【RIZIN】梅野源治「相手が何をやりたいかは全部分かる」とガーダムの戦い方を予言、そして「ヒジでぶっ倒す。それだけです」

　2022年10月23日（日）マリンメッセ福岡『RIZIN.39』に出場する全選手の個別インタビューが、21日（金）福岡市内にて行われた。 　RIZINキックボクシングルール（※ヒジあり）61.0kg契約3分3Rで、トレント・ガーダム（Tオーストラリア/Tiger Muay Thai ＆ MMA）と対戦する梅野源治（PHOENIX）は「ヒジと首相撲、なかなか今までのRIZINのキックボクシングルールでは首相撲がなかったと思うので、首相撲からヒザを打って、上手く相手を崩して行く中でヒジを打つというこの一連のテクニックをRIZINのファンに勉強してもらえればなと思います」と、ファンにムエタイルールの戦い方をレクチャーしたいとする。 「ただ前に出ていれば勝てるっていう単純なものではなく、上手く攻撃を防ぐためにどうするのか、どう相手をさばいているのか、その中でなぜこの攻撃が当たったのかというプロセスみたいなものを、ファンも含めて僕の試合を通して学ばせられたらなと思います。あとはジャッジもキックボクシング、MMA、そして今回のムエタイと若干見方は変わって来ると思うので、いろいろなルールをやっていく中でどこに重きを置いてジャッジするのか、というひとつの学ぶいい見本になるんじゃないかな」とファンもジャッジも“学んでもらう”と言い放つ。 　ガーダムの印象については「ベースがMMAの選手。だけどムエタイの試合も頻繁に行っていますし、タイにいるんですよね。ボクシングの試合もしていろいろな競技に挑戦していて凄いなっていうのが率直な感想で。技術レベルとしては僕からしたら大したことないのかなと。僕が以前戦っている選手にも1カ月前に30-27でストレート負けしていますし、ムエタイという競技においては大したことない」とバッサリ。 　先にインタビューを終えたガーダムが、ヒジを打てる距離は自分のパンチが当たる距離でもあるとしていたことには「相手は基本的に3～4発とは打ってこないはずなんですよね。飛び込んでフック、蹴りをキャッチしてフック、つなげられたらその後にフックとアッパー、最大でも3発じゃないですかね。それしか出来ないと思いますね。確かに僕がヒジを打つと距離が近くなるので基本的に彼もパンチを打てる距離にはなるんですけれど、ヒジが当たる距離は近すぎるのでパンチの威力が若干半減するんですね。だから彼はフックとかアッパーとか、より距離が近くて強く打てるパンチを打って来るはずなんですけれど、フックとかアッパーは凄くヒジが当たりやすいんですよ。だからそんなに打たないでしょ、と。 　何をやりたいのか、どう攻めてくるかなんてのは僕は70戦近くやっているので全部分かるので。そもそもパンチが当たる前にヒジの方が当たるでしょう。遠かったら彼は勝てないでしょうし。ステップを使いながら突っ込んで来るとは思うんですよ。足を止めたら僕に勝てないのは分かっているはずなので。突っ込んできたところにヒジを合わせて、意識を刈り取ってやろうかなと思っています」と、ガーダムがやることは手に取るように分かるとした。 　また、ガーダムが「梅野のスタイルはオールドスクールだ」と発言したことには「3分5Rのムエタイルールにおいて1、2Rは基本的にポイントの差を付けないんですね。3、4Rでギャンブルがあってポイント差を付けていくという。で、勝っている方は5Rを流す。これがムエタイの基本的な流れであって。1、2Rに無駄に攻める、手数を増やすとタイでやる場合はギャンブルなので賭け率が下がるんですよ。要は不利になっちゃう。あいつは1、2Rにスタミナを使っているから後半はバテるぞという見方をされるから、みんなギャンブラーの目を気にして1、2Rは攻めない。RIZINルールの場合は3分3R。1R目は差をつけるのか分からないですけれど、少なくとも2R目以降は確実に差をつけるので、ゆっくりは戦わないでしょう。今回RIZINで勝ちやすいようなスタイルで行きたいと思います」と、RIZINルールで勝ちやすいスタイルを自分はやると答えた。 　そのうえで、どんな試合をしたいかとの質問には「一言で、ヒジでぶっ倒す。それだけです」と予告。 　RIZINでの皇治戦が終わって以降、梅野のSNSの使い方は大きく変化した。その理由を聞かれると「僕は10年以上ムエタイという競技をやってきて、一番獲得するのが難しいと言われているベルト、最強の王者に勝ってムエタイのベルトを巻いたんですけれど、なかなか獲るのが難しいと言われているベルトを獲ったからといって知名度が上がるわけでもない。だけどそこに夢があったから知名度やお金を気にせずに自分のやりたいことをやってきた。今度はいま手に入っていないものを手に入れるためにはどうするか。そういうことを考えてきた中での行動だったり結果だったと思うので、全部上手くいってるのかなと。あとは明後日の試合でヒジでしっかり相手を倒して結果で証明していければと思います」と、名声以外のものを手に入れるための行動だと説明。 「アンチの声も勉強になることが多いですし。例えばコメントが100～200件あったからと言って、コメントをしていない仲間みたいな人もかなり多いんですね。実例を挙げると5チャンネルで5万件の誹謗中傷があったと。それをやっていたのは数人なんですよ。そういうことが実際の事件としてあるので、書き込んでいる＝アンチというわけではないですし、でも今後自分にとって必要なヒントも隠されているという意味ではアンチも仲間だし、あの試合後応援してくれる人たちも本当の仲間だし。みんなの声をプラスもマイナスもひっくるめて自分の力、試合の原動力に変えて今回い試合が見せられるんじゃないかなと思っています」と、皇治なみの“アンチも宝”であるとした。