第6代フライ級キング・オブ・パンクラシストの小川徹(TRIBE TOKYO MMA)が12月12日(月)、引退を表明した。
自身のSNSで小川は、「昨日は1R KO負けしてしまいました。戦ってくれた原選手ありがとうございました。プロ格闘家として引退します。今年3月の防衛戦、8月のフライ級トーナメントと2連敗してて、今回負けたら引退すると決めて覚悟を持って試合に臨みました」と、11日の『DEEP TOKYO IMPACT 2022 7th ROUND』で敗れたら引退することを決めてメインイベントに臨んでいたことを明かした。
2021年にPANCRASEフライ級のベルトを巻いた小川は、「僕みたいな男でもチャンピオンになる事が出来ました。これはTRIBE代表の長南さんをはじめ、今回セコンドに付いて下さった堀江さん、青木さんなどたくさんのコーチのご指導、一緒に練習してくれた仲間、そしていつも応援してくれる方々のおかげだと心から思っています」と感謝の言葉を綴ると、「たくさん辛い事がありました。首の手術や膝の手術も環境の変化も。でもやるって決めてここまでやってこれたので、自分を讃えようと思います。こんな歳になっても自分の事で悩んでもがいて苦しんで……辛かったことの方が多かったけど格闘技人生楽しかったです。幸せ者ですね」と、さまざな怪我もあったなかで、格闘技を続けてこれたことを「幸せ」と表現している。
小川は、小学3年から始めた松濤館空手で県大会で優勝し全国大会出場。高校卒業後に「すべてはMMAをやるために」生活を安定させることを目的に自衛隊に入り、デザインの仕事も始めて、和術慧舟會RJW、D-ONEジムを経て、軽量級のトップが集うTRIBE入りした。
2009年12月の「CAGE FORCE」でプロMMAデビュー。以降、PANCRASEを主戦場に、2015年にネオブラッド・トーナメントスーパーフライ級優勝。2021年にPANCRASEフライ級暫定王者決定トーナメントに出場し、1回戦で秋葉太樹を破り決勝進出。同じく決戦に進出していた猿飛流と対戦予定も猿飛流の怪我により、小川が暫定王者に就いていた。
2022年3月のPANCRASEフライ級暫定王座戦で、上田将竜に判定勝ちし、王座を防衛すると、2022年3月に当初トーナメント決勝で対戦する予定だった猿飛流を挑戦者に向かえて防衛戦も、5R判定負けで王座陥落。
2022年8月に、DEEPフライ級GPに電撃参戦。1回戦で安谷屋智弘のキムラロックにタップはせずもレフェリーストップで敗退。2022年12月11日に進退を賭けて、新鋭・原虎徹(CAVE)と対戦し、1R 1分24秒、TKO負け。翌日に引退を表明した。
幼少時から習得した空手をMMAに融合させ、地道な努力の積み重ねでPANCRASEのベルトを巻いた小川の引退の言葉の全文は、SNSにて確認することが可能だ。