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【RIZIN】必然の“遠回り”を経てRIZIN初参戦のDEEP王者・石司晃一の挑戦「日本一になる」×地元で再起の金太郎「俺が勝って盛り上げる」

2023/02/03 12:02
 2023年4月1日(土)『RIZIN.41』大阪・丸善インテックアリーナ大阪(大阪市中央体育館)のバンタム級戦で、金太郎(パンクラス大阪稲垣組)と、DEEPバンタム級暫定王者・石司晃一(フリー)の対戦が決定した。 石司『DEEPでベルトを獲るまでほかの団体に出ない』と決めていた  初参戦となる石司は、アマチュアキックで12試合(11勝1敗)を戦い、23歳でMMAに転身。アマMMA7勝1敗から、プロで19勝5敗1分の戦績を持つ。19勝中8つのKO・TKO、5つの一本勝ちの決定力を持つストライカーだ。  金太郎と同じく2011年にプロデビューし、DEEPフューチャーキングトーナメントで準優勝。その後も全試合をDEEPで戦ってきた。2022年11月に暫定王者COROに判定勝ちで悲願のベルトを巻いた、35歳の遅咲きファイターだ。  遠回りしたのには理由がある。石司は、2017年5月に大塚隆史が持つDEEPバンタム級王座に挑戦もスプリット判定負け。5カ月後に開幕したRIZINバンタム級トーナメント出場を逃している。その後、度重なる怪我と原因不明の体調不良にも見舞われ、黒星も喫し、いったん格闘技から離れざるをえない時間があった。  2021年6月に復帰後、タイトル奪取まで5連勝。その間、RIZINから欠場選手の代役として出場オファーも来たが、「DEEPでベルトを巻くまでは」と頑なに断っている。  戴冠後は、少年期に確執があったが、現在はガン闘病中の父親をケージに呼び込み、「父親がちょっとガンで歩くのも大変なんですけど、来てくれました。自分がチャンピオンになるまで死ねないと、言っていて、心残りだったんですけど、ギリギリ見せられてよかったです」と、普段は歩けない父がその足でケージに上がった姿に笑顔を見せた。  続けて、「自分、身体を壊していましたが、一番悪い時でも復活できると信じてやってきました。今日はどうしても勝たなければいけない試合で固くなりましたが、許してください。前回も温存して気の抜けた試合をしてしまいました。何年も前から佐伯(繁)代表に、『DEEPでベルトを獲るまでほかの団体に出ない』と言ってました。やるべきことをやったので、次はひとつ上のステージで挑戦させてください」と、アピールしていた。  DEEPのベルトを巻いたことで今回、その希望を実現させた形になる石司は会見で、「初めてRIZINで試合をさせていただくことになったのですが、金太郎選手という素晴らしい相手を最初からぶつけてもらえて、凄く嬉しく思っています。しっかり準備して良い試合を見せられるように頑張りたいと思います」と、これまで交わることのなかった金太郎との試合の意欲を語った。  初の他団体での試合については、「佐伯さんとずっと約束していたんで、それを果たすことが出来て、今回ここにたどり着くことが出来ました。やっぱり日本一になることを目指しているので、ここで強い選手を倒して、トップまで駆け上がりたいと思っています」と、金太郎を倒して、バンタム級の頂点に手をかける意気込みを語っている。  石司はなぜDEEP王者にこだわったか。「大半の選手は自分より弱いとは思っていたけど羨ましいとかはなかった」という十年選手が、ベルトを巻いた上でRIZINに出ることの意味とは? 本誌『ゴング格闘技』NO.324では、石司がその驚くべき想いを語っている。 [nextpage] 金太郎「アーチュレッタとは貴重なスパーリングになった」  29歳の金太郎は、THE OUTSIDERからDEEP大阪、PANCRASEを経て、RIZINに出場。加藤ケンジ、伊藤空也に勝利も、瀧澤謙太、井上直樹、元谷友貴に判定負け。  2022年9月の前戦では堀口恭司から初回にダウンを奪うも、2Rに肩固めで一本負けし3連敗と、上位陣には星を落としている。2011年のプロデビューからMMA戦績は14勝12敗2分。  地元での再起戦に向け、会見では「まいど、金太郎です。久しぶりの大阪大会なんで、俺が一番盛り上がる試合をして、俺が勝って盛り上げます。以上です」と意気込みを語った。  堀口戦後、米国アメリカントップチームでの出稽古も望んでいたが、「ATTで練習するプランはあったんですけど、先に試合が決まったんで、いったんこっちでやれることをやろうとなりました。試合後にいろんなところに行ってみたいなと思います」と、石司戦が決まったことで、日本での調整を選択したという。 (C)@Kintarou0319  大阪では、萩原京平や竹中大地らとともに、大晦日にキム・スーチョルを下したフアン・アーチュレッタとも肌をあわせ「貴重なスパーリングになった」という。  現RIZINバンタム級現王者の堀口恭司がフライ級に転向したことによって再びトップ戦線が激化してきた同級で、DEEP王者と対戦する金太郎は、RIZINバンタム級の頂きの高さを示すことが出来るか。強豪相手が続くとはいえ、崖っぷちに立つ金太郎にとって巻き返しの一戦となる。 [nextpage] 堀江圭功「ケラモフ選手、俺を殺しに来て」  フェザー級戦線では、4月1日の大阪大会で、元UFCで3連勝中の堀江圭功(ALLIANCE)が、2連勝中のアゼルバイジャンの強豪ヴガール・ケラモフ(ORION FIGHT CLUB)と対戦する。 ▼フェザー級(66.0kg)5分3R堀江圭功(ALLIANCE)ヴガール・ケラモフ(ORION FIGHT CLUB)  2022年4月に中島太一に前三角絞めで一本勝ちし、7月に山本空良に判定勝ちしているケラモフは、堀江との試合に向け、「日本で再び試合ができることを嬉しく思います。怪我も完璧に治り、100%の自分のパフォーマンスを見せたいと思います。今回の相手を退けて今年はタイトルに挑戦したいと思います」とメッセージ。  堀江は、2020年9月にPANCRASEで中島太一にスプリット判定で敗れるも、その後、RIZINで関鉄矢、佐々木憂流迦、中田大貴を相手に3連勝中。今回が約1年4カ月ぶりの復帰戦となる。会見では、「今現状で、一番闘いたかったケラモフと対戦が決まって嬉しく思います。自分も100%の力を出せるように全力をぶつけるんで、ケラモフ選手、俺を殺しに来て下さい!殺し合いしましょう!」と死闘を宣言した。  また堀江は、RIZINフェザー級戦線について、「選手が増えてるなというイメージで、あとはマイペースで自分が強くなることだけを考えてやってきました。(ケラモフ戦後に戦いたい相手は)特にないですけど、勝ってタイトルマッチをやりたいと思っています」と、ケラモフ戦が王座挑戦の試金石になると語る。  続けて「最大の挑戦になると思っています。自信はめちゃめちゃあるんですけど、今まで戦ってきたなかで一番か、二番目とかに強いんじゃないかなと。ただ、自信はあるので、普通にやれば普通に勝てる相手だと思っています。相手を淡々と壊しに行こうと思っています」と勝利に自信をのぞかせた。  一方、フェザー級で存在感を増した平本については、「かなり人気が出て……といいう感じですね。実力はまあ、あるかもしれない、というところで、まだ分からないところもあって、今度の試合(vs.斎藤裕)で、勝つか負けるかで本物かどうか分かるんじゃないかなという印象です。(見極めている段階?)そこを見ているというよりも、自分が格上の相手と対戦するかもしれないと見て来たので、あまり(平本を)見過ぎていないですね」と評価を保留。自身の試合に集中していることを語っている。 [nextpage] ▼フライ級(57.0kg)5分3R神龍 誠(神龍ワールドジム)北方大地(パンクラス大阪稲垣組) ▼フライ級(57.0kg)5分3R中村優作(TEAM FAUST)メイマン・マメドフ(Olympus Club)  中村は、神龍誠、竿本樹生、伊藤裕樹と強豪相手に3連敗も、2022年11月に征矢貴にスプリット判定勝ち。約3年振りの勝利を掴んでいる。地元で連勝なるか。  対するアゼルバイジャンのマメドフは、2022年10月のRIZINで塚基伸に三角に固められてパンチを浴び続けてTKO負け。RIZIN初白星を目指す。 ◆中村優作 「RIZINファンの皆さまこんにちは。絶対にすべらないナニワ拳法家中村優作です。8年ぶりの地元大阪での試合、2年前の大阪大会では試合当日試合が無くなって、地元のお客さんに中村優作を堪能してもらえなかったので、今回ほんまに楽しみで仕方ないです!対戦相手のマメドフ選手、体すっごい強そうで打撃系っぽいんでおもろい展開なるんちゃうかな思ってます。勝つためにしっかり仕上げてくるんで楽しみにしててください」 ◆メイマン・マメドフ 「再び参戦の機会をいただいたことに感謝しています。今回の試合では自分の真の実力を見せて RIZIN常連選手になりたいと思っています。対戦相手は口が達者でたくさん喋るようですが、自分はリングの中で語らせてもらいます」 【出場予定選手】 ◆宇佐美正パトリック 「バトルボックス所属の宇佐美正パトリックです。(予定されていた海外の)相手が逃げてしまったということだったんですけど、榊原さん、是非強い外国人を当てて下さい。そこで自分も証明していきたいと思っているので、皆さんどうかよろしくお願いします!」 [nextpage] どうなる!? 皇治vs.芦澤竜誠、キック3カードも発表 ▼ルール未定皇治(TEAM ONE)芦澤竜誠(Battle Box) ▼RIZNキックボクシングルール 61.0kg 3分3R駿(Reborn Kickboxing Gym)元氣(楠誠会館) ◆駿 「以前は、オープニングマッチでのRIZIN出場でしっかりとKO勝ちでインパクトを残せたと思っています。こうして、本戦でRIZINのリングに戻って来れたこと嬉しく思います。呼ばれた意味は理解してます。派手に倒して、会場を大きく沸かせます。これぞ格闘技、といった瞬間を見せるので 瞬きすらせずしっかり観てください。僕の衝撃KO勝ちをしっかり目に焼き付けてもらいます!! 応援よろしくお願いします!」 ◆元氣 「前回はRIZIN.34に参戦させて頂き、笠原選手の試合のインパクトは、今でも色々な人に話しかけてもらえますが、2回目となる今回はぶっ倒してインパクトを残せたらと思います! 記憶に残る素晴らしい試合をしたいと思います」 ▼RIZNキックボクシングルール 66.5kg 3分3R進撃の祐基(亀岡キックボクシングジム)木村“ケルベロス”颯太(NJKF心将塾) ◆進撃の祐基 「学生時代からテレビで見ていてキックボクサーを目指してから目標にしていた舞台に立てるのは光栄極まりない事に感じています。ですが、自分に不釣り合いだとか自信が無いとかは全くなく、僕はこの上ない幸福とワクワク感で胸が躍っています。ここで得た壮大なチャンスをしっかりモノにして敵を踏み台にして自分の名前をバンバン売って、拳一つで名声と強さを手に入れたいと心か ら思っています。だからこそ僕は負けるわけにはいかないし、これまで培ってきたフィジカルや技量を全面に出して全身全霊で敵を粉砕してやります」 ◆木村“ケルベロス”颯太 「地獄からRIZINに暴れに来ましたケルベロスです。RIZINの舞台で俺の地獄のSHOWを見せられること、暴れられることめちゃめちゃ楽しみにしてる。あんなに大舞台で思いっきり暴れて殴れて、相手のこと地獄落とせるの、ほんまに楽しみでたまらん。入場からケルベロスの雰囲気、空気感、しっかり味わってくれ。全員地獄に連れていってやるよ」 ▼OPマッチ RIZNキックボクシングルール 57.5kg 3分3R麻太郎(健心塾)櫻井 芯(team Fist) ◆麻太郎 「はじめまして健心塾の麻太郎です! 自分のことを知らない人が多いと思うので、RIZINというこの大舞台で派手に相手を倒して自分のことを少しでも多くの人に知ってもらえるように頑張ります!現在2連敗中なので、ここでしっかり勝って復活したいと思ってます!僕は綺麗な戦い方をして皆さんを魅了したいと思います。今年一発めなのでしっかり勝っていいスタートできるように頑張ります!!」 ◆櫻井 芯 「前回のRISEでの試合が不完全燃焼で終わったので、今日までの格闘技人生全てを出し切る。一度きりの人生悔いの無いよう最善を尽くします」
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