級のマイクで笑顔でリングを降りた。 [nextpage] ▼第7試合 フライ級(57.0kg)5分3R〇神龍 誠(神龍ワールドジム)57.00kg[2R 1分17秒 肩固め]×北方大地(パンクラス大阪稲垣組)57.00kg  フライ級のトップ戦線を占うカード。神龍は、2022年5月の「DEEPフライ級王座決定戦」で暫定王者・藤田大和にニンジャチョークを極め、初防衛及び王座統一に成功。11月には、北米「CFFCフライ級王座決定戦」でディエゴ・パイヴァにローリング式のニンジャチョークを極め、2本目のベルトを巻いている。  対する北方は、2019年7月に砂辺光久をKOで下し、PANCRASEストロー級王座獲得。ONEで猿田洋祐、RIZINで竿本樹生に敗れ、2連敗を喫するも、2021年12月に宮澤雄大を3R TKOに下し、PANCRASE王座の初防衛に成功。2022年3月のRIZINで村元友太郎に判定勝ちしたが、7月にPANCRASE2度目の防衛戦で山北渓人に判定負けで王座陥落している。  1R、サウスポー構えの神龍が中央に進み出るが、北方が中央を取る。いきなり左を当てて右で飛び込む神龍に、北方も左右で押して四つ組みに。ともに左で差すが、右で小手にしっかり絞った神龍が反り投げに。同体も際で左を差し上げ上を取るのは神龍。  ロープからコーナーポストに這い、上体を立てる北方だが、それを横に寝かせた神龍はハーフからパウンド、ヒジ。左手首をコントロールし、左脇に頭を入れて肩固めも狙う。脇を戻す北方。上体を立てるが、そこをヒジを落として北方の額を出血させる。コーナーまで這う北方。上体を立てると、右足をかける神龍はヒジを連打! 北方の出血が多くなるがゴング。  2R、北方にドクターチェック後、再開。神龍の詰めにギロチンチョークを合わせた北方! ネルソンに変化させるが、首を抜いた神龍は、ハーフから左足を抜いて左に抜けてヒジ! それを嫌った北方が半身になると、その脇に頭を突っ込み肩固め! 北方を失神させた。  試合後、神龍はリング上で「俺がフライ級最強だから、日本のフライ級で強いってヤツ、ぶっとばします。堀口選手、ドットソン、殺してやるや」と、フライ級トップ勢に宣戦布告。戦友の所英男と記念撮影した。MMA10連勝をマークした神龍は試合後、対堀口戦の自信を語っている。  また敗れた北方は、バックステージで「サブミッションに恐怖はなかったけど、サブミッションのディフェンスにさらにあのヒジのディフェンスをすることが、今回は追い付かなかった。ヒジを落とされるかサブミッションを極められるかという2択でどんどん道を狭くしてくる。二刀流のプレッシャーの中で、泳がされていたのかな」と、フィニッシュを振り返った。 [nextpage] ▼第6試合 フェザー級(66.0kg)5分3R〇萩原京平(SMOKER GYM)65.80kg[判定3-0] ※萩原にロープ掴みで「注意」1×カイル・アグォン(SPIKE22)65.65kg  フェザー級のサバイバルマッチ。萩原は2022年の3試合で3連敗。弥益ドミネーター聡志、クレベル・コイケ、鈴木千裕にいずれも一本負けを喫し、ブラジルのピットブルブラザーズに出稽古を敢行した。また組み技対策として青木真也とも練習を重ねてきた。  アグォンは2022年4月に芦田崇宏に判定勝ちも7月に山本空良にダウンを奪われての判定負けからの再起戦となる。アグォンのセコンドには妻の山本美憂とアーセンがつく。リングサイドには同じフェザー級で、斎藤裕と対戦する平本蓮の姿。  1R、サウスポー構えのアグォンに、オーソで圧力をかける萩原。しかしそこに前足を掴みダブルレッグからドライブして脇を潜るアグォンがスタンドバックから崩し。ヒジをロープにかけながら凌ぐ萩原に、アグォンは中央に引き込みに。残り2分弱。  両足をフックし、右腕をアゴ上から巻き、左手で組むアグォン。アゴ上のヒジを上に上げて凌ぐ萩原。4の字ロックに変えたアグォンに左手首をコントロールさせず首を絞めさせない萩原はゴングにすくっと先に立ち上がる。  2R、早々にダブルレッグからスタンドバックを許す萩原だが、コーナー際で正対。続くアグォンの低いダブルレッグに左で小手に巻く萩原。右で差すアグォンを突き放す萩原はスタンドに戻して三日月蹴り、アッパーをヒット! 効かされたアグォンだがダブルレッグへ。その頭にヒジを落とす萩原だが、アグォンはバックを奪取。  背後のアグォンに右の拳を突く萩原は正対して立ち上がり、その際でサッカーキック、さらに組みに来るアグォンを切ってサッカーキック、下になるアグォンに付き合わず。スタンドを要求。左ボディストレート、左ローを当てる萩原だが、最後にアグォンがバックを奪ってゴング。アグォンはスタミナ苦しいか。起き上がりに時間を要する。  2Rの萩原のロープ掴みに「注意」。  3R、右アッパーを見せる萩原。アグォンのシングルレッグを切る。スイッチしながら前に出る萩原。アグォンの組みを一度は切るが、2度目でみたびバックを許す。  スタンドバックのアグォンは、背後に引き込むもすぐに立ち上がる萩原。コーナーに頭をつけてテイクダウンを防ぐ。片ヒザを着かされる萩原だが、パンチを頭に突き、小手に巻いて立ち上がり。なおもシングルレッグのアグォンは、右で差してコーナーに押し込むがブレーク。  ワンツーで攻める萩原。しかしコーナーに詰めるのはアグォン。シングルレッグで右足に左足をかけて片手でパウンド。組みからコントロールも極め切れずに消耗したアグォンに、テイクダウンはされるもサブミッションをしのぎ、打撃で削った萩原。  判定コールを待つ間、萩原はリングサイドの平本と言葉をかわす。ジャッジは3者・萩原を支持。ホームの大阪で勝ち名乗りを受けた萩原は「あー、やっと勝てた! ちょっと倒せんかったの悔しいですけど、前より成長したところを見せられたらと思います。(平本に)おい、クソガキ! 見とったか、ちゃんと! お前もちゃんと勝てよ! ちゃんと見とったるからな! 3連敗した後も温かい応援ありがとうございます。ふだん酒飲まんけど、テキーラのも! ありがとうございました」と笑顔で語った。  リングサイドの平本蓮から声援を受けていた萩原は、試合後、かつて対戦した平本に対し、「刺激になっていたし、一番前で偉そうに見とったんでね、次は逆にLANDMARKの会場へ行って一番前で偉そうに見たろかなと思っていますね」と、平本が斎藤裕と対戦する4月29日(土)東京・国立代々木競技場第一体育館『RIZIN LANDMARK 5 in YOYOGI』を今度は逆にリングサイドで視察したいと語っている。 [nextpage] ▼第5試合 バンタム級(61.0kg)5分3R×金太郎(パンクラス大阪稲垣組)60.90kg[判定1-2]〇石司晃一(フリー)60.65kg  RIZINバンタム級に初参戦となる石司は、アマチュアキックで12試合(11勝1敗)を戦い、23歳でMMAに転身。アマMMA7勝1敗から、プロで19勝5敗1分の戦績を持つ。19勝中8つのKO・TKO、5つの一本勝ちの決定力を持つストライカーだ。  金太郎と同じく2011年にプロデビューし、DEEPフューチャーキングトーナメントで準優勝。その後も全試合をDEEPで戦ってきた。2022年11月に暫定王者COROに判定勝ちで悲願のベルトを巻いた、35歳の遅咲きファイターだ。  29歳の金太郎は、THE OUTSIDERからDEEP大阪、PANCRASEを経て、RIZINに出場。加藤ケンジ、伊藤空也に勝利も、瀧澤謙太、井上直樹、元谷友貴に判定負け。  2022年9月の前戦では堀口恭司から初回にダウンを奪うも、2Rに肩固めで一本負けし3連敗と、上位陣には星を落としている。2011年のプロデビューからMMA戦績は14勝12敗2分。  1R、サウスポー構えの金太郎に、オーソの石司。左インローを当てる金太郎。石司も右ミドルハイをかすめる。左ローの石司。じりじりと詰めると前手争い、喧嘩四つで外足を取るのは石司。  金太郎の左ハイをかわす石司。は詰めて右ミドルを当てると、金太郎は左ローから左ハイ。ブロックする石司は、右の蹴りもそこに左フックを合わせようとする金太郎。  圧力をかける石司は右ミドル、前蹴り。さらに右ミドルにカウンターの左ストレートを狙う金太郎。右前手フックも狙う。  右回りで左インローを2発当てる金太郎。石司の大きな右をかわす金太郎。さらにワンツー。ブロッキングの石司に左ミドルも。なおも詰めるのは石司。右ミドルを当てると、石司は左ストレートをガード上に当てる。  2R、右前蹴り3発から前に出る石司。金太郎は左ミドル。さばく石司に左ストレートもブロックする石司は右前蹴り。左インローの金太郎。石司は右前蹴り。金太郎は左ハイ、左ストレートをガード上に当てる。  右前蹴りの石司に、左ローの金太郎は、石司の右ストレートに左ミドルを当てる! 石司も右ミドルを当てるが、続くミドルには左ストレートをガード上にもらう。  右インロー、右ミドルハイをガード上に当てる石司。右に回る金太郎は左ミドル。石司は笑みを浮かべながら右の蹴り、右フックで前に。  右前蹴り、右ストレートを突く石司。回る金太郎は左ミドルを返すも受けに回る。  3R、石司の右の蹴りに左ストレートを狙う金太郎。左から右の飛び込みは金太郎。石司の右をかわすと左ハイ。ガードする石司に、金太郎は左ハイ。金太郎の左に右をかぶせる石司。さらに右を振るが、そこに金太郎は左ヒザを合わせる!  金太郎の左ハイを肩口で抱えて組んでボディロックから持ち上げて投げてバックに引き込みの石司! 4の字ロックからフェイスロックからリアネイキドチョークを狙うが、かわす金太郎。さらにチョーク狙いに石司は金太郎の左ヒザ裏に右足をフックして正対を許さず。最後にその足を外して金太郎が正対したところでゴング。  ともに決定打には欠けた試合の判定は2-1に割れたが、圧力をかけてコントロールした石司が勝利。  試合後、リング上で石司は、「金太郎選手の地元で、ほとんどみんな金太郎選手の応援だったと思いますが、試合を見ていただけて嬉しいです。チャンピオンとしてふさわしくない消化不良の試合でしたが、これから精進してトップへと勝ち上がれるよう頑張りますので応援よろしくお願いします」とマイクで語った。 [nextpage] ▼第4試合 ライト級(71.0kg)5分3R×宇佐美正パトリック(Battle-Box)70.95kg[1R 3分33秒 リアネイキドチョーク]〇キム・ギョンピュ(Redhorse MMA)Kyung Pyo Kim 70.95kg  ライト級の国際戦。ボクシング高校6冠の宇佐美は、MMA6勝1敗。2022年10月にRIZIN初参戦で佐々木信治を3R TKO。大晦日にRIZIN2戦目でベイノアを1R開始早々に左フックをヒットさせてKO。2連勝中。  キムはMMA11勝4敗。2018年6月の修斗でキャプテン☆アフリカを1R KO。2019年7月にはトム・サントスに1R TKO勝ちで第三代HEATライト級王者に輝いた。「ROAD TO UFC」では1回戦で中国のアシカルバイ・ジンエンスビエクに1R TKO勝ち。準決勝でアンシュル・ジュブリにスプリット判定負けしている。  宇佐美は8人参加の「ROAD TO UFC」ライト級トーナメント1回戦でジュブリとの対戦が決まっていたが、計量失敗で欠場しているため、RTUで優勝し、UFC入りを決めたジュブリと接戦だったキムとの試合を通じて、自身がどこまで戦えたのかを測る、けじめの一戦になる。  1R、ともにオーソドックス構え。中央を取る宇佐美の右ローに、ギョンピュはカウンターのダブルレッグテイクダウン。右脇を差して寝かせて鉄槌を落とす。  右足を越えたギョンピュに、腰を切り蹴り上げた宇佐美。ここで宇佐美は立ち上がりよりもグラウンドで応戦に。パウンドで飛び込むギョンピュに三角絞めを仕掛けるが、両肩を入れるギョンピュは、なおも三角を仕掛ける宇佐美の足を担ぎパスからバックへ。両足をかけて右脇を抱えてから、左手で宇佐美の右手を交差でつかみ、すかさず左手で首もとにリアネイキドチョークを極めると、宇佐美がタップした。  ギョンピュはセコンドと涙のハグをかわすと、最初に日本語で「ありがとう。ほんとうにありがとう!」とあいさつ。続けて韓国語で「今回の試合は本当に怖かったです。“なぜこのスポーツをやっているのだろうか”と、心の中で何度も考えて、試合直前まで何度も考えていましたが、この瞬間のためだからなのだと思います。色々考えたけどこのスポーツが大好きなんです。  日本で久しぶりに試合ができて嬉しかったです、本当にありがとうございます。もう一言だけ言わせてください。今回セコンドについてくれた同僚たち。今までもそうですが、改めて今日この場で感謝を伝えたいと思います」と語った。 [nextpage] ▼第3試合 フライ級(57.0kg)5分3R×中村優作(TEAM FAUST)56.90kg[1R 0分23秒 TKO] ※左フック→パウンド〇メイマン・マメドフ(Olympus Club)56.95kg  フライ級のいぶし銀対決。中村は、神龍誠、竿本樹生、伊藤裕樹と強豪相手に3連敗も、2022年11月に征矢貴にスプリット判定勝ち。約3年振りの勝利を掴んでいる。地元で連勝なるか。  対するアゼルバイジャンのマメドフは、2022年10月のRIZINで塚基伸に三角に固められてパンチを浴び続けてTKO負け。RIZIN初白星を目指す。  1R、ともにオーソドックス構え。低い手の位置で前後のステップの中村はワンツーの右の飛び込み、その右を頭を傾けて避けたマメドフは、相打ちのタイミングで右ストレートを突き、左フックを顔面にヒット! 後方に倒れる中村に右ハイも繰り出したが、それが当たる前に中村はダウン。マメドフはすぐにパウンド4発! レフェリーが間に入った。  アゼルバイジャン第三の男・マメドフはリング上で国旗を背に「皆さん、本当に応援ありがとうございます。まず第一に、2度目のチャンスを与えてくださったRIZINに心から感謝しています。次の機会はまたより一層パワーアップして良い試合をみなさんにお届けしたいと思います。この機会にコーチ、仲間、応援してくださったファンのみんなに心からお礼申し上げます。今日の勝利は、アゼルバイジャンの国、国民全員に捧げたいと思います」と語った。 [nextpage] ▼第2試合 RIZNキックボクシングルール 61.0kg契約 3分3R〇駿(Reborn Kickboxing Gym)60.95kg[KO 1R 1分37秒]※右ストレート×元氣(楠誠会館)60.75kg  駿は学生時代にラグビーを経験、格闘技を始めたきっかけは19歳の頃にテレビ番組アメトーークの「格闘技やってる芸人」を見たことだという。アマチュアで10戦7勝の好成績を残しプロに転向、現在はプロ17戦8勝9敗6KOで、DEEP☆KICK -60kg 4位にランクされている。RIZIN初参戦となった22年3月の大阪大会のオープニングファイトでは3度目の対戦となった佐藤亮から1Rにダウンを奪い勝利を挙げた。戦績は8勝9敗。  元氣は幼少の頃より空手、拳法、柔道、キックボクシング、ボクシングを学ぶ。空手は三段の腕前で、元武林大会日本代表に選出されるなどの実績を残した。プロ転向後は関西を中心に活躍している、大阪を代表するベテランファイター。RIZIN初参戦となった22年3月大会ではSBの笠原友希の膝蹴りで無念のTKO負けとなった。戦績は19勝18敗。  1R、サウスポーの元氣は右へ回り込みながら左ミドル、右フック。駿は右ミドルを蹴りつつ右ストレートを狙っていく。右フックを打とうとした元氣にその右ストレートが直撃し、元氣は一瞬身体が硬直したようになってダウン。即座にレフェリーがストップし、駿が壮絶なKO勝利を収めた。  マイクと掴んだ駿は「僕の試合は勝っても負けても90%がKO決着です。RIZINもっとキックルールやらせてください。僕は2戦RIZINに出て2勝2KOです。また呼んでください」とアピールした。 [nextpage] ▼第1試合 RIZNキックボクシングルール 66.5kg契約 3分3R×進撃の祐基(亀岡キックボクシングジム)66.40kg[TKO 3R 1分32秒]※右ボディストレート〇木村“ケルベロス”颯太(NJKF心将塾)66.30kg  祐基は幼少の頃にテレビで見たヒーローものに憧れ、小学生より極真空手を習うも高校に入学してすぐに少年院へ。キックボクシングに転向後はアマチュア大会で経験を積み、デビュー戦となった18年11月のMA日本キックボクシングで元日本ランカー2位の選手に敗れ挫折を味わうが、それ以降は5連勝を飾り、現在までに9戦6勝3敗の戦績を残し、DEEP☆KICK 70kg級ランキング1位にランクインしている。リングネームは進撃の巨人に出て来る巨人に似ていることから名付けられた。  木村は「ウルトラマンに憧れ、戦いごっこの延長でキックを始めた」という個性派。数年キックから離れた時期もあったが、同門の山畑雄摩の活躍に刺激され復帰を決意したという。2021年11月のDEEP☆KICKではトーナメントを制してDEEP☆KICK-65kg王座に就くと、2022年2月の『RISE FIGHT CLUB』に参戦。山口侑馬にオープンフィンガーグローブマッチで判定勝ちして名を上げ、5月にも勝利したが、7月のKENTA戦で連勝がストップ。12月のDEEP☆KICKで3大タイトルマッチの大トリを務め、挑戦者の竹内皇貴から2Rにダウンを奪いマットに沈め、防衛に成功している。  1R、祐基はサウスポーに構え、右手を大きく伸ばした独特の構えから左ミドルを蹴る。木村は右の三日月と右カーフ。祐基をコーナーに追い詰める木村は右三日月と右ボディストレート、祐基がヒザを出そうとすると右ストレートを合わせる。不用意に祐基が前へ出たところに木村がワンツーを合わせてダウンを奪う。祐基は左ミドルを蹴ってこのラウンドを凌いだ。  2R、木村は左へ回り込んで祐基の蹴りをかわしながらジャブ、右三日月。祐基の攻撃を完全に見切った様子の木村は祐基の蹴りやパンチに的確にリターン。圧をかけられる祐基は左ミドルを蹴るが木村は下がらない。木村が右ストレートをヒットさせると左フックからの右ストレートでダウンを追加。立ち上がった祐基は詰めてくる木村から逃げるが、右フックをヒットさせた。  3R、祐基の攻撃はバックステップでかわしつつ、すぐに前へ出て右を打つ。祐基が左のカウンターを決めるが、すぐに木村が前へ出て右ボディストレートでダウンを奪う。もんどりうってダウンした祐基を見て、すぐにレフェリーがストップ。木村が鮮やかなTKO勝ちを飾った。  木村はマイクを持つと「RIZIN呼んでくれてありがとうございます。ギリギリKOで勝てたので、RIZINキックボクシングいろいろ言われていますけれどまた俺を呼んでください」とアピールした。 [nextpage] ▼オープニングファイト第2試合 RIZNキックボクシングルール 57.5kg契約 3分3R麻太郎(健心塾)57.45kg[判定3-0]※30-28×2、30-27櫻井 芯(team Fist)57.30kg  麻太郎は小学校2年生でキックボクシングを始め、アマチュア大会では25戦18勝7敗。18年9月にプロデビューし、DEEP☆KICKを主戦場に戦い、これまでに13戦7勝6敗の戦績を残している(23年2月現在)。21年4月と22年3月にDEEP☆KICKのタイトルマッチを経験しているが、いずれも王座奪取ならず。  櫻井は小学生の時に地元の警察の柔道部で卒業まで鍛錬を積み、中学では社交ダンスを習い始め、高校ではサッカー部に入部。高校3年でキックボクシング始めるとアマチュア大会で5戦4勝1敗の戦績を残し、21年7月にプロデビュー。DEEP☆KICKを主戦場に活躍している。  麻太郎は小学校2年生でキックボクシングを始め、アマチュア大会では25戦18勝7敗。18年9月にプロデビューし、DEEP☆KICKを主戦場に戦い、これまでに13戦7勝6敗の戦績を残している(23年2月現在)。21年4月と22年3月にDEEP☆KICKのタイトルマッチを経験しているが、いずれも王座奪取ならず。戦績は7勝6敗。  櫻井は小学生の時に地元の警察の柔道部で卒業まで鍛錬を積み、中学では社交ダンスを習い始め、高校ではサッカー部に入部。高校3年でキックボクシング始めるとアマチュア大会で5戦4勝1敗の戦績を残し、21年7月にプロデビュー。DEEP☆KICKを主戦場に活躍している。戦績は1勝3敗。  1R、櫻井は右ローとジャブ、麻太郎もジャブを突く。前足へのカーフを狙う櫻井は左ボディ、右ストレートと上下に攻撃を散らす。右ストレートをもらった麻太郎はヒザで反撃。櫻井が詰めてくると打ち合いになる。パンチをもらう麻太郎だがボディへヒザを突き刺していく。櫻井の右ローに麻太郎が右ストレートを合わせてダウンを奪った。  2Rが始まると櫻井が一気に距離を詰めての連打。麻太郎はサウスポーにスイッチして左ミドルと左ストレート、櫻井が右ストレートを放つとヒザを合わせる。この左のテンカオが何度も入るが、櫻井はそれでも前へ出ていく。麻太郎はヒザと前蹴りでボディを攻めて前へ出ていくが、櫻井も左フックで反撃。  3R、麻太郎はサウスポーになるとヒザ、オーソになると右ストレート。しかし、櫻井が連打で距離を詰めて麻太郎にロープを背負わせる。左ストレートでもボディを攻める麻太郎。櫻井は右ボディからの左フックを放つが、麻太郎はサウスポーからの左ストレートをボディ、オーソになるとワンツー。最後は麻太郎がワンツーも当てていき、判定3-0で麻太郎が勝利を収めた。 [nextpage] ▼オープニングファイト第1試合 RIZINキックボクシングルール 57.5kg契約 3分3R三輪憂斗(真正会 大前道場所属)57.30kg[TKO 1R 2分47秒]※レフェリーストップ赤平大治(VERTEX)57.20kg  三輪は5歳で空手を始め、これまでに135戦105勝という戦績を残す。19歳でキックボクシング始め、19年5月に新空手K-3の中軽量級で優勝を果たした。プロデビュー戦となった22年9月のDEEP☆KICKでは岩KING相手に空手で培ったパンチを武器に攻めるも判定負けでデビュー戦を勝利で飾ることができなかった。今回がプロ2戦目。  赤平は小学1年生から今もサッカーを続けており、キックボクシングは19歳の頃から始めた。アマチュアで4戦4勝を飾り、昨年10月にNJKFのリングでプロデビュー。ここまでプロの戦績も2戦2勝と、アマチュア時代から含めて土つかずの連勝を続けている。  三輪は5歳で空手を始め、これまでに135戦105勝という戦績を残す。19歳でキックボクシング始め、19年5月に新空手K-3の中軽量級で優勝を果たした。プロデビュー戦となった22年9月のDEEP☆KICKでは岩KING相手に空手で培ったパンチを武器に攻めるも判定負けでデビュー戦を勝利で飾ることができなかった。今回がプロ2戦目。  赤平は小学1年生から今もサッカーを続けており、キックボクシングは19歳の頃から始めた。アマチュアで4戦4勝を飾り、昨年10月にNJKFのリングでプロデビュー。ここまでプロの戦績も2戦2勝と、アマチュア時代から含めて土つかずの連勝を続けている。  1R、三輪はサウスポーから左ストレート、赤平は右ミドルを蹴っていく。赤平は左フックからの右ヒザ、すぐに三輪は左フックを打ち返す。パンチ主体の三輪は左ボディ連打からの左フックで赤平にロープを背負わせるが、右ストレートをもらう。下がって右を狙う三輪に赤平は右ミドル。しかし、赤平が右ストレートを直撃させ、一気にラッシュ。最後は右フックで三輪をマット沈め、レフェリーストップ。3連勝を飾った。
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