青木「フォラヤンも何か伝えたい思いがあってやっている」
──東京から遥々バギオまでやってきました。ここまできた理由は?
「特に理由はなくて、ここに来たら何かが生まれると思って来ました。実際に来てみて、すごい力にもなったし、また頑張ろうって、気持ちになりました。ここで起こった感情というのはすごく大切なことだと思います」
──これまで3度戦ったフォラヤン選手とはライバルという感覚なのでしょうか。
「別になんか3試合目やる時くらいからお互いに嫌な感じはなかったですからね。2回目を受けてくれたのが本当にありがとう、という気持ちでした。その時は日本大会だったし、ありがとうという気持ちが強かったです(※1度目は2016年11月、当時王者だった青木の3度目の防衛戦で、フォラヤンが青木をヒザ蹴りからのパウンド連打でTKO勝ちで王座奪取。2度目は2019年3月のONE日本大会で再戦、青木が1Rに肩固めでフォラヤンに一本勝ちで王座を奪還。3度目は2021年4月に青木が腕十字で一本勝ち)。ちゃんと一緒に仕事をしてきた仲間だなって思っています」
──バギオでの2日間を振り返ってみて。
「リフレッシュするつもりで来てなかったんだけど、結果的にリフレッシュになっちゃって、ありがとうという気持ちと、こういう状況になったのはお互い頑張ってきたからだから。それは結果的に自分自身にもギフトになったかなと思います」
──この旅での学びは?
「全て言えないくらいたくさんありますよ。格闘技をやる上での規範というか規律というか。本当にたくさんのことを学びました」
──フォラヤンと実際に話してみて感じたことは?
「彼が言っているのは、試合の勝ち負けは当然あるけれども、試合をすることによって何かを伝えなければいけない。僕でいう思想信念主義主張であって。何か伝えたい思いがあってやっていると。僕もその思いがあって。人々の感情を揺さぶりたい、何かを与えたいという気持ちを持ってやっていて、それは彼も同じでした。
僕とエドゥアルド・フォラヤンって次はないものなんですよね。3回やっていて、決着がついているから。何かお互いが交わることで何かを伝えられるんだったら、やってもおかしくないと思います。あってもおかしくないことなんじゃないかなと思います」