不可思「今の自分が一番強いという実感がある」
――しばらく勝ち負けを繰り返していた不可思選手ですが、2022年は2戦2勝(2KO)と好調です。K-1ルールにおける理想の戦い方やファイトスタイルが固まってきたのでしょうか?
「ずっとK-1ルールに適応した戦い方を模索していたんですけど、今は自分の強さを一番出せる戦い方をやっと見つけたかなって感じですね。色々と試行錯誤して、いっぱい失敗してきた中で、やっと自分に合った戦い方が見つかって、今の自分が一番強いという実感があります」
――K-1参戦当初はパンチやボクシングを強化していたのですか?
「そうですね。それまでやってなかったボクシングのパーソナルを受けたり、あとは(試合の)テンポが速いので、そういう意味でボクシングの練習は増やしました」
――他の選手からも聞く話なのですが「K-1ルールはリズムやテンポが早い」と。そこに慣れることに時間がかかりましたか?
「本当に色々考えながらやってたんですけど、もしかしたら何も考えないで、自分がやりやすいように戦っていたら、それがベストだったかもしれないです。ルールに適用しようとして色々と試したから、時間がかかったのかなと思います。それは良くも悪くも」
――時間はかかったにせよ、今年の自分に手応えを感じていますか?
「手応えを感じたのは9月の試合(大野祐志郎にKO勝ち)からですね。その前はクソみたいな感覚だったんで(苦笑)。コンディションはいいけど、感覚がダメダメみたいな。前回は悪いところは出せないように練習通りできたかな、と。ただその分、自分の良いところは出せなかったので、そこは反省だと思います」
「自分の悪いところを出さないように、ぶっ倒しに行こうと思います」
――不可思選手はK-1屈指の激闘派ですが、そこは自分でも意識しているところなのですか?
「面白い試合を見せたい気持ちは常にあるんですけど、今までは戦い方が焦りすぎてたんですよね。だから前回は最後まで焦らないことをテーマにしていて。今は焦らないようにしつつ、ガッ!と行くところは行く戦い方が練習で出来ているので、次の試合はより完成度が高い試合ができると思います」
――今大会では1年前に敗れている林健太選手とのリマッチとなります。この1年間の成長を見せるには恰好の相手です。
「1年前に林選手とやって負けていますけど、今の自分からすると当時の自分は全然で『あれなら負けてしょうがねえや』と思います。そのぐらい今が良い感じなんで、今回はしっかり勝てると思います」
――現K-1スーパー・ライト級王者の大和哲也選手は「タイトルをかけて不可思選手にアベンジしたい」と再戦を希望しています。(※不可思は2019年12月に大和哲也に勝利している)
「自分は哲也さんから挑戦者に指名してもらったんですけど、まだ自分に挑戦権があるとは思っていなかったんで、12月にもう一人くらいぶっ倒さないと挑戦できないと思ってました。だから哲也さんに挑戦するためにも次は勝ちが必要な試合ですね」
――では大阪大会でどんな不可思選手の姿を見せたいですか?
「これから自分のピークが来ると思うので、見ている人たちに“不可思、来たな!”と思わせる試合をしたいです」