兼田「技術vs技術の勝負で勝って、自分の名前を世に知らしめる」
――プロとしてK-1初参戦が決まりました。オファーを受けた時の心境を聞かせてください。
「率直に嬉しいですね。K-1大阪も初ですし、プロとしてK-1そのものも初なので」
――周囲の反響はいかがですか?
「いつも地元で試合するときよりも大きな会場・舞台なので、かなり反響がありました」
――今年からKrushに参戦していて、K-1・Krushルールの試合はいかがですか?
「今まで戦ってきた試合もワンキャッチルールが基本で、僕自身は組まれることが嫌なんです。スタイル的に打ち合いが得意で組まれるのが怖かったので、ルールに対する抵抗はなかったです。ただこの(K-1)ルールならではのテンポの速さは感じてました。その部分では今までとは全く違うルールだと思って、今はスピード強化・当てさせずに当てるカウンターの取り方をずっと練習しています」
――K-1ルール仕様の技術の手応えはどうでしょう?
「かなり手応えは掴んできています。前回8月に地元でやった試合は1RでKOできて、そのタイミングで椿原選手と試合が決まったんで、今の自分がどれだけ通用するか楽しみです」
――対戦相手の椿原選手は同じ大阪出身・在住ですが、これまで面識や交流はあったのですか?
「同じ年にK-1甲子園で優勝して、年齢も一緒なんですよ。それで僕がKrushで試合が決まった時にお互い『フェザー級でやるんですか?』って話をしたりして(笑)。SNSでもつながているんですけど試合に抵抗はないし、早く試合をやりたいです」
――元K-1王者の椿原選手に勝てば大きなステップアップになります。
「椿原選手は現Krush王者の玖村修平選手にも勝っているし、フェザー級のトップ戦線に名乗り出る以上にタイトル戦まで見えてくると思うので、ここは結果を出したいですね」
――椿原選手のファイターとしての印象はいかがでしょう?
「めちゃくちゃ巧いですよね。試合が決まる前から映像もよく見ていたし、過去のK-1大阪大会の試合も間近で見ていてやばいなっていう印象です」
――兼田選手もテクニックが持ち味で、攻略の自信はありますか?
「僕も手数が多くて、自分の攻撃だけを当てるという技術面を磨いているので、そこの技術はトップ選手にも負けてないと思います。最初は『うわ!やばいんかな…』と思ったんですけど、早く自分がやってきたことを試したいですね。もっと試合までに仕上げて、椿原選手も手を抜かずに来てくれると思うので、自分がどのくらいか分かると思います」
――K-1では倒すことも求められると思いますが、それについては?
「倒して勝つことが一番だというのは分かっていますが、僕はその前の段階の技術も大事やと思っています。僕の試合ではスピードや距離の取り方、技術もしっかり見て欲しいですね。とはいえ僕も目指すものはKOですし、継続して技術を上げつつ、フィジカル強化・攻撃力も上げて倒して勝ちたいです」
――今回の試合では自分のどこを見て欲しいですか?
「この試合は技術vs技術になると思います。倒し合いもいいと思いますけど、格闘技が好きな人に伝わるような試合をしたいです。まだ僕の名前も売れてないんで、椿原選手に勝って名前を売って、僕の技術がK-1でも最高峰だということを見てもらいたいです。『兼田、あの椿原を技術で上回って勝ったよ』という試合をするので、楽しみにしていてくだ
さい」
――今大会ではフェザー級の試合が4試合並ぶ形になりました。
「K-1とKrushの現役王者・元王者が揃っているんで、まずはしっかり勝つことですね。8月の世界最強決定トーナメントは面白かったと思いますけど、ここで僕が椿原選手に勝って、自分の名前を世に知らしめます」
――現在のフェザー級はチャンピオンの軍司泰斗選手が頭一つ抜けている状態です。軍司選手に対してはどんな想いがありますか?
「世界最強決定トーナメントはABEMAで見てたんですけど、全試合すごいなっていう印象でした。今は軍司選手が抜け出しましたが、ずっと戦国時代と言われていただけあって(フェザー級は)全員強いなっていう。ライバルが多い階級ですが、ここで一番にならないと軍司選手とは戦えないので、しっかり勝って軍司選手とやりたいです」