【Krush】菅原美優、1年で3回の防衛戦に「やらせすぎ」と苦笑も「自分が持っているベルトに恥じない試合は絶対にしないといけない」

　2022年10月28日（金）東京・後楽園ホール『Krush.142』にて、Krush女子アトム級タイトルマッチ3分3R延長1Rでチャン・リー(K-1ジム五反田チームキングス)の挑戦を受け3度目の防衛戦に臨む王者・菅原美優（K-1ジム三軒茶屋シルバーウルフ）が都内所属ジムて公開練習を行った。 　2020年に王座決定トーナメントを制して、第3代Krush女子アトム級王者になった菅原は、ここまで2度の防衛に成功と、この2年の間に一躍K-1女子のトップ選手としての地位を確立してきた。そして、K-1初の女子だけの大会となった6月の『K-1 RING OF VENUS』代々木第二体育館大会では、初代K-1女子アトム級王座決定トーナメントに出場。しかし、決勝でパヤーフォン・アユタヤファイトジムに敗れて、悲願のK-1王者の座を逃してしまった。今回のタイトルマッチは約4カ月ぶりの再起戦となる。 　このトーナメントを「トータルで勉強になった1日でしたね。簡単なところで言うと1日2試合も初めてでしたし、外国人選手も初めてでしたし、いろいろ勉強になる1日でした」と振り返った菅原。この1年間はMIO、優を相手にKrush王座の防衛戦を行ない、K-1のトーナメント参戦と試合に追われた。そのため菅原がトーナメント後に望んだのは、自分がレベルアップできる練習の時間を取ることだった。 「（試合が決まると）意識しないようにしていても、どうしても相手の選手に合わせた練習をしちゃうというか、勝つための練習になっちゃうんです。だから強くなるための練習をやりたいと思いました」と菅原。 　例えば、以前から行なっていたボクシングの練習も、「前々からボクシングスパーは取り入れていたんですけど、相手はアマチュアの選手が多かったんです。でも、今回はプロの選手とスパーリングをさせてもらうことが多くて、タイミングよく呼んでもらう機会があったので、一緒にやらせてもらっています」と、さらに力を入れて取り組んだ。「試合で出るかは当日にならないと分からないから」と言いつつも、「スパーリングとかでは結構変化は出てきている」と上達している手応えは感じられているようだ。 　こうしてレベルアップに取り組みつつ、再起戦として戦うのが今回のチャン・リーとの3度目の防衛戦だ。「やらせすぎですよね、防衛戦…1年で3回やってますもん(笑)」と冗談めかして語った菅原だが、「防衛戦はしんどいところもあるけど、しんどい試合だからこそ成長できる。自分のレベルアップには大事な一戦だし、次はK-1のベルトも獲りたいんで、そこに向けても大事な一戦だと思っているんで、再起戦って感じで臨みます」と、望むところといった様子だった。 　チャン・リーとは約3年前のデビュー初期に対戦。その試合は菅原が勝利しているが、「チャン・リー選手は仕事を辞め、ジムも変えて、スタイルも作り直して、上手くいかずに負けてる日が続いて、最近また勝ち出したところなんで、それだけやってきた分、気持ちが強いところはあるかなって感じですね」と、苦労人のチャン・リーを評している。約3年ぶりの再戦には、「あの頃はお互い未熟でしたけど、お互いが成長したいい試合ができたらなっていう感じですね」と、2人で成長した姿をファンに見せたい考えもあるようだ。 　だが、K-1王者の座をあと一歩で逃した菅原にとって、今の一番の大きな目標はやはりK-1女子アトム級のベルトだ。本人の中では「そんな時間が欲しいわけでもないし、すぐやって勝てるわけでもないんで、来年の大きなK-1の大会でタイトルマッチを組んでもらえたらなと思います」というプランもあるようだが、「先のことを考えてもしょうがないんで、それを組んでもらえるような試合をすることしか今は考えてないです」と、目の前の防衛戦に集中する。 「私はKrushのベルトを持ってから強くなったんで、ベルトには感謝しています。だから、自分が持っているベルトに恥じない試合は絶対にしないといけないなと思っています」と、Krushのベルトは思い入れのあるベルトでもある。「K-1のベルトを獲るためにKrushのベルトを捨てるっていうことは絶対にしたくないんで、そこはしっかり両方やっていきます」と、現役Krush王者としてのK-1王者戴冠を目指し、3度目の防衛戦の舞台に立つ。 KrushオフィシャルHPより