大晦日「RIZIN.40」で扇久保博正(パラエストラ松戸)に判定勝ちし、2連勝を飾った堀口恭司(アメリカントップチーム)が、リモート会見で「MMA新団体旗揚げ」を発表した。
「まだ名前は決まっていない」という格闘技新団体で「アドバイザー」を務める堀口恭司は、兄・堀口健太氏が代表を務める新会社で、ジュニアのアマチュアからプロ選手までセレクトにも関わる。MMA主体で自身のバックボーンである立ち技競技も加え、2023年の「夏から秋を目途に」旗揚げを目指す。
堀口恭司は、「本物志向のMMA主体の団体。格闘技界の底上げもありますし、やっぱり子供たちが良くない道に行かないように、自分が(山本)KID(徳郁)さんに夢をもらった舞台を、自分の力、周りの力も借りますけど、自分の周りで作っていきたい。夢を持った子供を出していきたい」と抱負を語った。
RIZINなど既存の団体とは、代理人を通じて話しをしており、「もう色々話しはついています。喧嘩をする気はないので、これからもみんなと仲良くやっていきたいなと。格闘技という分野でメジャー団体にしていくためにどうしたらいいいかを、みんな一丸となってやっていきたいなと持っています」という。
本物志向だが、大会としては「エンタメ枠とかも入れたい」という堀口に、「日本だと喧嘩自慢の選手が人気だが?」と質問がとぶと、「“喧嘩自慢”はやらない。そういうのは入れないです」ときっぱり否定。
「アメリカの選手とかも(スカウトして)ワールドワイドにやっていこうと思っています。意外とこの世の中って口でバンバン言っているやつが日の目を浴びて、プロでも自分みたいなタイプはなかなか日の目を見ないので、本当に頑張っているのに年齢だけが過ぎちゃっている実力者にも手をさしのべたい」と、新団体の構想を語る。
堀口自身は米国を拠点に選手として活動することは変わらず、ATT所属でBellatorにも継続参戦していくが、自らの新団体参戦に関しては、「もしかしたらあるかもしれないですね。無いとは言い切れないです」と笑顔を見せた。
かつて師匠の山本“KID”徳郁は、若手育成のための総合格闘技大会『KRAZY LEAGUE』を起ち上げたが、堀口は今回の新団体について「KIDさんなら『いいじゃん!』って言うと思う。KIDさんは何でも否定はしない、絶対。KIDさんに報告するなら? 『団体、作ります、しっかり下の子を育てられるように頑張るので応援よろしくお願いします、見ててください』ですね」と意気込みを語った。
「一回目は小さくやろうと思っていますけど、いずれ(地元の)ぐんまアリーナでやりたいと思っています。目標は東京ドームとかそういうデカいところを目標に、ワールドワイドでやりたい。アメリカでもやったり、夢はデカくないと叶わないので、デカく持っています」という堀口恭司は、2023年、新団体にどんな才能を発掘してくるのか、注目だ。
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堀口恭司「KIDさんに報告するなら『団体、作ります、しっかり下の子を育てられるように頑張るので、見ててください』です」
──大晦日の勝利後はどのように三が日を過ごしましたか。
「3日間はゆっくりして、旅行に行ってずーっと寝て。本当は釣りに行きたかったんですけど、船がキャンセルになっちゃって、大荒れみたいで行けなくて、ショックを受けてました。4日から仕事がぎっちり入っています(笑)」
──試合のダメージなどは?
「怪我などはほぼほぼ無いですね、ちょっとだけここ(目)が紫色になってるくらいで」
──3度目の扇久保博正選手との試合は、堀口選手にとって、どういう試合でしたか。
「自分はいつも試合に関して私情を入れないようにしているんですよ。あんまり前に戦ったとかそういうのを考えないようにしているので、試合は試合として、倒しに行こうと。タフな相手だとは思いました」
──今回、新団体の起ち上げということですが?
「新しい団体を起ち上げたいと思っていて、まだ名前とかは全然、決まっていないんですけど、決まったら発表するんですけど、ちゃんとしたMMA団体を起ち上げたいと思っています」
──新団体では、どんなことをしていきますか。
「MMA主体の団体、本物志向の団体を作りたいと思っています。エンタメ枠とかも入れたいとは思っていますが、基本は本物志向です」
──「エンタメ枠も」というのは具体的には? 日本だと「喧嘩自慢」などの選手も人気ですが?
「喧嘩自慢はやらない。そういうのは入れないです。本当に本物志向でやっていくなかで、例えばアマチュアの試合とかも組んでいきたいなと思っているし、アマチュアの底上げもしていきたいので」
──新たな挑戦として新団体を起ち上げる気持ちになったきっかけは?
「自分は昔から子供たちに夢を持たせたいとずっと言っていて、やっぱり『あの団体に出たい、この団体に出たい、ファイターになりたい』という子供たちの夢を、自分で作ったもので完結させたいなと思って。この団体で夢を持った子供を出していきたいです」
──アマチュア的な若年層やジュニアの選手を起用する構想も?
「ジュニアも入れたりとか、レスリング教室ではないですけど、そこでうまくアマチュア競技の発展にも貢献できたらと思っています。大会にはMMAのプロ選手が入って、本当にいい団体を作りたいと思っています。本物の団体を」
──どんな選手に出てもらいたいと考えていますか。
「意外とこの世の中って口でバンバン言っているやつが日の目を浴びて、プロでも自分みたいなタイプはなかなか日の目を見ないので、本当に頑張っているのに年齢だけが過ぎちゃっている実力者にも手をさしのべたいと思っています。もちろん格闘技なので実力がすべてなので」
──この新団体は、2023年中にスタートさせていく?
「そうですね、そういう形にしていきたいと思っています、今年中に」
──既存の団体とも話しはしているのでしょうか。
「もう色々話しはついています。喧嘩をする気はないので、これからもみんなと仲良くやっていきたいなと。格闘技という分野でメジャー団体にしていくためにどうしたらいいいかを、みんな一丸となってやっていきたいなと持っています。榊原(信行CEO)さんも知っていて、今度、時間を作ってもらって、直にも話したいと思っています」
──MMA主体のアマチュアからプロの大会で、年に何回か開催していくと。いまいるプロの選手にも呼びかけていくのでしょうか
「はい。そうなっていくと思います」
──その団体において堀口選手はどういうポジションを担うのでしょうか。
「アドバイザー的な立ち位置になりますけど、ちゃんと作っていきたいなと思います。自分は選手もやっているので、選手の友達もいるし、そういう選手も出していきたいなと思っていますね。あとはいろいろ挨拶回りだったりとか、ちゃんと団体の人間として動いていきたいと思っています」
──現在、堀口選手はアメリカを拠点に選手生活をしています。今後、団体設立のうえで拠点は日本に移すこともあるのでしょうか。また、その団体で活躍するのは日本人選手のみならず外国人選手も入れるのでしょうか。
「自分のATT所属は全く変わらず。Bellatorももちろん変わらず参戦します。アメリカの選手とかもワールドワイドに使っていこうと思っています。めぼしい選手には声かけたりとかはしています」
──堀口選手自身が選手として出るイメージはない?
「まあ、もしかしたらあるかもしれないですね。無いとは言い切れないです(笑)」
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ぐんまアリーナで大会を開催したい
──いつ、どういった規模で開催して行きたいと考えていますか。旗揚げ戦はこのあたりといったイメージは?
「夏、秋くらいを目途にやっていきたいと思っています。1回目は小さくやろうと思っていますけど、目標はやっぱり東京ドームとかそういうデカいところを目標にしていますね。ワールドワイドでやりたいので(大会を)アメリカでもやったりとか。夢はデカくないと叶わないので、デカく持っています。地元も盛り上げていきたいので、群馬での開催もいいんじゃないかいう案も出ています」
──ベースや収支的なもの、スポンサー集めなども大変な作業だと思いますが、その部分での協力は?
「大体できていて、もうちょっと煮詰めていくって感じですかね」
──新たな挑戦に立ち向かうにあたって出身地の群馬でもファンの方が多いと思います。地元のファンの方に一言お願いします。
「そうですね、群馬県という素晴らしい県を盛り上げるとともに、格闘技も盛り上げていくので今後楽しみにしていてください」
──ぐんまアリーナでの開催も?
「はい、そこでやりたいと思っています」
──ハビブ・ヌルマゴメドフのように元選手がEagle FCの代表になる例やジム主催の大会もありますが、現役選手のまま大会を開催する例は少ないかと思います。その点で心配はありませんか。
「そこは心配いらないように、代表は別にいる体制がありますし、自分の時間と団体の時間を割り切ってやっていきたいなと思っています」
──目標、目的はMMAの底上げでもあると。
「底上げもありますし、やっぱり子供たちが良くない道に行かないように。自分がKIDさんに夢をもらった舞台を、自分の力、周りの力も借りますけど、自分の周りで作っていきたい。
やっぱり自分もそうなのですけど、力が有り余り、体力を持て余している子供はめちゃくちゃいるんです。何をしたらいいか、目標も無く頑張れなくて非行に走ったりもするので、そういう子も見つけて格闘技の舞台に上げたいと思っています」
──KIDさんなら、こうして団体を作ることをどのように言うと思いますか。
「KIDさんなら『いいじゃん!』って言うと思います。KIDさんは何でも否定はしない、絶対。KIDさんに報告するなら? 『団体、作ります、しっかり下の子を育てられるように頑張るので応援よろしくお願いします、見ててください』ですね」