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レポート

【修斗】元GRACHAN王者・山本琢也が世界2位の山本健斗デリカットをTKO! オリベイラが加藤をパウンドアウト、齋藤が野尻をKO、渡辺彩華が黒部三奈をKO! エフェヴィガ、CHAN-龍が鮮烈勝利

2023/01/15 17:01
プロフェッショナル修斗公式戦 2023 開幕戦 速報 2023年1月15日(日)後楽園ホール ▼メインイベント 第9試合 フェザー級 5分3R×山本健斗デリカット(総合格闘技道場コブラ会)[2R 0分27秒 TKO]※左フック→パウンド〇山本琢也(パラエストラ千葉)※元GRACHANライト級・フェザー級王者  MMA7勝2敗1分の山本琢也(パラエストラ千葉)はGRACHANフェザー級、ライト級の2階級を制し、2021年10月の前戦で『RIZIN.31』に参戦。白川陸斗を相手に右カーフキックを効かせ、激しい打ち合いを繰り広げるも、最後は白川の右ストレートからのサッカーキックでKO負けを喫した。フィィジカルとハートの強さを持ち併せたタフな山本は、GRACHAN王座を返上し、修斗初参戦となる。  対戦相手は世界2位の山本健斗デリカット(総合格闘技道場コブラ会)。健斗デリカットは確かな実力があるが故に過去には初参戦の阪本洋平、浜松ヤマトの対戦相手を務め、“修斗の門番”として、その実力を発揮している。  MMA戦績は11勝9敗1分で、2021年に2連勝も、2022年は4月に河名マストに判定負け、7月に飯田健夫に一本負けと黒星が続いたが、本来の実力はこんなものではない筈だ。互いに倒されずに打ち勝つスタイルなだけに、激しい試合内容となりそうだ。  いきなり修斗世界フェザー級2位のトップランカーとの対戦となる山本琢也はこのチャンスを活かし、一気に王座戦線に食い込むか。それとも健斗デリカットが門番として立ちはだかるか。  1R、ワンツーを振ってくる琢也に健斗は右のフックを合わせる。離れると琢也がタックルからバックへ付くとリフトして健斗を叩きつける。膝立ちの健斗はおぶさるようにバックに着く琢也のクラッチを剥がそうとするが琢也はバックをキープしたまま、立った健斗を何度もリフトして落とす。しかしケージ際で健斗が向き直ることに成功しスタンドへ。パンチの打ち合いとなる。  琢也は再びタックルでケージに押し込むと、離れ際に左フックから右ストレート。健斗はガクンと腰を落とすが立って売パンチを打ち返す。しかし琢也はさらに詰めて連打すると左フックを当て、再び健斗の腰を落とす。フィニッシュを狙い一気呵成にパウンドをまとめる琢也だがここでラウンド終了のホーンが鳴った。  2R、琢也の左をかいくぐってタックルへ行く健斗だが、ダメージで力が入らないかテイクダウンは奪えない。飛び込むようにテンカオを入れる健斗だが、琢也はこれを受け止めると右から左フック!   健斗がダウンし、パウンドをまとめたところでレフリーが試合を止めた。初参戦の山本琢也がGRACHAN二階級王座の強さを見せ、メインイベントをKOで締めた。  世界フェザー級2位の健斗をTKOに下した山本琢也は、「前回の敗戦から久しぶりの試合で、いろんな人にめちゃくちゃ感謝の気持ちを伝えたくて。勝てて、応援してくれた人達に伝えられて良かったです。家族を呼んでもいいですか。奥さんと子供たちにほんとうにサポートしてもらって、お腹の赤ちゃんにもプレゼントができて嬉しいです。健斗デリカット選手、すごく強くて大阪からありがとうございます。2位の選手に勝ったんで、家族にベルトをプレゼントしたいです。お願いします。これからも山本家族をよろしくお願いします」と王座挑戦をアピール。  解説席の王者SASUKEは、「いきなり挑戦でもいいんじゃないですか。決まればやります。今年は普通に全勝しようと思っているので」と語っている。 [nextpage] ▼セミファイナル 第8試合 63kg契約 5分3R×加藤ケンジ(日本/K.O.SHOOTO GYM)[2R 4分37秒 TKO]※左フック→パウンド〇ロイベ・デ・オリベイラ・ネイト(ブラジル/EVOLUCAO THAI)  聖地・後楽園ホールに久々にブラジリアンファイターが来日。“遠州の用心棒”加藤ケンジ(K.O.SHOOTO GYM)が、RIZINで活躍するルイス・グスタボのチームメイトのロイベ・デ・オリベイラ・ネト(EVOLUCAO THAI)を迎え撃つ。  MMA5勝3敗のロイベはブラジル・パラナ州クリチーバの出身で、ヴァンダレイ・シウバの出現で格闘技界を席巻したシュートボクセの流れを汲む荒々しい打撃中心のファイトスタイル。  MMA14勝9敗の加藤もパンチ主体で試合を組み立てるため、試合はスイングすること間違いないだろう。加藤は12月11日の大阪大会が、奇天烈の怪我で試合が流れており、鬱憤を晴らすか。  思い切りのいい右ストレートのなかに、様々なパターンで繰り出されるロイべのヒザ蹴りが加藤のアゴを貫くか? 2023年の開幕戦に相応しい国際戦が組まれた。 1R、サウスポーの加藤がケージ中央を取る、オーソドックスのオリベイラは時折スイッチを見せつつジャブで距離を測る。走りながらパンチを連打するオリベイラ。加藤は下がってかわす。しかしオリベイラは近い距離からワンツー、さらにヒザから右を当てる。オリベイラのローがローブローとなり中断。再開後、加藤は前手で距離を測りつつ左ミドルを当てる。今度は加藤の蹴りがローブローとなり中断。すぐに再開となると加藤はオーバーハンドの左、さらにボディ。じりじり詰めるオリベイラは左を着いてから右ストレートを振ってくるが加藤はよく見てかわす。  2R、左を振ってから組み付いたオリベイラだがすぐに離れる。ワンツーを振って前へ来るオリベイラだが加藤は見切ったか頭を振ってかわしていく。左のハイ、ミドルを当てる加藤はオリベイラの突進をサークリングでさばきつつスイッチして左のジャブを突く。  再びスイッチしサウスポーの戻った加藤は細かくフェイントをかけつつ左を狙う。しかし終盤、オリベイラは加藤をケージ際へ追い込むと飛び込んで左フック。テンプルを捉え加藤がダウンするとオリベイラは追って鉄槌。そのまま連打を続けると動きのない加藤を見てレフリーがストップし、初参戦のオリベイラがルイス・グスタボ譲りの剛腕を見せてTKO勝利を挙げた。  今回、2回目の計量で63kgに落としたネイトは今後、フェザーかバンタムのどちらで戦うか。  試合後、ネイトは「いつもPRDEを見ていたので日本で戦うことが夢でした、力を与えてくれた(ルイス)グスタボ、彼も次のRIZINチャンピオンです。仲間に感謝します。修斗でチャンピオンになりたい。全試合KOしますので」と語り、陣営が「知っている人もいると思いますが、自分のお金を使いました。チャンスをお願いします」と追加で語った。 [nextpage] ▼第7試合 バンタム級 5分3R×野尻定由(赤崎道場A-SPIRIT)[1R 4分23秒 KO]※右アッパー〇齋藤奨司(FIGHT FARM)  バンタム級戦。“博多のド根性ファイター”野尻定由(赤崎道場A-SPIRIT)は、2021年に行われたインフィニティリーグで熱戦を展開するも不戦敗が響き一歩及ばす準優勝に。2022年5月には地元・福岡で奇天烈を相手に2Rにダウンを奪うも、奇天烈にカーフキックと右フックを効かされマジョリティドロー。しかし、7月に青柳洸志を3R TKOに下すと、12月の「TORAO28」山口大会で、現GLADIATORバンタム級王者の神田T800周一と対戦、熱闘を繰り広げた末に惜敗している。現在、バンタム級世界9位にランクされている。  MMA4勝2敗1分の齋藤奨司(FIGHT FARM)は打撃出身。習志野高、東洋大ボクシング部で国体優勝後、キックで2018年KAMINARIMON全日本大会-65kg級優勝者。RISEで2勝1敗(1KO)の戦績を残し、2020年のアマチュア修斗関東選手権フェザー級で優勝しプロ昇格を果たした。 『格闘DREAMERS』で田嶋椋に一本負け後、プロ修斗で片山将宏に判定負けも、谷井翔太、Lyo'oに判定勝ち。2022年4月の『POUND STORM』で風間敏臣に跳びヒザ蹴りでTKO勝ちを収めると、7月の修斗で高岡宏気に判定勝ちで4連勝。11月の前戦では新井拓巳とドローになっている。同門の山内渉とともに切磋琢磨し、プロデビュー戦の苦い敗戦以降は負け無しの齋藤はランラーを倒して、トップ10入りを果たすことが出来るか。  1R、細かくステップを踏む野尻は遠間から飛び込んで左フック。齋藤はそこへカウンターを合わせる。泳ぐように思い切り左右のフックを振る野尻。齋藤はバックステップでかわすと今度は野尻がタックル。しかし齋藤はケージ際で受け止める。齋藤の長いワンツーがヒットし野尻が下がる。  さらに齋藤はパンチを振ってきた野尻にショートの右アッパー。これで野尻がダウンする。パウンドに行く齋藤だが野尻はすぐに起きてタックル。しかし齋藤は余裕をもって防ぐ。野尻はふらつきながら左右のフック、さらに組んで投げも打つが齋藤はすかしてバックについてパウンド。  スタンドを選択し離れた齋藤に、野尻は両手を伸ばしながらタックル、しかし齋藤はまたもカウンターの右ショートアッパー。今度は完璧にアゴを捉え、野尻はタックルの勢いのまま前のめりにダウン。すぐにレフリーストップとなり、齋藤が確かなボクシングテクニックを見せてKO勝利を飾った。  世界バンタム級9位の野尻に勝利した齋藤は、「FIGHT FARMの奨司です。年末年始も潰して練習に付き合ってくれてみんなありがとうございます。これからも僕はみんなを信じて頑張っていきますのでよろしくお願いします」と語り、セコンドの山内渉らとハグをかわした。 [nextpage] ▼第6試合 女子スーパーアトム級 5分3R×黒部三奈(マスタージャパン東京)[2R 2分29秒 KO] ※右アッパー〇渡辺彩華(AACC)※修斗初参戦  11月に女子アトム級世界王者・澤田千優が誕生し、さらなる盛り上がりを見せる女子戦線に新たな選手が加わることとなった。  PANCRASEを主戦場にしている渡辺彩華(AACC)の出場が決定。柔道をベースとする渡辺は、そのハートの強さにも定評があり、2022年10月には大会直前にも関わらず前ストロー級クィーン・オブ・パンクラシスト藤野恵美と対戦。黒星を喫するも、MMAの経験で大きく上回る藤野を相手に十分すぎる打ち合いを見せた。  そして今回、渡辺は修斗初参戦でまたしても女子格闘技のパイオニアの一角、“女王”黒部三奈の牙城に挑む事となった。  初代スーパーアトム級王者で、今や女子修斗の顔と言ってもいい黒部を相手に渡辺はどう戦うか。黒部は、2021年11月のSARAMI戦で王座陥落も、2022年は1月に宝珠山桃花に判定勝ち。7月には韓国のパク・ソ・ヨンを2R リアネイキドチョークで極めて2連勝中だ。盟友・藤野の戦いぶりを見た黒部は、20歳若い渡辺の突き上げを退けることが出来るか。  全選手入場式で、選手代表のコメントを担当した渡辺は、「前日計量で黒部選手は『今年のテーマは野獣』と仰りました。つまり、この試合は『美女』の私と黒部選手との『美女と野獣』対決ということになります」と宣言。 「いや、違う、違う」と入場式に参列した黒部が否定するなか、続けて渡辺は「『美女と野獣』の話のなかでは、最後は野獣の魔法が解けて王子様に戻ります。黒部さんが私の王子様になることはありませんが、今日の試合で“野獣”黒部さんの魔法を解き、もとの女性に姿に戻してしまおうと思っています」と黒部を暴れさせないとした。  1R、互いに遠間から距離を測るようなパンチ。じわじわとケージに詰めていく渡辺は引っ掛けるようなカーフキックも放つ。黒部はワンツーを飛ばしていくが渡辺はそこへ右のカウンターを合わせる。黒部が詰めて右を当てるが、渡辺もバックハンドブローで顔面を捉える。手数を出していく黒部に、そこへカウンターを待つのが渡辺。パンチを返しつつ渡辺はローもヒットさせていく。黒部は常にパンチを出して前へ出るが今ひとつ詰め切れない。  2R、渡辺は黒部のパンチをよく見てかわしながらローを返す。しかし黒部は構わず追って行くと右ストレートが当たりだす。黒部の右に渡辺は左フックを引っ掛けたりジャブを返しつつ、詰めてくる黒部をさばくようにサークリングで距離を保つ。  それでも詰めていく黒部が、渡辺にケージを背負わせ右を出そうとした瞬間、サウスポー構えの渡辺はオーソにスイッチして、ドンピシャのタイミングでカウンターの右アッパー! この一発で黒部が前のめりに崩れ落ちると渡辺は鉄槌を連打。レフリーが割って入り、衝撃的なTKO勝利で、初参戦の渡辺が元王者を下すアップセットを起こした。  元王者をKOした渡辺は、「下馬評は良くなかったんですけど、勝てて良かったです。スーパーアトム級、ベルト目指して頑張って行きたいので、次、よろしくお願いします」と語った。 [nextpage] ▼第5試合 2022年度新人王決定トーナメント フライ級決勝戦 5分2R(延長1R)×須藤晃大(EXFIGHT)[判定0-3] ※18-20×3〇片山将宏(TRIBE TOKYO MMA)  フライ級で、片山将宏(TRIBE TOKYO M.M.A)と須藤晃大(MMA Rangers Gym)が対戦。山口県周南市出身でTRIBE所属の片山は、プロ修斗で4戦無敗。齋藤奨司、山口峻、寺嶋直人、青井心ニをいずれも判定ながらユナニマスで下している。  EXFIGHTでも経験を積んだ須藤は、プロ修斗では2022年5月に大竹陽にKO負けを喫したが、9月に大谷あっくんボンバーに2R リアネイキドチョークで一本勝ち。11月には打威致に判定勝ちしている。  1R、オーソドックスの須藤にサウスポーは片山。低いタックルを見せる片山を須藤は速いバックステップで触らせない。そして再び片山の低空タックルをかわし、須藤がバックに回る。4の字クラッチを組んでコントロールする須藤だが片山は動いて向き直りトップを取り返す。ハーフガードの片山はしっかり固めつつコツコツパウンドを落とす。須藤はガードに戻すがブリッジで脱出を試みたところで片山がバックを奪取。バックチョークを狙うが、須藤は喉元へ腕を入れられながらあと一歩のところでクラッチを組ませず耐えてゴングを迎えた。  2R、開始とすぐに走ってタックルは片山。だが須藤は1Rと同じようにいなしてバックを取る。しかし片山はうまく向き直りまたもトップに。インサイドガードからしっかり両脇を差して須藤の上体を固め、足を一本またいでパスを狙う。須藤はまたがれるたびに足を利かせてガードに戻すが、片山はパスとパウンドで間断なくアタックし続ける。終盤、須藤が突き放して下から脱出するとタックルでケージ際へ押し込み片山へ尻餅を着かせる。さらにバックへと回るがまたも片山は向き直る。立ち上がろうとする須藤のバックへ付いて片山はパウンド。最後まで立たせず試合を終えた。判定は3-0で片山。片山がデビューから5勝無敗で新人王を勝ち獲った。 [nextpage] ▼第4試合 2022年度新人王決定トーナメント ウェルター級決勝戦 5分2R(延長1R)×クアト驎(パラエストラ小岩)[1R 1分20秒 TKO] ※左フック→パウンド〇エフェヴィガ雄志(TRIBE TOKYO MMA)  エフェヴィガは、父が西アフリカのトーゴ人、母が日本人。2019年の空道 全日本選手権関東地区予選の男子-260クラスで麦谷亮介、江刺家奨を撃破し優勝。家から近いTRIBE TOKYO M.M.A.に入門し、MMAでは、2021年3月のアマ修斗EXトーナメントで優勝。  2021年10月のEXFIGHT2では藤波勇飛と対戦し、2Rに偶発的にヒザ蹴りを金的に入れてしまい、負傷判定で藤波に勝利。プロでは、2022年2月に岡澤弘太に1R TKO勝ち。4月の「POUND STORM」でグンター・カルンダに判定勝ちしている。クアト驎は2022年10月の修斗で宮口浩徳に2R リアネイキドチョークで一本負け。プロ初白星を目指す。  1R、サウスポー構えのエフェヴィガ。オーソドックス構えのクアト驎。開幕そうそう右ローはエフェヴィガ、プレッシャーをかけてクアトにケージを背負わせローを当てるとパンチに来たクアトに首相撲のクリンチからショートの左。  これでクアトが尻餅を着くようにダウンすると追ってパウンド。インサイドガードからヒジも混ぜて連打を浴びせるとガードを固めて動けないクアトを見てレフリーがストップ。圧倒的な強さで3連勝とともにウェルター級新人王の座を手にした。  試合後、エフェヴィガは「TRIBE TOKYO MMAのエフェヴィガ雄志です。初めて呼んでもらって後楽園でありがとうございます。プロ3戦ウェルターでやってきましたが、次はライトでやりたいと思います。もし修斗でやるなら全員倒すつもりでやるので、お願いします。今日は落ち着いてできて良かったです。この後、ノブさん(片山将宏)もあるので応援よろしくお願いします」とライト級戦線に宣戦布告した。 [nextpage] ▼第3試合 2022年度新人王決定トーナメント フェザー級決勝戦 5分2R(延長1R)×椿 飛鳥(トライデントジム)[1R 1分52秒 TKO] ※CHAN-龍の投げで椿が負傷。〇CHAN-龍(MMAZジム)  2022年も注目のファイターが決勝に駒を進めているが、中でも椿飛鳥(トライデントジム)と対戦する、フェザー級のCHAN-龍(MMA Zジム)に注目だ。  柔道ベースのCHAN-龍は、修斗東京大会初登場となる5戦無敗のフィニッシャー。4勝4敗の椿は岡田達磨、工藤圭一郎を相手に要所を押さえての判定勝ちで2連勝中で、キャリアの差を見せるか。  1R、サウスポー構えのCHAN-龍。椿を詰めて左で差して金網に押し込むとクラッチ。小外がけで崩すと立ち上がる椿に右で差して崩し。しかしここも立ち上がる椿。  ダブルレッグで尻下でクラッチするCHAN-龍は持ち上げてテイクダウン! 着地で左手を着いた椿だがヒジが逆側に折れて負傷。ストップとなった。  CHAN-龍は「徳島MMAZジムから来ましたCHAN-龍と申します。対戦してくれた椿選手、試合前から(初回計量で500gオーバーも)再計量でクリアしてご迷惑をおかけしてすみませんでした。関係者の皆さまご迷惑をおかけしました。こういうことがないように、これからも精進しておきますので宜しくお願いします」と語った。 [nextpage] ▼2022年度新人王決定トーナメント バンタム級決勝戦 5分2R(延長1R)新井拓巳(ストライプル新百合ヶ丘)南風原吉良斗(Theパラエストラ沖縄)※南風原が右ヒザ前十字靭帯損傷及び右ヒザ半月板損傷により全治6カ月で欠場。新井が不戦勝(※勝敗はつかない)で2022年度バンタム級新人王に。 新井「試合をする予定だったのですが、南風原選手が重傷ということで、いずれ戦うことになると思うので、お互い高いレベルでやれればと思います。そのためにも自分もベルトにからめるように練習頑張ります。ぜひランカーと試合を組んでもらいたいです」 [nextpage] ▼第2試合 2022年度新人王決定トーナメント ライト級決勝戦 5分2R(延長1R)〇安海健人(ALMA FIGHT GYM BASE)[判定3-0] ※20-18×2, 20-17×深見弦汰(赤崎道場A-SPIRIT)※安海がライト級新人王に  安海はオープニングファイトで一本勝ちした磯部に2022年6月の修斗北海道で2R TKO勝ち。8月にGRACHANで藤村健悟に判定負け。深見は、2022年5月にプロデビュー。スモーキーに1R KO勝ちしている。  1R、オーソドックス構えの安海は左ロー。空手ベースの深見はサウスポー構え。詰める安海は右ストレートを当てる。さらにバックフィストも。  左右のローを突き圧力をかける安海。ステップを踏む深見は右の突きも単発。安海の入りに前手の突きを当てる深見だは浅い。右を強振する安海に、深見はダブルレッグ狙いも深追いせず。詰める安海にダブルレッグで押し込むも離れる。  深見は左ボディストレート。互いに右ストレートを当てると深見がボディロックも、安海は引手を持ち首投げで上を取り、袈裟からパウンドでブザー。  2R、左インローの深見。安海も右ミドルで応戦。ともにローを打ち合いから深見は右の飛び込みのダブル。安海も右を強打をブロック上に当てる。深見は自身の左ミドルでバランスを崩すもすぐに立つ。  左の飛び込みを当てる深見。安海の詰めをいなそうとするが、安海もバックフィストから右のダブルのコンビネーション。ブロッキングする深見だが、安海はこつこつと左右ロー。深見は左の飛び込みから組むが、安海は組みは断ち切る。右の跳び込みも単発の深見。安海はバックフィスト。ローを突き、大きな右は空振り。  安海は「北海道から来ました。北海道からわざわざ来てくれた人にも感謝します。目標はライト級王者の西川大和選手なんですけど、その王座争いに加われるように頑張ります。相手がストライカーで、打撃で勝負したかったんですけど、そこが課題なので、これからも練習や出稽古に皆さん宜しくお願いします」と語った。 [nextpage] ▼第1試合 女子49kg契約 5分2R〇渡邊富紀恵(修斗GYM神戸/大道塾)※2022年度女子ストロー級新人王[1R 3分35秒 TKO] ※天天の出血によるレフェリーストップ×天天さくら(総合格闘技ジムBATTLE)  渡邊は2021年12月の須恵樹季戦でプロデビュー。1Rに須恵樹季にキムラロックで一本負けも、2022年7月に宝珠山桃花に判定勝ち。新潟の天天は2022年10月のプロデビュー戦で玉田育子に判定負け。今回は49kg契約で渡邊が落として試合に臨む形に。  1R、ともにオーソドックス構え。前足に関節蹴りの天天。渡邊も負けずと左右で前に。天天の口もとから出血を誘う。右を返す天天。  渡邊は長い左右の連打で天天を押し倒すと、すぐに立ち上がる天天。渡邊は頭をアゴ下につけて押し込みヒザ、顔を押し付けて右ヒジを狙う。離れたところでドクターチェック。  下唇を深く切った天天。レフェリーストップで渡邊のTKO勝ちとなった。 [nextpage] ▼オープニングファイト 68kg契約 5分2R ※17:30開始×ヨシ イノウエ(パラエストラTB)[2R 4分57秒 横三角絞め]〇磯部鉄心(パラエストラ松戸)  68kg契約でヨシ・イノウエと磯部鉄心が対戦。イノウエは2021年9月の宇佐美正パトリック戦でのKO負け以来の再起戦。磯部は2022年は1勝2敗と負け越しており、2連敗から脱出できるか。  1R、ともにオーソドックス構え。ワンツースリーで踏み込むイノウエ。磯部は前足の左ハイをブロック上に当てる。近い距離で詰めるイノウエは右カーフ。磯部は左ジャブも、その打ち終わりに組む磯部は左で差して押し込み。下に移行しダブルレッグテイクダウン。立ち際にスタンドバックへ。  しかし背後にヒジを突くイノウエは正対し、磯部の足への組みを潰してバックに回りリアネイキドチョーク狙いへ。横に落とした磯部だが、イノウエは三角に固めてヒジ打ち!  2R、間合いを作り細かくステップはイノウエ。磯部の左の蹴りを掴み、金網まで片足にさせて詰めてスタンドバックに。引き込んで両足をフックするイノウエに、正対を試みる磯部。そこで1Rと同じように落ち際に三角絞めへ。固めてヒジ打ち。いったん外してかつぎパスを狙う磯部をあらためて三角を狙うイノウエ。四角から絞めを狙う。  首を抜いた磯部はかつぎパスから上体を起こしてきたイノウエの右腕と首をとらえ横三角へ! イノウエの身体の力が抜け、失神。2R 4分57秒、磯部が逆転勝ちした。
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