試合が待ち遠しくて仕方がない、という様子だった木村
2022年12月28日（水）東京・両国国技館『INOKI BOM-BA-YE×巌流島 in 両国』（U-NEXT生配信）にて、71kg契約 MIXルール（1Rキックボクシングルール3分、2R MMAルール5分）で矢地祐介(MMA/日本)と対戦する木村"フィリップ"ミノル(キックボクシング/ブラジル)が、23日（金）都内にて公開練習を行った。
木村は2分間のシャドーでスピードのあるパンチのコンビネーションを見せ、全身から1年ぶりの試合まで待ちきれないというエネルギーを発散していた。
MIXルールに決定したことについて「チャレンジですけれど、それに向けて対策をやっているから進化できる。MMAで前にやった時に出来なかったカルマの解消というか、あのままで終わっているので借りを返さないといけない。リベンジマッチじゃないですけれど、MMAへのリベンジですね」と、2016年9月に一度だけチャレンジしたMMAルール（チャールズ・"クレイジー・ホース"・ベネットと対戦してKOで敗れた）へのリベンジも兼ねるとする。
最初のチャレンジ以降はMMAの練習から離れていたが、「去年はボクシングの練習をやりながらMMAの練習で身体を作る程度にはやっていました。難しいですね。やるかどうかはまだ分からないけれど、極めてみたくもなりました。今は基本を一からやるイメージでやっています」と、また最初から学んでいるという。
しかし今回の試合に関しては「1Rで倒すことを考えている。MMAの練習はあくまでもおまけ。MMAで無様な姿は見せられないので」と、最初のキックボクシングルールの3分で倒し切るとする。「もし倒せなくてもダメージが溜まった状態で2Rに行かせる。逃げきられても相当のダメージを与えて2Rに行きます。2Rはもちろん僕が不利ですが、その中で何回チャンスをつかめるか。でも勝ちますよ」と、2Rになっても勝てるとした。
矢地はキックルールでも自信があると発言しているが、「心理戦じゃないですか。1Rは凌ぐだけで来ると思っています。打ち合ってくれればラッキーですね。でも倒します。逃げ切れないと思うので」と確実に1Rで倒す自信があるときっぱり。
「1Rで決める。最初の数秒でたくさん情報をインプットして仕留めたい。一発で仕留める意識でチャンスをつかみたい。向こうは打撃を打ってこないイメージですが、普段の試合でしている打撃をやってくれたら逆にラッキー。予想外の攻撃が飛んできてもスピードが違う。癖は今まで見た中で一番わかりやすかったですね。いろいろな映像を見てここが一緒だって箇所が多かったです」と、打撃をやってきたらむしろ倒しやすいとした。
試合は昨年12月のK-1以来となるが「戻りました、感覚が。完全にゾーンに入った。勝つ時のいいモードになっています。自分で分かるんですよ。相手が強ければ強いほどそのゾーンには入りやすい。K-1のトーナメントで優勝した時（全試合1RでKO勝ち）の心境かな。確信しています。こういう時は間違いない。未経験な部分は分からないけれど、感覚的にはそんな感じ」と、経験から必ず勝つとの確信があるようだ。
「パンチ力、スピード、フィジカル、野性的な強さ…そこはもうひと回りビルトアップした。木村“フィリップ”ミノルの進化版、一個上のレベルに行ったところを見せたい。やることはカラーもスタイルも変わらない。自分のスタイルを貫きます」
MIXルールの試合は2010年大晦日の長島☆自演乙☆雄一郎vs.青木真也を会場で見ていたと言い、「あの時は立ち上がりましたね(笑)。中学生の時に。ジェロム・レ・バンナvs.ボブ・サップもやりましたよね（2004年大晦日＝時間切れドロー）。でも参考にはならないかな。それぞれのラウンドで対応しないといけないので、イメージは固めてないです。ぶっつけ本番で見たものに反応する」と、参考にはならないという。
宇佐美正パトリック、宇佐美秀メイソンの兄弟とも練習しており、「打撃の強い選手で他の選手にない動きをするからいい参考になります」と、いい練習になっているとした。
すでに「倒すパンチは一個決まっています。間違いなく」とフィニッシュブローまで決めているという木村。「どこで出たか分からないくらいサクッと終わらせます。その隙が見えた瞬間に身体が反応してサクッと終わる」と、一瞬で勝負は決まると予告した。
