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【UFC】平良達郎の対戦相手ベルガラが1.36kgオーバーも平良は「やる」と即答。PANCRASE女王ヴィヴィアニ、DEEP王者ヘンリーは計量パス

2022/10/15 13:10
【UFC】平良達郎の対戦相手ベルガラが1.36kgオーバーも平良は「やる」と即答。PANCRASE女王ヴィヴィアニ、DEEP王者ヘンリーは計量パス

(C)Zuffa LLC/UFC

 2022年10月15日(日本時間16日朝5時~)米国ネバダ州ラスベガスのUFC APEXで開催される『UFC Fight Night: Grasso vs. Araujo』(UFCVegas62)の前日計量が14日(同15日)、同地にて行われた。

 日本人UFCファイターの平良達郎(Theパラエストラ沖縄)のほか、メインに出場する元PANCRASE女子ストロー級王者のヴィヴィアニ・アロージョ(ブラジル)、現DEEPバンタム級王者のビクター・ヘンリー(米国)も出場する同大会。


(C)Zuffa LLC/UFC

▼フライ級 5分3R
平良達郎(日本)11勝0敗(UFC1勝0敗)126lbs/57.15kg
C.J.ベルガラ(米国)10勝3敗(UFC1勝1敗)129lbs/58.51kg ※体重超過
※ベルガラは規定体重をオーバー。試合は予定通り行われるものの、対戦相手の平良に報奨金の30%を支払う

 平良の対戦相手のCJ・ベルガラ(米国)が129ポンド(58.51kg)と、1ポンドオーバー規約からさらに3ポンド(約1.36kg)の体重超過。平良が試合を希望したため、ベルガラが平良に報奨金の30%を支払うことで、予定通り行われることとなった。


(C)松根良太代表提供

 計量後のフェイスオフでは、キャップを被った平良は険しい表情で歩み寄ると、ベルガラも視線を外さずにキャップのツバが額に当たるほど顔を近づけた。

 平良はベルガラの胸を軽くこづくと、ベルガラは右手で握手を求め、平良は一瞬離れてから握手に応じた。


(C)松根良太代表提供

 ベルガラの体重超過について、平良のコーナーマンとして渡米したTheパラエストラ沖縄の松根良太代表は、本誌の取材に「相手はUFC3戦目、初戦も体重オーバーでした。目指していたUFCの初戦で計量オーバーする選手はどうなんだろう……と思っていましたが、案の定、今回も計量オーバーでした。計量会場で、3ポンドオーバー、ファイトマネーの30%譲渡の上、試合をやるか・やらないか、すぐに返答を求められ、達郎にはやはり、やらない選択肢はなく、即答で『やる』との事で、本人の意思を尊重しました。平良達郎は、相手より圧倒的に真剣にこの競技と向かい合っています。2度も致命的な同じミスを犯す相手に不覚をとる事はありません」と、今回、試合を受けた経緯について語っている。

 また、全てを受け入れて試合に臨む平良は、SNSに「いつも温かい応援ありがとうございます! ものすごく力になります。明日は自分らしく戦ってきます!」と意気込みを記した。


(C)Zuffa LLC/UFC

 22歳の平良は、第8代修斗世界フライ級王者からUFCに参戦。2022年5月にカルロス・カンデラリオ(米国)を判定で下し、UFCデビュー戦を白星で飾っている。

対するヴァルガラは、31歳の元Fury FCフライ級王者。2021年9月のUFC登竜門大会「ダナ・ホワイト コンテンダーシリーズ」で、ブルーノ・コレアと対戦し、ボディへのヒザ蹴りでを1R KO勝利し、UFCとの契約を勝ち取った。

 2021年11月のオクタゴンデビュー戦では、1.5ポンドの体重超過の末、オデー・オズボーンに判定負けを喫したが、2022年5月の『UFC274』でクレイドソン・ロドリゲスをスプリット判定で下し、初勝利を飾っている。


(C)松根良太代表提供

フィニッシュしてフライ級のベルトを狙ってるアピールを

 平良は本誌『ゴング格闘技』(NO.322)の取材に、ベルガラについて、「上手い打撃はしないけど、とりあえず前に出てくるタイプ。UFCの2戦目を見ても、対戦相手が後半疲れて、3Rはベルガラのペースになっていたので後半型というか、“あれだけ前に出られたら疲れるよな”っていう感じの試合をしてました」と粘り強いと評価。

 一方で、「でも逆に言ったらそれしかできないんだろうなと思ったので、もちろんスタミナの強化もしましたし、打たれ強いので打撃の交錯の中でこちらのパンチが当たっても倒れる可能性は低いと思うので、じゃあどうやってフィニッシュするかっていうのを考えてきました。オーソから繰り出される左フックと左の蹴りに警戒しながら、組みも狙いすぎると空回りしちゃうので、流れのなかで自然と入れる形に打撃のリズムを作れればいい。テイクダウンも簡単ではないと思いますが、相手が打撃で削ってくる分、僕も組みで削ったりして結果的にMMAで“全部を混ぜて”15分の間に仕留められたらと思います」と、長期戦も想定済みであることを語った。

 相手との鍔迫り合いも「望むところです。ドロドロの試合をしても勝ち切る自信になる。判定まで行っても、5分3Rプレッシャーをかけられ続けても、戦える体作りをして、この選手をフィニッシュするんだったらどんな感じか、結構何個かは浮かんでいます。今回はフライ級のベルトを狙ってるんだぞっていうアピールをしたいので、できればフィニッシュしたいなと思っています」と、フィィニッシュのイメージも出来ていると語った。

 果たして、1.36kgもの体重超過のベルガラを相手に、オクタゴン2戦目の平良はどんな試合を見せるか。

 なお、平良と同じフライ級の注目カードのアスカル・アスカロフ(ロシア)とブランドン・ロイバル(米国)の試合は、「アスカロフの体重管理に問題があった」ため、中止となっている。

▼女子フライ級 5分5R
アレクサ・グラッソ(メキシコ)14勝3敗(UFC6勝3敗)※UFC3連勝中 125.5lbs/56.93kg
ヴィヴィアニ・アラウジョ(ブラジル)11勝3敗(UFC5勝2敗)126lbs/57.15kg

 また、メインイベントを戦う女子フライ級(5分5R)のアレクサ・グラッソ(メキシコ)は125.5ポンド(56.93kg)、元PANCRASE女王のヴィヴィアニ・アラウジョ(ブラジル)は126ポンド(57.15kg)で計量をパス。右の拳を顔に近づけたアラウジョに対し、グラッソはファイティングポーズも、フェイスオフ後は互いに握手をかわした。

▼バンタム級 5分3R
ハファエル・アスンソン(ブラジル)27勝9敗(UFC11勝6敗)136lbs/61.69kg
ビクター・ヘンリー(米国)22勝5敗(UFC1勝0敗)136lbs/61.69kg

 バンタム級(5分3R)のハファエル・アスンソン(ブラジル)とビクター・ヘンリー(米国)はともには136ポンド(61.69kg)で計量をパス。遠目の間合いで視線を合わせ、こちらも握手をかわしてた。

 日本時間10月16日(日)朝5時(予定)にスタートするプレリムがUFC公式サイトおよびYouTube公式チャンネルでライブ配信されるほか、UFC FIGHT PASSではプレリムを含め、8時開始予定のメインカードもライブ配信される。

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