バダ・ハリとの因縁に決着をつけたアリスターは、次の相手に王者を指名した(C)GLORY
2022年10月9日(日)オランダ・アーネムにて開催された『GLORY COLLISION 4:HARI vs.OVEREEM THE FINAL ROUND』のメインイベントで、バダ・ハリ(オランダ/モロッコ)との13年ぶり1勝1敗で迎えた最終決着戦に勝利したアリスター・オーフレイム(オランダ)。
試合後のリング上で「リコはどこだ? 私がGLORYの新王者だ!」とマイクでアピールし、これに怒ったGLORY世界ヘビー級王者リコ・ヴァーホーベン(オランダ)がリングに上がってアリスターと睨み合った。
ヴァーホーベンがリングに立つと、アリスターはビックリしたようなアクションでおどけたが、ヴァーホーベンは厳しい表情を崩さずアリスターの前に立った。両者はその場で舌戦を繰り広げ、バダ・ハリが仲裁に入り自分の引退を示唆したことで騒ぎは収まった。
しかし、アリスターは試合後インタビューで「今、私のメニューにはもう1人の男がいる。それがリコだ。彼は毎年タイトルを防衛しなければならないが、今年はしていない。また、彼が自分のイベントを始めるのは非常に奇妙なことだ」と、ヴァーホーベンが10月29日にオランダ・アムステルダムで開催される『HIT IT』という新しいプロモーションで試合をすることを批判。
当初、両者は2021年10月23日にGLORYにてタイトルマッチで対戦する予定だったが、アリスターの負傷によって試合が中止となっていた。アリスターからすれば、一度決まっていたタイトルマッチをやらずに逃げるつもりなのか、ということだろう。アリスターはバダ・ハリ戦の前日記者会見でも「リコはもう王者じゃない。この試合がタイトルマッチだ」などと発言し、ヴァーホーベンを挑発していた。
(写真)一度は決まっていたヴァーホーベンとアリスターのタイトルマッチ
アリスターは「私はバダ・ハリを破壊した。次はリコも取り壊されようとしている。彼もそれが分かっているはずだ」と、自身のキャッチフレーズである“デモリッションマン”の名の通り、次はヴァーホーベンを破壊すると宣言した。
これを伝え聞いたヴァーホーベンは「笑える」と一笑に付す。「GLORYとの契約交渉で自分のイベントをやれるように手配したんだ」と、GLORYを離れるつもりではないと断言。そして「私は9年間チャンピオンでした。それから彼は私を破壊するつもりだと私に言ったそうだが、私はそうは思わないね。彼が取り壊されようとしている人だ」と、破壊されるのはお前だと言い放った。
2013年10月にトーナメントを制してGLORY世界ヘビー級王座に就き、9年間その座に君臨しているヴァーホーベンは「俺とやったら2Rもたないぞ」とアリスターに宣告している。両者のタイトルマッチが実現すれば、また大きな話題となりそうだ。