ONE FRIDAY FIGHTS 42023年2月10日(金)タイ・ルンピニースタジアム※ABEMAでLIVE配信、ONE Championship YouTubeでLIVE配信
▼第10試合 フライ級ムエタイ 3分3R○ドゥワンソンポン・ジットムアンノン(タイ)[判定2-0]×バットマン・オー.アチャリア(タイ)
バットマンは9歳でムエタイを始めて高校卒業後、ヌアソラニー・サムチャイヴィセツクという名前でルンピニースタジアムデビュー。スパイダーマンに扮したセコンドと一緒にバットマンのマスクを被って入場したことが話題となり、“バットマン”のニックネームが付いた。2019年11月にはルンピニースタジアム認定ライト級王座を獲得。2020年は無敗で7チャンネルスタジアムのファイター・オブ・ザ・イヤー(MVP)を獲得し、2021年3月にはタノンチャイ・フェアテックスを破り、7チャンネルスタジアム認定ライト級王座に就いた。
2016年1月にはロッタン・ジットムアンノンとも対戦しており、2RでKO負け。『ONE Friday Fights 2』でシャーゾット・カブトフに勝利したナックロップ・フェアテックスには2022年に3連勝。2022年11月と12月はコンスックに連敗しており、今回が2023年初ファイトとなる。対するドゥワンソンポンはロッタンと同じジットムアンノン所属で、サバス・マイケルやチョーファー・トー・センティアンノーイから勝利を収めている。
バットマンのマスクを被って入場してきたバットマンはリング下でマスクを脱ぎ、モンコンを装着してリングに上がる。両者ワイクルーを舞って試合開始。
1R、両者序盤からパンチの応酬でドゥワンソンポンが右ストレートをクリーンヒットさせてバットマンをグラつかせる。バットマンも打ち返すが、ドゥワンソンポンがパンチとヒジのラッシュ。ドゥワンソンポンの左右ストレートをスウェーでかわそうとするバットマンだが、思った以上にドゥワンソンポンのパンチが伸びてくる様子でもらい続ける。ドゥワンソンポンのパンチテクニック、そしてヒジに押されるバットマン。スウェーでかわして右ストレートを打ち返し、右ミドルを蹴るもドゥワンソンポンもすぐに右ミドル。前に出てくるドゥワンソンポンへバットマンはカウンターの右ヒジ。ドゥワンソンポンのジャブが綺麗にヒットしたところでラウンド終了。
2R、バットマンは右ミドルで距離をとり、ドゥワンソンポンが入ってくると左右の連打で迎え撃つ。離れると右ロー。バットマンの右ストレートがクリーンヒットし、ドゥワンソンポンは首相撲に持ち込む。離れるとドゥワンソンポンがジャブ。互いに右ストレートを打ち合う。バットマンはようやく距離がつかめたか、ドゥワンソンポンのパンチをスウェーでかわして右を打ち込む。ドゥワンソンポンのワンツーには3連打を返し、ドゥワンソンポンもすぐに右を打ち返す。前へ出るバットマンは左ボディから右フック、ドゥワンソンポンも右フックを返す。激しいクロスファイトが繰り広げられる。
3R、右ミドルの蹴り合いから前へ出るのはバットマン。右ストレートを打っていくが、ドゥワンソンポンは一歩も退かず右を打ち返す。右の打ち合いが何度も見られ、エキサイティングな攻防が繰り広げられる。バットマンはヒザで飛び込む。右を当てに行くバットマンだが決定打にはならず、右を蹴ってもすぐにドゥワンソンポンは右を蹴り返す。
判定は2-0でバットマンの追い上げならず、ドゥワンソンポンが接戦を制した。
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▼第9試合 フライ級ムエタイ 3分3R×モンコルゲーウ・ソー.ソンマイ(タイ)[判定0-3]○ペットムアンシリ・ティーデット99(タイ)
1R、右を打ち合う両者。ペットムアンシリが右ハイを軽くヒットさせると、モンコルゲーウはすぐにヒジを打つ。両手を伸ばしながら前へ出るモンコルゲーウへペットムアンシリはまたも右ハイ。モンコルゲーウが伸ばす両手に両手を合わせて押し戻すペットムアンシリは前蹴り、右ミドル。距離を詰めてパンチ勝負のモンコルゲーウが右アッパーの連打、ペットムアンシリがミドルを蹴ってくるとボディを打つ。
2Rも前に出るのはモンコルゲーウ。ヒジを打ち合い、至近距離で両者パンチを交わす。ペットムアンシリは負けじと右を打ち返し、モンコルゲーウは左フックに左ヒジ、さらに右ボディから右フック。右ストレートをヒットさせるペットムアンシリだが、モンコルゲーウは下がらず前へ出る。それを前蹴り連打で押し戻すペットムアンシリ。ショートのフック&アッパー、ヒジで攻めるモンコルゲーウにロープを背負ったペットムアンシリの右ヒジがヒット。しかし、モンコルゲーウは下がらず前へ出て右ストレート。ペットムアンシリのヒジでモンコルゲーウは左目上から流血。
3R、いきなり右を打ってヒジにつなぐモンコルゲーウにペットムアンシリも左右連打。ペットムアンシリはモンコルゲーウのミドルをキャッチしてヒジを打つが、好戦的なモンコルゲーウはすぐにヒジを返す。下がるペットムアンシリ、前へどんどん出て行って攻めるモンコルゲーウ。しかし、蹴りを入れているのはペットムアンシリの方。左右のヒジを打ち、ペットムアンシリが右ストレートを繰り出すとすかさず左右の連打を返すモンコルゲーウ。ペットは前蹴りで突き放し続け、モンコルゲーウは最後まで前へ出続けた。
判定は下がりながらも蹴りを当てていたペットムアンシリの勝利となった。
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▼第8試合 148P契約ムエタイ 3分3R×アレッサンドロ・サーラ(イタリア)[KO 1R 2分05秒]○エルダム・タハ・ディンチェル(トルコ)
1R、ジャブ、右ロー、ワンツーで前に出るのはディンサー。ジャブ&右ローを繰り返して前進、左ボディも打つ。サラは左ミドルを返すが、アグレッシブなディンサーに後退気味。両者は組むとヒジとヒザの応酬。一度離れてディンサーが飛び込み際に左フックからの右フックを命中させると、アゴにもらったサラはダウン。そのままディンサーのKO勝ちとなった。
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▼第7試合 112P契約女子ムエタイ 3分3R×ガッチャン・フェアテックス(タイ)[TKO 2R]○フランシスカ・ヴェラ(チリ)
1Rから積極的に攻めるガッチャンは首相撲でヴェラをコカすと、パンチとヒジの乱れ打ちで圧倒。ヴェラも長いリーチからの右ストレートを返すが、ボディへのヒザをもらう。左ヒジで額をカットされたヴェラにドクターチェック。再開後、ガードを固めて前に出るヴェラだが、ガッチャンはヒジ。それでもヴェラは前に出てワンツーとヒジを放つ。
2R、ヴェラは首相撲からのヒザ蹴りを多用。離れるとジャブでガッチャンを仰け反らせ、すぐに組み付いてヒザを蹴る。体力を削られていくガッチャンはヴェラの左フックからの右ストレートにダウン。ガッチャンはスピニングエルボーを繰り出すが、ボディへ左ヒザをもらってダウンを追加するヴェラ。ガッチャンは立ち上がるとフラフラとしており、うつろな表情。レフェリーがストップし、ヴェラのTKO勝ちとなった。
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▼第6試合 フライ級ムエタイ 3分3R○チャーンゴ・ジットムアンノン(タイ)[TKO 1R 1分07秒]×アン・ブンオー(カンボジア)
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▼第5試合 バンタム級ムエタイ 3分3R×フェラーリ・フェアテックス(タイ)【KO 2R 2分30秒】○ファビオ・レイス(ブラジル) イタリアの高級車メーカーの名をリングネームにしたフェラーリは2016年頃からラジャダムナン&ルンピニーの両スタジアムで活躍。2018年に7チャンネルスタジアム認定ライト級王者となり、2019年にはアマチュアムエタイ世界選手権のIFMAにて-63.5kg級で銅メダルを獲得。2019年3月のルンピニースタジアム認定スーパーライト級タイトルマッチではクラップダムに敗れて獲得に失敗。 2021年にはタイのスポーツ・ライターズ・アソシエーションが選定するファイター・オブ・ザ・イヤーに輝いた。これまでムアンタイ、ヨードレックペット、リッテワダから勝利を収めている。ONEには2022年9月に初出場し、ハン・ズーハオに判定で圧勝した。その後の試合でも勝利し、現在 3連勝中。戦績は132勝30敗4分。
1R、ローの蹴り合いから互いに右ストレートを伸ばすが当たらない。前に出るレイスがパンチを繰り出すと、それをかわしながら蹴るフェラーリ。巧みなボディワークでパンチをかわすフェラーリは組むとヒザをボディへ突き刺す。左右フックで前に出るレイスにヒジを振り下ろすフェラーリは、ラウンド終了間際に印象点を稼ぐためか飛びヒザ蹴りをボディへ放つ。
2R、フェラーリは左右ハイキックでレイスを脅かす。レイスはワンツーで入り込もうとするがすぐに蹴られる。右ロー、左ミドルを蹴ってヒジも打つフェラーリにレイスの右フックがヒットしてフェラーリが一瞬倒れる。すぐに立ち上がるフェラーリに猛然と左右フックで攻め込むレイス。フェラーリは後退しながらも蹴りを放つ。それでもレイスの猛攻は止まず、顔面とボディへ強打を打ち込んでいき、コーナーに詰まったフェラーリが右ミドルを蹴ろうとしたところへ左フックを命中。
糸の切れたマリオネットのように倒れるフェラーリ。レフェリーは途中でカウントを止め、レイスのKO勝ちを宣した。フェラーリはしばらく立ち上がれないほどのダメージを負った。
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▼第4試合 バンタム級MMA 5分3R○ブルーノ・アゼベド(ブラジル)[肩固め 2R 2分02秒]×タレク・ガミドフ(ロシア)
1R、ガミドフは右カーフを多用。両者ともあまり手が出ず、レフェリーにファイトを促される。ガミドフは左ミドル、アゼベドはじりじりと前へ出て圧をかけていく。アゼベドの左ボディからの右カーフ。アゼベドが飛びヒザ蹴りを放つと、ガミドフはパンチで前へ出た。
2R、アゼベドが右カーフ、ガミドフは左フック。このラウンドも両者慎重で距離をとり、あまり手が出ない。アゼベドの右カーフで両足が流れて転倒するガミドフ。アゼベドの右ストレートからの左フックでガミドフがダウンし、寝技になると即座にアゼベドが肩固めを極めてあっという間にフィニッシュした。
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▼第3試合 バンタム級キックボクシング 3分3R×鈴木宙樹(クロスポイント吉祥寺)[判定1-2]○ファリヤ・アミプール(イラン)
鈴木は右ストレートに必殺の威力を秘めたホープとして、2019年6月に11戦無敗のままREBELS-BLACK 60kg級王座に就いた。8月には元WBCムエタイ日本統一スーパーフェザー級王者・琢磨も初回TKOに破り、2020年2月にはピラオ・サンタナに判定勝ちして初防衛に成功。弟の鈴木千裕と共に“倒し屋兄弟”として注目を集めるも、13勝(8KO)無敗の戦績を残してボクシングに転向。2021年12月にプロデビュー戦を行って初回KO勝ちを収めたが、10月にキックボクシングに復帰。西岡蓮太に判定で敗れ、プロ初黒星を喫した。12月にはモンダムを2Rに3度ダウンさせてのKO勝ちで再起を飾っている。
対するアミニプールはタイガームエタイ所属で、11勝無敗の戦績を誇る。試合はボクシンググローブ着用のキックボクシングルール。
1R、アミニプールの左ミドルに右ローを返していく鈴木。ワンツーからも右ロー。アミニプールは強烈な右ボディストレート、サウスポーになると左ストレートからの左ボディ、左ボディとアグレッシブにパンチで攻める。右ミドルと左右ストレートで前へ出るアミニプールに鈴木は左インローで対抗。アミニプールが左ボディ、鈴木はすぐに左フックを2度返す。サウスポーになるアミニプールは左ミドル、右フック。
2R、鈴木は右の三日月蹴りで前へ出ると左ボディも打つ。下がるアミニプールを追っていく鈴木にアミニプールは右フックを返すが鈴木がすぐに左フックを打ち返す。鈴木は左の三日月も蹴り、下がるアミニプールを追い詰める。しかし、アミニプールも蹴りとワンツーで反撃。左ボディストレートも。強打を叩きつけるアミニプールに鈴木の左フックが決まる。思い切りフックを振り合う両者。
3Rはアミニプールが前へ出てボディから顔面へのコンビネーション。離れた距離から左右ミドル、ボディへのストレートも打つ。鈴木は右の三日月と左ボディ。鈴木がボディでアミニプールをコーナーへ詰めるが、左フックを返してくる。さらにヒザ蹴り。攻撃を繰り出すのはアミニプールだ。前へ出る鈴木だが先手を取られて後手に回る。鈴木が左ボディもアミニプールは左フックから右フック。前に出る鈴木を迎え撃つアミニプール。
判定は2-1でアミニプールが競り勝った。ABEMA中継の解説を務めた弟の鈴木千裕は「練習するしかない。やり返そうぜ」と兄へメッセージを送った。
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▼第2試合 フライ級MMA 5分3R×アキブ・アワン(パキスタン)[TKO 1R 4分33秒]○ピーター・ダナソー(タイ)
1R、ダナソーは右カーフ&ローを連発していき、アワンが入ってくると右ストレートでダウンを奪う。すかさずパウンドにいくダナソーだったが、アワンは下から足を抱えてヒールフック。ダナソーは回転して離れるとガブってのヒザ蹴り。さらに足払いで見事にアワンを2度も投げると、上からヒジ。蹴って立ち上がろうとするアワンには立ってもヒジを見舞うダナソー。さらに首相撲からのヒザを連打するとアワンが崩れ落ち、レフェリーがストップ。これで5連勝となったダナソーはコーナーに登り、勝利のムーンサルトを披露した。
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▼第1試合 128P契約女子ムエタイ 3分3R×ジュディ・ハンバー(スコットランド)[判定0-3]○マレーナ・ガルシア(アルゼンチン)
ぽっちゃり体型のガルシアはパワーで前へ出る。ガルシアは蹴りを多用。ワンツーで攻めるガルシアを左ミドルとヒジで迎え撃つハンバー。2Rになるとガルシアは右フックを狙い撃ちにし、ハンバーは左右ミドルと前蹴りで対抗するが押し戻すまでには至らない。ボディを打たれ、ローも蹴られるハンバー。
最終3Rも前に出ようとするガルシアにハンバーは左ハイキック、左インロー、左ミドルで対抗。ハンバーはハイキックのフェイントからの右ローを見せる。このラウンドはよく蹴るハンバーにガルシアはなかなかパンチの距離に入れず、ハンバーはヒジも合わせようとする。
右ローを連打し、ガルシアの蹴りをキャッチするとコカすハンバー。ガルシアはカモンゼスチャーで挑発するが、ハンバーは左右ミドルと右ローを蹴り続ける。ガルシアがフックの距離に入ると右ヒジだ。
3Rは蹴り続けたハンバーだったが、1Rと2Rを前へ出たパンチで攻めたガルシアが判定3-0で勝利した。