約2年ぶりの復帰戦を迎える近藤(左)と約1年ぶりの復帰戦を迎える斉藤の対戦
2023年3月25日(土)東京・後楽園ホール『Krush,147』の対戦カード発表記者会見が行われた。
Krushスーパー・ライト級3分3R延長1Rで、近藤拳成(TEAM3K)と斉藤雄太(K-1ジム五反田チームキングス)が対戦。
近藤は2016年4月にプロデビューし、同年のK-1甲子園2016 -65kgで優勝。篠原悠人、大和哲也らトップ選手と拳を交え、2020年7月には佐々木大蔵のKrushスーパー・ライト級王座にも挑戦した(判定負け)。前戦は2021年2月で(大野祐志郎にKO負け)今回が約2年ぶりの復帰戦となる。戦績は4勝(3KO)5敗1分。
斉藤は2014年9月からKrushに参戦し、一時は泥沼の5連敗を喫するが、2020年6月大会では元プロボクサーの大泉翔から延長Rで勝利、12月大会ではスーパー・ライト級のホープと目されていた寺島輝から初回TKO勝ちをもぎ取った。しかしその後は3連敗。今回が約1年1カ月ぶりの復帰戦となる。普段はエステサロンを経営する“戦うエステ社長”戦績は5勝(4KO)10敗。
1月からスーパー・ライト級の王座決定トーナメントが開催されている中、復帰する両者は「1月のトーナメントは意識していて1年間が開いて自分が悪いんですが悔しい想いをして見ていたので、ここで勝つことでトーナメントの出場メンバーに喧嘩を売りたい」(斉藤)、「2年ぶりの試合なのでとにかく勝とうと思います」(近藤)とそれぞれ意気込み。
復帰戦に臨む気持ちは、斉藤が「自分が1年ぶり、近藤選手が2年ぶりなので勝たないと再起は飾れないとお互い思っているでしょう。試合をやっていない期間に何をやってきたかが3月に出る。この1年の取り組みを発揮して勝ちたいです」と言えば、近藤も「試合をしていない2年間で凄い変わった自信があるのでそれを見せたいと思います」と、試合をしていない期間に強化してきたことを出して勝ちたいと口を揃える。
互いの印象は、斉藤が「試合も上手だし子供の頃から格闘技をやってきた格闘エリートの戦い方をする。三兄弟で名前もあるし、タイトル挑戦の経験もあるし、だからこそ勝ったら自分も飛躍できると思っています」と言えば、近藤は「パンチの一発があるのでそれに気を付けたい」とした。
王座決定トーナメントをどのように意識しているかとの質問には、それぞれ次のように答えた。
斉藤「今回のトーナメントの裏テーマがベテランvs.若手みたいになっている。僕としては戦ってきたライバルたちですが、まさかの30代メンバーが全員やられたので、僕と近藤選手がその番外編だと思っている。30代ファイターがまだここに残っているぞってとこを示したい」
近藤「トーナメントが盛り上がっているので、僕は僕でしっかり勝って、勝ち星を重ねて来年はベルトに絡んでいこうと思います」
それぞれが口にした試合に出ていなかった期間の取り組みとは何か。斉藤は「技術的なところは秘密で。SNSにも書いていますが、フィジカル的なところをオフだからこそやったら扱う重量が上がったので、さらにパワーが増したと思うので自分でもパンチ力が上がったとの期待ですね」と、パワーが上がったとする。
対して近藤は「技術と気合いを磨いてきました」とした。
それぞれに磨いてきた新たな武器で再起を飾るのはどっちだ。
また、ウェルター級3分3R延長1Rで松岡力(K-1ジム五反田チームキングス)vs海斗(LEGEND)も決定。
松岡は空手からキックボクシングに転向し、新日本キックボクシング協会でプロデビュー。2017年に現在のK-1ジム五反田に移籍し、2018年1月からKrushに参戦した。2019年8月のK-1で近藤魁成にKO負けを喫して引退を口にしたが、2020年7月に復帰宣言。2021年4月には加藤虎於奈を判定で破り、第9代Krushウェルター級王座に就いたが2022年2月の初防衛戦で寧仁太・アリに敗れた。戦績は11勝(5KO)9敗2分。
海斗は9勝(7KO)6敗と勝っても負けてもKOというスタイルだが、現在は2020年3月から2021年12月まで4連敗。約8カ月ぶりの試合となった2022年8月のK-1で幸輝をKOして再起した。