7月6日(日本時間7日)、米国ネバダ州ラスベガスのT‐モバイルアリーナで『UFC239』が開催された。
メインイベントのUFC世界ライトヘビー級タイトルマッチでは、“絶対王者”ジョン・ジョーンズが3連続KO勝利中のティアゴ・サントスを挑戦者に迎えた。
試合は、序盤で左のローキックをジョーンズに効かせ、左フック、左ミドルと左の攻撃で前に出るサントスだったが、中盤のローキックをジョーンズにヒザを引かれて空振りし、ヒザが抜けたか、サントスが失速。
ジョーンズは遠間からの関節蹴り、接近戦でのヒジを当ててサントスを削り、決定打を許さず。5Rを通して試合をコントロールしたジョーンズがスプリット判定で勝利し、2度目の王座防衛に成功した。
セミファイナルでは、UFC女子初の2階級王者アマンダ・ヌネスが持つバンタム級のベルトに、元ボクシング世界3階級王者ホーリー・ホルムが挑戦。
1Rにホルムが右の関節蹴りを狙い片足立ちになったところをヌネスは逃さず右ハイキック。後方にダウンしたホルムにヌネスは鉄槌を入れ、レフェリーを呼び込んだ。
4度目のバンタム級王座防衛に成功したヌネスは「このベルトは私のもの。ウォームアップのときもこの右ハイを狙っていた。両方のベルトを守っていく」とフェザー級と併せて二階級の王座防衛を行っていくことを宣言した。
また、ウェルター級戦では、日本の戦極でも活躍したホルヘ・マスヴィダルが、元Bellator世界ウェルター級&元ONE世界同級王者のベン・アスクレンを跳びヒザ蹴りでわずか5秒でKO! 2009年のトッド・ダフィーによる7秒KOを上回るタイムでUFC最短KO記録を更新し、王座挑戦をアピールした。
▼UFC世界ライトヘビー級選手権試合 5分5R○ジョン・ジョーンズ(王者/米国)[判定2-1] ※48-47×2,47-48×チアゴ・マヘタ・サントス(挑戦者/ブラジル)※ジョーンズが2度目の防衛に成功
1R、ともにサウスポー構えから。ゆったりと構えるジョーンズは関節蹴りから。しかし、サントスも左のローキックでジョーンズのバランスを崩す。
ジョーンズも左の足払い、遠い距離から左前蹴り。左のサイドキックを腹に刺すジョーンズ。さらにサントスの蹴りを掴んで押し込むと、バックヒジを狙う。
間一髪かわすサントス。左右で前に出るがバックステップでかわすジョーンズ。さらに左右をかわすジョーンズだがマウスピースが外れ笑顔を見せる。
サントスはスーパーマンパンチで前に! 左がかすめる。ジョーンズは左の関節蹴りを狙うがそこにサントスは左右で飛び込む。左ローはジョーンズ。詰めるジョーンズは打点の高い後ろ蹴りを当てる。
2R、追うサントスは左ミドルも! 距離を取るジョーンズは左ロー。サントスは右ローもヒザだけを引いてかわすジョーンズに空振りとなりバランスを崩す。サントスは空踏みとなり、ヒザを傷めたか。
徐々に詰めるジョーンズは今度はサイドではなく正面からまっすぐの関節蹴り狙い。サントスは左ミドルをヒット。しかし詰めるジョーンズの右ミドルでサントスは尻餅をつき、すぐに立つ。
大きな左右を振るサントス。かわすジョーンズだが、サントスは左ハイ! ガードを超えるもかすめてかわすジョーンズはしっかり距離を保ち、サントスの後ろ廻し蹴りはかわす。ジョーンズもお返しの後ろ廻し蹴り2発を見せてホーン。
3R、左ハイをブロックするジョーンズ。サントスは左ロー。さらに3連打もバックステップでかわすジョーンズは逆に詰めての跳びヒザ! 左ヒザをもらうサントスは落ちたジョーンズを詰めるも立つジョーンズは回転ヒジ狙い。
サントスは強い左ローを当てるが、詰めるジョーンズはカウンターの左ヒジ! カット・出血するサントス。さらにジョーンズは後ろ蹴り! 関節蹴り、さらに高いサイドキックにサントスは金網まで飛ぶ。オーソドックス構えに変えて詰めるジョーンズ。左の前手でサントスの前手を制する。
4R、ともにオーソドックス構えから、先にサウスポー構えに戻すサントスは左右で前進! 金網まで詰まりながらサークリングしてかわすジョーンズは逆に詰め返して後ろ蹴り。さらに後ろ廻し蹴りも。かわすサントスだが、ジョーンズの関節蹴りはもらう。
左ローから左ストレートで飛び込むサントス。しかし距離でかわすジョーンズはオーソドックス構えで前手を潰すと左ローをカーフキック気味に! 腰が引けるサントス。ジョーンズは今度は右のサイドキック、さらに前蹴り! 常にプレッシャーをかけていくジョーンズはオーソドックス構え。ホーン間近、サントスは手をついてのカポエイラの蹴りを狙う。
5R、オーソドックス構えのジョーンズ。ワンツー左ミドルはサントス。詰めて左右を強振するサントス。さばくジョーンズは、右手でヒザを触りに行く。サントスは左ストレートから左ハイもブロックするジョーンズ。さらにサイドキックを腹に刺し、右インローを前足に。さらにジョーンズの左の関節蹴りにサントスは右足をひきずるように。前足を狙われるのを嫌いオーソドックス構えにしたサントス。
さらに左右から歩いて前進するが、かわしたジョーンズはアンデウソンのように両手を回して詰める。蹴り足をつかんだサントスだが追えず。最後はジョーンズがサークリングしてホーン。
判定は2-1(48-47×2,47-48)のスプリットでジョーンズが2度目のライトヘビー級王座防衛に成功。
ジョーンズは「タフな試合だった。みんな判定でがっかりしたかもしれないけど、チアゴが勝つかもしれない接戦だったから、賢く戦う必要があった。キックボクシングの黒帯だと聞いていたけどテクニックが思ったより整っている選手だった。チェスマッチのような頭脳戦で、もう一回見直したいと思う。脛へのローキックはダメージがあった。チームのみんなに感謝したい。兄弟でNFL選手のチャドも来た。感謝の気持ちを忘れたくない」と落ち着いた語り口でコメント。
また、スプリット判定で敗れたサントスは、金網にもたれかかりながら、「1Rヒザが外れたような感じだった。仕方ない。試合を受けてくれたジョーンズ、アメリカントップチームのみんなに感謝したい」と語り、コーナーの肩を借りてオクタゴンを後にした(※ジョーンズも左足を傷め、コーナーの肩を借りて退場)。
◆ジョン・ジョーンズ「勝っている気がしていたから、テイクダウンを取りに行く必要はなかった。ムエタイの黒帯とキックボクシングをするなら、頭を下げたままにすべきじゃない」「みんな、彼はタフだったよ。チアゴにとって最大のチャンスは俺をノックアウトすることだというのはみんなも分かっていたはずだ。俺はスマートに戦ったし、家族とチームのために、このゴールド(ベルト)を持ち帰る。彼は思っていた以上にとても良かった。チアゴ・サントスはムエタイで黒帯を持っている。自分よりはるかに長くキックボクシングをやっている相手と立ち続けたんだから、自分を誇りに思うよ。自分が勝っている気がしていたから、テイクダウンを取りに行く必要はなかった。とてもハイレベルなチェスゲームをやっていたんだ。ムエタイの黒帯とキックボクシングをするなら、頭を下げたままにすべきじゃない。彼はいろんな人がもうずっと望んでいたゲームプランを実行したのだと思っている。よくがんばった。彼には自分の試合で穴を突かれたけれど、次はもうない」
▼UFC世界女子バンタム級選手権試合 5分5R○アマンダ・ヌネス(王者/ブラジル)[1R 4分10秒 KO] ※右ハイキック×ホーリー・ホルム(挑戦者/米国)※ヌネスが4度目のバンタム級王座防衛に成功
前戦はともにフェザー級戦だった両者が、バンタム級王座を賭けて対戦。
1R、サウスポー構えのホルムに、オーソドックス構えのヌネスは右ミドルから。圧力をかけるホルム。ヌネスはカーフキック気味にローを入れるとそこにホルムはジャブを合わせ、ヌネスがバランスを崩す。
ヌネスは左フックもかわすホルム。ヌネスは右ハイ。ブロックするホルム。さらにヌネスは右フックもホルムはグローブでブロッキングする。
右の関節蹴蹴りはホルム。詰めるヌネスは小外でテイクダウンもホルムはすぐに立つ。オーソから左フックで飛び込むヌネス! さらに右ハイ!
ホルムが右の関節蹴りを狙うも躊躇し、片足立ちになって頭が下がったところに、ヌネスは右ハイ! 後方にダウンしたホルムにヌネスは鉄槌を当て、レフェリーが間に入った。
4度目のバンタム級王座防衛に成功したヌネスは「このベルトは私のもの。ウォームアップのときもこの右ハイを狙っていた。前に出てくるホルムに、彼女の得意なハイキックを決めようと思っていました。145ポンド(フェザー級)の防衛も大事だけど、(バンタム級135ポンドと併せて)両方のベルトを守っていく」と二階級の王座防衛をしていくことを宣言。
さらに、ヌネスのコーナーマンで、昨年、同性婚をインスタグラムで発表したUFC女子ストロー級ファイターのニーナ・アンサロフとアメリカントップチームの仲間に感謝の言葉を述べると、試合後のヌネスは肩車に乗って花道を後にした。
◆アマンダ・ヌネス「次はフェザー級のベルトを防衛したい」「最高の気分よ。みんなはベガスで起きたことはベガスに置いていけと言うけど、このベルトは私と一緒に家に帰るわ。ウオームアップ中に、いけると思った。コーチに、彼女が相手をノックアウトしてきたのと同じ形で彼女をノックアウトしたいと言ったの。今日はそれをやり遂げた。私がまだ倒していなかった元チャンピオンは彼女だけだったから。今は彼女に勝って、本当にうれしい。次は当然、フェザー級のベルトを防衛したいわ」
▼ウェルター級 5分3R○ホルヘ・マスヴィダル(米国)[1R 0分5秒 KO] ※右跳びヒザ蹴り×ベン・アスクレン(米国)
試合前日計量で「ベン・アスクレンが間違っていることを正してやる」と舌戦を仕掛けたマスヴィダル。
ゴング前には両手を後ろに回して金網にもたれて見せた。
1R、開始と同時にグローブタッチはせず、少し右にステップしてから、いきなり走り込んだマスヴィダル、そこにアスクレンは両手を伸ばしてダブルレッグ(両足タックル)へ。マスヴィダルは頭を下げてきたアスクレンに二段の右の跳びヒザ蹴り!
後方に倒れたアスクレンにマスヴィダルは右の鉄槌2発! アスクレンは体を硬直。レフェリーが飛び込んで間に入った。
倒れたアスクレンの横で3カウントでマットを叩くマスヴィダル。さらにアスクレンが棒立ちで倒れる姿を再現するなど興奮収まらず。
19戦無敗のアスクレンを5秒KO、UFC最短KO勝利を決めたマスヴィダルは、ジョー・ローガンの「2秒くらいに感じた。レフェリーが入ったのが5秒ということでしょう」の声に落ち着きを取り戻し、「ベンに個人的に何かあるということではない。このレベルで戦えたことに感謝したい。アメリカの独立記念日にこの試合ができたことに感謝したい。家族や周囲にも感謝したい。ベンのことを何も悪く言うことはないよ。俺がベルトを獲るに相応しいとみんな分かっているはずだ」とウェルター級王座獲りを宣言した。
◆ホルヘ・マスヴィダル「ファイターを見たければ、試合についてソーシャルメディアであれこれ言うやつじゃなくて、俺を見ろ」「眠らせてやる前に14分30秒は打ち負かしたかったんだけどね。でも、そうはならなかった。さ、仕事に戻ろう。彼について何も言うことはないよ。向こうはいろいろとでかいことを言っていたし、結果を示してやらないといけなかったからね。この終わり方でよかったかな。ベルトを狙っている。あのベルトがふさわしいのは誰かお分かりだろう。次のタイトル挑戦は俺の番だ。このパフォーマンスを見れば、何も言う必要はない。ファンに語ってもらおう。彼らが試合に金を払っているんだからな。ファイターを見たければ、試合についてソーシャルメディアであれこれ言うやつじゃなくて、俺を見ろ。向こうはツイッターでいろいろ言っているくせに、パンチを打ちもしないでみんなに股をおっぴろげなんてな」
▼ライトヘビー級 5分3R○ヤン・ブラボヴィッチ(ポーランド)[2R 1分39秒 KO] ※左フック×ルーク・ロックホールド(米国)
1R、サウスポー構えから二段蹴りで詰めてダブルレッグはロックホールド。片足を腿に当ててきたブラボヴィッチの足を挟み、前に崩そうとするロックホールド。金網背に凌ぐブラボヴィッチは正対。力を使うロックホールド。前腕でアゴを押し、ヒジを狙う。
突き放すブラボヴィッチ。ロックホールドは腕を使ったかガードが下がる。ロックホールドの左ハイをかわすオーソドックス構えのブラボヴィッチも左ミドルで押し返す。さらに左ストレートで前へ。詰めるブラボヴィッチは左フックを前腕で首もとに! グラつくロックホールドに左ハイがかすめ、ロックホールドはダウンするもホーン。
2R、いきなり詰めるロックホールド。しかし切るブラボヴィッチは前足に左ローを突く。さらに右でインロー! ロックホールドの上体が下がる。詰めてダブルレッグはロックホールドだが、差し上げるブラボヴィッチがボディロックに。ロックホールドは右でオーバーフックし、小手に巻き、前方に崩そうとするが、その際でブラボヴィッチは右を顔面に当て、離れ際に左フック! ロックホールドが後方にダウンし、鉄槌2発! ハーブ・ディーンが間に入った。ブラボヴィッチは「左フックのタイミングを狙っていた」と話した。
◆ヤン・ブラホビッチ 「タイトルマッチを。少なくともトップにいるやつとやりたい」「トラッシュトークなんて俺には効かない。伝説的なポーランドの力があるからな。誇りに思うぜ。夢であの左フックを見たんだ。試合でビジュアル化できたときにも見えた。彼のマイケル・ビスピン戦を何度見たことか。でも、自分も同じようにフィニッシュできると思っていた。まだ信じられないけど最高の気分だ。試合でも感触は良かった。カーディオもパワーもいい感じで。向こうがトライしてくることはすべて見えていた。今日は俺が主役だな。タイトルをかけて戦いたい。もし彼が俺を打ち負かしていたら、彼がタイトルマッチに挑むことになるといううわさを聞いた。俺が打ち負かしたんだから、俺が手に入れられるかもね。でも、少なくともトップにいるやつとやりたい」
▼ウェルター級 5分3R○マイケル・キエーサ(米国)[判定3-0] ※30-26×3×ディエゴ・サンチェス(米国)
1R、先に中央を取りダブルレッグテイクダウンはサンチェス。下からキエーサは腕十字狙いから金網沿いで立ち、投げ! サンチェスの立ち際を追う。体を入れ替えるサンチェス。しかしキエーサはダブルアンダーフックで崩してボディロックテイクダウン、バックへ。ボディトライアングルで胴に足を巻き、リアネイキドチョークへ。アゴ上から絞めるが、サンチェスも外す。亀から前に落としたサンチェスがすぐにダブルレッグテイクダウンに行くが、スイッチで上を取り返すキエーサ。サンチェスも足を効かせるが立ち際にキエーサがバックに回りヒザを突きホーン。
2R、サンチェスをがぶり糸通しで後ろ手でサンチェスの手首をつかみパウンドはキエーサ。立つサンチェスに右アッパー、右ヒザはキエーサ! さらにダブルレッグにサンチェスは簡単にテイクダウンを許す。足を畳まれパウンドを受けるサンチェスは潜りもそこに合わせてパスガードを仕掛けるキエーサ。下のサンチェスは足関節を狙うがそこでパスしたキエーサはバックマウントへ! パウンドを受けるサンチェスが背中を見せて伸ばされるとフェイスロックへ。これを外して正対したサンチェスはシングルレッグへ。そこで腕を巻き込みバックに回るキエーサはハーフからキムラへ! サンチェスは亀になって凌ぐ。
3R、ワンツーで前に出るサンチェスに、シングルレッグはキエーサ。片足立ちで金網まで歩くサンチェスをテイクダウン。サンチェスもバック狙うがそこでスイッチ仕掛けるキエーサ。立つサンチェスにダブルレッグテイクダウン。亀になって立つサンチェスのバックを狙い、サンチェスの左足をアンクルピックしてコントロール。バックから対角の手首を取り、ボディトライアングル、リアネイキドチョークへ。パームトゥパームでアゴ上から絞めてホーン。
11分コントロールしたキエーサに、2分のサンチェス。判定は3-0(30-26×3)でキエーサがサンチェスをドミネート勝利した。
キエーサ「ディエゴはタフだったが勝つことはできた。頭を使って体重をそろえてきたよ。ウェルター級のトップ10と戦いたい。そしてこの勝利を亡くなった友に捧げたい。ところでジョー、君のショーを観に行きたい。チケットをもらえるかな」ローガン「いいとも!」。
◆マイケル・キエーザ 「次はトップ10、名前の隣に数字があるヤツだ。この階級こそ、俺が世界王者になれる」
「ディエゴはタフなやつだ。かなり深くやられた。疲れたよ。とても満足しているけれど、フィニッシュしたかった。俺はフィニッシャーだからな。でも、彼はディエゴ・サンチェスだ。すげぇ男だ。この勝利を手に入れられて本当にうれしい。激しく行って、ドッグファイトにしたかった。もっと疲れる相手は誰になるかな。ディエゴ・サンチェスを疲れさせたヤツとしては俺が最初の1人じゃないかな。尊敬を込めて言っている。次はトップ10。それ以外は受け付けない。いつもは誰かの名前があるんだけど、今日はない。ディエゴを無視したくなかった。UFCに決めてもらうよ。でも、名前の隣に数字があるヤツだ。この階級こそ、俺が世界王者になれるクラスだ」
▼フェザー級 5分3R○アーノルド・アレン(英国)[判定3-0]※30-27×3×ギルバート・メレンデス(米国)
◆アーノルド・アレン「フィラス・ザハビとメレンデス対策を取り組んできた」「予想していた通りにいった。フルラウンドになると思っていたけど、向こうにとっては俺が早すぎてテクニカルだったかもね。フィニッシュしたいと思ってはいるけど、今日もそうだし相手がみんなタフだ。だから、ノックアウトできるとは思っていなかった。ゲームプランは相手をレンジにとどめつつ、踏み込んできたら攻めていくこと。それを、キャンプを通してフィラス・ザハビと一緒にかなり取り組んできた。まさにそこを練習してきたんだ。今回の勝利でランキング入りできるはず。まだ俺がランクインしていないと言うとみんなが驚くんだ。もしこれでランキングに入れなければどうなっているんだって話さ」
▼バンタム級 5分3R○マルロン・ヴェラ(エクアドル)[2R 3分25秒 リアネイキドチョーク]×ノエリン・ヘマンデス(米国)
◆マルロン・ヴェラ「俺の出身を考えればあきらめるなんてできない」「相手の試合映像を見るのが大変だった。YouTubeにいくつかあったけど、でも2015年の試合だ。その時からの俺の試合を見てもらえれば、今の俺が完全に別人だというのが分かってもらえると思う。ものすごくストレスを感じていたし、最初はいろんな変更があって全然試合したくなかった。精神的に疲れていたけど、3日間の休みをもらってコントロールできるようになったし、ポジティブに考えられるようになった。マインドをリセットして、これでいけると思ったんだ。俺の出身(エクアドル)を考えればあきらめるなんてできない。あきらめてしまえば何にもならない。ただのヤツになるだけさ。成長して、人生における誰かになるんだと自分に言い聞かせた。UFCで情熱を見いだしたとき、すべてをかけると決めたんだ。アクティブでい続けたい。次に誰とやりたいかって? どうだろうね。俺は攻めるのみ。ランキングなんて気にしていない」
▼女子ストロー級 5分3R○クラウジア・ガデーリャ(ブラジル)[判定3-0] ※30-27×3×ランダ・マルコス(カナダ)
◆クラウディア・ガデーリ「次はヨアナ(イェンドジェイチェク)とやりたい」 「私はもう長いことやってきた。キャンプを切り替えて、ブロウラーからMMAファイターになった。これが大好きだし、ずっと続けていたい。今日、やったことすべてが私にとっては新しいもの。一番の速さはなかったかもしれないけれど、ベストは尽くした。今日は勝てて本当にうれしい。スマートなクラウディアを見せられたと思うし、それを成し遂げるために毎日取り組んできたからカーディオは問題ない。今回の試合に向けて打撃もかなりやってきたし、それを試したかったの。試合を向けて気分は良かったわ。私のことを思ってくれたり、私のキャリアを思ってくれたりする人たちに囲まれているような気分。ずっと楽な気持ちでいられた。次はヨアナ(イェンドジェイチェク)とやりたい。彼女との3戦目を心から望んでいるわ」
▼バンタム級 5分3R○ソン・ヤードン(中国)[1R 2分04秒 KO] ※右フックアレハンドロ・ペレス(メキシコ)※ヤードンはUFC4連勝
◆ソン・ヤドン「次はトップ10と戦いたい」「あのパンチを練習してきた。特定のテクニックをトレーニングしようと言ってくれたのはコーチだ。3ラウンドすべてを戦うつもりで準備してきた。こんなに早くフィニッシュするなんて予想外。でも、勝てて本当にうれしい。次はトップ10の相手と戦いたい」
▼ミドル級 5分3R○エドメン・シャバジアン(米国)[1R 1分12秒 リアネイキドチョーク]×ジャック・マーシュマン(英国)
◆エドメン・シャバージアン「史上最年少王者になりたい」 「自分の試合はこうやって終わりたいと思っていた形になった。フルラウンドの準備を完璧にしてきた。でも、フィニッシュできるチャンスがあればいつだって取りに行く。ゲームプランはもう少し打撃を食らわせて、向こうが打撃に頼りすぎていたらテイクダウンを仕掛けるつもりだった。とにかく相手をレンジにとどめて、距離をコントロールした。UFCが用意してくれる相手となら誰とでも戦う。世界一になろうとしているからね。史上最年少王者になりたいんだ(※2019年7月現在=21歳)。だから与えてくれる相手なら誰とでも戦う」
▼ウェルター級 5分3R○チャンス・レンカウンタ(米国)[判定3-0] ※29-27、29-28、30-27×イズミール・ナルディエフ(オーストリア)
◆チャンス・レンカンター「俺のレスリングは別レベル。相手が衰えていくのが分かった」 「俺のレスリングは別レベルだ。世界のベストな人たちと練習しているからな。向こうがレスリングにきたら疲れるだろうなと思っていたけど、うまくやっていた。爆発力はあるけど、俺はそれを最小限にとどめられた。最初のラウンドが終わったときに向こうはかなり息が上がっていた。徐々に相手が衰えていくのが分かったし、フィニッシュを狙っていったんだけど、当然、もっとうまくやれたと思っている。学習だね。練習に戻って、ジムに戻りたい。勝利したけど、最高のパフォーマンスではなかった。もっとたくさんフィニッシュしたい。最終的にはトップ15に入りたいんだ」
▼女子バンタム級 5分3R○ジュリア・アヴィラ(米国)[判定3-0] ※30-27、30-26×2×パニー・キアンザド(スウェーデン)
◆ジュリア・アビラ「直前のオファーでキアンザドが受けてくれたことだけじゃなく、彼女がプロフェッショナルだったことも光栄に思う」 「お互いに死に物狂いになるだろうと思っていたわ。彼女は手ごわい相手だから、自分のキャリアにとって一番タフな試合になるだろうと分かっていた。直前のオファーで彼女が受けてくれたことだけじゃなく、彼女がプロフェッショナルだったことも光栄に思っている。本当にすごかった。自分がフルラウンドを戦えるということを示せてうれしい。ただのノックアウトアーティストだけじゃないってことをね。スタンディングでもグラウンドでもいけるのよ。次は、神が与えてくれる相手なら誰とでも戦うわ」
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