そのうえで「ただ、ロンナチャイは前述のように抜群のカウンターがあり、小笠原選手のパンチの繋ぎを必ず前蹴りで遮断するでしょうね。強引にでも入ろうとするとそこにもカウンターのヒジが飛んでくる。小笠原選手としてはじっくりじっくりと僅かなダメージを蓄積させていく必要がありますが、3R制なのでその時間はない。そうするとこの3R制はロンナチャイにアドバンテージがあると言えなくもないですね」と、意外にも3R制がロンナチャイ有利に働くかもしれないとした。
では、小笠原が勝利するパターンではどのようなものが考えられるか。佐藤会長は「小笠原選手が3Rの間に確実にダメージを与えて倒す、またはポイントを奪うにはある程度リスクを負い打ち合いの場面に持っていく必要があります。パンチの距離ではロンナチャイは左ヒジの割合が高いので上手く誘ってそのヒジをスウェーしてカウンター、さらにカウンターを被せれば面白いなと。いかに小笠原選手が熱くならず冷静に打ち合いできるか、にかかっているでしょう」と左ヒジに注意しながら打ち合いに持っていくことをあげた。
そして「全体としてロンナチャイが有利であることは動かないと思いますが、本国タイの関係者が考えているほど容易にはいかないと思います」と、ロンナチャイ有利を予想しながらも簡単な試合にはならないとした。