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【WBC】「マイタイム、俺の時間が来たんだ」──逆転サヨナラ打の村上宗隆と堀口恭司がエールをかわしていた、逆境からの復活

2023/03/21 13:03
【WBC】「マイタイム、俺の時間が来たんだ」──逆転サヨナラ打の村上宗隆と堀口恭司がエールをかわしていた、逆境からの復活

(C)RIZIN FF

「俺の時間が来た」──堀口恭司の復活にエールを送っていた村上宗隆が、堀口が住むフロリダでの試合で『マイ・タイム feat.ジェレマイ』(ファボラス)で最終回の打席に登場。逆転サヨナラ打でWBCの日本の決勝進出を決めた。

 2023年3月20日(日本時間21日)、米国マイアミのローンデポ・パークにて第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の準決勝が行われ、日本とメキシコが対戦。5番・三塁で先発した村上宗隆(ヤクルト)が、9回裏の第5打席で逆転サヨナラ打を放ち、6-5で日本が勝利。2009年の第2回大会以来の決勝進出を果たした。

 ここまでチャンスで凡退していた村上。この日も第1打席は空振り三振、第2打席は見逃し三振、第3打席は空振り三振、第4打席は三邪飛と、活躍出来ず。厳しい状況で、9回に命運を託された。

 5番に打順を落とし、代打・バントの場面もありえた中で、日本人最多の本塁打数をマークした村上に勝負の指示。見事、結果を残した。

 そのときバッターボックスへ向かう村上には、いつもの登場曲『マイタイム』が流されていた。これは、UFC、Bellator、RIZINなど世界のMMA(総合格闘技)で活躍する堀口恭司(アメリカントップチーム)のファンである村上が、自らの登場曲にしたもの。

「今日はハードに行くぜ。過去は過去だ。分かるだろ、気にするな、そんな過去のことは。昨日は昨日だ。新しい日なんだ。俺はすべて賭けるぜ。何故なら俺の時代なんだ。俺の日だ。今やるしかない。やって来たことをやり続けるんだ。俺の時間が来たんだから」

 その歌詞通りに村上は、メキシコ守護神のジョバンニ・ガエゴスの直球を振り抜き、打球は中堅手の頭を超え、二塁走者の大谷翔平、そして一塁走者の周東佑京が本塁へ駆け込んで逆転サヨナラ打となった。

 苦境からの復活は、堀口恭司からも刺激を受けている。

 2019年8月の『RIZIN.18』で朝倉海と対戦し、キャリア初のKO負けで4年ぶりの黒星を喫した堀口は、右膝前十字靭帯断裂と半月板を損傷の大怪我。手術を経て、2020年大晦日に、約1年4カ月ぶりの復帰戦で朝倉海との再戦に向かっている。そのとき、村上は堀口恭司にSNSでエールを送っていた。

「堀口さんの試合を観て、すごく堀口さんのことが好きになりましたし、登場曲を『マイタイム』という歌で入る姿がとてもかっこよく、僕も同じ登場曲にさせていただいています。復帰戦ということでいろいろ難しいところもあると思いますが、僕もその試合を観て、たくさん応援したいと思います。頑張ってください!」

 その言葉に、堀口も「同じ曲で打席に入ると聞きました! メッセージありがとうございます! 大晦日、がんばります!やったります!」と返信。朝倉海を1R TKOに下し、王座奪還に成功している。

 その堀口が単身、練習するフロリダの地に鳴り響いた『マイタイム』。乾坤一擲の一打は逆境を鼓舞する、この登場曲の選択から諦めない姿勢を示し、生まれていた。

 試合後、「もう何度も三振して、何度も悔しい思いをして、その中でチームメートがすごい点を取ってくれて、助けてくれて、最後打席が回ってきたので。もう最後は僕決めましたけど、チーム一丸となった勝ちかなと思ってますし、その期待に応えられて良かったです。(3月22日は)2009年以来の決勝ですし、このベスト4という壁がすごい難しかったので、明日はこのチームでできる最後なので、目いっぱい楽しんで最高の決勝戦にしたいです」と語った村上。

 3月22日、村上はWBCの決勝へ。堀口は4月22日(日本時間23日)『Bellator 295』ハワイ大会で米国での「フライ級」戦に6年5カ月ぶりに復帰。再び頂点を目指す。両者の“マイタイム”が再びやって来る。

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