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レポート

【ONE】タワンチャイがペットモラコットを破り王座奪取、ヘビー級ワールドGPはクリークリャとアジスプールが決勝進出、MMAライト級でイサガクマエフが連勝、女子アトム級テオがフォガットに一本勝ち、マレーロが極める

2022/09/29 19:09
 2022年9月29日(木)シンガポール・インドアスタジアムにて『ONE 161: Petchmorakot vs. Tawanchai』が開催されている(ABEMA格闘チャンネル/ONE Super App配信)。   メインイベントは「ONEムエタイ世界フェザー級選手権試合」(3分5R)で、王者ペットモラコット・ペッティンディーアカデミー(タイ)は155.00ポンド、挑戦者タワンチャイ・PKセンチャイムエタイジム(タイ)は154.50ポンドで、ハイドレーションテストともにパスしている。  なお、フライ級(※61.2kg)で、若松佑弥(TRIBE TOKYO MMA)の対戦相手のワン・シュオ(中国)が体重超過(※最終体重は主催者に確認中)で試合が不成立に。当初、若松は中国のシェ・ウェイと対戦予定も怪我で欠場。ワン・シュオに変更されていた。 ONE 161: Petchmorakot vs. Tawanchai 2022年9月29日(木)19時30分~ABEMA格闘チャンネルシンガポール・インドアスタジアム ▼ONEムエタイ世界フェザー級(-70.3kg)選手権試合 3分5R×ペットモラコット・ペッティンディーアカデミー(タイ)王者 155.00 lbs, 1.005[判定0-3]〇タワンチャイ・PKセンチャイムエタイジム(タイ)挑戦者 154.50 lbs, 1.0053※タワンチャイが新王座に就く。ペットモラコットは4度目の防衛に失敗。   ペットモラコットはタイのビッグマッチ常連の超一流選手として活躍し、ルンピニースタジアムではミニフライ級王座とスーパーフェザー級王座に就いた。2015年4月には初来日し、梅野源治の挑戦を退けている。ONEではジョルジオ・ペトロシアンと2度対戦、1度目は首相撲&ヒザ蹴りを多用したペットモラコットが判定勝利を収めたが、「試合中に複数の違反であるクリンチ行為が発生した」との理由からノーコンテストとなり、7月の再戦では判定負け。しかし、2020年2月にポンシリ・PK センチャイムエタイジムと初代ONEフェザー級ムエタイ世界王座を争い、判定勝ちで王座に就いた。2020⃣年7月にはヨードセングライ、9月にマグネス・アンダーソン、2022年5月にジミー・ビエノに判定2-1で3度目の防衛に成功した。  タワンチャイは地方で試合経験を積んだ後、14歳でルンピニースタジアムに上がった。2018年にはクラップダムを3度破り、同年のルンピニースタジアム・オブ・ザ・イヤーとタイ国スポーツ局ファイター・オブ・ザ・イヤーなど4つの年間MVPを受賞。シントンノーイ、ヌンラーンレック、センマニー、モンコンチャイ、フェラーリらにも勝利を収め、2021年5月にONE初参戦。ショーン・クランシーをハイキックでKOに葬った。しかし、8月の2戦目ではバンタム級からフェザー級に階級を上げてシッティチャイに挑むも判定2-1で惜敗。2022年1月にセーマペッチを1Rに2度のダウンを奪ってKOし、再起を飾ると6月にはニコラス・ラーセンをKO。長身を利したフィームー(テクニシャン)で、近代ムエタイでも1、2を争う実力者&人気選手。  1R、両者サウスポー。まずは前蹴りとローで両者距離を計る。ペットモラコットはじりじりと前へ出ていき、タワンチャイの前足へ左ローと左太ももへの前蹴り。両者近距離でパンチを繰り出すがヒットはない。タワンチャイがワンツーで前へ出るとかわしてペットモラコットが右ストレートをヒットさせる。  2Rも左ローを蹴って前へ行くペットモラコット。両者とも前蹴りを多用して相手を下がらせる。ワンツーで入り込むのはペットモラコット。タワンチャイはスピードのあるパンチで前へ出るが、ペットモラコットはかわす。“来いよ”と手招きするタワンチャイだが、ペットモラコットはジャブで距離をとる。タワンチャイは左のカーフキックを狙い撃ちにし、左ストレートを繰り出す。ペットモラコットがワンツーから左カーフ。後半は激しさを増した。  3R、前蹴りの蹴り合いとなるが、大きく下がったのはペットモラコット。タワンチャイはハイキックからワンツー、さらに左カーフ。ペットモラコットも負けじとワンツー、左ストレート連打を繰り出すが、ペットモラコットが左右フックとアッパー、ペットモラコットは左ヒジを放つ。タワンチャイの左カーフでペットモラコットの足が流れる。左ストレートの打ち合いから、タワンチャイがワンツー・左カーフ。さらに連打で畳みかける。ペットモラコットは組み付いてヒザにいくが、タワンチャイが投げ。ワンツーで前へ出るタワンチャイにペットモラコットは組んでのヒザ。タワンチャイの激しい攻撃が目立った。  4Rはペットモラコットがパンチで前へ出る。ジャブで突き放して右ストレートを伸ばし、アッパーまでつなぐ。タワンチャイもペットモラコットの蹴り足をキャッチし、左ミドルから背後に回って右アッパー、そこから詰めるところにペットモラコットが左ヒジ。ペットモラコットはどんどん前へ出るがタワンチャイは下がりながらも左ストレート、左カーフ、前蹴りを当てていく。ペットモラコットが得意の首相撲からのヒザに持ち込む。タワンチャイは捕まれる前にミドル、前蹴り。タワンチャイが左ローを蹴って押し返す。攻撃のヒットはタワンチャイが上回ったが、下がったことがどう評価されるか。  5Rも前に出るのはペットモラコット。ジャブから左ストレートを放つ。タワンチャイは左ミドル、前蹴り、ペットモラコットのミドルをキャッチしてのコカしを見せる。ならばとペットモラコットはつかみに行ってヒザ蹴り。タワンチャイの左ロー、左ストレートにペットモラコットはヒジで対抗。しかし、ペットモラコットの左カーフで大きく足が流れる。攻めるタワンチャイだが、カウンターの左ストレートを当てるのはペットモラコット。  両者かなりの疲労を感じさせた接戦は判定3-0でタワンチャイが勝利。新王者となった。タワンチャイは右手の人差し指を突き上げて勝利をアピールすると、リング上に大の字となった。  タワンチャイは「1Rから5Rまで攻めることを意識した。ペットモラコットは強かったよ。非常に興奮しています。そして疲れました。王者になれて幸せです」と勝利者インタビューに答えた。 [nextpage] ▼キックボクシング・ヘビー級ワールドGP準決勝 3分3R〇ローマン・クリークリャ(ウクライナ)231.75 lbs, 1.0229[TKO 1R 0分52秒]※レフェリーストップ×グート・イノセンチ(ブラジル)262.00 lbs, 1.0005  クリークリャは幼少時代から空手とキックボクシングを学び、2008年にキックボクシングでウクライナのユース王者となった。2012年10月にプロデビューを果たし、各団体のヘビー級トーナメントで優勝。2016年にはK-1 WORLD GP -95kgトーナメントで優勝、2019年にはKunlun Fightのスーパーヘビー級トーナメントでも優勝した。ONEには2019年11月から参戦し、初戦でONEキックボクシング世界ライトヘビー級王座を獲得し、2度の防衛に成功している。戦績は46勝(25KO)7敗1無効試合。  イノセンテは7歳から柔術を学び、2005年にMMAでプロデビュー。修斗南米ヘビー級王者になると2011年7月からストライクフォースに参戦。さらに2013年12月からはUFCに参戦するも2戦でリリースされた。その後もキックボクシングと並行して試合を行い、2021年は3戦して2勝1敗。キックボクシングでは2015年5月にWGP世界ライトヘビー級王座を獲得すると2016年2月からGLORYに参戦し、2018年9月にはヘビー級王座のリコ・ヴァーホーベンにも挑戦している。ONEには2022年2月から参戦し、これまで2勝(2KO)。戦績は40勝(19KO)10敗。  1R、ジャブと左フックを繰り出して前へ出るクリークリャをイノセンテは左右ローで迎え撃つ。しかし、クリークリャが右ストレートを打ち抜くとイノセンテはダウン。立ち上がったところへクリークリャが右ハイをヒット。イノセンテがフラついたところでレフェリーがストップした。  クリークリャが圧倒的な秒殺TKO勝ちで5万ドルのファイトボーナスも獲得し、決勝進出を決めた。 [nextpage] ▼キックボクシング・ヘビー級(120・2kg)ワールドGP準決勝 3分3R〇イラジ・アジズプール(イラン)260.50 lbs, 1.0207[判定3-0]×ブルーノ・チャベス(ブラジル)261.00 lbs, 1.0027※アジズプールが決勝へ進出。  アジズプールは2017年に国際アマチュアムエタイ連盟で銀メダルを獲得。同年にKunlun Fightのヘビー級トーナメントに出場して優勝し、2019年の同トーナメントでも準優勝。2021年10月からONEに参戦すると、アンデウソン・シウバに判定勝ち、イスマエル・ロントにKO勝ちして今回のワールドGP準決勝に臨む。戦績は57勝4敗。  チャベスはカポエイラ&柔術をバックボーンにバーリトゥードを戦っていた父を持ち、学生時代はバスケットボールをやっていたが父から柔術(黒帯)や打撃を学んでおり、ムエタイでプロデビュー。GLORYでは2018年10月にKO勝ちを収めている。キャッチコピーはなんと“モハメド・アリ”。ムエタイ戦績18勝1敗、キックボクシング戦績24勝(11KO)1敗1分、MMA戦績2勝2敗。  1R、アジズプールはジャブから左ハイ、チャベスは踏み込んでの右ローを蹴る。互いにインローを蹴り合い、慎重な出足。アジズプールの左フック、右フックは空を切る。チャベスの左インローがローブローとなり一時中断。再開すると互いにハイを蹴り合う。前へ詰めるのはアジズプールだが、チャベスは右ストレートで迎え撃つ。両者とも様子見のラウンドとなった。  2R、前へ出るアジズプールが右フックを放って行く。思い切りフルスイングするアジズプールだがチャベスはしっかりかわしてクリンチに持ち込む。攻撃を繰り出すアジズプールにチャベスはそれをかわしてクリンチを多用する。  3R、アジズプールは右ローを連発して右フックを振るがやはりアジズプールにかわされて組み付かれる。アジズプールがワンツーから左ハイ、右の三日月からバックハンドブロー。クリーンヒットは許さないチャベスだが、ほとんど攻撃が出ていない。チャベスがハイキックからの後ろ廻し蹴りを見せると、かわしたアジズプールは拍手する余裕。チャベスは最後にワンツーを繰り出したが、アジズプールがブロックして終了。  かみ合わなかった一戦は判定3-0でアジズプールが勝利。決勝進出を決めた。 [nextpage] ▼ライト級(※77.1kg)5分3R〇ザイード・イザガクマエフ(ロシア)170.00 lbs, 1.0078[判定3-0]×ジャン・リーポン(中国)169.50 lbs, 1.0087  ライト級5位のリーポンは元UFC。ONE2連勝中で青木真也戦をアピールしている。ハビブ・ヌルマゴメドフ門下生のイザガクマエフは1月のONEデビュー戦ではジェームズ・ナカシマからダースチョークで一本勝ち。  1R、ともにオーソドックス構え。左ローのリーポンに左ジャブを合わせいに行くイザガクマエフ。圧力をかけて金網を背にさせてダブルレッグから腰に手を回して小外がけテイクダウン!  フルガードのリーポン。金網に押し込むイザガクマエフは右ヒザを押して左にパスを狙う。一転右足でまたぎハーフのイザガクマエフに、足を戻すリーポン。  中腰のイザガクマエフは座って細かいパウンド。下のリーポンは右手で足をすくおうとするが、後方に引くイザガクマエフは片ヒザ立ちでパウンド狙い。リーポンは右腕のパワーハンドをオーバーフックする・ゴング。  2R、早々に右で圧力をかけて金網に詰めてダブルレッグテイクダウンはイザガクマエフ。クローズドガードのリーポン。中腰になるイザガクマエフは座って今度は腰を抱く。  立てないリーポンは腰を切りケージを蹴ってスイープ狙いも戻すイザガクマエフが上のまま。足を解いて上体を立てようとするリーポンを潰すイザガクマエフ。リーポンは再びクローズドガードにすると、背中を着いたままゴングを聞く。  3R、じりじりと圧力をかけるイザガクマエフ。右で飛び込むも単発のリーポンは徐々に金網を背に。このラウンドもダブルレッグテイクダウンを奪うイザガクマエフにリーポンは下に。右で脇差しパスを狙うと、リーポンはフックガードに。片足をまたぐイザガクマエフを跳ね上げてフルガードに戻すが、立ち上がる動きは見られない。  中腰で脇腹を突くイザガクマエフは右ヒジも。インサイドから左パウンドも落とし、そのままゴング。リーポンは右目の下を大きく腫らす。 [nextpage] ▼女子アトム級(※52.2kg)5分3R〇ティファニー・テオ(シンガポール)114.25 lbs, 1.0023[1R 4分52秒 リアネイキドチョーク]×リトゥ・フォガット(インド)115.00 lbs, 1.0005  ONE3連勝から2021年12月にスタンプの腕十字に敗れたレスラーのフォガットは再起戦。テオは1月にメンボーにリアネイキドチョークで一本勝ちしている。  1R、ともにオーソドックス構え。右ローを突くテオは高い前蹴りも。フォガットも右フックを振る。右ローを当てるテオに前足にシングルレッグはフォガット。ダブルレッグに切り替えるもそこにネルソンで剥がしてバックを奪うテオはリアネイキドチョークへ。  アゴを引き、後ろ手を掴んでチョークの組みを外すフォガット。長い手足で4の字ロックに組むテオに、正対を狙うフォガットだが、バックについていくテオはうつ伏せになったフォガットに右ヒザを顔面に突いてリアネイキドチョークへ。タップを奪った。  アゴを引き、後ろ手を掴んでチョークの組みを外すフォガット。長い手足で4の字ロックに組むテオに、正対を狙うフォガットだが、バックについていくテオはうつ伏せになったフォガットに右ヒザを顔面に突いてリアネイキドチョークへ。タップを奪った。 [nextpage] ▼ヘビー級(※102.01kg)5分3R〇オマール・ログログ・ケイン(セネガル)264.00 lbs, 1.0053[2R 2分15秒 TKO] ※マウントからパウンド×バトラズ・ガザエフ(ロシア)229.50 lbs, 1.0070  セネガル相撲出身のケイン=ログログはONE2勝1敗。ガザエフはロシア、カザフスタンのMMAで3連勝中。  1R、ともにオーソドックス構え。じりじり詰めてダブルレッグはガザエフ。差し上げるケイン。四つ組みから回すケインが押し込むも離れるガザエフ。遠間からダブルレッグはガザエフ。  差し上げアッパーはケイン! しかしなおもシングルレッグで崩すガザエフはスタンドバックに。  正対しようとするケインにバックから崩そうとするガザエフはボディロックで力を使う。シングルレッグから小外がけを狙うガザエフ。片足を持ち上げて飛行機投げのガザエフに、期用に着地するケイン。互いに見合うなか、左オーバーハンドはガザエフも単発。ケインも右ローを返す。  2R、中央を取るケインはオーソから左ミドル。詰めて左右に、ガザエフはシングルレッグ。これを潰すケイン。左足を持ち続けるガザエフに鉄槌! ついにガザエフのクラッチを切るとそのままマウントに。ガザエフのガードの上から左右の鉄槌連打! ハーブ・ディーンレフェリーが間に入った。 [nextpage] ▼ムエタイ・バンタム級 3分3R〇アラバディ・ラマザノフ(ロシア)144.50 lbs, 1.0214[判定2-1]×カピタン・ペッティンディーアカデミー(タイ)144.75 lbs, 1.0214  カピタンは2019年にルンピニースタジアム認定スーパーウェルター級王座になった他、2016年にWPMF世界同級王座、2020年にTrue4Uスーパーライト級王座などを獲得。2020年9月からONEに参戦すると、ペッタノンを右クロスで僅か6秒でKO。2021年1月に アラヴァディ・ラマザノフもローキック&右クロスで2RにTKOし、ONE王座を奪取した。9月にはメディ・ザトゥーを退けての初防衛にも成功したが、2022年3月の防衛戦で秋元皓貴に敗れて王座を失った。  ラマザノフは水泳から13歳でムエタイに転向、18歳でプロデビューすると21歳でタイに移住した。ロシアムエタイ連盟で12度の優勝、国際アマチュアムエタイ連盟(IFMA)では欧州&世界王者となっている。MAX MUAYTHAIやSUPER MUAYTHAIを経て2018年10月よりONEに参戦。初戦でいきなりペットモラコットに判定勝ちし、アンドリュー・ミラーにはTKO勝ちと好調なスタートを切ったが、2018年11月にセーマペッチ、2019年2月にコンサックに連敗。2019年12月にはジャン・チェンロンに勝利して初代ONEバンタム級キックボクシング世界王座に就いたが、2021年1月の初防衛戦でカピタンにKO負けで奪われた。11月にポンシリをKOして再起を飾り、今回キャピタンとムエタイルールでの再戦を迎える。  1R、ともにオーソドックス構え。右ローから入るカピタン。前足を蹴るとラマザノフは外受け。カピタンは左ローも前足に。さらに左ミドル。ラマザノフは長い右を狙う。圧力をかけるのはカピタン。右ローをヒット!  さらに右ミドルも蹴り足を掴もうとするラマザノフは踏み込んで右ストレート! 右ローを手前に流してワンツーを突く。右バックフィストはラマザノフ。カピタンも右ストレートを突く。  2R、圧力をかけるラマザノフ。カピタンの右ミドルに右ストレートを狙う。カピタンも右で押し戻し首相撲ヒザ。ブレーク。金網に詰めてボディストレートから右を突くラマザノフ。ヒジ、ヒザまで繋ぐ。  カピタンも詰めるが蹴り足を取るラマザノフは詰めてボディストレート、右ヒザも。金網に詰めた近距離はラマザノフが制す。  3R、右ミドルはカピタン。詰めたところに右アッパー、さらに蹴り足を掴んで右を突くラマザノフ。カピタンも前に。右ミドル。右ボディストレートで金網に詰め返し、互いに首相撲ヒザは五分。  詰めるカピタンに下がるラマザノフも右ヒジ。右アッパーを当てるラマザノフに下がらないカピタンは詰めてヒザ。両手を挙げる両者。  しかし、長いラマザノフの打ち下ろしの左にカピタンは右ヒザをがくりと落とす! ゴング。判定は2-1で蹴り足を掴んでの右、さらに最終回にニアダウンを奪ったラマザノフが勝利した。 [nextpage] ▼ムエタイ・バンタム級 3分3R〇センマニー・PK・センチャイ(タイ)144.75 lbs, 1.0120[判定2-1]×ジャン・チェンロン(中国)144.50 lbs, 1.0233  チェンロンは12歳から散打とムエタイを学び、中学卒業後はタイに渡ってムエタイの練習と試合経験を積んだ。ONEで3連勝後、2019年12月にアラヴァディ・ラマザノフと初代ONEバンタム級キックボクシング世界王座戦を争い、判定負けで王座は逃したものの、接戦に持ち込んだ。秋元皓貴とは2度対戦し、1度目はスプリット判定、2度目は判定3-0で敗れている。  センマニーは6歳でムエタイを始め、15歳でルンピニースタジアム認定ミニフライ級王座を獲得。その後はラジャダムナンスタジアムで3階級制覇も達成し、2012年にはタイ・スポーツ記者協会が認定するムエタイMVPも獲得した 「近代ムエタイの最高傑作」と称されるムエタイ界のスーパースターだ。  2020年1月にはONEで健太に勝利も、「ONE SUPER SERIES バンタム級ムエタイトーナメント」の準決勝でクラップダムに初回KO負け。その後もキャピタンやフェラーリに敗れ4連敗を喫し、2022年8月の前戦ではヨードレックペットに敗れて不調が続いている。  1R、サウスポー構えで入るチェンロン。センマニーもサウスポー構え。センマニーは左ミドル! しかし詰めるチェンロンは右ストレートは遠いが、左フックをブロック上に強振! 互いの左が交錯する。  2R、右ミドルから入るチェンロン。左ロングフックも。そこにセンマニーは左テンカオを狙う。センマニーの首相撲はブレーク。ヒジを振り組みに行くセンマニー。しかしチェンロンは脇差しで金網に押し込みブレーク。チェンロンの右ハイをスウェイでかわすセンマニーは組み狙いか。  3R、右インローを当てるチェンロン。ローブローとなる。中断後、再開。手数はチェンロン。左ミドルのセンマニー。チェンロンの前手の右フックをかわす。ワンツーの左を胸に突くチェンロン。組みに行くセンマニーもブレーク。  左ミドルから左も遠いセンマニー。チェンロンは左フック! ブロックするセンマニーは左ハイ。右インローを二度狙うチェンロン。センマニーはチェンロンの左右をかわして流してゴング。果たしてONEの判定は? 判定は2-1に割れて、左ミドルのセンマニーがオープンフィンガーグローブのONEムエタイで辛勝した。 [nextpage] ▼ムエタイ・フェザー級 3分3R〇フェラーリ・フェアテックス(タイ)151.00 lbs, 1.0233[判定3-0]×ハン・ズーハオ(中国)153.75 lbs, 1.0203  ハンは散打出身でムエタイを中国で学んでいたが14歳でタイへ移り本場でムエタイを学んだ。ONEには7月27日から参戦し、2019年2月にはONEムエタイ世界バンタム級王座決定戦をノンオーと争ったが判定負け。前戦は2020年10月にモハメド・ビン・マムードを3Rに左ストレートでKOした。また2017年10月には中国で、2月の『DEEP 100』でMMAデビューした雅駿介と対戦し、KO勝ちを収めている。2021年3月にはアダム・ノーイに、11月にはビクター・ピントにそれぞれ判定勝ち。戦績は64勝18敗。  イタリアの高級車メーカーの名をリングネームしたフェラーリは2016年頃からラジャダムナン&ルンピニーの両スタジアムで活躍。2018年に7チャンネルスタジアム135ポンド級王者となり、2019年にはアマチュアムエタイ世界選手権のIFMAにて-63.5kg級で銅メダルを獲得。2019年3月のルンピニースタジアム140ポンドタイトルマッチではクラップダムに敗れて獲得に失敗。2021年にはタイのスポーツ・ライターズ・アソシエーションが選定するファイター・オブ・ザ・イヤーに選ばれた。ムアンタイ、ヨードレックペット、リッテワダから勝利を収めている。ONEには今回が初出場。戦績は130勝30敗4分。  1R、ともにオーソドックス構え。アップライトのフェラーリに、ズーハオは低いガードで前手から飛び込む。かわして右ローはフェラーリ。左ジャブ、左前蹴りも。左ハイはブロックするズーハオ。距離を詰めてワンツー、左ハイは空振り。フェラーリは蹴りを意識させて右ストレートを当てる。  2R、ズーハオの入りをさばいて体を入れ替えるフェラーリは右アッパー、左ロー。さらに右ストレート、左ミドルを当てる。前に出るズーハオに前蹴りで突き放すフェラーリ。  3R、左ミドル、右縦ヒジを突くフェラーリ。近い距離でもオープンフィンガーグローブでガードの間を抜く。ズーハオが前進すると右テンカオ! ズーハオのパンチは間合いでかわし、右前蹴りを顔面にも当てる。 [nextpage] ▼サブミッショングラップリング バンタム級(※65.8kg)12分1R〇ホドリゴ・マレーロ(ブラジル)144.75 lbs, 1.0066[1R 0分15秒 アンクルロック]×ルスラン・バグダサリアン(ロシア)143.50 lbs, 1.0152)  2016&2019年サンボ世界王者のバグダサリアンとEvolve MMA所属、柔術黒帯のマレーロ。  アレックス・シウバがセコンドにつくマレーロは引き込み、デラヒーバから外掛け、左手で右足首を持って草刈で倒すと、右手はバグダサリアンの左手を掴んだまま、右ヒザは相手の胸に。ヒザを極めながらストレートフットロックを極めた。 [nextpage] ▼ミドル級(※93.0kg)5分3R〇アリ・フォラディ(イラン)200.00 lbs, 1.0044[1R 4分20秒 KO]×マテウス・フェリペ(ブラジル)204.00 lbs, 1.0070  1R、先に中央を取るサウスポー構えのフェリペはチェックマットの黒帯。オーソドックス構えのフォラディ。フェリペは跳びヒザで飛び込み、左ミドル、右ローを突く。  フォラディは距離を取りながらスーパーマンパンチもかわすフェリペ。フォラディは大きくサークリングしてワンツー。フェリペは左インロー、左ミドル。  フォラディは左手で右前手を叩き落とすと、右ストレート! 足が揃い気味だったフェリペは後方に大の字にダウンした。 【中止】フライ級(※61.2kg)5分3R若松佑弥(日本)ワン・シュオ(中国)※ワン・シュオの体重超過により試合が不成立
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