自ら望んでタイトルを懸けることにしたKANA。メクセンよりも早いKOなるか
2023年3月12日(日)東京・国立代々木競技場第一体育館『K-1 WORLD GP 2023 JAPAN ~K’FESTA.6~』の対戦カード発表会見の第3弾が、2月2日(木)都内にて行われた。
K-1 WORLD GP女子フライ級タイトルマッチ3分3R延長1Rで、王者KANA(K-1ジム三軒茶屋シルバーウルフ)がフンダ・アルカイエス(トルコ)の挑戦を受けて2度目の防衛戦に臨む。
KANAはK-1女子部のエースとして活躍。2016年4月に第2代Krush女子フライ級王者となり、同王座は2017年1月にメロニー・ヘウヘスに奪われるも、同年12月に奪回。2019年12月に行われた初代女子フライ級王座決定トーナメントで優勝し、初代K-1女子フライ級王座も手にした。2020年11月にノンタイトル戦で壽美に判定で敗れ、しばらくリングから離れていたが2022年2月に復帰、RANからダウンを奪って勝利すると、6月のK-1女子大会でスーリ・マンフレディと倒し倒されの激闘を演じて最後はKO勝ち。12月には元Enfusion女子ストロー級王者オロール・ドス・サントスを初回KOした。戦績は20勝(9KO)3敗。
挑戦者のアルカイエスは初来日。35歳で戦績は42勝(14KO)7敗のベテラン選手。これまでWBCムエタイ女子世界フライ級王座、WAKO女子世界同級王座、FEA女子世界同級王座と世界タイトルを3つ獲得し、WBCムエタイ女子欧州同級王座とWMCムエタイ女子欧州同級王座も手にしている。リズミカルなパンチと蹴りを織り交ぜたコンビネーションを得意にするオールラウンダーで、KANAが対戦を熱望するアニッサ・メクセンとムエタイとGLORYで2度対戦した経験を持つ。
この試合は当初ワンマッチで行われる予定だったが、KANAの方から「ぜひタイトルを懸けてやりたい」との申し出があり、タイトルマッチとして行われることとなった。
KANAは「対戦相手がなかなか決まらなくて1週間前に決まったんですが、決まった以上は絶対に勝つと相手も思っているだろうし、自分も世界の強豪と戦いたいのがある。戦績もKOも女子では高い。頭を使って組み立てて行かないと勝てない相手。でもこれくらいの選手はしっかりKOで防衛したいと思っています」と意気込みを話す。
タイトルを懸けて戦うことを自ら希望した理由は「戦績を見ても世界のタイトルを3つも持っていてGLORYでも世界最強の2人=アニッサとティファニーと試合が組まれるくらいの実力者なので、その実力者と防衛戦をしたいというのが凄くありました。去年海外の強豪相手に2勝2KOで終えることが出来て、どんなスタイルでも身長差があっても勝てる自信が生まれました。でも現状に満足したくない、K-1王者が一番強いことを証明したいので志願しました」と説明。
試合映像はすでに見たと言い、「KO率だけ見てハードパンチャーなのかなという印象だったんですが、初めて試合を見てほぼほぼ蹴りで組み立てられる選手で、蹴りの本数が多くてKOにつながっている。しっかり組み立てが出来る印象です」と蹴りの選手だという。
これまで蹴りを主体とする選手とは「対戦経験があまりなくて。海外の選手は未知数なところも多いですが、パワーやリーチ差があったりも踏まえて、今回は蹴りが得意な選手は初めてなのでどうやって作戦を立てるかはいま考えています」と言うが、「フンダ選手は自分のことをボクシングスキルが高いと言っていましたが、蹴り勝とうと思っています」と蹴りが得意な選手に蹴り勝つと宣言。
対戦を熱望しているアニッサ・メクセンと2度対戦しているというのはやはり意識するところで、「アニッサはGLORYで3RにTKOで勝っているので、それよりも早い段階でKOというのが自分の中にあります」とメクセンよりも早いタイムでKOしたいとの目標も。
2023年の展望を聞かれると「自分は初代王者として初代のまま居続けて、K-1王者が世界で一番強いのを証明していきたいし、K-1をもっともっと大きくしていきたいので、現王者として海外でも試合していきたいし、アニッサとの対戦は絶対に実現させたいのでベルトと共に世界へ行きたいと思っています」と、世界進出を目標に掲げた。
また、2022年6月に開催されたK-1初の女子大会では、後輩の菅原美優と一緒に「2人でK-1のベルトを巻いて写真を撮る」ことを目標としていたが、菅原がトーナメント決勝で敗れたため実現ならず。今大会では菅原がK-1 WORLD GP女子アトム級王者パヤーフォンへの挑戦が決まっており、「自分は防衛戦、美優ちゃんはベルトを獲る側。2人とも勝たないと実現しないので、その夢を叶えるためにも、このベルトを防衛するためにも、しっかり勝ちたいと思っています」と、今度こそ実現させたいと語った。