ONE Championshipと複数試合契約を結んだ現PANCRASEストロー級王者の山北渓人(リバーサルジム新宿Me,We)のONEデビュー戦の相手が、元ONEストロー級世界王者のアレックス・シウバ(ブラジル)に決定した。両者は3月25日(土)シンガポール・インドアスタジアムで行われる『ONE Fight Night 8』で対戦する。
2018年東日本学生選手権(秋季)フリースタイルレスリング57kg級準優勝などの実績を持ち、プロMMA7戦無敗の山北は、2022年7月の北方大地とのPANCRASEストロー級タイトルマッチで王座奪取以来の試合。
シウバとの試合に向け、26歳の山北は「去年7月にPANCRASEでのタイトルマッチを終えてONE参戦に向けて準備をし続けてきました。ONEと契約をしてすぐに試合のオファーを頂き感謝しています。このオファーを聞いたときは、デビュー戦で、元チャンピオンを当ててくるONEの本気と僕への期待を感じました。
シウバ選手は、極めることもできて、打撃もできるちゃんとできる、MMAが強い柔術家だと思います。ランキングから外れてはいますが全盛期から落ちているとは感じません。この試合は、立っても寝ても動きが止まることのない試合になると思います。自分のスタミナとスクランブルの強さがアドバンテージになると思うので、動き続けていつでもフィニッシュを狙い続けます。
元チャンピオンとしてのシウバ選手を尊敬していますが、ここで負けるようでは、僕はチャンピオンになれないです。軽く越えて次に行かせてもらいます。世界で日本人がどんどん活躍していますが、次は僕の番です。PANCRASEと日本を背負ってONEでベルトを巻くための第一歩踏み出してきます!」とのコメントを主催者を通じて発表。
対するアレックス・シウバは、40歳の元王者でONEストロー級戦線のパイオニアといえるが、その強さは健在。直近1年半で5戦を3勝2敗と勝ち越している。
四点ヒザが認められたONEルールでも、ボトムからの仕掛けを武器とし、ディープハーフガードからのスイープ、足関節からのトランジッションでポジションを奪い返すなどMMA柔術を駆使して戦う。
さらに、2022年10月の前戦グスタボ・バラルト戦では、左右スイッチしての打撃、右の後ろ廻し蹴りを頭部にヒットさせるなど、手足の短い相手に長い打撃も見せてスプリット判定の接戦に持ち込んだ。
日本人相手には、内藤のび太と1勝2敗、鈴木隼人に一本勝ちも、猿田洋祐、箕輪ひろばには判定負け。しかし、いずれも熱闘を繰り広げている。
今回の山北戦に向け、シウバは、「彼(山北)の最近の試合を何試合か見たよ。若くて良いファイターで、良いチャンピオン。リスペクトしている。彼はオールラウンダーな選手だと思うし、日本のチャンピオン。こういうチャレンジをONEが与えてくれるからこそ、僕もこの歳まで高いモチベーションで戦えているんだ。
この試合は面白いマッチアップじゃないかな。恐らく序盤はスタンドで、最終的にはグラウンドゲームになると思う。でもやってみないと分からないね。自分の経験値と自分の柔術を信じてこの試合に臨むよ。2ラウンド目か3ラウンド目で、僕のサブミッション勝利だ!」と、一本勝ちを宣言している。
山北が粘り強いケージレスリングでドミネートするか。シウバが経験を生かした多彩でタフなMMAで新鋭を跳ね返すか。
すでに同大会には、日本から平田樹(フリー)が参戦し、ハム・ソヒ(韓国)と女子アトム級で戦うことが決定済み。さらに、スーパーレック・キアトモー9(タイ)vs.ロッタン・ジットムアンノン(タイ)のONEフライ級キックボクシング世界タイトルマッチ、そして女子アトム級ムエタイ世界王座統一戦で、現世界王者アリシア・ヘレン・ロドリゲス(ブラジル)と暫定世界王者のジャネット・トッド(米国)の対戦も決定している。
大会の模様は、ABEMA格闘チャンネルで3月25日(土)午前9時より生中継される予定だ。