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【UFC】1年に64回──大怪我で王座を返上したプロハースカを悩ませるドーピング検査。復帰は半年後に。1.21テイシェイラvs.ヒルで「王座決定戦」

2023/01/19 14:01
 UFC世界ライトヘビー級王座を右肩の大怪我のために返上したイリー・プロハースカ(チェコ)が、「これからの6カ月で復帰できる」と早期復帰を語った。  元RIZINライトヘビー級王者で、2020年7月からUFCに参戦し、ヴォルカン・オーズデミア、ドミニク・レイエスをいずれもKOに下し、2022年6月にグローバー・テイシェイラを5Rの死闘の末、リアネイキドチョークで極めてUFC世界ライトヘビー級王者となったプロハースカ。  2022年12月の『UFC 282』でテイシェイラと再戦予定だったが、11月23日のトレーニング中に右肩を負傷。ダナ・ホワイト代表は、「医師がこれまでに見た中で最悪の肩の怪我だ」と語るほどの重症だった。  現在、UFC世界ライトヘビー級王座は空位となっており、12月の『UFC282』で行われたヤン・ブラホビッチvs.マゴメド・アンカラエフの「ライトヘビー級王座決定戦」はまさかのドロー。2023年1月21日(日本時間22日)の『UFC 283』ブラジル大会でのグローヴァー・テイシェイラvs.ジャマール・ヒルであらためて「王座決定戦」が行われることとなっている。  そんななかでのプロハースカは本誌に「多くの人が元に戻すには、少なくとも8~9カ月かかると言っていたが、私は自分の身体のことを知っている。あと3~4カ月で完全な力を発揮できるし、半年で試合に復帰できるだろう。できるだけ早く戻りたい」とコメントしている。 「トレーニング自体はあと1、2カ月で再開できる。試合に関しては、焦らずしっかり回復して、迷いがないことが大事だから、8月か9月になる可能性もあると思う」  着々と復帰への準備を進めるプロハースカだが、怪我以来、大きく変化したある出来事にストレスがあることを語る。  USADA(全米反ドーピング機関)スタッフが彼の家やジムを訪問する回数がさらに増えたことだ。本誌の調査によれば、2022年だけでも、チェコのサムライは「64回」ものドーピング検査を受けている。 「なぜ彼らが私をそのように設定したのか、私には分からない。それは私にとってまったく喜ばしいことではありません。彼らは毎回私の静脈から血液を採取しますが、それが本当に不快です。これまでの検査のすべてが条件を満たしています。もちろん私をテストするのは彼らの権利であり、私もクリーンなのでそれを受け入れますが、彼らが私を頻繁に抜き打ちで訪れてテストするとき、何も問題が無いとは言いません」(プロハースカ) ◆2022年USADAドーピング検査回数(※2023年1月18日更新データ)イリー・プロハースカ 64回パウロ・コスタ    22回マネル・ケイプ    18回カマル・ウスマン   17回ニール・マグニー   16回ホルヘ・マスヴィダル 15回ヘンリー・セフード  15回ローズ・ナマユナス  14回ミーシャ・サークノフ 14回TJ・ディラショー   12回フランシス・ガヌー  10回  今週末の『UFC 283』でプロハースカが返上した王座を争う、テイシェイラもヒルも前王者との対戦を希望しており、どちらがべルトを巻くか。プロハースカはトップコンテンダーとなる。  そんななか地元チェコでプロハースカは、UFCデビュー戦で使用したグローブを、チャリティーオークションに出品。落札されたお金は、プロハースカが設立した重病の子供たちを支援する財団、そして高齢者やその家族支援する財団等に分配される。
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