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レポート

【DEEP×BLACK COMBAT】山本聖悟がキム・ジョンフンにTKO負けでBLACK COMBATが1勝、山本はグローブを置くも……。日本で対抗戦第2弾も

2023/02/09 23:02

日本には本当の最強の選手だけを連れて行く(ブラック代表)

▼中堅戦 バンタム 5分3R
×山本聖悟(Team Cloud)4勝11敗1分
[2R 0分39秒 TKO]
〇キム・ジョンフン(MOAI GYM)5勝0敗

 ガッツポーズのジョンフンに、ホームの場内は大歓声。モニターはこれまでと打って変わった両代表の表情を映し出した。

 両ヒザ立ちの山本にジョンフンは跪いて両手を取って挨拶。

 ケージのなかで「練習と実戦は違うとたくさん感じました。いろいろ足りなかったけど勝ったから、たくさん喜びたいと思います。ありがとう。今日は少し足に力が入りませんでした。緊張したこともあり、途中バカみたいに力を使い過ぎて、自分の1/10も出せませんでした。聖悟選手は5連敗ではあるけれど、とても強い選手だと思うので、よく戦ってくれたと思います。グラップリングでも打撃でもこの国で私に勝つことができる人はいません」と語ると、BLACK COMBATフェザー級のベルトを肩にかけた“ヨジツ”ことユ・スヨン(韓国)がケージイン。

「まず、今日の1試合目と2試合目で韓国が負けて少し気持ちが落ちましたが、3試合目で勝利していただきありがとうございます。試合を見ましたが、実際に日本の選手はフライ級で戦っていることを知っています。しかし、私は今バンタム級です。ライト級選手ともフェザー級選手ともやりました。見てください。韓国で私が最高だと言うことができます」と、バンタム級でのジョンフン戦に前向きなことを語った。

 このやりとりに、ブラック代表は「日本で現チャンピオンたちと戦おうと思います。そこには本当の最強の選手だけを連れていきます」と、対抗戦の第2弾が10月に日本で開催されることを示唆。

 現DEEPフェザー級王者は牛久絢太郎(※RIZINで朝倉未来戦が決定済み)、バンタム級は石司晃一が暫定王者についている。果たして、日韓王者対決は実現するか。

 前日会見では、バンタム級の兄キム・ジョンフンと、フェザー級の弟キム・ミンウが共に、「日本には大スターの兄弟、朝倉兄弟がいます。しかし今回の試合で勝利したら、どちらが“アジア最強の兄弟”なのか決着をつけてみたい」と、日本の朝倉未来・海の朝倉兄弟にも対戦をアピールしており、注目のキム兄弟だ。

 そして敗れた山本聖悟にもマイクが渡された。

 TKO負けながら、2試合目同様に勝者のコメントの後までケージ内で待つことになった敗者は、「サブミッションを取ろう、相手には取られないようにしたんですが、それだけやろうとしたから負けたと思っています。僕が弱くて負けてしまったので、応援してくれた人にはすご嬉しいんですけど……いつも期待されなくてほんとうに悲しいです。2年前にハルモニ(祖母)が亡くなってから連敗していて、この首輪がずっとハルモニが観てくれていると思って戦ったけど勝てなくて……1回、僕は……いま少年院を出て劣等感を感じたときと同じ気持ちで、新しいことに挑戦しようと思います。引退します。カムサハムニダ」と語り、グローブをマットの上に置いた。

 その言葉にブラック代表は「引退することを知りませんでした。聖悟選手の母国のひとつに来て、『とても幸せで、今回の試合に勝つ、ずっと活躍したい』と言って、僕と約束をしたので、ちょっと引退宣言は予想できなくて……。聖悟選手は私たちの選手と戦いましたが、『韓日戦』対抗戦という仕方ないマーケティング方法を取りましたが、人々は知っている。感じる人は、離れていてもみんな同じ人間ですから、私はみんなを尊重して応援します」と言葉をかけた。

 山本は1回離れる、とも語ったが、試合直後の感情でこのまま引退となるか、休息となるか。バックステージ映像では「いまはまだ弱いんで結果も負けてしますし、戻れるときが来たら、しっかり準備して戻りたいです」と語っている。

 これで対抗戦はDEEPが2勝1敗。勝ち越すにはDEEPは副将か大将のどちらかが勝る必要があり、BLACK COMBATは1敗も出来ない崖っぷちの試合が続く。続く副将戦はジョンフンの弟、キム・ミンウが登場し、中村大介と戦う。

▼副将戦 フェザー級 5分3R
中村大介(夕月堂本舗)34勝22敗1分
キム・ミンウ(MOAI GYM)10勝2敗

▼大将戦 無差別級 5分3R
赤沢幸典(Tristar Gym 日本館/Team Cloud)3勝5敗
チェ・ウォンジュン(MMA Story)5勝5敗

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