Cygames presents RISE WORLD SERIES / SHOOTBOXING-KINGS 20222022年12月25日(日)東京・両国国技館
▼メインイベント(第17試合)RIVALS RISE×GLORY スーパーライト級(-65kg)3分3R延長1R○原口健飛(日本/FASCINATE FIGHT TEAM/RISE DEAD OR ALIVE 2020 -63kgトーナメント優勝、第6代RISEライト級王者)判定3-0 ※30-28、30-27×2×セルゲイ・アダムチャック(ウクライナ/第2代GLORYフェザー級王者、現同級6位、ISKAヨーロッパ・ウェルター級王者)
原口は空手出身で、高校からはボクシングを始めて17歳でプロデビューし、2016年西日本新人王決定トーナメントで準決勝進出。2017年にキックボクシングでプロデビューすると、わずか2戦目でACCELフェザー級王者となり、翌年(2018年)のRoad to RIZINキックトーナメントで優勝。チャンヒョン・リー、森井洋介からも勝利を収め、2020年1月大会で秀樹を降してRISEライト級王座に就いた。
2020年10月11日には「DEAD OR ALIVE 2020 -63kgトーナメント」で優勝。2021年2月には白鳥大珠に圧勝、9月もタップロンにKO勝ちしたが、11月にGLORY世界フェザー級王者ペットパノムルンに敗れて連勝がストップ。今年4月、ロンペットを初回KOして復活すると、6月の『THE MATCH』では第5代K-1 WORLD GPスーパー・ライト級王者の山崎秀晃に2R0分33秒、TKO勝ち。しかし、9月のペットパノムルンとの再戦では延長戦で敗れRISE世界スーパーライト級(-65kg)王座を逃した。戦績は22勝(14KO)3敗1分。
アダムチャックは幼い頃からキックボクシング、ムエタイ、サンボなどの格闘技を経験。近年はオランダの名門マイクスジムで練習を重ね、強烈なローキックを得意とする。2015年6月の『GLORY 22』では一階級上のライト級であのマラット・グレゴリアンに判定勝ち。2015年11月には適正階級のフェザー級に戻し、GLORY2戦目にして第2代GLORYフェザー級王座に就いた。同タイトルは翌年7月の初防衛戦で失ったが、2018年のGLORYフェザー級コンテンダートーナメントでは優勝を果たしている。また、2015年にはK-1に初来日し、秋元和也に判定勝ちしている。戦績は40勝(15KO)13敗。現在GLORY世界フェザー級6位で、ISKAヨーロッパ・ウェルター級王座に就いたこともあるサウスポー。
試合前、原口には皇治から、アダムチャックにはピーター・アーツから花束が贈られた。
1R、前に出ようとするサウスポーのアダムチャックの前足に左カーフを蹴る原口。蹴りからパンチへつなぐ原口はアダムチャックがパンチを出してくると脇をくぐってバックを奪う。原口は回転蹴りのフェイントをする。
2R、ミドルの蹴り合い。両者とも距離をとり、蹴りを繰り出していく。原口はアダムチャックの蹴りをかわしての蹴り、そしていきなりの左右フック連打。右の三日月も突き刺し、続いて左ボディ。アダムチャックはボディを嫌がる。
3R、原口が後ろ蹴り、ワンツー。原口はアダムチャックに攻撃を当てさせず、逆に左ミドルはしっかり当てる。左フックから後ろ蹴りを放つ原口。アダムチャックが前へ出てくるところへ右ストレートを突き刺す。ほぼ一方的に攻撃を当てていく原口。最後はアダムチャックをコカして試合終了。
ほぼ相手に何もさせず、相手に噛み合わせない一方的な試合を見せた原口が判定3-0で完勝。これにより、対抗戦は3勝3敗のイーブンとなった。
大将の役割を果たした原口は「こうしてメインに選んでいただいたんですけれど、自分より強い選手がいる中で自分でいいのかなって思いました。でも勝ててほっとしています。それと武尊選手いますかね? 試合はしっかりと見てくれてわざわざ来てくれてありがとうございます。あと皇治さん、わざわざ来ていただいてありがとうございました。言いたいことがあって、RISEっていろいろな選手がいて個性あるファイターがめちゃめちゃいて、誰がではなくRISEファイターみんなで盛り上げていきたい。チームRISEとして立ち技格闘技を盛り上げていきたいと思います。エンタメもあっていいと思いますが、僕は強さしかないので強さを求めて僕が強さの象徴になっていきたいと思います。来年の格闘技はRISEが盛り上げます」と宣言した。
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▼セミファイナル(第16試合)RIVALS RISE×GLORY ミドル級(-70kg)3分3R延長1R○海人(日本/TEAM F.O.D/S-cup2018世界王者、第2代SB日本スーパーライト級王者、RISEミドル級1位)判定2-1 ※30-29、29-30、30-29×ストーヤン・コプリヴレンスキー(ブルガリア/Mike's Gym/GLORY世界ライト級1位)
シュートボクシング(以下SB)の絶対的エースの海人は2014年2月にデビュー。2017年11月にトーナメントを制してSB日本スーパーライト級王座を獲得し、2018年11月にはS-cup2018 -65kg世界トーナメント優勝。その活躍はSB内だけに留まらず、2016年以降はRISE、RIZIN、KNOCK OUTでも全勝。2022年6月の『THE MATCH 2022』ではK-1 WORLD GPウェルター級王者・野杁正明を延長R判定3-0(10-9×3)で破り国内頂上決戦を制すると、8月のRISEではvs.日本人無敗を誇ったサモ・ペティにも延長戦の末に勝利。9月のSBではケンダル・カラクァートにも判定勝ちして現在14連勝中。戦績は48勝(21KO)6敗1無効試合。
コプリヴレンスキーは海人と同じ身長180cm。“ザ・スナイパー”の異名を持ち、現GLORYライト級王者ティジャニ・ベスタティに『GLORY 49』で判定勝利しており、10月には3度目の対戦でベスタティの保持する王座に挑戦するも判定負け。現在GLORY世界ライト級1位で戦績は18勝(6KO)6敗。
1R、コプリヴレンスキーはジャブ、ワンツー、左ハイキックとアグレッシブに攻め、海人はガードを固めて右カーフを蹴る。海人のパンチに対してコプリヴレンスキーもガードが固い。ならばと海人は前蹴りとヒザでボディを攻め、左右ボディも叩き込んですぐに顔面へワンツー。後半は海人も手数を増やして互角にもっていった。
2R、左ボディを打つ海人にコプリヴレンスキーも左ミドルを返し、左ローを蹴る。互いにブロックを固めて相手のパンチをガードするが、ボディを攻めていく。下がりながら左フックを合わせに行く海人。パンチを上に集めて左ボディ、右カーフへつなぐ。
3R、海人の右カーフ2発でコプリヴレンスキーの左足が流れる。さらにカーフを蹴っていく海人。互いにコンビネーションでパンチからヒザ、ローにつなぐ。海人の左ボディから右ロー、至近距離で打ち合い両者とも一歩も退かない。両腕を合わせて押し合いをするが両者とも下がらず、コプリヴレンスキーは顔面前蹴り。海人はワンツーを打って前へ出ようとするがコプリヴレンスキーも打ち返す。
判定は2-1と割れ、勝ったのは海人。思わずガッツポーズをしたことが苦しい試合だったことをうかがわせた。
海人はマイクを持つと「とりあえずGLORYの1位に勝って、次は王者に挑戦させてください。まだまだなのでもっと強くなってバンバンこの階級で倒していけるように、日本人が世界一になれるように活躍していきます。これからも僕に期待して楽しみして試合を見に来てください」と、GLORY世界王者との対戦をアピールした。
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▼第15試合 RIVALS RISE×GLORY 山田洸誓 FInal Match スーパーライト級(-65kg)3分3R延長1R○ペットパノムルン・キャットムーカオ(タイ/Kiatmoo9/初代RISE世界スーパーライト級王者、GLORY世界フェザー級王者)判定3-0 ※30-29×2、30-28×山田洸誓(日本/正道会館KCIEL/第4代RISEスーパーライト級王者)
ペットパノムルンはサウスポーで172勝38敗4分の戦績を誇り、2011年にプロムエタイ協会バンタム級王者、2013年にスーパーフェザー級王者となって2階級制覇。2015年にはトーナメント戦の『トヨタ・ムエマラソン』-64kg級で優勝、2016年にWMC世界ライト級王者となった。
セクサン、サムエー、ペットモラコット、チャムアックトーンらスター選手としのぎを削って勝利を収め、2016年8月からはGLORYに参戦。ザカリア・ゾウガリーやアブデラ・エズビリらから勝利を収めると、2018年9月に ロビン・ファン・ロスマレンに挑戦し、判定勝ちでGLORY世界フェザー級王座を奪取した。同王座は4度の防衛に成功している。また、2018年にはGLORYの“ノックアウト・オブ・ザ・イヤー”に輝いた。2021年11月にRISEに初来日を果たし、原口と対戦して判定3-0で勝利すると、2022年8月の再戦でも延長Rで原口を降して初代RISE世界スーパーライト級王座に就いた。10月のGLORYではアブラハム・ビダレスに判定勝ちでGLORY世界王座3度目の防衛に成功している。
山田は正道会館仕込みの強烈な打撃でKOを量産し、2019年9月に強打者・山口侑馬を2RKOで下してRISEスーパーライト級王座を獲得。デビュー以来11連勝(7KO)と快進撃を続けていたが、2020年11月の北野克樹戦で初黒星。再起戦となった2021年1月の実方拓海戦では判定勝利で初防衛を果たし、6月には北野にリベンジして2度目の防衛に成功。2022年4月にはライト級王者・直樹との王者対決に臨み、3Rに右フックでKO勝ちを収めている。6月の『THE MATCH 2022』ではK-1の安保瑠輝也に判定3-0(30-29×2、30-28)で敗れたが、8月にはGLORY世界フェザー級5位ヤン・カッファを3RでKOしている。戦績は15勝(9KO)2敗。
1R、まずはジャブとローの展開だが、ペットパノムルンの前蹴りが山田の急所に当たってしまい試合中断。再開後、ペットパノムルンは構わず前蹴り、山田も前蹴りを返す。ペットパノムルンの左ローには山田が左ハイを蹴り返してニヤリと笑う。ペットパノムルンは左ローを狙い撃ち、さらに左ミドル。
2R、山田は鋭い前蹴りを多用。ペットパノムルンは左ローを蹴る。山田の右ボディにペットパノムルンは左ミドル。組むとすかさずヒザを蹴る。クリンチになるとペットパノムルンは山田を押していき、倒れる間際に左フック。そして山田の蹴りをかわしながらの左ミドルを当てていく。山田の左ミドルをキャッチしてすぐに左ミドルを蹴り返す。組むとパワーで押していくペットパノムルン。そしてすぐにヒザ蹴り。
3R、山田は右ハイからの右ストレート、ペットパノムルンは左ミドル。接近するとすぐにヒザを突き上げるペットパノムルン。左ミドルを蹴り、組むとすかさずヒザを蹴る。ガードを下げて余裕を見せるペットパノムルンはパンチを繰り出しながら前に出て、ヒザに結びつける。さらに離れると飛びヒザ蹴りも発射。山田はカモンゼスチャーするが、ペットパノムルンはのらずに左ミドルを蹴る。
判定は3-0でペットパノムルンが勝利。山田は引退試合を勝利で飾ることが出来なかった。
これでRISEでは3連勝となったペットパノムルンは「また大好きな日本で試合が出来て嬉しいです。呼んでもらえて光栄です。この勝利は全国のファンの皆さんにクリスマスプレゼントとして届けたいです。相手は思ったよりも強かったです」と話した。対抗戦はGLORYの3勝1敗に。
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▼第14試合 RIVALS RISE×GLORY スーパーライト級(-65kg)3分3R延長1R○白鳥大珠(日本/TEAM TEPPEN/RISE WORLD SERIES 2019 -61kg級王者、第5代RISEライト級王者)判定3-0 ※30-28、30-27×2×イリアス・バニス(モロッコ/Vos Gym/Fearless/ISKAヨーロッパ・ライト級王者)
白鳥はキックボクシングからボクシングに転向し、8勝(5KO)3敗の戦績を残してキックボクシングにカムバック。2019年2月に第5代RISEライト級王者に輝くと、3月に開幕した「RISE WORLD SERIES 2019 -61kg Tournament」で優勝。世界王者のベルトを巻いた。2021年6月のRIZIN KICKワンナイトトーナメントでは皇治らを破って優勝。2022年は4月に秀樹から延長戦の末に判定勝利を収めたが、6月の『THE MATCH 2022』ではゴンナパーに初回KO負け。10月にはYA-MANと大激闘を演じて判定勝ちで再起を果たした。戦績は24勝(10KO)9敗1分。
バニスはアーネスト・ホースト、ギルバート・バレンティーニ、イワン・ヒポリットら歴史に残る名キックボクサーを輩出したオランダの名門ジムであるボスジム所属。フック&ローの対角線コンビネーションを駆使し、右ロー、右フック、右アッパーに威力を持つ。特に下から潜り込むようにして打つ右アッパーは怖い武器。二回転回し蹴りといった派手な技も持っている好戦的なファイターだ。戦績は24勝(12KO)6敗2分。GLORYと提携するENFUSIONを主戦場とする選手で、エズビリの欠場でスーパー・ライト級での急遽のオファーもすぐに快諾したという。
1R、サウスポーの白鳥はジャブ、前蹴り、ワンツーとリーチを活かした長い攻撃。バニスはスピードのある連打を繰り出して前へ出るが白鳥はかわしながらの右フック。バニスが前に出るところには白鳥がワンツーをヒットさせる。
2R、ジャブと左ミドル、右ローで前へ出る白鳥にバニスは右ロー。徹底してジャブを着き、バニスを入らせない白鳥。入ってくればヒザを突き上げる。しかし、白鳥の蹴りが2度ローブローになり、バニスは苛立った様子。再開後、白鳥の左ハイがヒット。バニスは頭を左右に振って白鳥のパンチをかわすが、コーナーやロープを背負う。バニスは得意の右アッパー、右フックを打つも白鳥はかわし、逆にジャブをヒットさせる。
3R、バニスのローに左ストレートを合わせる白鳥。ワンツーからヒザを突き上げ、右ローを蹴る。バニスは固くブロックして、右ロー。白鳥の左三日月蹴りが効いたか、バニスは右のガードを下げ気味。白鳥はガードを固めさせての右ボディ。最後はラッシュをかけて優勢を印象付けた。
判定は3-0で終始優勢を保った白鳥が勝利。日本に初勝利をもたらした。
白鳥は「煮え切らない試合をしてしまってすいません。いつも通りって試合をしてしまいましたね。年内とりあえず勝ちで締めくくれてよかったんですけれど、世界第一戦でしょっぱい試合を見せてしまいました。来年もっと頑張ります」と、反省のマイク。「今日クリスマスなのでプレゼント持ってきました」とサンタ帽を被るとサインボールを場内へ投げた。
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▼第13試合 RIVALS RISE×GLORY -63.5kg契約 3分3R延長1R×笠原弘希(シーザージム/第3代SB日本ライト級王者、第15代SB日本スーパーフェザー級王者、第4代SB日本フェザー級王者)判定0-3 ※29-30、28-30、27-30○チャド・コリンズ(Strikeforce/WMCインターナショナルスーパーライト級王者、WKA豪州スーパー・ライト級王者)
笠原はSB次期エース候補として期待され、フェザー級・スーパーフェザー級・ライト級とSB史上初の三階級制覇を達成。前口太尊、スアレック、重森陽太など他団体の王者クラスから勝利を収め、7月のRIZINではRISEの石月祐作にも勝利。9月には梅野源治と引き分けたロンペットに判定勝ちして10連勝を飾った。戦績は29勝(12KO)4敗。
コリンズはタイ在住のオーストラリア人選手でこれまでにセクサン、パコーン、サックモンコンといったムエタイのスター選手を次々と撃破。2019年2月の『KNOCK OUT』で初来日し、KNOCK OUTスーパーライト級王者・不可思から右ヒジでダウンを奪い、判定勝ちした。4月にはSBに参戦し、海人にも判定3-0で勝利。RISEには8月の大阪大会に初参戦を果たし、RISEウェルター級王者・中野椋太から1RでTKO勝ちを奪うと、10月にはRISEライト級王者・直樹にも2RでKO勝ち。同階級で指折りの世界的強豪だ。戦績は54勝(27KO)16敗2分。
1R、コリンズは右ロー、左ミドル、右顔面前蹴りを矢継ぎ早にヒットさせる。距離をとると左ミドルと前蹴り。蹴りで笠原を徹底的に近付けさせない作戦か。自分は左ボディを打ち、笠原が打ち返そうとするとバックステップでかわす。笠原はジャブでボディを打つ。チャドの前蹴りをキャッチした笠原はすかさず左ボディを命中。ジャブと左の蹴りで笠原を突き放すコリンズだが、笠原が距離を潰して左右フックから左ボディ。コリンズはジャブで突き放して左ミドル、左ヒザで笠原の右腕を蹴る。
2R、コリンズがワンツーから左ボディ。笠原の左ミドルをスネでブロックするとすかさず顔面へ前蹴り。笠原はコリンズをコーナーへ詰めていくが、コリンズの左フックをもらう。コリンズは左右のボディを叩くとすぐに右ストレートからの左フック、さらに左ボディをヒット。左ボディの打ち合い。コリンズは右ボディ2発からの右アッパー。笠原はすぐに前へ出るが、コリンズは下がりながらのワンツー。笠原が左ボディを打つとコリンズは左右ボディを連打。
3R始まってすぐ、コリンズはバックスピンエルボーを出してしまい、警告を受ける。再開後、伸びるジャブと右アッパー、さらに左ミドルと攻めるコリンズ。笠原も左ボディを打つ。左ミドルの蹴り合いがあり、なおも前へ出ていく笠原。コリンズは前蹴り、前蹴りのフェイントから左ミドルと距離を支配する。笠原は回り込むコリンズに“前へ来いよ”とカモンゼスチャーも、コリンズはのらずにタイムアップ。
前に出続けた笠原だったが、コリンズのテクニックに一歩及ばず。判定3-0でコリンズの勝利となった。
コリンズはマイクを持つと「このような素晴らしい会場で試合が出来るのは一生のうちにそんなに考えられないことです。改めてお礼を申し上げます。ありがとう、メリークリスマス」とメッセージを送った。
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▼第12試合 RIVALS RISE×GLORY フライ級(-52kg) 3分3R延長1R×小林愛三(NEXT LEVEL渋谷/初代RISE QUEENフライ級王者、WPMF女子世界フライ級王者)判定0-3 ※28-29×2、28-30○テッサ・デ・コム(オランダ/Fightteam Vlaardingen/Enfusionストロー級王者)
小林は2015年2月にプロデビューすると、2018年7月にシュートボクシングの試合で敗れるまで13戦無敗を誇った。同年12月には伊藤紗弥を判定で下し、2019年11月にはWPMF世界女子フライ級王座を奪取。2021年4月にRISE QUEENフライ級正規王者となった。2022年3月にはベルギーでGLORY女子スーパーバンタム級王者ティファニー・ヴァン・スーストに挑戦。計4度のダウンを奪われKO負けとなったが、倒されても前に出る続け“大和魂“を見せつけ会場を沸かせた。7月にはイ・ドギョンに圧勝している。戦績は17勝(3KO)5敗4分。
コムは今年9月にEnfusionストロー級(-52kg)王座に就いたばかりの22歳。戦績は14勝1敗1分。EnfusionもRISEと同じくGLORYと提携しており、この試合はGLORYvs.RISEの対抗戦“RIVALS”の一戦として行われる。
1R、前に出るのはコム。ジャブと右ローを蹴っていく。小林は下がりながらも右カーフをコツコツと蹴る。コムは鋭いフック。ラウンド終了直前に左ミドルにコムが右フックを返してダウンを奪った。
2Rは小林がジャブで前に出る。小林は右カーフ。コムは前に出る小林を4連打で押し返すが小林は下がらない。小林の前進にローを蹴りながら下がるコムは、前に出ると飛びヒザ蹴り。
3R、打ち合いをする両者。顔面とボディに打ち分ける。前に出る小林は左ミドル、ワンツーから左ボディ。コムもしっかりパンチを返してローを蹴る。小林の右ローにはワンツーだ。小林は連打でコーナーへ詰めるが、コムは手数でも負けないように打ち返し、右ローを蹴る。追う小林、逃げながらも打ち返すコム。
最後まで小林に決定的な場面を作らせなかったコムが判定勝ち。対抗戦はGLORYの先勝で始まった。
コムはマイクを持つと「こんな大きな会場で試合が出来て嬉しく思っています。もちろん今回のこのようなイベントに呼んでもらえて光栄に思っていますし、私に挑戦したい人がいるなら誰とでも戦います」と、笑顔を輝かせながら挑戦者を募った。
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▼第11試合 バンタム級(-55kg) 3分3R延長1R×鈴木真彦(山口道場/第7代RISEバンタム級王者)判定0-2 ※29-30×2、29-29○志朗(Be WELLキックボクシングジム/同級1位、RISE DEAD OR ALIVE 2020 -55kg~那須川天心挑戦者決定トーナメント~優勝)
鈴木は軽量級離れしたパンチ力と卓越したテクニックで、2018年11月にトーナメントを制してRISEバンタム級のベルトを獲得。5年間無敗、20連勝という驚異の記録を打ち立てたが、2020年11月の「那須川天心挑戦者決定トーナメント」の決勝で志朗にダウンを奪われて連勝がストップ。その後、那須川天心との再戦で敗れるが、江幡塁を初回KO、拳剛も初回KO、今年4月には江幡睦にダウンを奪って判定勝ち。6月の『THE MATCH 2022』ではK-1スーパー・バンタム級王者の金子晃大に判定勝ち、8月には植山征紀に判定勝ちと5連勝中。戦績は34勝(19KO)5敗。
志朗はジュニアキックを経て2009年8月にタイでプロデビュー、翌年1月に国内でプロデビューを果たした。2016年1月にはISKAムエタイ世界バンタム級王座を獲得して2度の防衛に成功。2018年11月からはRISEに参戦し、那須川天心とは2度対戦。今年4月には江幡塁をハイキックでKOしたが、6月の『THE MATCH 2022』では玖村将史にダウンを奪われて敗れた。10月には大﨑孔稀に延長戦の末に勝利。戦績は26勝(11KO)5敗4分(タイの試合は除く)。
1R、両者ステップを踏みながら右ストレートと右ローで攻めていくのは鈴木。志朗はジャブで迎え撃つ。鈴木のワンツーに志朗が右を合わせに行く。鈴木は右カーフ狙い。鈴木の右フックに志朗が一瞬バランスを崩すがすぐに右を打ち返した。両者ともワンツーを打つが、両者ともしっかりブロック。終盤、志朗がワンツーを当てて鈴木のアゴを上げる。
2R、さらに圧力を強めていく鈴木が右カーフとワンツー。志朗はジャブ、前蹴りでその圧力を押し返す。左右を顔面とボディに打ち分ける鈴木は右カーフにつなげる。鈴木のコンビネーションが回転を増し、前へ出ていく。志朗は下がる場面が目立つがジャブ、前蹴りを出す。顔面とボディのコンビネーション、さらにヒザやローを蹴る鈴木に志朗は右ストレートを合わせにいくが手数で押されている印象。
3Rも前へ出て手数を出していくのは鈴木の方。それを志朗はジャブで迎え撃つ。顔面からボディへのコンビネーションを回転させていく鈴木に対して、志朗は右を合わせに行き、打ち終わりにも右を打つ。志朗はバックハンドブローを放つが鈴木はブロックして前へ出る。
判定は2-0で志朗が返り討ちという結果に。ディフェンスとヒットが評価されたか。
笑顔の志朗はマイクを持つと「鈴木君強かったです。こんな内容で世界とれる内容でないと思いますけれど、やっぱりライバルだなと。彼も強くなっていますし、自分も強くなっているんですけれど切磋琢磨して軽量級もvs.世界の舞台を用意してもらいたいのでお願いします。多分3月世界タイトル出来ると思うので、その時に応援・サポートしていただければ自分が勝てると思うのでよろしくお願いします」とアピールした。
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▼第10試合 RISE×SB(RISEルール)-61kg契約 3分3R延長1R×石月祐作(KAGAYAKI/RISEスーパーフェザー級3位、KROSS×OVERスーパーフェザー級王者、DBSスーパーフェザー級王者)判定0-3 ※25-30×3○笠原友希(シーザージム/第16代SB日本スーパーフェザー級王者、第5代SB日本フェザー級王者)
石月は2020年8月に自身と所属ジム初のタイトル獲得となるDBS日本ムエタイスーパーフェザー級王座を奪取。10月にはKROSS×OVER同級王座も判定勝利で獲得。二冠王となって、昨年2月に約1年4カ月ぶりにRISE参戦を果たすと竹内皇貴を2RKOで葬り、6月にはINNOVATIONスーパーフェザー級王者・櫻井健から強打で2度のダウンを奪って大差の判定勝ち。10月のRISEスーパーフェザー級暫定王者決定戦では一馬と打ち合いを繰り広げた末に5RTKO負けで惜しくもタイトル奪取を逃した。前戦となった今年4月の常陸飛雄馬との一戦では1RKO負けを喫し、7月のRIZINでは笠原の兄・弘希に判定で敗れている。戦績は12勝(7KO)5敗。
笠原は11戦目で敗れるまではプロデビュー以降10戦全勝をマーク。2019年6月には国内55kg級トップクラスの小笠原瑛作をヒジ打ちによるカットでTKOに破る大番狂わせを演じた。5連勝の勢いに乗って2020年7月、那須川天心の対戦相手に選ばれたが初回KO負け。再起戦では手塚翔太と大激闘の末、KO勝ちでSB日本フェザー級王座に就いた。2021年2月に『REBELS』の栗秋祥梧に完勝、、4月にはRISEランカーでDEEP☆KICK 57.5kg王者の宮崎就斗に勝利、そして12月に王座決定戦を制してSBで2階級制覇を達成した。今年3月にはRIZINに初参戦し、豪快な飛びヒザ蹴りで初回TKO勝ち。6月の『THE MATCH 2022』ではKrush王者の中島千博から勝利を奪ったが、9月にRISEランカーの常陸飛雄馬にKO負けを喫した。戦績は20勝(10KO)3敗のサウスポー。
1R、前に出るのは石月。サウスポーの笠原は下がりながらも前蹴り、ヒザ蹴り、ジャブを合わせていく。石月が右カーフを蹴ると笠原は左ミドル。笠原は左ミドルから左フック、さらに右も打つ。一発で終わらずコンビネーションをつなげる笠原に石月は前へ出るもなかなか手が出ない。特に前蹴りでのストッピングで石月は何度も転倒した。
2R、互いにローを蹴り合い、笠原は前蹴りをタイミングよく蹴って石月を下がらせる。石月は右目上から流血するも前へ出る。笠原は左ハイキックを織り交ぜる。石月が右ストレートで入ってきたところをワンツーで迎え撃ち、石月が棒立ちになったところへ左ストレートを叩き込みダウンを奪う。
3R序盤にも右フックからの左ストレートでダウン奪う笠原。それでも前へ出る石月はパンチを繰り出す。笠原はそれを左ミドルで迎え撃ち、右フックを引っ掛けて回り込む。さらにヒザ蹴り。石月の前進に手を出しながら下がっていく笠原。左ストレート、左ハイから左ローを蹴り、笠原は左ローを狙っていく。上中下と攻撃を散らす笠原は最後に左ローを蹴り、前蹴りで突き放す。
笠原が終始コントロールする試合運びで判定勝ち。マイクを持つと「正直、僕は前回の試合に負けてしまって周りに合わせる顔がなくて。周りの人と喋るのもきついくらいだったんですけれど、新たな目標をいただいてまた1日1日練習してきました。石月選手はタフな選手でカッコいい内容じゃなかったですけれど、もっと成長するので応援よろしくお願いします」と語った。 この結果により、RISEとシュートボクシングの対抗戦は4勝4敗のイーブンという結果になった。
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▼第9試合 SB×RISE(RISEルール)アトム級(-46kg) 3分3R延長1R○宮﨑小雪(TRY HARD GYM/第2代RISE QUEENアトム級王者)判定2-0 ※30-29、29-29、30-28×MISAKI(TEAM FOREST/初代SB日本女子アトム級王者、元J-GIRLSミニフライ級王者)
宮﨑は小学3年生から空手を学び、アマチュア戦績10戦10勝(3KO)無敗の戦績を引っ提げ、16歳で2019年11月にプロデビュー。新人離れしたテクニックを見せて関係者から高い評価を受け、2021年1月「アトム級NEXT QUEENトーナメント 2021」で優勝。3月にはRISE QUEENアトム級王者・紅絹に挑戦し、判定2-0で破り第2代王座に就くと、9月に伊藤紗弥から延長戦で勝利、今年5月には小林愛理奈に大差の判定勝ちで初防衛に成功し、10月にはペットルークオンに判定勝ちして7連勝。戦績は8勝1敗1分。
MISAKIはシュートボクシングの女子トップ選手で、2016年3月にプロデビュー、“猪突猛進女子”の異名通り、最初から最後までガムシャラに攻め続ける驚異のスタミナを武器に勝ち続け、2017年12月に寺山日葵を破ってJ-GIRLSミニフライ級王座に就いた。2020年8月にはぱんちゃん璃奈とREBELS-BLACK女子46kg級初代王座決定戦を争うも判定負け。2021年に入ってからは猪突猛進スタイルではなく、的確性を重視したファイトスタイルにチェンジし、2月のSBで祥子JSKを破ると12月のSB日本女子アトム級王座決定戦で勝利して王座に就き、今年10月にはペッチャーダーをKOして6連勝。戦績は20勝(3KO)7敗1分。
1R、サウスポーの宮﨑はいつものステップは使わず、どっしりと構えて左ストレートを繰り出す。MISAKIが前へ出てくるとバックステップで回り込む。宮﨑は左右連打から左インロー。出入りの速い宮﨑はワンツーを打つとすぐにバックステップ、MISAKIの返しのフックは空を切る。
2R、MISAKIの右ローにワンツーを合わせた宮﨑、MISAKIは尻もちをつくがこれはスリップ。MISAKIの入ってくるところに左を合わせる宮﨑。MISAKIは右ミドルを蹴って宮﨑を止めに行くが、宮﨑は回り込んでワンツーを打つ。飛び込むような左ストレートを当てにいく宮﨑は、MISAKIが返す前に離れる。
3RはMISAKIが前へ出る。宮﨑は距離を潰してしまいクリンチ。離れるとジャブ、左ストレート。MISAKIは手数を出して前へ出るが、宮﨑はジャブと左ストレートをヒットさせて離れるヒット&アウェー。MISAKIのミドルにはジャブを返し、手を上げて当てたことをアピールする。
判定は2-0で宮﨑が女王対決を制した。当てさせずに当てる、ヒット&アウェーのテクニックを見せつけた。
宮﨑は「RISEのリングに上がってくださったMISAKI選手ありがとうございました。現役王者対決と言うこともあって慌ててよくない試合になったのはありますが、こうして勝利できてよかったです。来年2月に20歳になるんですけれど10代最後の試合を勝利で飾れてよかったです」とコメントした。
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▼第8試合 SB×RISE(SBルール) スーパーバンタム級(-55kg) エキスパートクラス特別ルール 3分3R延長無制限R×植山征紀(龍生塾ファントム道場/第14代SB日本スーパーバンタム級王者、RISEバンタム級3位)判定0-3 ※28-29×2、29-27○大﨑孔稀(OISHI GYM/RISEバンタム級2位、BOMバンタム級王者)
ハードパンチャーとして知られる植山は、27勝のうち14のKO勝ち、2018年11月のSB日本スーパーバンタム級王座決定戦では笠原友希を3RTKOで葬りベルトを獲得。2019年2月には安本晴翔に唯一の黒星を付け、RIZINには4度出場して3勝(2KO)1敗。栗秋祥梧、江幡塁、志朗に3連敗を喫したが、2021年6月のRIZINでTKO勝ちして復活。11月のRISEでは京谷祐希に負傷判定で敗れ、12月の防衛戦では竹野元稀にKO勝ち。今年2月にはSB日本バンタム級王者・佐藤執斗との王者対決にも勝利した。8月のRISE大阪大会では鈴木真彦に延長戦の末に判定負けしたものの、ダウンを奪い合う激闘を展開している。戦績は27勝(14KO)16敗1分。
大﨑は28勝7敗1無効試合の戦績を持ち、28勝の内18勝がKO勝ちという攻撃力の持ち主。パンチ、蹴り、ヒジ、ヒザいずれでもKOできる破壊力を持ち、タイ人と渡り合うテクニックも持っている。特にボディブローは強烈。様々な団体で活躍し、RISEには2019年11月から参戦。今年3月に一気にフェザー級に階級を上げて龍翔に判定勝ち、5月に55.5kgで加藤有吾にTKO勝ち、7月に56kgでJyoseiにKO勝ちと3連勝を飾ったが、10月に志朗と対戦して延長戦で敗れた。また、2021年6月のRIZIN東京ドーム大会では、パンチのみの試合で那須川天心とも1Rに拳を交えた。
植山は前日計量オーバーのため減点2からのスタート。
1R、互いにジャブ&ロー。大﨑はパンチから左ミドルを蹴っていく。植山はジャブを顏と腹に打ち分け、右アッパーも繰り出す。大﨑は植山の左に右をかぶせる。静かな立ち上がりとなった。
2R、パンチのコンビネーションを回転させる植山に、なんと大﨑は組み付くと首投げを見舞う。惜しくもシュートポイントにはならず。大﨑が強烈な左ボディを打つと、植山はすかさず連打で右ストレートをクリーンヒット。そのまま大﨑をロープへ詰めていくと大﨑も右を打ち返して植山を下がらせる。その後も至近距離でパンチを交わす中、投げを狙うのは大﨑。右を強打した大﨑はヒザもボディへ突き刺した。
3R、大﨑は首相撲からヒザを連打すると植山を投げる。右のオーバーハンド、カウンターのヒザ、前足払いとテクニックを見せる大﨑。植山はワンツーで右をヒットさせたいが、大﨑のガードは固い。ブロックを固めてパンチを防ぎ、徹底して右ヒザを突き刺す大﨑。さらには大﨑がスタンディング肩固めを仕掛け、植山が投げでかわすというSBらしい攻防も。大﨑は首相撲で植山を転倒させる。
判定は3-0で大﨑が勝利。植山は減点2が大きく響いた。
大﨑はマイクを持つと「しょっぱい試合になってしまって力が入りすぎて動きが悪かった。僕も1回やってはいけないミスをしてしまって、そこから戻していってこういう舞台に立てています。植山選手は55kgを引っ張っている選手なので違う形で試合が出来たら盛り上がると思いますし、植山選手は強い選手なので僕も植山選手も応援してくれると嬉しいです。どっちとは言わず、RISEもSBも格闘技も皆さんで盛り上げてくれると嬉しいです」と植山を気遣った。
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▼第7試合 SB×RISE(SBルール)フェザー級(-57.5kg) エキスパートクラス特別ルール 3分3R延長無制限R○川上 叶(龍生塾/SB日本フェザー級王者)延長R 判定2-0 ※10-9×2、10-10×安本晴翔(橋本道場/RISEフェザー級6位、元KNOCK OUT-REDフェザー級王者、WBCムエタイ日本統一フェザー級王者)※本戦の判定は30-30×3。
川上は10勝のうち5つのKO勝ちがあるSB関西期待のホープ。2019年11月にSB日本バンタム級王座決定戦で佐藤執斗を2RKOで下して、新王者に輝き、昨年12月の大森大会では階級を上げ、シーザージムのホープ、山田彪太朗を撃破した。今年4月には魁斗を判定に破り、SB日本フェザー級王者となった2階級制覇を達成している。戦績は10勝(5KO)5敗。
安本は少年時代からアマチュアで150戦以上を経験し、24冠王に輝くなど活躍。2016年6月に16歳でプロデビューを果たすと、6戦目でREBELS-MUAYTHAIスーパーフライ級王座、2018年12月にはINNOVATIONスーパーバンタム級王座、2019年2月にシュートボクシングのリングで迎えた14戦目で初黒星を喫したが、6月にKNOCK OUT-REDフェザー級王座、2021年9月にWBCムエタイ日本統一フェザー級王座も獲得。2022年7月からRISEに参戦し、10月に山川賢誠を初回KO。戦績は26勝(15KO)1敗2分1無効試合。
1R、安本は右三日月蹴り、サウスポーの川上は左ミドルを返す。圧をかけて前に出る安本。距離が遠い川上は思い切り左を伸ばすが、安本はスウェーでかわす。ならばと川上は左ボディストレート、左インロー。
2R、安本はワンツーから右ミドルで前へ出るが、すぐに川上が左右の連打で押し返す。川上は組んでの投げを狙いに行くが、安本は首相撲の形にしてロープを背負って防ぐ。川上の左ボディストレートには安本が右ストレート。ジャブから左を伸ばす川上に安本はヒザを突き上げていく。後半、安本は一段ギアを上げてワンツーの連打で前へ出ていった。
3R、川上の投げを防ぐ安本は左ストレートもスウェーでかわすが、川上は安本の右ローに左ストレートを合わせに行く。安本は右前蹴り2連発。安本のワンツーを掻い潜って組み付き、投げを狙う川上。安本はなかなかパンチをヒットさせることが出来ない。
本戦の判定は三者とも30-30でドロー。延長戦へ突入する。序盤からパンチをかわす両者、安本の右フックがヒットする。負けじと川上も右フック、左ボディ。安本はワンツーを繰り出しながら前へ出ると、バックを奪ってなんとジャーマンスープレックス。これは不十分でシュートポイントとはならなかった。続いて打ち合いになり、左をヒットさせる川上だが、安本も右を打ち返す。手数が多いのは川上で左右フックを打つ。安本の右ボディに左フック。両者足を止めての打ち合いとなり、延長戦は終了。ジャッジ2名が10-9で勝者は川上。安本の連勝をストップし、2つ目の黒星を付けた。
川上はマイクを持つと「俺のこと負けると思ってたヤツ、見たやろ? 勝ったで」と、不利の予想を覆しての勝利をアピールした。
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▼第6試合 SB×RISE(SBルール)フェザー級(-57.5kg) エキスパートクラス特別ルール 3分3R延長無制限R×山田彪太朗(シーザージム/SB日本フェザー級2位)判定0-3 ※26-29×2、25-29○門口佳佑(EX ARES/第5代RISEフェザー級王者)
山田は2019年8月にプロデビューすると4連勝(無効試合を挟む)を飾ったが、2021年4月に翔に初黒星を付けられた。その後は元貴、田渕神太を破ったが、12月の川上叶戦で延長戦の末に惜敗。今年2月には翔にリベンジを果たしている。さらに6月には初参戦の蒼士を判定に破り、9月にはRISEフェザー級5位の宮崎就斗を右ストレートでマットに沈めた。戦績は9勝(3KO)2敗1無効試合。
門口は『ABEMA』で行われた企画『VS 那須川天心』でトーナメントを勝ち上がり那須川天心と対戦したことで名をはせた空手出身の選手。その後、RISEで2018年7月にプロデビューすると、攻撃力の高さを活かして9戦無敗(1引き分け)を誇っていたが、2020年12月のフェザー級王座次期挑戦者決定戦で竹内将生に敗れ、挑戦権を逃した。2021年5月には平野凌我に判定勝ちも、7月には魁斗に敗れた。2022年2月に小崎貴誠を初回KOし、8月のRISEフェザー級タイトルマッチに臨むと梅井泰成から2度のダウンを奪い王座を奪取した。戦績は11勝(3KO)2敗1分。
1R、サウスポーの門口は左ロー、左ミドルと蹴り、踏み込んでの右ストレート。門口が組み付くと山田は投げに入るが門口は足を絡めて防ぐ。山田は右アッパーから組んでの投げを狙うが門口は腰を落として防いだため注意を受ける。
2R、伸びるジャブから右を打つ山田に門口はローで対抗。組み付いた門口に山田はスタンディングフロントチョークを仕掛けたが、門口はヒザを着いてしまいイエローカード。山田が鋭い左アッパーを繰り出す。パンチから組み付いた山田が鮮やかに首投げを決め、シュートポイントを奪う。山田が組み付くと投げを警戒する門口に山田は首相撲からのヒザ。かと思えば首投げを見舞う山田。門口は4連打を繰り出す。
3R、三日月を蹴り合い、パンチの打ち合いになると山田は組み付く。投げを警戒する門口へ首相撲からのヒザ蹴り連打へつなぐ。しかし、門口は意表を突く遠距離からの飛びヒザ蹴りでダウンを奪う。さらにフックの打ち合いに持ち込み右フックで2度目のダウンを追加。山田はフロントチョークを仕掛けるが門口が崩れてブレイクに。山田はパンチで前へ出るが時間切れ。
2度のダウンを奪った門口が判定3-0でRISE王者としての意地を見せつけた。
門口は「メリークリスマス、ブラボー! 正直、僕が負けると思った人、拍手してください。いやいやもっと期待してくださいよ(笑)。3Rに伊藤代表の顔を見たらまだいけるぞって感じだったので行って勝ててよかったです」と勝利に笑顔した。
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▼第5試合 SB×RISE(SBルール)-95kg契約 エキスパートクラス特別ルール 3分3R延長無制限R×坂本優起(シーザージム/SB日本ヘビー級3位、第5代SB日本スーパーウェルター級王者)TKO 3R 1分02秒 ※レフェリーストップ○南原健太(極真会館/RISEヘビー級3位、2022オープントーナメント全日本体重別空手道選手権大会 男子軽重量級(-90kg)優勝)
坂本は2009年11月にプロデビュー戦を行い敗れたものの、その後は12連勝をマーク。2013年4月には鈴木悟を破り、SB日本スーパーウェルター級王座を奪取した。2014年4月には小西拓槙、11月には内村洋次郎、2015年2月には長島☆自演乙☆雄一郎、6月にはT-98を破るなどSB中量級のエースとして大活躍したが、2015年後半からは黒星が増え、2020年12月に思い切ってヘビー級に転向。6連勝を飾ったがマウンテンRYUGOに判定負け。10月には韓国で無差別級トーナメントに挑み、2勝して優勝した。戦績は38勝(8KO)18敗。
南原は幼少時代から極真空手を学び、小学生の時はあの那須川天心とライバル関係にあった。第32回全日本ウェイト制空手道選手権大会重量級第3位、第11回全世界空手道選手権大会ベスト32、第35回全日本ウエイト制空手道選手権大会準優勝などの実績を持つ。2021年7月にRISEでプロデビューし、3試合連続KO勝ちを収めたが、今年4月にカルリ・ギブレインにKO負け。8月にジェット・ペットマニーイーグルにTKO勝ちして再起した。今年6月には2022オープントーナメント全日本体重別空手道選手権大会にて軽重量級(90kg以下)優勝を飾っている。4勝(4KO)1敗。
1R、細かいパンチから顔面へヒザを突き上げる南原。坂本はガードを固めて前へ出ると右フックを繰り出す。南原はヒザから左右のフックで前へ出るが、そこへ坂本が右フックのフルスイングでダウンを奪う。顔面とボディへパンチを打ち分ける坂本に南原はパンチとヒザで対抗するがまたも右フックをもらう。南原は三日月蹴り。左右フックで前へ出るが坂本の右で大きく後退。それでも南原は左右フックからヒザを突き上げる。互いに相手のパンチをもらってかなりの疲弊ぶり。
2R、ワンツーで前進する坂本に南原は左右フックと右ロー。南原は右ローに狙いを絞ったか。さらにヒザ蹴りを突き上げる南原だが、坂本は下がらず左ボディ。南原は多彩な蹴り技から顔面ヒザ蹴り。南原はショートの打ち合いの中で右ハイも蹴る。右フックを叩きつける南原はプッシュしてさらに右の連打。これで坂本をなぎ倒す。さらに南原がラッシュを仕掛け、坂本は打たれながらも左右フックを打ち返す。ゴングに救われるも、坂本はフラフラだ。
3R、南原の右をもらった坂本はノーガードになって“打ってこい”と挑発。両者左右フックで打ち合う中、南原はヒザをアゴへ突き上げていく。このヒザで坂本は右目上をカットして流血。バックリと傷が開いており、ここでストップ。南原が逆転TKO勝ちを飾った。
南原はマイクを持つと「メリークリスマス。極真会館所属の南原健太です。RISEのスターになる男です。クリスマスの中、たくさんの応援ありがとうございます。いつか僕も後ろの方へ行ってRISEのスターになりたいと思います」とアピールした。
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▼第4試合 SB×RISE(SBルール)-53kg契約 エキスパートクラス特別ルール 3分3R延長無制限R○佐藤執斗(グラップリングシュートボクサーズ/第2代SB日本バンタム級王者、MAX FCフライ級王者)KO 1R 1分47秒 ※3ノックダウン×翼(TARGET/RISEスーパーフライ級2位、第2代ジャパンキックボクシング協会バンタム級王者)
佐藤はトリッキーな動きから繰り出す蹴り技を得意とし、SB中部地区の注目株。2021年12月のSB日本バンタム級王座決定戦で伏見和之をKOして王座に就くも、今年2月のSB日本スーパーバンタム級王者・植山征紀との王者対決には判定負け。その後は政所仁と無効試合、HIROYUKIと山田虎矢太に判定負けと連敗してしまったが、11月のRIZINでKAZUNORIに初回KO勝ちして復活を果たした。戦績は13勝(7KO)18敗1分1無効試合。
サウスポーの翼は2019年11月に流血戦を制してジャパンキックバンタム級王者となり、デビュー以来9戦無敗を誇っていたが、2020年11月にWBCムエタイ日本統一&NJKFバンタム級王者の一航に判定で敗れ初黒星。2021年7月の『NO KICK NO LIFE』では加藤有吾にも判定負け。2022年2月にジムを移籍してRISEに初参戦すると鳩にKO勝ちを収めたが、続く3月は京介にKO負け。7月には溜田蒼馬を2RでKO。そして10月に花岡竜との対戦を迎え、2R負傷判定ながらも下馬評を覆す勝利を収めた。戦績は11勝(6KO)3敗1分。
シーザー武志会長が「SBを体現できる男」として太鼓判を押す佐藤に、翼はSBルールでどう戦うか。佐藤の蹴りか、翼の強打か。
1R、ワンツーで前へ出る翼は佐藤が組んでくると、なんと一本背負いで投げようとする。前に出て連打で攻める翼が佐藤にロープを背負わせるも、佐藤が右フックでダウンを奪う。翼はすぐに反撃に出て左右フックの打ち合いで佐藤が左フックで2度めのダウンを追加。佐藤はサイドキックから左右フックを浴びせ、右フックで崩れ落ちる翼。佐藤が見事なKO勝利でSB王者の意地を見せた。
佐藤は「0歳の娘が今日会場に来ていて初めてのクリスマスプレゼントを贈れたと思います」と語った。
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▼第3試合 RISE×SB(RISEルール)RISE×SB(RISEルール) バンタム級(-55kg) 3分3R延長1R×有井渚海(ARROWS GYM/同級12位、CKC2021 -54kgトーナメント準優勝)KO 2R 1分21秒 ※右ストレート○山田虎矢太(シーザージム/SB日本バンタム級1位)
有井はキックボクサーとして活躍するかたわら『ABEMA』の恋愛リアリティショー「恋する週末ホームスティ」に出演し、ティーンから絶大なる支持を受けている。10戦無敗の快進撃を続けていたが、2021年7月の「ケージキックチャンピオンシップ(CKC)-54kgトーナメント~新世代王者決定戦」決勝戦で寺山遼冴にプロ初黒星。9月のRISEでスーパーフライ級5位の京介を判定で破った。所属も久保優太や木村“フィリップ”ミノルを育てた名将・矢口トレーナー率いるARROWS GYMとなり、心機一転で臨んだ10月の約1年ぶりの試合では彪司に判定勝ち。
山田ツインズの弟、虎矢太は昨年12月にポーン・シリラックムエタイジムを2RKOし、今年4月には現KNOCK OUT王者の心直、9月には現SB王者の佐藤執斗をも破り、現在無敗の8連勝中。
1R、山田は右カーフを蹴っての右ストレート。有井は右ストレートから左フック、さらに左ボディ。
2R、有井が前に出てくると山田は右カーフを蹴る。山田は左ボディを含めてコンビネーションで有井にロープを背負わせ、有井が前に出てきてワンツーを打ったところで山田が右に右ショートをドンピシャのタイミングでカウンターを合わせた。有井は前に崩れ落ち、山田が鮮やかなKO勝ち。
山田はマイクを持つと「このような一大イベントに参戦させていただきありがとうございます。いま55kgでタイトルに向けて頑張っている最中です。来年タイトルに挑戦できるように頑張っていきますのでSBにも注目お願いします。山田ツインズ本当に強いので楽しんでいってください。メリークリスマス!」とアピールし、大きな拍手を受けた。
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▼第2試合 RISEルール ミドル級(-70kg) 3分3R延長1R○憂也(魁塾/同級5位、第2代DEEP☆KICK-65kg級王者)KO 2R 1分12秒 ※右フック×T-98(フリー/同級6位、元ラジャダムナンスタジアム認定スーパーウェルター級王者)
憂也は2010年にK-1甲子園で準優勝、同年にDEEP☆KICKでプロデビューを果たすと、様々なリングで活躍。2013年12月には第2代DEEP☆KICK-65kg王者となった。RIZINには2度出場して、全て1RでKO勝利。右ストレートに破壊力を持ち、3試合連続で初回KO勝ちを収めて臨んだ2020年12月の『RISE』では緑川からダウンを奪って延長戦で勝利を奪う番狂わせを起こした。しかし、2021年2月のRISEでは“ブラックパンサー”ベイノアに延長戦の末に判定で惜敗。7月の『NO KICK NO LIFE』では緑川と再戦してドローとなったが、現在4連勝中。戦績は27勝(13KO)13敗3分。
T-98は“ムエタイゴリラ”の異名を持ち、パワーと頑丈な身体を活かした戦いぶりでこれまで数々のタイトルを獲得。2016年6月には日本人5人目となるラジャダムナンスタジアム王座を奪取した。また、同年10月にはタイのラジャダムナンスタジアムに乗り込み、KO勝ちで日本人初の現地での防衛にも成功。2年ぶりの復帰戦となった今年5月の『NO KICK NO LIFE』では緑川創に判定負けも、8月のRISE大阪大会でRYOTAROとダウン応酬の大激闘を繰り広げ、延長RでKO勝ちした。
憂也は8月の大阪大会でWBCムエタイ日本統一スーパーウェルター級王者の匡志YAMATOを1Rでマットに沈め、T-98との対戦をアピール。一夜明け会見ではT-98に「興味がない」と言われてしまったが、対戦が実現することになった。
1R、右ローを蹴っていくのはT-98。憂也は左インローを蹴り、ジャブを突く。憂也の左ボディブロー。逆ワンツーでの左のストレートでT-98がグラつき、憂也はパンチをまとめていく。右ストレート、左ボディと無駄打ちせず確実にパンチを当てていき、T-98を一方的に打つ。T-98は左目が大きく腫れあがった。
2R開始と同時にT-98はドクターチェック。再開後、憂也は左ミドルを蹴ってのワンツー、ジャブをしっかり突いて強烈な右フックを打ち込む。バックキックではT-98が吹っ飛ぶ。コーナーへ追い込んだ憂也は連打を見舞い、最後は右フックでT-98が崩れ落ちた。
圧倒的なKO劇を見せた憂也は「メリークリスマス。このリングで言えて最高です。来年3月に第一子が生まれます。支えられる人と支える家族が増えると言うことで、来年はお父さんとしてカッコいい姿を見せたいので挑戦させてください。ランキングの上に勝手におる外国人選手。外国人とやらせてください。この階級で外国人とやり合えるのは僕だと思うのでやらせてください」とサモ・ペティとの対戦をアピールした。
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▼第1試合 RISEルール フライ級(-51.5kg) 3分3R○那須川龍心(TEAM TEPPEN/2021年RISE Nova 全日本大会 -55kg級トーナメント優勝)判定2-0 30-29×2、29-29×KOUJIRO(ジムファイターズ/RKSキック フライ級王者、ジャパンカップフライ級王者)
那須川は2021年RISE Nova全日本大会-55kg級トーナメント優勝、Stand Up Aクラストーナメント-55kg級優勝、2021年RISE NovaジュニアAクラストーナメント-50kg級優勝などアマチュアで経験を積み、今春から高校生となって4月のRISEでプロデビュー。笠原直希に判定勝ちして白星で初陣を飾った。しかし、6月の『THE MATCH 2022』ではK-1の大久保琉唯に判定で敗れ初黒星。8月の平山龍馬戦からフライ級に階級を下げ、TKO勝ちで再起を果たすと続く10月の吉田亮汰朗戦は判定勝ちで連勝。
KOUJIROは広島・大阪で試合をしている空手をバックボーンに持つ選手で、2022年2月に3戦目でRKSキック フライ級王者となり、5月に5戦目でジャパンカップキックボクシング同級王者となった二冠王。サウスポーで戦績は4勝(1KO)1敗。唯一の黒星は3月にRISEで松本天志に付けられたもの。
那須川のセコンドには兄・天心が就く。1R、KOUJIROは左インローからの左ストレート、那須川も右インローを蹴る。インローの蹴り合い。KOUJIROは上手く左ミドルも当てる。
2Rも蹴り合いに。那須川が右ストレート、右ボディストレートを当て始める。KOUJIROは左ミドル。那須川は右の蹴りをフェイントしての右ストレートを多用。那須川は右の前蹴り、KOUJIROの左ミドルには右インローを返す。
3R、那須川は右ボディストレート、KOUJIROは左ミドル。サウスポーのKOUJIROに対して右へ回り込んでいく那須川。クリンチからの離れ際にもしっかりパンチを打つ。KOUJIROが胴廻し回転蹴りを放つとすぐに那須川も同じ技を返す。ワンツーを打っていく那須川だがKOUJIROがかわして試合終了。那須川はコーナーへ戻るとすぐに兄・天心にアドバイスをもらう。
判定は2-0で那須川が勝利。3連勝で戦績を4勝1敗とした。
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▼オープニングファイト第3試合 RISEルール King of Rookie 2022決勝戦 -65kg契約 3分3R延長1R○陽勇(TEAM 3K/JFKO第7回全日本フルコンタクト空手道選手権大会 軽中量級優勝)判定3-0 ※30-28×2、30-27×野口紘志(橋本プレボ)※陽勇が優勝。
陽勇はフルコンタクト空手の統一全日本大会JFKOで2022年軽中量級優勝した注目株。
1R、サウスポーの陽勇はいいタイミングでヒザを突き刺し、左ハイを蹴っておいて左ミドルを当てる。野口はガードを下げて陽勇を誘い、右ストレートのカウンター。続いて右ストレートをヒットさせて前へ出る野口だが、そこへ陽勇が左ショートのカウンターからパンチをまとめる。
2R、陽勇は前へ出ると一気にヒザ蹴りからショートの連打を顔面に叩き込む。陽勇はガードを固めてカウンターの機会をうかがう。このラウンドは両者とも手数が減った。
3R、陽勇が距離を詰めてワンツー、左ローで攻める。野口の右には左のカウンター、そして左ローの強打。陽勇の左ローからのヒザのコンビネーションが何度も決まる。野口は右の三日月を蹴るが陽勇が左ショートのカウンター。最後は近距離でのフックの打ち合いとなるが、左を当てるのは陽勇。さらに野口の連打を頭を振ってかわして見せる。
判定は3-0で陽勇の完勝。プロ2戦目での栄冠となり、Stand Up!の寺戸伸近GMからベルトとメダルを受け取った。
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▼オープニングファイト第2試合 RISEルール ライト級(-63kg) 3分3R○塩川琉斗(TOP STAR GYM/Stand Up King of Rookie 2022 -60kg優勝)判定3-0 ※29-27×3×東 蒼馬(PLACE-K)
1R、両者サウスポー。マッチョな塩川はジャブ、右フック、左ローで試合を組み立てる。東はアグレッシブに前へ出て左ロー、左フックを叩きつける。塩川が左ストレート2発、右フックをヒットさせて東をコーナーへ追いつめると二段飛びヒザ蹴りを命中。東はロープにもたれかかってダウンは逃れた。
2R始まってすぐ、塩川が踏み込んでのワンツーの左ストレートでダウンを奪う。仕留めに前へ出る塩川に東はバックハンドブロー。塩川も後ろ蹴りを放つ。前蹴りを多用する塩川に東は左ロー、左フックで反撃。
3R、塩川が左ストレートを男子ながら前へ出るが、やや疲れが見える。そこへ東が左ボディストレート。思い切って左フックを繰り出す東だが、塩川はかわしてワンツー。東は逆転を狙って思い切り左フックを振っていくが、塩川はかわしてのジャブ、右フック。ダウンを奪った塩川が判定3-0で勝利した。
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▼オープニングファイト第1試合 SB×RISE(SBルール) -53kg契約 フレッシュマンクラスルール 3分3R延長2R×笠原直希(シーザージム/SB全国大会-45kg級優勝)判定0-3 ※28-30、28-29、29-30○星 拓海(IDEAL GYM)
1R、両者インローを蹴り合ってジャブを打ち合うも距離が遠く空振りが続く。左インローが当たると右ストレートを打ち合う両者。フックを空振りした星がヘッドロックのような形になると笠原が投げを狙うがこれは星が防ぐ。
2R、星のワンツーがヒット。笠原も右のボディストレートを返す。ワンツーの打ち合い、積極的に前へ出ていくのは星だが、笠原もワンツーを打ち返す。星は右ロー。右の打ち合いで星が右フックもヒットさせた。
3Rは序盤から激しい打ち合いに。ワンツーの打ち合いが続く中、星はヒザやローも蹴っていく。組みの展開になると、なんと星の方が笠原を組み倒した。右ミドル、前蹴りで笠原の前進を止める星。右ストレート、右ミドルから星は組み付くと逆に首投げにトライ。最後は笠原が右を当てて一矢報いたが、右のヒット率が多かった星が判定勝ち。まずはRISE側が1勝をあげた。