2022年10月9日(日)オランダ・アーネムにて開催された『GLORY COLLISION 4:HARI vs.OVEREEM THE FINAL ROUND』のメインイベントで、13年ぶり1勝1敗で迎えた最終決着戦でアリスター・オーフレイム(オランダ)に判定5-0で敗れたバダ・ハリ(オランダ/モロッコ)。
試合後、ハリはリング上で「キャリアを終わらせることを真剣に考えています。これ以上(リングの上で)証明できることはないと思います。今夜、私のためにここに来てくれた人たちへ、本当にありがとう」と引退する意向を示した。
はっきりと「これで引退する」と断言したわけではないが、これがハリの最終的な判断となる可能性は高い。
オランダの格闘技メディア『VECHTSPORTINFO』が、「バダ・ハリは引退するべきか、現役を続行するべきか」のアンケートをSNSで行ったところ、ファンの87%は「引退した方がいい」と回答したという。
ハリは124戦106勝(92KO)16敗2無効試合ものキャリアを持ち、15歳でプロデビューして現在37歳。2015年8月にイスマエル・ロントにKO勝ちして以降は7戦して5敗2無効試合。特にGLORY世界ヘビー級王者リコ・ヴァーホーベンとの2度の対決では、1度目は肩の脱臼による2R TKO負け、2度目も足の負傷による3R TKO負けと怪我も多くなっている。
しかし、プロファイターの大半は「まだ辞めるべきではない」と回答していると同メディアは伝えている。その理由は「バダはGLORYで多くの敗北を喫したかもしれないが、彼は今も世界最高のキックボクサーの一人であり続けている。それに多くのファンが、バダが引退したらガッカリするだろう」というもの。
勝利したアリスターも「彼が勝てず、怪我に対処しなければならないことは理解できる。しかし、彼は高い戦闘IQを持つファイターだ。私が彼なら辞めないでしょう。問題は、その困難にどう対処するかなんだ」と話している。
試合直後、しかも試合を優勢に進めながら最終ラウンドにダウンを奪われて敗れるという負け方で引退を口にした可能性もあるが、バダ・ハリが導き出す答えはどうなるのだろうか。