2023年2月4日(日本時間5日)に米国カリフォルニア州ロサンゼルスのキアフォーラムにて『Bellator 290: Bader vs. Emelianenko 2』(U-NEXT生配信)が開催された。
メインイベントは“ラストエンペラー”エメリヤーエンコ・ヒョードル(ロシア)の引退試合にして、王者ライアン・ベイダー(米国)に挑戦する「Bellator世界ヘビー級タイトルマッチ」(5分5R)。
前日計量では、ヒョードルが236.2ポンド(107.13kg)、ベイダーが234.4ポンド(106.32kg)でパス。Tシャツ姿のままモック計量のスケールに乗ったヒョードルに続き、ベイダーは上半身裸でバキバキに仕上がった身体でガッツポーズ。
会見では終始穏やかな表情だったヒョードルが、フェイスオフではファイターの顔に。ベイダーと視線を逸らさずに向き合った。
壇上で、かつてヘビー級ワールドトーナメント準決勝で対戦したチェール・ソネンのインタビューを受けたヒョードルは、「チャンピオンとしてベラトールを去るつもりか?」と問われ「分からない」と回答、メッセージをこわれ「長い間、応援してくれてありがとうございます。私は私のキャリアを皆さんと共有してきました。ここにいるチェールとも。それは素晴らしい戦いでした。感謝しています」と挨拶した。
対するベイダーは、「彼がこの試合を望んでたから俺も興奮したんだ。彼はこのスポーツの偉大な伝説であり、彼を心から尊敬している。私は彼の伝説の一部となり、彼の物語に参加することができるんだ」と、ベルトを賭けた再戦に向けて、意気込みを語った。
なお、プレリムの女子フライ級では、アレハンドラ・ララ(コロンビア)が125.8ポンド(57.06kg)でクリアしたのに対し、ダイアナ・アヴサラゴワ(ロシア)が128.8ポンド(58.42kg)と、2.8ポンドオーバー(1.27kg)の体重超過。試合はキャッチウェイトで行われ、アヴサラゴワがファイトマネーの25%をララに支払うことになっている。
米国ではCBSで放送されるBellatorのビッグマッチは、どんな結末を迎えるか。
[nextpage]
Bellator 290: Bader vs. Emelianenko 2 速報
日本時間2月5日(日)朝8時 開始(U-NEXT生配信)米国カリフォルニア州イングルウッド キア・フォーラム
【メインカード】
▼Bellator世界ヘビー級選手権試合 5分5R〇ライアン・ベイダー(米国)王者 234.4ポンド(106.32kg)[TKO 1R 2分30秒]×エメリヤーエンコ・ヒョードル(ロシア)挑戦者 236.2ポンド(107.13kg)※ベイダーが3度目の防衛に成功。
2023年2月5日(日本時間)、『Bellator 290: Bader vs. Fedor 2』(U-NEXT生配信)で、いよいよ“最後の皇帝”エメリヤーエンコ・ヒョードル(ロシア)が引退試合を迎える。
対戦相手は、現Bellator世界ヘビー級王者ライアン・ベイダー(米国)。2019年1月に1R KO負けした相手との再戦にしてリベンジマッチ、そして「Bellator世界ヘビー級タイトルマッチ」に向け、ヒョードルは2連勝で“最後の試合”に臨む。
2月2日のメディアインタビューに応じたヒョードルは、「最後の試合がタイトルマッチで感謝している。結果がどうであれ。スコット(コーカー代表)、対戦相手のライアンもありがとう。試合を見ていてほしい」と静かに語った。
ヒョードルは、MMA47戦40勝6敗1NC。2022年9月に46歳になった。
「(46歳でも動けることに)自分でも驚くよ」と微笑したヒョードルは、2000年5月のプロデビューから今回の引退試合までで「最も重要な試合」を問われ、「ノゲイラとのベルトをかけた最初の試合」と答えている。
2003年3月、横浜アリーナで開催された『PRIDE.25』でヒョードルは、初代PRIDEヘビー級王者アントニオ・ホドリゴ・ノゲイラの持つ王座に挑戦。ロシアンフック、テイクダウンからのパウンドで“柔術マジシャン”にダメージを与え、判定勝ちでベルトを獲得した。
ノゲイラの連勝を「13」で止めたヒョードルは、その試合について「私は自分のファイティングIQを高め、勝利への鍵を見つけなければならなかった。当時、彼は世界最高のファイターだったから」と振り返った。
そして、ファン、数多くのメディアがベストバウトに挙げる2005年8月のさいたまスーパーアリーナでのミルコ・クロコップ戦。さいたまスーパーアリーナに47,629人を集めた王座戦でヒョードルは、K-1出身のミルコに自ら圧力をかけ、テイクダウンにも成功。判定勝ちで2度目の王座防衛に成功している。
この試合について、元K-1 USA代表にして、現Bellator代表のスコット・コーカーはヒョードルが、ミルコの打撃に対処する方法にショックを受けたという。
「ミルコ・クロコップはK-1で何年も戦い、キックボクシングでも何年も戦ってきた、打撃の歴史において最も偉大なストライカーの一人だった。彼はMMAに転向し、ランデルマン、コールマンらを1RでKOし、ヒョードル戦に向かった。あの日、私は生で観れなかったが、夜中の2時までテレビで観戦していたよ。ヒョードルはミルコをスタンドで圧倒していたんだ。ヒョードルはミルコを打ち負かし、ミルコをテイクダウンし、圧倒した。“この男は世界最高峰の選手と殴り合えるのだ”と確信したよ。“彼ができることは他にもある”と」
そして、今週末の「Bellator世界ヘビー級タイトルマッチ」に臨むヒョードルをあらためて「比類がない」とコーカー代表は語る。
「私はあの時代を生き、あの時代を見てきた。多くの偉大なファイターがいることは知っているが、他のアスリートと比較して、彼の総合的な仕事ぶりを見ると、比類がない。そして、彼はまだそれを続けている。46歳になってもノックアウトしている。彼はまだ超高速だ。少しは衰えたか? ああ、でも彼はついに引退するところまで来たんだ……彼はすべての道具を持っていた。サブミッション、レスリング、ファイト、そして素晴らしい立ち技……」
ヒョードルは、「オクタゴンの中で戦わなかった史上最高のファイター」ともいえる。その可能性につて、ヒョードルはかつてインタビューで、ダナ・ホワイトUFC代表と面談したことを認めている。
「UFCがPRIDEを買収したとき、その(UFCで戦う)可能性があった瞬間があった。しかし、契約書にサインしなかった。だから実現しなかったんだ。私たちは一度会ったことがある。島で休暇を過ごしていたら ダナ・ホワイトが来た。だけど、いいことは何もなかった。私は少し違った視点からこのことを見ている。“もし、そうなるはずだったなら、そうなっていたはずだ。そうでなかったのなら、そうでなかった”ということだ。私は起こったことに満足している。今を生きて、今あるものに満足しなければならないんだ」
事前会見では「もしも」についての質問も飛んだ。
「もし、あなたがベイダーからタイトルを奪取して、しかも、(王者のままUFCを離脱した)フランシス・ガヌーがBellatorと契約したら、UFCとベルトを統一する試合をガヌーとしたいか?」
その問いに、ヒョードルは「いまチャンピオンであるライアン・ベイダーの前でその質問はおかしい」と、淡々と答えている。
前戦で1R KO勝ちして王座挑戦権を得た46歳の皇帝は、2022年にワレンティン・モルダフスキー、シーク・コンゴを相手に2連勝中の現役王者と戦うのだ。
2019年1月のBellatorヘビー級ワールドGP決勝戦でヒョードルは、ベイダーの左フックからのパウンドで1R 35秒、KO負けした。
「前回起こったことはすべて、とても早く起こったんだ。確かに私の思い通りにはいかなかった。もちろん、あれから4年が経ち、若くはない。でも、46歳でも彼に“戦いを挑める”ことを願っている」
そして、ヒョードルは、トラッシュトークではなく、試合で行ったことでファンの記憶に残りたい、と語った。
「私はMMAファンから、MMAのスキルに基づいて人気とファンベースを獲得した選手として記憶されたいです。トラッシュトークや今流っている嫌なことではなく、ファイトスキルに基づいて。それが私が皆さんの記憶に残る方法です」
事前会見の最後に、ヒョードルは「土曜日に何が起ころうとも、引退するつもりだ」とも語っている。タイトルマッチで勝とうが負けようが、ひとつだけ確かなことがある。それはエメリヤーエンコ・ヒョードルが、時代を代表するファイターであるということだ。
先に入場したヒョードルは静かな表情でうつむいたまま顏や胸を叩いて自分に喝を入れる。場内は大声援だ。続いて入場したベイダーはやや速足でケージへ向かい、ケージインすると「ハッ!」と気合いを発し、小刻みに身体を動かす。
コールを受けたヒョードルは右手を軽く振り、場内の観客は立ち上がって拍手を送る。続いてコールを受けたベイダーは軽くシャドー。向かい合った両者は視線は交わさない。
1R、まずはヒョードルが右フックを振って前へ出る。ベイダーはバックステップでかわすとジャブを突いていき、右フックで追っていく。ガードの低いヒョードルはその右フックをもらう。ヒョードルの大きな左フックを空振りさせたベイダーの右フックでヒョードルはダウン。
すかさずパウンドとヒジで追い打ちをかけるベイダーにヒョードルはガードになり、ベイダーの右腕をオーバーフックで抱えるがベイダーは左でヒジを落とす。
ベイダーはサイドバックから腰を抱いて固定し、鉄槌とパウンドの連打。最後はハーフガードのままヒョードルは一方的に殴られ続け、ヒョードルは顔面から出血が見られる。防戦一方となり、ついにレフェリーがストップ。ヒョードルは有終の美を飾ることが出来なかった。ベイダーは3度目の防衛に成功。
ヒョードルはグローブを外すとそっとマットの上に揃えて置き、引退の儀式。
マット上で「ワンサイドで終わってしまい自分が期待した試合を見せられなかったけど、一方ですごく幸せな気持ちです。 みんなが応援してくれ、20年以上の選手人生をともに歩んだ猛者たちがここに集ってくれた。コーチやチームメイトたちも皆ありがとう」と語った。
ケージ内にはホイス・グレイシー、ジョシュ・バーネット、ダン・ヘンダーソン、マーク・コールマン、ヘンゾ・グレイシー、チェール・ソネン、チャック・リデル、マット・ヒューズ、ランディ・クートゥアー、フランク・シャムロックら往年の名選手たち、そして榊原信行RIZIN CEOも上がってヒョードルと握手を交わした。
[nextpage]
▼Bellator世界ミドル級選手権試合 5分5R〇ジョニー・エブレン(米国)184ポンド(83.46kg)[判定3-0]※50-45、49-46×2×アナトリー・トコフ(ロシア)184.8ポンド(83.82kg)※エブレンがタイトル防衛に成功。
また、コメインのミドル級タイトルマッチ(5分5R)では、2022年6月にゲガール・ムサシに5R判定勝ちし、新王者となったジョニー・エブレン(米国・12勝無敗)が184ポンド(83.46kg)でパス。挑戦者でBellator7戦無敗(MMA31勝3敗)のアナトリー・トコフ(ロシア)が184.8ポンド(83.82kg)でパス。笑顔で握手をかわしている。
1R、両者前後のステップを踏んでエブレンが右ストレートで飛び込むとトコフも右ストレートで迎え撃つ。エブレンは右カーフを蹴ると左右のオーバーハンドで前へ出る。トコフはここは後退して体勢を立て直す。サウスポーになたエブレンが左ミドルを多用し、左オーバーハンド。オーソドックスに戻ると右カーフを蹴っていく。
トコフはパンチで攻め入るがそこへ右カーフを合わされる。トコフが組み付き、離れ際に両者ともヒジを打つ。トコフのワンツーに組み付いていくエブレンがボディロックしてケージへ押し込む。太ももへヒザ、そしてヒジを打って離れる。トコフがジャブで前へ出てくるとエブレンは首相撲に捕まえてのヒザ蹴り2発。
2R、距離を保って右カーフを蹴るエブレン。互いにジャブを突きながら右フックを打つ。頭を下げながら左右フックで前に出るエブレンにトコフはジャブを当てていく。軽快なステップからジャブを的確に当てるトコフにオーバーハンドでアタックを繰り返すエブレン。トコフが右ミドルを蹴るとすぐにエブレンがサウスポーから左ミドルを蹴り返す。前に出続けるエブレンが右フックをヒット。トコフはジャブ、左フック、さらに右ミドル。
エブレンが低いダブルレッグに行くもトコフは足を引いてかわし、左フックでエブレンを下がらせる。その直後、エブレンの右フックでトコフはダウン気味に倒れた。すかさずバックを奪うエブレンだがトコフは立ち上がる。エブレンは逃さずケージに押し込んでいくがトコフは顔面へのヒザ蹴り。エブレンは右目上をカットして流血。前半はトコフで後半はエブレンが盛り返したラウンド。
3Rも左右のオーバーハンドで積極的に攻めるのはエブレン。胴タックルでテイクダウンを奪うもトコフはケージを背にして立ち上がるが、エブレンはダブルレッグでテイクダウン。トコフもすぐに立ち上がって抑えつけはさせない。バックを奪うエブレンがリフトアップして寝かせようとするが、トコフは立ち上がる。ケージに押し込んだエブレンはスピニングエルボーを放って離れた。
右カーフはエブレン。トコフは右ストレート。エブレンのダブルレッグはトコフが切る。今度はトコフが圧をかけてワンツーで前へ出る。それを右カーフで迎え撃つエブレン。ジャブを突き、左右のオーバーハンドを打つエブレンをトコフも左右フックで迎え撃つが、右をヒットさせるのはエブレン。前半はエブレンで後半はトコフが盛り返したか。
4Rも左右のオーバーハンドで前に出るのはエブレン。シングルでテイクダウンしたエブレンはケージ際ですかさずバックへ回る。左足をトコフの左足に掛け、チョークを狙っていく。トコフが立ち上がるとバックコントロールで寝かせにいくエブレンだが、トコフは立ち上がる。
エブレンは離れて左右フックを繰り出すと、すぐにダブルレッグでテイクダウン。トコフは左腕をエブレンの首に巻き、クロスガードへ移行。エブレンはパウンドとヒジを打ち、トコフが立ち上がろうとするとバックを奪って足へヒザを蹴る。一度離れたエブレンは左ヒジ、そしてすぐに組み付いてケージへ押し込む。ラウンドが終了すると、トコフはあからさまに疲労の色を見せた。
5R、トコフが右を打つとエブレンはサウスポーから左ストレートを返す。トコフが右を打てばすぐにエブレンもオーソから右を返す。トコフの左フック、左ミドル。エブレンはジャブを突いて前へ出るとワンツーから右カーフ。そして組み付くとボディロックからトコフをリフトアップしてテイクダウン。トコフもすぐに立ち上がるがエブレンは離れずケージへ押し込みバックを奪う。
大きくリフトアップしてトコフを倒し、トコフが立ちがるとまたリフトアップして寝かせにいくエブレン。これを3度繰り返し、トコフが立ち上がるとヒザ。ラスト20秒、エブレンがバックから豪快なスープレックスで投げる。
トコフはすぐに立ち上がっての右フック。一度離れたエブレンは最後はダブルレッグでダメ押しのテイクダウン。試合が終了すると、右目がふさがるほど腫らせたエブレンは笑顔でトコフと健闘を称え合った。トコフは疲労の色を隠せない。
判定3-0でエブレンが完勝と言える内容でタイトル防衛に成功した。
[nextpage]
▼ウェルター級 5分3R〇ブレナン・ワード(米国)170.8ポンド(77.47kg)[2R 1分34秒 TKO] ※パウンド×サバ・ホマシ(米国)170.8ポンド(77.47kg)
1R、先に圧力をかけるワード。シングルレッグへ。そこにヒザ蹴りをホマシだが、片足をつかむワード。テイクダウンを切るホマシ。なおもワードが詰めるとホマシは右ロー。サウスポー構えになるワードにインロー。さらにオーソに戻すと右カーフも。詰めるワードはダブルレッグテイクダウンからバックテイク。
金網背に座るホマシは正対し立ち上がり。ワードの頭を下げての打壁に跳びヒザも。しかし詰めるワードは続くヒザを迎撃し、テイクダウン。ここも正対して立つホマシ。ワードは金網に詰めて左右ラッシュもゴング。
2R、左ジャブを当てたワードにホマシは後退。右バックフィストを振るが、かわしたホマシは右ハイ! ダウンしたホマシの立ち上がり際にワードはギロチンを狙うが、身体をずらしたホマシをパウンド! レフェリーが遅いストップに入った。試合後、ワードはタイトルマッチを望んだ。
[nextpage]
【プレリム】
▼ウェルター級 5分3R〇ユスフ・カラカヤ(トルコ)170.2ポンド(77.20kg)[判定3-0]×イーサン・ヒューズ(米国)170.8ポンド(77.47kg)
[nextpage]
▼フェザー級 5分3R〇イザヤ・ホキット(米国)145.6ポンド(66.043kg)[判定3-0]×ピーター・イシグロ(米国)145ポンド(65.77kg)
[nextpage]
(※メインカード後に実施)
▼バンタム級 5分3R〇ジェイロン・ベイツ(米国)136ポンド(61.68kg)[判定2-1] ※29-28×2, 28-29×ジョーネル・ルーゴ(米国)135ポンド(61.23kg)
[nextpage]
▼ウェルター級 5分3R〇ネイマン・グレイシー(米国)170.4ポンド(77.29kg)[判定3-0] ※30-27×3×ダンテ・シロ(米国)170.6ポンド(77.38kg)
[nextpage]
▼ウェルター級 5分3R〇ローレンツ・ラーキン(米国)171ポンド(77.56kg)[1R 1分41秒 KO] ※右ヒジ×ムハメド・ベルカモフ(ロシア)171ポンド(77.56kg)
1R、ともにサウスポー構えから。ラーキンは左ロー。ベルカモフも左ローを返す。オーソドックス構えに戻すラーキンは右で飛び込み。
ベルカモフの右前腕フックを左手でブロックし、距離が近くなると、両脇を差すベルカモフ。ラーキンはそのまま左で首を巻いてひきつけると首相撲で回して右ヒジ! ベルカモフが失神KO!ラーキンは15勝1敗のベルカモフに9年半ぶりの黒星をつけた。
[nextpage]
▼フェザー級 5分3R〇ヘンリー・コラレス(米国)145.6ポンド(66.04kg)[判定3-0] ※29-28×3×アフメド・マゴメドフ(ロシア)145.2ポンド(65.86kg)
1R、ともにオーソドックス構え。詰めるマゴメドフが左ロー。ダブルレッグで金網に詰めてテイクダウン。コラレスの立ち際にスタンドバック、左足をかけてコラレスの右ヒザ裏まで伸ばす。
クラッチを切り、スタンドに戻すコラレスだが、マゴメドフはすぐに再びダブルレッグ。これを差し上げたコラレスは右カーフ! マゴメドフの左の打ち終わりに右を内側に真っ直ぐ突く。足を入れ替え、組み付くマゴメドフにコラレスは右ロー。マゴメドフはワンツーも、コラレスは右カーフキックを連打する。
2R、オーソから左インローのマゴメドフ。コラレス詰めるとワンツー。マゴメドフもワンツーで詰めるが、右を返すコラレス。マゴメドフの組みを差し上げ、突き放し、右カーフを連打する。バランスを崩すマゴメドフだが前に。ワンツーのコラレスにマゴメドフは右アッパーもかすめる。右オーバーハンドのコラレス、さらにワンツーも!
3R、コラレスの右の蹴りの打ち終わりを掴んでついていくマゴメドフだが、体を離すコラレス。マゴメドフは左ミドル。それを掴むコラレスは右カーフ! 3発目は足を引いてかわすヌルマゴメドフは、ワンツーからの右を当てるが、その打ち終わりにコラレスも右を返す。右カーフをこつこつと当てるコラレス。右ボディストレートのコラレス、さらに左右を振って前進に、マゴメドフはカウンターを返すも後退。
判定3-0(29-28×3)でコラレスが勝利。10勝無敗のマゴメドフを下し、Bellator3連勝となった。
[nextpage]
▼ヘビー級 5分3R△スティーブ・モウリー(米国)253.4ポンド(114.94kg)[判定0-0] ※28-28×3△アリ・イサエフ(ロシア)261.8ポンド(118.75kg)
[nextpage]
▼ライト級 5分3R〇クリス・ゴンザレス(米国)155.6ポンド(70.57kg)[2R 1分22秒 KO] ※右クロス→パウンド×マックス・ロシュコフ(米国)155.6ポンド(70.57kg)
[nextpage]
▼ライトヘビー級 5分3R〇グラント・ニール(米国)205.2ポンド(93.07kg)[判定2-1] ※29-28×2, 28-29×カール・アルブレッソン(スウェーデン)205.2ポンド(93.07kg)
[nextpage]
▼女子フライ級 5分3R〇ダイアナ・アヴサラゴワ(ロシア)128.8ポンド(58.42kg)※体重超過[判定2-1] ※29-28×2, 28-29×アレハンドラ・ララ(コロンビア)125.8ポンド(57.06kg)
1R、サウスポー構えのララの入り、左の蹴り右ストレートを中央に突くアヴサラゴワ。右の前蹴りもその蹴り足についていくララが組みも、剥がすアヴサラゴワ。
左ローを突くララにアヴサラゴワは右ストレートを当てる。左ミドルと左ハイをガード上に当てるララ。しかし左回りのアヴサラゴワは外足を取り中央に右ストレートをカウンターで入れる。
左ジャブ、右ストレートはアヴサラゴワ。鼻を赤くするララの左ストレートを左回りでかわす。詰めるララは右ヒジも浅い。
2R、アヴサラゴワの右ストレートに右ストレート返すララだが、すぐにアヴサラゴワも右ストレートを返す。左ハイから右を突くララ。右フックのララの内側をアヴサラゴワは左ジャブ。
ララは連打で前に出るが、アヴサラゴワはサークリングでさばく。右に出てワンツスリーと突くララ。左顔面を赤くするアヴサラゴワも右を返すが、ララは乱打戦に持ち込み前に。左ストレートを当てて、アヴサラゴワが右を返してゴング。
3R、左ストレートで飛び込むララ。カウンター狙いのアヴサラゴワ。ララの左がかすめる。左ミドルハイのララは左インローも、先に手を出し、圧力をかける。
アヴサラゴワの首を掴み首相撲からヒザ。左踵落としから左ストレートを見せるララ。左で差してボディロックするアヴサラゴワだが、テイクダウンは出来ず、ゴング。
判定は割れ、2-1で体重超過のアヴサラゴワが勝利。ララが盛り返した2Rも取ったことになるか。場内からはブーイングも聞こえた。
[nextpage]
▼バンタム級 5分3R〇ニキータ・ミハイロフ(ロシア)135.4ポンド(61.41kg)[判定3-0] ※29-28×3×ダリオン・コールドウェル(米国)135.8ポンド(61.59kg)
ミハイロフのセコンドにはワジム・ネムコフ。コールドウェルはサウスポー構え。
1R、コールドウェルは右ヒザを突くと左ヒザも。その蹴り足を掴むミハイロフだが、コールドウェルは残すと、ミハイロフのすくい投げを切り返してバックを奪取。正対したミハイロフからトップを奪う。背中を着かせられるミハイロフ。腕十字狙いもコールドウェルは察知し、足をかけさせず。強いパウンドは打てず。
2R、ワンツーのミハイロフにカウンターのダブルレッグテイクダウンからすぐにシングルバックを奪うコールドウェル。リアネイキドチョークを狙うが後ろ手を剥がすミハイロフは正対を試みるが、押さえ込むコールドウェル。ブレーク、スタンド再開。再びダブルレッグテイクダウンは、コールドウェル。
3R、右インローのミハイロフ。コールドウェルも喧嘩四つからインロー。ダブルレッグからヒザ着き脇を潜るミハイロフ。金網使い立つコールドウェルは正対して立つ。四つを投げて外してワンツースリーのミハイロフ。
ともに左差しで1R同様にミハイロフは脇をすくい上げて投げると、コールドウェルの立ち際にスタンドバックについてゴング。
判定は3-0(29-28×3)でミハイロフが勝利。1、2Rのコールドウェルはテイクダウンもダメージを与えられなかったか。厳しい判定で4連敗となった。