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【NEXUS】山本空良が王座陥落、横山武司が判定勝ちで新王者に! フライ級で浜本"キャット"が戴冠。森永が河村への挑戦権獲得、河名が寿希也にTKO勝ち、ウィルキンスが横綱相撲でTKO勝ち、柳川、木内、小倉が一本勝ち、堀が判定勝ち

2022/11/07 17:11
Fighting NEXUS vol.29 速報 2022年11月7日(月)後楽園ホールOPEN 17:30/START 18:00 ▼第12試合 Fighting NEXUS フェザー級(65.8kg)選手権試合 5分2R(延長1R)×山本空良(POD/PFC)王者[判定0-2] ※18-20, 19-19, 18-19〇横山武司(Swells柔術ジム)挑戦者※横山が新王者に  NEXUS初の後楽園大会メインで「フェザー級選手権試合」として、王者・山本空良(POD/PFC)vs.挑戦者・横山武司(Swells柔術ジム)が対戦した。  山本は、2022年5月に、柔道強豪の寿希也を2R リアネイキドチョークで極めて初防衛に成功。その後、2022年7月にRIZINで2連戦。カイル・アグォンに判定勝ちしたものの、ヴガール・ケラモフには判定で敗れている。  対する黒帯柔術家の横山は、同じく柔術黒帯の兄・大鋳と共に伝統派空手と柔道、中学から柔術を始める。2018年世界選手権・茶帯アダルト・フェザー級ベスト8、2019年全日本選手権・黒帯アダルト・フェザー級優勝などの実績を誇る。2019年の「JBJJF東京オープン2019」黒帯オープンクラス決勝でクレベル・コイケに三角絞めで一本負けも、全日本の階級別では決勝で八巻祐に三角絞めを極めてフェザー級優勝。極めの強さは際立っている。  2022年2月のFighting NEXUSでプロMMAデビューした横山は、木村豊を相手に1R 三角絞めで初陣を飾ると、5月大会では、十河卓児にも1R トーホールドを極め、8月大会でファビオ・ハラダを2R リアネイキドチョークで絞め、3試合連続一本勝ちをマークしている。  21歳の王者・山本は、北海道で西川大和とも練習するなど、MMAの寝技で強さを見せ、打撃でもトップファイターと立ち会うことが出来るトータルファイターになりつつある。一方で横山は、MMAでほぼ組み技・寝技のみで戦っており、伝統派空手仕込みのスタンドの展開は未知数だ。そのポジショニング、極めの強さで王者をも一点突破できるか。  1R、サウスポー構えから左ミドルの横山、山本は強い右ロー。横山は滑り込んでロールして山本の足にからみ足関節狙い。ヒールフックを狙うが組めず、山本もそれに応じて足をとらえると正対して下から頭部にヒジ!  横山が出血する。ベリンボリからバック狙い、ヒールフック、ヒザ十字も狙うがヒザを折り組ませない山本。ドクターチェック後、横山はシッティングガードで近づくも残り10秒で山本もパウンドでガードのなかに飛び込む。  2R、横山のダブルレッグにギロチンチョークで引き込んだ山本。しかし横山は片足をパス。下から山本は鉄槌を当てるが、パスする横山がマウント、リアネイキドチョーク狙いから腕十字、三角絞め狙い。これも外した山本はヒザ十字狙いも外した横山が上になりゴング。  判定は2-0(20-18, 19-19, 19-18)で山本のヒジを受けながらも後半のポジションとニアフィニッシュでドミネートした横山が勝利。ベルトを肩にケージ中央に座った横山は「僕、4歳から空手やってて、父親はプロレス好きでベルトが欲しいと言っていて、柔術はメダルばかりで、これが僕なりの親孝行です。年内に結婚するんで支えてもらうばかりじゃなくて、支えられるようになりたいです」と語った。 [nextpage] ▼第11試合 Fighting NEXUS フライ級(56.7kg)選手権試合 5分2R(延長1R)〇浜本"キャット"雄大(クロスポイント大泉)[2R 2分54秒 TKO] ※パウンド×平井総一朗(リバーサルジム武蔵小杉 所プラス)  フライ級王者の橋本薫太(K-PLACE)が王座を返上したため、「フライ級王者決定戦」として、浜本“キャット”雄大(クロスポイント大泉)と、平井総一朗(リバーサルジム武蔵小杉 所プラス)が王座を争うことになった。  浜本は、日本でILFJ認定ラウェイ王者となると、2017年大晦日のRIZINで那須川天心と対戦も2R KO負け。その後、2020年8月にMMAに転向すると、ZSTで歌川大輔に左フックで1R KO勝ち。同年11月に伊藤盛一郎と対戦し、ヒジで切り裂きながらもパウンドでTKO負け。  2021年4月に渡邉龍太郎(SONIC SQUAD)とヒジ無しルールで対戦し、2R TKO負けでMMA2連敗となったが、2022年2月に、かつて萩原京平に一本勝ちしているサンビストの荒井真人に1R TKO勝ちで再起。5月には藤原俊樹に判定勝ち。さらに8月に田口滉人も延長RでTKOし、3連勝で王座戦を決めた。  対する平井は、タイガー石井、吉田哲之にマジョリティ判定で勝利するなど、接戦で競り勝っているオールラウンダーで、Fighting NEXUS4連勝中だ。  1R、平井のシングルレッグに3度尻を着く浜本だが、スイープ、壁での立ち上がり。ボディから右ストレートでダウン奪いパウンド。  2R、平井の組みを潰して上になる浜本。立ち上がり際にがぶり。ガードになる平井の蹴り上げをさばいてニーシールドを潰してパウンド! レフェリーが間に入った。  試合後、浜本は「平井選手、強い。ここで人生を賭けてベットして殴りにいきました。元々キックボクシングをやっていて後半ボロボロで、天心後にいろいろ書かれて…天心とやった後は『そんな奴いたな』と言われて悔しかったです。これ、MMAでRIZINに上がったら面白いですよね。ほんとうは天心と戦いたいけど戦ってくれないだろうから、フライ級トーナメントに出られれば。“進歩しないやつに明日を見る権利はない”と思うので、今日も反省点を教えてもらおうと思います」と語った。 [nextpage] ▼第10試合 Fighting NEXUS バンタム級(61.2kg)次期挑戦者決定戦 5分2R(延長1R)×咲間"不良先輩"ヒロト(ABLAZE八王子)[判定0-3] ※18-20×2, 18-19〇森永ユキト(ストライプル新百合ヶ丘)  バンタム級では、王者・河村泰博(和術慧舟會AKZA)への挑戦者を決定する「次期挑戦者決定戦」として、咲間“不良先輩”ヒロト(ABLAZE八王子)と、森永ユキト(ストライプル新百合ヶ丘)が対戦。  1R、森永の右カーフに右ストレートの咲間。さらに右カーフをもらいバランスを崩しながらも蹴り足を掴んでテイクダウン。クローズドガードの森永は三角絞め狙いからギロチンチョークへ。頭抜く咲間は足をさばこうとするが、森永は再びクローズドのなかに入れると下からヒジ、腕を後方に押し込み三角絞め! 中腰になる咲間に腕も狙うがブザー。  2R、右カーフを効かせる森永! 3発目に咲間のヒザが落ちるが、蹴り足を掴んだ咲間がテイクダウン。下になる森永はスイープから立ち上がり、左フックを当てる森永はなおも右カーフを効かせて前進しゴング。  判定は3-0(20-18×2, 19-18)で森永が勝利。バンタム級次期挑戦者に決定した。森永は「勝ったぞ! この試合に向けてサポートしてくださったみんな、セコンドの渡部修斗さん、先生、ありがとうございました。バンタム級チャンピオン河村さんいらっしゃいますか? RIZINで挑戦する姿に心を打たれました。自分も河村さんに挑戦させてください」とアピール。  ベルトを肩にケージインした河村は、「昨日はRIZINで勝てなかったですけど、NEXUSで戦ってきたことは少しは出せたかなと思います。今日の試合を見ましたが、あれじゃあ、俺には勝てないですね。これ、断る権利あるんですか? 僕はRIZINで負けたし、防衛戦やってもいい、ぐらいの気持ちです。本気で来て欲しいです」と返答。  森永は「水道橋、練習帰りに一緒で『もっと練習積んで挑戦します』と言いました。挑戦よろしくお願いします」と語ると、河村も「断る権利ないんで、2月に防衛戦やります。今日は、森永選手おめでとうございます」と語り、王座戦が正式に決定した。 [nextpage] ▼第9試合 フェザー級(65.8kg)5分2R(延長1R)×寿希也(BLUE DOG GYM)[2R 終了時 TKO] ※ドクターストップ〇河名マスト(ロータス世田谷)※本戦判定は1-1(20-18, 18-20, 19-19)  フェザー級のワンマッチとして、LFAでの敗戦からの再起戦となる河名マスト(ロータス世田谷)が、山本空良に挑戦も敗れた寿希也(BLUE DOG GYM)と対戦する。  グレコローマンレスリングの猛者と強豪柔道家の戦いから、ともにMMAの打撃を習得した両者が、2R制でどんな戦いを見せるか。  1R、ともにサウスポー構えからいきなり怒涛の詰めと組みは河名。しかし寿希也も投げで対抗。小手巻き投げは互角も寿希也はダブルレッグテイクダウン。しかしすぐに立つ河名は動きを止めず、寿希也を追い、後ろ蹴りにも構わず、投げを潰して上に。  2R、詰めてボディロックから後方に投げる河名。サイドバックからパウンド。ガードの寿希也にパウンド、ヒジで寿希也が出血。中断後の再開。  スタミナ戻ったか、前に出る寿希也は右を当てると、組んできた河名を首投げ! そのままバックを奪いリアネイキドチョーク狙い。  本戦判定は20-18, 18-20, 19-19で延長へ。しかし寿希也は座り込んでおり、傷口が深くドクターストップ。スタミナも気持ちも切れかけた寿希也は延長Rに進むことが出来ず泣き崩れ、河名のTKO勝ちとなった。  河名は「勝ったぞ! インタビューで寿希也選手、めちゃくちゃデカい口叩いてたんで、ボコボコにしようと思っていましたがキツイ試合でした。アメリカでボコボコにされて、それでも応援に来てくれる皆さんが大好きです」と語った。 [nextpage] ▼第8試合 ライト級70.3kg契約 5分2R(延長1R)〇ジェイク・ウィルキンス(フリー)[1R 1分59秒 TKO]×キム・ハンオル(KOREAN TOP TEAM/TFC)  ライト級のウィルキンスは、2019年「第26回全日本アマチュア修斗選手権」で優勝。2021年7月のFighting NEXUSでのプロ初戦で、グレコローマンのU23世界王者だった河名マストをヒジ打ち、左ハイでカットさせ、TKO勝ち。  続く12月大会でも竹上航平に判定勝ちも、2022年5月大会でコクエイ・マックスに延長Rで三角絞めを極められプロ初黒星を喫した。  対するKOREAN TOP TEAMのキム・ハンオルはMMA1敗。韓国「GFC 06」でジン・ミンジュに判定負けで、初白星を目指す。  1R、ともにサウスポー構え。右ローのウィルキンスは右アッパー、左フック、首相撲から首投げテイクダウウン、袈裟固めからのアームロック狙いからパウンド連打に切り替え、フルコースでフィニッシュした。  試合後、ウィルキンスは「前回、初めて負けてすごく練習して、勝つことにこだわりました。ぜひタイトルマッチやらせてください。待ち切れないです!」と語った。 [nextpage] ▼第7試合 フェザー級65.8kg契約 5分2R(延長1R)×島村 裕(総合格闘技宇留野道場)[2R 3分53秒 リアネイキドチョーク]〇栁川唯人(K-PLACE)  フェザー級の島村は、国際武道大柔道部出身。必殺技ローリングサンダーを武器に、2018年5月からZSTで4勝1分と快進撃。2019年7月にはキャリア3戦目の透暉鷹に判定勝ちし、2020年11月には高須将太にもTKO勝ちしたが、2021年12月のNEXUSで、小森真誉の首相撲ヒザとケージレスリングに判定負けで連勝がストップ。  しかし、2022年6月の「GLADIATOR 018」で天草ストロンガー四郎に1R 払い腰テイクダウンからの腕十字を極めて再起。前戦9月の「GLADIATOR 019」では、中川皓貴に判定負けで連勝ならず。  対する栁川は10月2日の「Fighting NEXUS SUBLIME GUYS FIGHT」川越大会でプロMMAデビューし、菊川功武に1R リアネイキドチョークで一本勝ち。ベテランの島村相手に「プロ2戦目決まりました。相手が誰であれ自分のやることは変わらない。格上上等。若手の勢いで飲み込んでシバいたります」と強気のコメントを記している。  1R、サウスポー構えの島村は、オーソの柳川に左インロー。柳川はワンツーを当てると島村も左ストレートの飛び込み。左で差して押し込み崩しも柳川は残す。  2R、左を突く島村は顔面に当てて両脇を差して投げを狙うが、崩れない柳川は逆に四つに持ち込み小外がけでテイクダウン! レッスルアップで立つ島村に左右を当てて前進。  島村の右にカウンターの左を当ててダウンを奪うと立ち際にバックを奪い、リアネイキドチョーク! アゴ上から極めた。  試合後、柳川は「格下の自分と戦ってくれて島村選手ありがとうございました。僕こんなもんじゃないんで。もっと強いやつとやりたいです」と語った。 [nextpage] ▼第6試合 ストロー級 52.2kg契約 5分2R(延長1R)〇木内“SKINNY ZOMBIE”崇雅(和術慧舟會GODS)[1R 0分21秒 ギロチンチョーク] ※パワーギロチン×楠美貴嗣(T-pleasure)  プロ修斗を主戦場とする木内は、14勝15敗2分のベテラン。2020年11月の沖縄大会で当時3連勝中だった当真佳直を2R リアネイキドチョークで極めるも、現王者の新井丈、3位の旭那拳、そして5月の前戦では阿部マサトシにマジョリティ判定で敗れ、強豪相手に3連敗中。  対する楠美も2月のPANCRASEネオブラで谷村泰嘉に1R ギロチンチョークに敗れるなど3連敗中。「ベルトを巻きにきた」という木内に、楠美は津軽っ子の粘りを見せるか。  1R、楠美の最初のシングルレッグに木内はノーアームでパワーギロチン! 楠美が失神した。 [nextpage] ▼第5試合 バンタム級(61.2kg)5分2R(延長1R)〇中桐涼輔(トイカツ道場)[判定3-0] ※20-18×3×岡元飛龍(CARPE DIEM OKINAWA)  1R、ともにオーソドックス構えから中桐は左右ローを岡元の前足に当てる。岡元も左ローを返すが、スイッチもする中桐のローが金的に。注意後、再開。右ハイを打つ中桐をブロックする岡元は組みに。しかし中桐は首相撲ヒザ。金網を背にしたヒザがまたも金的に入り、中断。中桐に警告。再開。  2R、ジャブ&ローの中桐はスイッチしての左ミドルも当てて前に。ワンツーで押し戻そうとする岡元だが組めず、中桐は岡元の右を上段受けして左の蹴りを上下に散らす。  判定は3-0(20-18×3)で中桐が勝利した。 [nextpage] ▼第4試合 バンタム級(61.2kg)5分2R(延長1R)×大石真丈(フリー)[1R 2分26秒 腕十字]〇小倉卓也(スカーフィスト)  1R、ともにオーソドックス構え。右を振りダブルレッグの大石を2度切る小倉。大石のスイッチを許さず。  引き込む大石にハーフからいったんはフルガードに戻す大石だが、小倉は左にパスするとサイドから腕十字を極めた。 [nextpage] ▼第3試合 バンタム級(61.2kg)5分2R(延長1R)〇堀 友彦(フリー)[判定3-0] ※19-18×3×大谷啓元(パンクラスイズム横浜)  1R、サウスポー構えから先にシングルレッグの大谷に、頭を抱えてギロチン狙う堀。引き込む形の大谷は頭抜きディープハーフからシングルバック、さらに両足フックし、背後からチョーク狙う。  2R、堀の右をかわして右を振ってヒザ着きダブルレッグは大谷。がぶり上からヒジの堀に、大谷は再びディープハーフ。そこに左手でヒジを突く堀。大谷は右を差し返して立ち上がりスタンドバックから後方に引き込みも正対する堀が上に。  大谷のディープハーフをかわしてリアネイキドチョーク狙い、さらにダースチョークも狙い、ゴング。判定は3-0でトップから攻めた堀が勝利した。 [nextpage] ▼第2試合 フェザー級(65.8kg)5分2R(延長1R)〇岩松哲也(リベルダージ)[1R 1分38秒 TKO] ※パウンド×秋山佑史(FREEDOM@OZ)  若松は、NEXUSで谷育磨、辻村秀綱に判定負けも、2022年8月大会でアオキング一輝に延長判定で勝利。秋山はNEXUSで須貝秋彦、HEATで倉本拓也に連敗中。  1R、岩松がダブルレッグからボディロックテイクダウン。秋山の右手を後ろ手に縛ってパウンドアウト。 [nextpage] ▼第1試合 心技舘JUNIOR OPEN FIGHT Presents NEXUS JUNIOR MMA 3分1R〇島崎こなつ(心技舘)[判定3-0]×諏訪笑護(X-TREME EBINA) 1R、金網に詰めてシングルレッグテイクダウウンは島崎、マウントから腕十字を狙うもタイムアップ。判定3-0でジュニアMMAで勝利した。
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