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【RIZIN】クレベル・コイケが武者修行で学んだもの「自分が“どれだけ”したかではなく、“どのように”やったか。全力を尽くして王座を掴み取る」=10月23日(日)福岡

2022/10/09 10:10
 2022年10月23日(日)「湘南美容クリニック presents RIZIN.39」(マリンメッセ福岡 A館)にて、「RIZINフェザー級タイトルマッチ」に臨む王者・牛久絢太郎(K-Clann)と挑戦者クレベル・コイケ(ボンサイ柔術)。メインイベントで予定される両者の試合のポスターが公開された。 「ベルトの行方は、誰も知らない」とコピーがつけられた王座戦を前に、5日に調印式およびフェイスオフに臨んだ牛久は、「王者になってちょうど1年。このタイミングでクレベル選手と戦えることを光栄に思います。当日は面白い試合になると思うので、楽しみにしておいてください」と語り、挑戦者に対して優っている点を「僕のスタミナが優っていると思います。(クレベルも)動きが柔らかいので(スタミナは)あると思いますが。警戒しているのは相手の寝技のスキル、決定力を警戒していますが、しっかり集中して(横田一則)代表と対策をしているので自信はあります。詳しくは言えませんが、寝技の練習もやっています」と、2度目の防衛に自信を見せた。  また、クレベルの海外修行については「そういった練習をしているというのは聞いています。気持ち的な部分でも試合に集中できているのかなと感じます」と評価した。  その海外修行について、クレベルは「アメリカやタイの練習で、いろいろと修正した。一番のポイントは自信、集中。人といっぱい練習して、勉強したから問題ない。一番変わったことは、もっと集中(できるようになったこと)」と語っている。 他の人と同じ努力ではいけない  1カ月半にわたるタイでの武者修行とはいかなるものだったのか。  タイ修行に先駆け、6月にはホアン・“ジュカオン”・カルネイロとの縁、さらに現UFCのペドロ・ムニョスの紹介により、米国フロリダのアメリカントップチーム(ATT)で約1カ月間の北米修行を行った。  そして、8月15日から9月末まで、タイ・プーケットでは、名門タイガームエタイとプーケット・ファイト・クラブを拠点に、10.22 ONE ChampionshipでONEバンタム級(※65.8kg)タイトルマッチに臨むファブリシオ・アンドラージらとともに練習を行ってきたことを伝えている。  さらに今回、クレベルは自身のYouTubeでこれまで課題となっている打撃の強化に加え、レスリングでもプライベートレッスンを受けていたことを明かしている。  2016年6月に、クレベルが中国山東省で「Rebel FCフェザー級タイトルマッチ」を戦った相手、ジョージ・ヒックマンが新たにプーケットにバンタォ・ムエタイMMAを起ち上げたことで、ヒックマンのジムにも出稽古。UFCのイスラエル・アデサニヤ、アレクサンダー・ヴォルカノフスキー、ピョートル・ヤンらを指導したヒックマンのもとで、プライベートレッスンを受けてきた。  ヒックマンとは「以前戦った(クレベルが三角絞めで一本勝ち)けど、とても仲が良く、アンドラージ同様にこれまでも練習を共にしてきた」という。  ブラジル人コミュニティによるトップファイターたちとの交流、さらにこれまでクレベルが海外で戦ってきた人脈が、大一番の前でいきてくる。  単身、プーケットに乗り込み、「心地よくない」環境を作ることで、自身に進化をうながしてきた。タイからの帰国直前の動画では、その想いを語っている。 「成功するために、勝利を掴むためには、ほかの誰よりもそれを欲する必要があり、誰よりも頑張る必要があります。他の人とは違うことをしなければいけなく、誰とも同じであってはいけない。私はそれを学びました」 [nextpage] 最善でなかったとしたら、それを修正する必要がある  この日もジムから、シャロン湾ビッグブッダ(大仏)までの30分ほどのランニングでスタミナを強化してきた。  最後に94段の階段を上り終えた挑戦者は、「ここに走ってくると、いいスタミナの確認になります。今日、ビッグブッダに来る選択も、来ない選択もありました。1週間の練習でとても疲れていましたが、私は今日、ここに来ました。それは、自分を試してみたかったんです。いまの自分の心、体調、フィジカルがどうなっているのかを確認したかった。人生にはこれが大切です」と、クレベルは言う。 「起こることのすべてには関係性があります。私がひとつとても信じていることは、おそらく最も重要なこと──自分が“どれだけ”したか、ではなくて、自分が“どのように”やったか。何が欲しいかではなく、どのように手に入れるか。そのために何をするか。自分がやりたいことだけをやるのではなく、やらなければいけないこともやる。すべての献身や努力にはそれだけの価値があります」  望むものをいかに手にするか。それは勝利のなかでも自身の弱さと向き合い、改善する積み重ねだという。 「私はいつも言っているのですが、自分の試合で最善を尽くさなかったり、自分が父として、子として、先生として、人として、最善でなかったとしたら、それを私は修正する必要があり、何が正しくて、何が間違っていたかを学ぶ必要があります。人生とはおそらくそういうことだと思います。進化のために、いつも私はそれを探しています。  そして私は間違いなく、私の全力を尽くして、王座を掴み取ります。いつも言っているように、常に自分をさらに追い込めるようにしています。私やあなたが勝利を信じていて、チャンピオンになれると信じていて、やるべきことをしたら、最終的には神様がそれを決めます。自分がやることは、試合までの期間に全力を尽くし、試合のときに自分の100%の状態で臨めるようにすること」  ファイトマネーをその進化のために費やしてきた。 「自分がいまここにいられることに感謝します。タイのメンバーが私の練習の手助けをしてくれたことにも感謝しています。チャンスを与えてくれて感謝します。神様が人生を導いてくれていることに感謝します。いつもメッセージや応援ありがとうございます。いつも私は皆さんとともにいます。押忍」  クレベルがそうしてきたように、牛久もまた王座戦に向けて、周囲とともに献身や努力を積み重ねて来た。その言葉は11日に紹介したい。「互いが」最善を尽くすのがほんとうの「試合」だ。11月23日の「ベルトの行方は、誰も知らない」が、ひとつだけ確かなのは、「最後にベルトを巻くのは一人のみ」ということだ。
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